ゴムのヒーローアカデミア   作:D.C.

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入試〜夢に向かって〜

〜入試当日〜

 

僕は目覚ましの音で目が覚めた。いつも通りの朝だ。身体も怠いとかは一切ない。僕は制服に着替えてリビングに向かった。

 

「おはよう、お母さん」

 

「おはよう、出久。顔洗ってきなさい。ご飯もうすぐ出来るから」

 

「うん」

 

僕は顔を洗い朝ごはんを食べてと普段と変わらない朝を迎えた。するとお母さんが

 

「出久、緊張してないの?昔のあんただったら間違いなく緊張してガチガチになってたと思うんだけど…」

 

確かに昔の僕なら朝ごはんなんて食べる余裕も無かっただろう。けど今は師匠たちに鍛えてもらい、親友と共に目指し、憧れの人から自信を貰ったんだ。コレで潰れてたらみんなに申し訳が立たない。

 

「今の僕は自信に満ちてるから。決して過信してる訳じゃ無いけど、この10ヶ月、ひたすら頑張ったんだから、自分を信じて頑張るよ!」

 

「そう。じゃあ全力を出して来なさい!後悔の無いようにね!」

 

「うん!」

 

時計を見るとかっちゃんとの待ち合わせの時間が近づいていた。

 

「じゃあお母さん!行ってきます!!」

 

「行ってらっしゃい!」

 

僕は家を飛び出し、走って駅に向かった。

 

駅に着くとかっちゃんの姿はまだ無かった。少しだけ待っていると後ろから肩を叩かれた。

 

「ようデク!その感じだと緊張はしてねぇみたいだな!」

 

「もちろん!かっちゃんも居るんだ。不安になる事なんか無いよ!それに、オールマイト達に鍛えてもらえたんだ。負ける気は無いよ!」

 

「だな。んじゃあ行くか!」

 

 

 

 

〜雄英の校門前〜

 

「ついに来たね、かっちゃん!」

 

「ああ!行くぞデク!目指すはNo.1だ!」

 

そう言って歩き出すかっちゃんの後ろを付いて行こうと歩き出した時、後ろからぶつかられた。

 

「こんな場所で止まんじゃねぇよ!邪魔くせえなぁ!」

 

そう言って僕は地面が近づいていった。転ぶ!そう思ったけど僕はいつまでも転ばない。って言うか

 

「えっ!?ういてる!?」

 

「大丈夫やった?」

 

声の方を振り向くとそこには可愛い女の子が立っていた。

 

「私の個性なんだ。ゴメンね?勝手に。でもさ、折角の受験日に転んじゃったら縁起悪いもんね」

 

「ありがとう…」

 

僕は恥ずかしさと照れでそれしか言えなかった。

 

「緊張するよねぇ。お互い頑張ろうね」

 

そう言って女の子は会場の方へ進んで行った。って、僕も急がなきゃ。

 

「遅かったなデク、トイレか?」

 

「そんなところ。席取っといてくれてありがとう!」

 

会場で待っていると先生が入ってきた。その人を見て僕は気持ちが盛り上がった。

 

「今日は俺のライヴにようこそ!!!エヴィバディセイヘイ!!!」

 

「「「「「「よーこそー…」」」」」」

 

「うわぁ、ボイスヒーロー『プレゼント・マイク』だよ。雄英の先生は本当にプロの人達なんだ。毎週ラジオ聞いてるよ!」

 

「ヘイ!そこの緑の髪のリスナー!熱いエールをサンキューな!YEAHH!!!」

 

プレゼント・マイクに話しかけられるなんて、僕は幸運だあ!!!

