それを見たら終わり   作:オールドファッション

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プロローグ

 私の世界(視界)はアナログテレビの画面で覆われていた。地上デジタルテレビ放送チューナーも接続されていないそれは地上での事を一切映さず、私は店の売れないビデオを機械に入れて世界に色を入れる。テープが巻かれる騒がしい音が好きだ。こればかりはDVDでは味わえない。

 

 無尽蔵に積み上げられたケースの中から選んだのは、私のお気に入りの作品。画面に青い山が映って、次におきまりの黒い画面の中に出演者やスタッフの名前が流れる。それと同時に物語がスタートして、前作に登場したヒロイン役のエイドリアン・キングが悪夢にうなされた。悪夢の内容は前作のラストの単調な繰り返し。それでもその繰り返しが、“彼”を誕生させる重要な鍵だ。

 

「ーーーーー!!」

 

「ーーーーー!?」

 

 外の世界では両親がいつものように店の売り上げで揉めていた。内心では『うるさい』と舌打ちするも、また殴られるのも面倒だから、決してそれを態度で現さなかった。私はヘッドホンを被り外界の音を遮断する。耳の中ではヒロインの悲鳴が木霊していた。私の一番好きなシーン、殺人鬼ジェイソンが誕生した瞬間だった。ジェイソンはアイスピックでヒロインを惨殺し、画面はエイドリアン・キングの恐怖の表情に塗りつぶされる。私の世界は恐怖と悲鳴で完結していた。

 

「ーーーーー!!」

 

 それでも時折聞こえる揉め声が私の世界を侵略する。私はこの侵略者たちが昼間は仲違いをするくせに、深夜には欲望のまま互いの体を貪り合うのを知っていた。彼らは欲望に忠実で、金や酒や交尾をつねに求めている。最近、あのオスの視線が私の胸や臀部をなぞる度に鳥肌が立つ。私は侵略者を軽蔑し、その侵略の結晶とも言える自分の存在を憎んでいた。そして恐れてもいた。いつか私も彼らのようになってしまうのではないかという遺伝的な恐怖だ。

 

 私は恐怖を愛し、恐怖を恐れている。矛盾した日々の終焉を恐怖によって望んでいた。

 

 マイケル・マイヤーズに包丁で切り殺されるのもいい。

 

 フレディ・クルーガーに夢の中で殺されるのもいい。

 

 チャールズ・リー・レイの依代にされるのもいい。

 

 ハンニバル・レクターに食べられるのもいい。

 

 貞子や伽倻子に呪い殺されるのもいい。

 

 私の脳内で様々な殺人のシーンが繰り返し行われる。まるで色とりどりの飴玉が瓶に詰まっているようだ。殺人の内容は異なるが、唯一絶対なものは両親の死と絶望の悲鳴。

 いつの間にかそれは現実のものとなっていた。私の足裏に生暖かい液状の感触が伝う。足元の液体を掬ってみるとそれは赤く、少し生臭い匂いがした。私はそれを試しに舐めてみた。風味は鉄錆に似ていて、それでいてどこか覚えのある味だ。私はそれが、自傷行為をして舐めたものと同じ味だったと思い出す。

 

 私は微かな期待感を持って振り返る。それは私の世界でよく見た光景だった。赤い飛沫と恐怖の残骸。よく見た光景のはずなのに私の現実は劇的なものへと変化しつつあるのを感じた。私は遅れて、その残骸が嘗て侵略者だったものだと理解する。口内に残る後味を舌で転がし、やはり同じ血の通った存在なのだと納得した。

 

 残骸のすぐそばにはずだ袋を被った大男が立っている。手には血まみれのマチェットを携えて、片方だけ空けられた穴から彼の円らな瞳が私を覗いていた。私はその視線に応えたくなった。だって、彼はこんなにも素敵な物を私にプレゼントしてくれたのに、私は何もしてあげられないのが恥ずかしい。

 