 

「入試要項に書いてある通りだが、リスナーにはこの後、各々指定された会場に移動して貰うぜ!持ち込みは自由だ!」

 

「デク、お前どこだ?オレはDだ」

 

「えっと…僕はAだ。って事は一緒じゃ無いね」

 

「ああ。多分コレはダチでの協力を防ぐ為だろうな」

 

プレゼント・マイクの説明は続く。

 

「試験会場には、仮想ヴィランが3種類いるぞ!リスナー達の個性でヴィランを行動不能にしてポイントを稼ぐ。コレが君たちの目的だ。もちろん、アンチヒーローな行為はご法度だぜ?それと……」

 

前の方で1人が手を挙げた。

 

「質問を宜しいでしょうか!!配られたプリントにはヴィランは4種と記載されています!コレがもし間違いなら日本最高峰の雄英にとってコレは恥ずべき痴態!!我々は規範となるヒーローを目指してココに座して居るのです!」

 

手を挙げたのはメガネをかけている真面目そうな人だった。背筋はピンと真っ直ぐだし、手もピシっと真上に向かって伸ばしてあげていた。僕がそんな事を思っていると、その人は後ろを振り向き、僕を睨んできた。

 

「それと緑の髪の君!!さっきから五月蝿くて気が散るんだが。プロヒーローに会いにきた、若しくは物見遊山のつもりなら即刻ココから出て行きたまえ!」

 

「すいません!」

 

確かに僕は雄英に来て、プレゼント・マイクに会えて少し舞い上がってた。周りの人の迷惑にもなってたと思うから僕は素直に謝罪した。

 

「その事に関してはコレから説明する予定だったぜ!!まだ説明は途中だから落ち着けよ!リスナー!!are you OK?」

 

「説明を途中で遮って申し訳ありません!!続きをお願いします!」

 

そう言ってメガネの人は席に着いた。それを確認してプレゼント・マイクは説明を再開した。

 

「4種類目の仮想ヴィランは0P。つまりはお邪魔虫って訳だ!スー◯ー◯リオってやった事あるか?アレのドッ◯ンみたいなもんだよ。各試験会場に1体。暴れまわってるぜ!」

 

「なるほど、避けて通るステージギミック」

「まんまゲームみたいだな」

「倒せない敵って事ね」

 

プレゼント・マイクが説明を終わらせた所で最後にと声をかける。

 

「説明は以上だ。最後にリスナーのみんなに我が校の校訓をプレゼントしよう。かの英雄は言った『真の英雄とは人生の不幸を乗り越えていく者』ってね」

 

「更に向こうへ『Plus Ultra!!』では皆、良い受験を!」

 

そう言ってプレゼント・マイクは説明会場から出て行った。僕とかっちゃんはスグに準備をして会場を出る。

 

「終わったら門前に集合な」

 

「うん!頑張ろうね!かっちゃん!」

 

「ああ!」

 

僕たちは各々の試験会場に向かった。

 

 

 

〜D会場〜

爆豪SIDE

 

意外に心細いもんだな。隣にアイツが居ないっていうのは…。なんだかんだ言ってガキの頃からずっとアイツはオレの近くに居て、今年はアイツとずっと一緒に生活をしてた。特訓の辛さややり遂げた達成感を全部アイツと過ごして来たからこそ、オレの中でアイツの存在がこんなにデカくなってるなんてな。

 

「ありがとよ、デク。お前のお陰でオレはヒーローになれそうだ…」

 

さてと、そろそろ始まるだろうし準備するか。オレは身体を解しながらスタートの合図を待つ。

 

やるぜ!!オラァ!!!

 

 

 

〜A会場〜

デクSIDE

 

「広!!」

 

僕はジャージに着替えてA会場に居た。やっぱ緊張するな〜。あ、さっき助けてくれた女の子だ。お礼言おうかな…でも、試験前に話しかけて邪魔したら悪いしなぁ…。よし!終わったらお礼しよう!

 

「っと、身体少しでも解しとかなきゃ」

 

僕は軽くストレッチをした。時間を気にしていつでも動けるようにしとけって、かっちゃんが言ってたからね。よし、充分温まったぞ!

 

「はい、スタート」

 

突然声が聞こえた。っえ!?スタート!?ヤバいヤバい!出遅れた。僕はそう思い急いで走り出した。

 

「かっちゃんに言われてたのに……僕はバカか!」

 

そう思っていると

 

「反応できたのは十数人だけか……おいおい!実戦じゃカウントなんて無いんだぞ!賽は投げられたんだ、走れ走れ!!」

 

えー!反応したの僅かな人だけなの!?ってか、僕が反応出来たのもかっちゃんのお陰なんですが……。

 

っ!気持ちを切り替えろ!早い遅いは関係ないんだ!ヒーローになる為にやれる事を精一杯やるんだ!!