 ふと、両手に違和感を感じた。いつの間にか私の手の中には薄汚れたホッケーマスクが握られている。そうだ、これならきっと喜んでくれる。私は微笑んだ。彼のそばへ歩んで行くと、彼は騎士のように片膝をついて跪く。ずだ袋を脱がすと彼の歪んだ顔が露わになった。彼が子供達に虐められ、クリスタルレイクの湖に沈められる要因になった先天的な奇形の顔。彼はどこか気恥ずかしそうにしている。恥じる必要はないのにと、ハンサムな彼の顔を撫でた。私の世界では決して感じることができなかった温もりがそこにはあった。

 

「さよなら私の日常。そしてハッピーバースデイ」

 

 私の人生は一旦は幕を閉じたが、マスクを付けろ(目覚めろ)というカーテンコールによって再び劇場へと現れる。

 

 

 

 

 

 

 

 世界に『個性』と呼ばれる力が出現し、それがいつしか『ヒーロー』という役職で社会に溶け込んでいった。しかし個性のすべてがヒーローに適しているわけではなく、それが理由でドロップアウトする若者も少なからず存在するし、生まれた環境や人格的に問題があってそうなる場合もある。後者の人格破綻者の多くは、偉大すぎる力を持つ事で多感な成長期に万能感に溺れてしまい人格形成に異常を来すことが多々ある。

 

 そんなやつらが屯ろする場所は決まって煙草臭漂うゲーセンかスプレーで落書きされたストリートと相場が決まっている。ある三人組が学校にも行かずにテナント募集の張り紙が貼られた店のシャッターにスプレーで落書きをしていた。思春期の情熱と迷いを詰め込んだだけの感情的な作品で、これといった宗教観や芸術性は一切なかった。そんな作品で彼らの先の見えない憂鬱とした気分が晴れるわけもなく、その場限りの自慰行為と大差はない。あとには虚しさしか残らないのだから。満足するには女を抱か(殺さ)なくてはだめだ。あるいは男でもいい。

 

 リーダーである少年は電気を操る強力な個性の持ち主であった。幼頃から誰もが彼の個性を褒め称え、小学校でも特質した存在だったのは間違いない。しかし彼は努力する事を怠ってしまった。中学を上がる頃には彼の黄金期が終わりを告げ、小さい頃から努力してきた者たちに次々と追い抜かれていった。彼もようやく努力を始めたが、かつて優秀だっただけに彼は自分の伸び代に気づいてしまう。努力の差でその伸びがどれだけ違いが出るかも知ってしまった。それでも彼は黄金期の輝きを忘れることができずに学校ではいつも横柄な態度を取っていた。ある日教師の一人が彼の態度を見て廊下の往来の中で声を上げた。

 

「いつまで夢を見ているんだ。やっていて恥ずかしくないのか、お前は?俺からすれば裸の王様でも見ているみたいで滑稽だよ。いいか、よく聞け。お前の個性は派手でヒーロー向きかもしれんが、そんなやつはごまんといるんだよ。お前の代わり(・・・)なんていくらでもいるんだ」

 

 最後の一言が、仮初めの王の姿で抑圧していた感情を爆発させた。一瞬、視界がホワイトアウトしたかと思うと、気づいた頃には彼はかつてノロマだとあざ笑ってきた者たちに取り押さえられていた。あたりには生徒たちの悲鳴と焦げ臭い匂いが充満している。半死半生の教師の姿を見て、彼は性行前の前戯で御預けを食った気分だった。

 

 焼け焦げた人間のスプレーアートの前で過去の記憶を掘り起こしていたリーダーは後ろに振り返り、残忍な気性を隠す気もなく二人に説いた。

 

「俺たちが満足するには性行する(殺し)しかない。お前らもそう思うよな」

 

 後の二人に関してリーダーほどの経緯はなかった。きっかけはただなんとなく、リーダーについて行けば面白そうだったという理由だった。後先など考えず、若者ならではの行き当たりばったりの動機により、貴重な瞬間を浪費する愚か者。リーダーにとって彼らは仲間ではなく、使い捨ての駒にすぎない。自分こそが掛け替えのない存在だと言い聞かせるための材料だ。

 

 彼らの標的はいわゆる極道と呼ばれる筋モノ。かつては日本の裏社会を牛耳ってきた組織だったが、近年の隆盛したヒーロー社会により多くが摘発解体が進み、生き残りは監視されながらも細々と活動している。そんな中でも徐々に勢力を拡大している『死穢八斎會』が巷では有名だが、彼らもそんな大物に喧嘩を売るほどバカではない。

 相手はかつてヤクザ間での抗争で鉄砲玉として前線に出て活躍してきた男で、無個性ではあるが日本刀で個性を持ったヤクザたちを何人も斬り殺している。男の属していた組織はもう解体されたが、彼は辻斬りとして今もこのストリートで恐れられている。彼らがこの標的に目を付けたのは単独犯であり無個性であること。近距離戦法を取る相手に対し、リーダーの電撃によるリーチを活かして行けばそれほど危険な相手ではない。そこそこの知名度もあるので殺せば箔もつく。

 

 意気揚々と彼らは暗い夜道を歩いていった。殺人鬼の恐怖する人々は夢の世界へ救いを求めて旅立ってしまっている。

 

 …………ドドド――――――ドドド――――――ドドドド………………。

 

 街の静寂に反響するのは車のエンジン音と心臓の鼓動だった。不規則な音と規則性のある音が一体化するとき、彼らは初めてこの街の住人になれた気がした。互いが視線を交わすが、決して言葉は発さない。言葉を使わずとも、今この瞬間はつながりを感じられたからだ。標的を殺すことで彼らは初めて仲間になれる。

 

 …………ドドドド―――――ドドドド――――ドドドドド………………。

 

 目的の場所はその角を曲がればすぐだった。そのころになると互いの鼓動までが聞こえるほど彼らは強い興奮を抱いていた。リーダーはあの日から延々と続く欲望の高まりを消すことができると微笑む。

 

 …………ドドドドド―――ドドドドド―――ドドドドドド………………。

 

 角を曲がって目的の路地裏についた瞬間、彼らが初めに抱いたのは歓喜や殺意でもなく、唐突な疑問だった。色落ちして痩けたアスファルトとひび割れた外壁は新鮮な赤色に覆われ、辺りには鉄錆と豚が混ざり合った匂いが充満している。中央には熊と見まごう程の巨体が何かに跨って動いていた。巨体は標的の男ではない。しかし彼らにはそれに勝つビジョンを見出すことができなかった。遺伝子学で分類されるなら人類なのだろうが、根本からしてどうしようもなく狂ってしまったモノに思えたからだ。

 

 …………ドドドドドド―ドドドドドド――ドドドドドドド………………。

 

 ”作業”が一段楽したのかその巨体は持っていた血まみれの獲物を地面に落とした。農家の生まれであった右端の一人は、それが家畜の皮を剥ぐためのナイフだと理解する。ではそれを何に使っていたのだろうと、彼は間抜けにも考えに耽っていた。

 べちゃりという不快な粘着性の音がなる。考えに耽る彼を除き、ほかの二人は心底イヤな気分に陥っていた。

 

 …………ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド………………。

 

 そして彼らはようやくそのけたたましい音が、自分たちの鼓動ではなく巨体の傍にあるチェーンソーのガソリンエンジンが唸っている声だと察した。彼らの鼓動はすでに止んでしまったのだ。この悪魔の縄張りに近づいた時から、彼らの運命は死へと集結している。停止した鼓動への疑問は、非常な現実として返答を得た。

 悪魔は面を上げて振り返った。悪魔の顔を見て三人は脊髄に氷柱を突き刺されるような悪寒を抱く。彼らは悪魔の名前はしらなかったが、その顔には見覚えがあったのだ。彼ら本来の標的である男の顔の皮膚が、まるでマスクみたいに悪魔の面貌を覆っている。農家の育ちである彼は、悪魔が人間の皮を剥いでいたのだと、妙な納得感を得ていた。

 

 ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドッ!!!