 

取り敢えず目の前のヴィランを

 

「スマッシュ!!!!」

 

殴って壊す!行動不能にするなら壊したって良いはずだ!

それにしてもこのヴィラン達、市街地だからなのかビルを壊して瓦礫を使ってくる。意外に厄介だ!

 

「まてよ……ヴィランに壊させないのもヒーローの務めじゃ無いのか!?」

 

そんな風に考えてると爆発音と共に悲鳴が聞こえた。

 

「きゃあ!」

「うわぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

悲鳴のする方を見ると、男の子と女の子が2人崩れてくるビルの下敷きになり掛けている。僕は腕を伸ばして2人を引っ張り出した。

 

「手荒くてごめんなさい!怪我はないですか!?」

 

僕は2人に怪我が無いか確認した。

 

「オイラ、もうダメかと思ったぜ…」

 

「助けてくれてありがとう!怪我は無いよ。瓦礫が上から落ちてくるのを見て驚いて動けなかっただけだからさ」

 

僕はそれを聞いて安心した。冷静に考えれば今の助け方は無理矢理過ぎた。骨折をしてたらこんな助け方は悪化させる原因になってただろう。

 

「良かった!まだまだ時間はあるから、お互い頑張ろうね!!」

 

そう言って僕は走り出した。まだまだ時間はあるんだ。倒せるヴィランはどんどん倒さないと!

 

 

 

それから僕は確実にポイントを稼いで居た。数え間違えで無ければ今のヴィランで26ポイントの筈だ。

 

「ケロっ!!」

 

カエルみたいな女の子がヴィランに囲まれてる!!数は7体。すごい!あの数のヴィランに囲まれても決定打は貰ってない。けど…

 

「ケロっ…。このままじゃジリ貧ね」

 

ヴィランが一斉に飛び掛かろうとした。させないぞ!!

 

「スマッシュ!!!」

 

僕は2体のヴィランをまとめて殴り飛ばして、そのまま伸ばした手で女の子をヴィランの包囲から引っ張り出した。

 

「ゴメンね!勝手な事しちゃって!大変そうだったから!」

 

僕が謝ると女の子は笑顔で

 

「大丈夫よ、お陰で助かったわ。ありがとう」

 

「即興だけど、取り敢えず一緒に片付けよう」

 

「ええ」

 

女の子は舌を、僕は腕を伸ばしてヴィランを掴んで叩きつけた!よし、コレで一先ず終わり!残り時間も後僅かになって来た。気を引き締めて最後まで頑張るんだ!

 

 

 

 

「この入試はヴィランの総数も配置も教えていない。だからこそ、そこからあぶり出される4つの能力が試される」

「状況を素早く把握する為の情報力」

「遅れて登場など論外な機動力」

「いつ、如何なる時も冷静でいる為の判断力」

「そして、純粋に脅威を排除する為の戦闘力」

 

「コレらは平和を守る為の基礎能力であり、この入試はポイント制という形でこの4つを調べている」

 

「さぁて、そろそろ動かすか」

 

圧倒的脅威が今動き出す。

 

 

 

 

THOOOOM!!!BOOOM!!!

 

デカ過ぎる!!アレが4種類目!?流石にヤバい!!逃げないと!!僕が後ろを向いて走ろうとすると

 

「いったぁ……」

 

背中から声が聞こえた。振り向くとそこには、(転んじゃんったら縁起悪いもんね)僕を助けてくれた女の子が倒れてた。

 

僕は無我夢中だった。両腕を、両脇にそびえ立つビルに伸ばして反動を使って飛んだ!

 

 

 

「おお!?今年はアレに挑むのが居るぞ?」

メリットなんか一切無い。だからこそ、それは色濃く浮かび上がる時がある。ヒーローとしての大前提。自己犠牲の精神って奴がね!!

 

 

 

ゴムの反動と腕力だけじゃ間違いなく倒せない。なら今こそ、OFAを使う時だ!オールマイトが教えてくれた。(ケツの穴グッと引き締めて心の中で叫ぶんだ!)

 

OFAとゴムの個性を合わせて使うのは初めてだ。どうなるか分かんないけど、後悔だけはしないぞ!!!OFA!この力は人を助ける為の力だ!!

僕はOFAの力を使い今まで以上に腕を後ろに伸ばした。反動の力を上乗せして、そのままヴィランをぶん殴れ!!!

 

「ピストル・スマッシュ!!!!!!」

 

僕の一撃は仮想ヴィランを再起不能にした。

 

「ふぅ……。なんとかなった。でもこんなんじゃ……」

 

僕は落ちながら今の攻撃を振り返った。考え事をしてると、ズキン!!ズキン!!と右腕に痛みが走った!驚いて右腕を見て見ると。

 

「いったあああぁぁぁぁいい!!!!」

右腕が伸びたまま戻らなくなっていた。えっ!?なんで!?僕ってゴムだから骨折しないんじゃ無いの!?うわ!もう地面がすぐそこだ!?ぶつかる!!!

 

「えいっ!!」

 

そんな声と共に僕は叩かれた。それと同時に僕の落下は止まった。

 

「解……除…」

 

僕はこの感覚を知っている。また助けて貰えた。

 

「ありがとう!!」

 

まだ時間は残ってるんだ。

 

「せめてもう1ポイント」

 

「終了!!!!!」

 

試験は終わった。

 

 

 

〜飯田SIDE〜

「お前すげえな!」

「見た感じ筋肉無さそうなのに力すげえな」

「腕伸び切ってるけど大丈夫か?」

 

そこじゃ無いだろう!!見ていなかったのか?彼は、あの女子を救うために飛び出したんだぞ!?己の身の安全、合格に必要な要素。この2つを天秤にかけて……それでも尚、一切の躊躇なく…試験という場で無かったら僕だって当然そうしたさ!!

 

(いや、試験じゃ無かったら当然……。そう思ってる時点で負けか…)

 

彼はすごいヒーローになるかもしれないな。

 

 

 

〜デクSIDE〜

 

腕がめちゃくちゃになってる!!未だに骨折した理由が分からない!!なんでだ!?なんでゴムなのに!?そんな風に戸惑ってると声が聞こえてきた。

 

「はい、お疲れ様〜。ハイハイ、ハリボーだよ。お食べ」

 

「あのマドモアゼル、雄英の屋台骨だね。雄英がこんな無茶な入試を出来るのも、彼女に依るところが大きいらしいね」

 

「自身の個性でこんなになるかい……」

 

「あの、僕の腕折れちゃったみたいなんですけど……!!」

 

「あんた、折れてると思ってるのかい?見た感じ、あんたの腕は切れてるね。文字通り。まるで個性と身体が馴染んで無いみたいだね」

 

「はい、いくよ!」

 

そう言ってお婆ちゃんは僕に唇を伸ばして来た。って!

 

「えええぇぇぇ!!!???なになになに!?!?」

 

「チユ〜〜〜〜〜」

 

すると、僕の腕は痛みが引き、腕も元に戻った。この回復の個性、もしかして!

 

「この治癒の個性…。もしかして、リカバリーガールですか!?」

 

「おや、あたしを知ってるのかい?」

 

「知ってるもなにも、僕は4月に貴方のお陰で救われたんです!」

 

「そうかい、そうかい。ほら、ハリボーをお食べ。疲れが一気に来るだろうからね」

 

そう言って僕にお菓子を渡してきた。

 

「はい!!ありがとうございました!!」

 

「はいはい。それじゃ、ちゃっちゃといくよ。ケガした子はいるかい?」

 

そう言ってリカバリーガールは他の人の所に行った。

こうして僕の入試は終わった。あとは合格発表を待つのみだ!!




ようやく入試が終わりました。戦闘シーンと言うのは難しいですね。コレからもよろしくお願いします!!
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