 

 納得した後で、そのエンジン音が体の中から鳴っていることに気づく。まるで紙に錐で穴を空けるように、回転するチェーンソーの刃が腹部に突き刺さり彼の腸をシェイクした。桃色の腸も白色の膓も赤錆色の膓も全てが真っ赤に混ざり合う。彼は嘔吐するように血を吐き、言葉にならない悲鳴を残して絶命する。

 

「うわあああああああああ!!!」

 

 リーダーである少年は反射的に個性を発動しようと右手を前に突き出す。悪魔もそれを察したようで力技に任せて突き刺したチェーンソーを横薙ぎに振るった。リーダーはそれを片手を犠牲にしながらも回避したが、もう一人は腰が抜けてしまってそのまま真っ二つに別れる。腹の皮を切り裂くことで豚の膓が簡単に落ちるように、彼の臓物が音を立てて溢れた。彼の上半身が悲鳴と嗚咽が入り混じった声を上げる。

 

「あぎゃあああっ!!イダイ、イダイイダイイダイイダイィ!!!」

 

 目先の地面に悪魔の影が差す。助けを乞うように上を向いた彼の視界には、屠殺用のハンマーを振りかぶる悪魔の姿が焼きついていただろう。

 

「ーーー!」

「あがっ!」

 

 悪魔は興奮した様子でハンマーを叩きつける。

 

「やめー!」

 

 何度も。

 

「ヤメデッ」

 

 何度も。

 

「オッ…ガ…」

 

 何度も。

 

「………」

 

 痙攣しながら事切れた仲間の姿に、彼の戦意はすでに消失してしまった。電撃による攻撃ならその場限りの対応が取れたかもしれない。しかし、彼の心が痛みと恐怖に囚われた時から敗北は決していた。彼は腕を失い均衡の取れないバランスのまま走り出す。

 

「誰か!誰か助けて下さい!」

 

 彼は生まれて初めて他人へ救いを求めた。泣きべそをかきながら、情けない声で叫んでいる。しかし無情にも街は静まり返っていた。まるで死んでしまったように眠りについている。

 

 …………ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド………………。

 

「はあ!?うそだろ!?」

 

 あのエンジン音がすぐそばまで迫っている。負傷しているからとはいえ、少年は足が遅い方ではなかった。しかしあの悪魔は巨躯でありながら、しかもチェーンソーを持った状態で追いつきつつあるのだ。仮に相手が増強型の個性だとすると逃げ切ることは難しい。

 彼は苦し紛れに後方へ電撃を放った。本来は手や指で指向を定めるため、傷口を覆っていた手を後ろに向けている。しかし恐慌状態のため狙い通りにはいかない。

 

 ーーーグシャッ。

 

「ぐ、あああああああ!!」

 

 イヤな音と一緒に激痛が走った。少年の痛ましい悲鳴が街路に響く。その場に蹲る彼の目には、血に染まったハンマーと可笑しな方向へ捻れた指が映っていた。人間とは不思議なもので、足だけで立ち上がるにはそれなりに筋力が必要とされる。彼はぐにゃぐにゃな片手を支えにして立ち上がろうとするが、痛みのせいで思うように立てなかった。

 

 彼はいまの状況を理解できなかった。正確には理解したくなかっただろう。ガタガタと体が震える。出血のし過ぎで生じた体温の低下。あるいは平穏を享受してきた彼の体験外の恐怖によるもの。

 ヒーローやヴィランと戦って死ぬならまだ心のどこかで納得ができたかもしれない。しかしこんな悪魔みたいな怪物のいけにえにされるなんて想像すらしていない。

 

 助けて!誰か俺を助けてくれ!

 もう悪いことなんて考えませんから!心を入れ替えますから!

 ああ、オールマイト!助けてオールマイ————

 

 ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドッ!!!

 

 エンジン音はすぐ頭上から聞こえていた。

 

 

 

 

 

 

 

 街中で堂々と行われる残虐行為を、男は潰れた眼窩から覗いていた。頭全体を覆うフルフェイスのマスクと首回りを覆う仰々しい装甲。見に纏うダークスーツ。見事に黒ずくめの男は声をかけるタイミングを待っていた。あれは狂っているが、その残虐行為にある種の行動理念を持ってのことを知っていたからだ。以前、それを無視して声を掛け、痛いしっぺ返しを食らったのを思い出す。

 

 解体作業が終わり、彼が立ち上がった。その足元は夥しい量の血で色付けされ、かつて少年だった肉の塊が部位ごとに切り分けられている。頃合いを見て黒ずくめの男も————

 

 

「やあ、先生♪」

 

 

 いつの間にか目の前の彼は消え、オール・フォー・ワンの背後に現れた道化師衣装の男が彼の肩に手を置いていた。オール・フォー・ワンはその変化を一切感知できなかった。無論、彼は自分が神のような万能者でないことを理解している。しかし、自分にこんな真似をできる相手はこのピエロくらいのものだろう。生理的な嫌悪感と共に、嫌な冷や汗が流れる。

 

「解体作業はもういいのかい、レザーフェイス。いや、今はペニーワイズだったね」

「レザーフェイスはもう満足しているよ。それで先生はペニーワイズに何の用だい?もしかしてまたあの子の個性を奪おうとしていたのかな?」

「確かに彼女の個性は強力なものだが、私が使っても宝の持ち腐れだろう」

「それもそうか!」

 

 ペニーワイズはドリルの様に鋭い歯を剥き出しにして、ゲラゲラと大笑いをする。かと思えば今度は眉を潜めて疑問符と一緒に風船を浮かべていた。

 

「で、先生はどんな要件があるんだい?ペニーワイズに風船をねだりに来たわけじゃないんだろう?」

「大した用ではないが、一応伝えようと思ってね。オールマイトが雄英高校で教鞭を取るらしい」

 

 その名前を耳にした瞬間、ペニーワイズは鋭い眼光を放ち、真っ白な顔をしわくちゃになるまで歪めた。彼らのような殺人鬼にとって、ヒーローとは目の上のたん瘤であり、そのヒーローの代表ともなれば邪魔物でしかない。彼らはこれまでも幾度かオールマイトと対峙し、引き分けたり、逃げたりを繰り返している。

 

「オールマイト!ペニーワイズたちを邪魔する平和の象徴!大手をふるって暴れてるのはフレディのやつくらいのもんだ!だが、後進の育成に入ったということは、もしや……」

「ああ、後継者の育成だろう。どうやら傷はだいぶ深かったらしい」

 

 オール・フォー・ワンとの戦いによって負った傷が原因の弱体化。なにも変わらないように見えていたが、彼が教育の場に出たことで彼らの考えは核心へ迫っていた。

 

「そうか!オールマイトはあの子の“お気に入り”だから殺せなかったが、後継者なら問題なく潰せる!」

 

 ペニーワイズは残忍な笑みを浮かべてその場で躍り狂う。ピエロのアクロバットショーがオール・フォー・ワンには悪魔の儀式の様に思えた。

 後に彼らはヒーロー史に延々と名を刻み続ける。『ヒーロー』と『ヴィラン』。そして新たな第三勢力『殺人鬼(キラー)』の幕開けだ。




『レザーフェイス』
『悪魔のいけにえ』の殺人鬼。チェーンソーを片手に、近辺を訪れる者を襲って斬り殺し、解剖して家具にしたり売りさばいたりする。先天性の皮膚病と梅毒を患っている為、人の顔を剥いで作った仮面を常に被り、素顔を隠している。身長193cmの巨漢であるが、外見に反してその足は驚く程速い。凶暴そのものであるが、家族に対してはいたって従順。趣味は動物の骨をコレクションして自分の部屋や台所に飾ること。また女装趣味もあるようで、仮面に化粧をしたりドレスで着飾ったりする。

『ペニーワイズ』
『IT』の殺人鬼。ボサボサの赤髪に赤い鼻といった道化師の出で立ちをした悪魔。対象を威嚇・捕食する際は鋭い牙を剥き出す。古来よりデリーに27年周期で現れ、その都度事故や天災に見せかけては住人を襲っていた。捕食対象は子供、夢を抱く思春期の少年少女であり、相手が恐怖と感じる物の姿に変化する。物体を動かす・幻覚を見せる・神出鬼没など超常的な能力を持ち、ほとんどの大人には見えない。基本的には多感で夢を持つ子供のみに見え、恐怖を与えるほどに美味になることから様々な幻術で対象を追い詰める。近年のネット界隈ではペニーワイズがおすすめする動画で謎の大流行が起きている。

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