ヒカルと佐為と知らない幼馴染   作:ウメタロ

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第三十二話

今日は塔矢門下の研究会の日。

ヒカルはもちろん出席することにした、理由はkuroshiroと塔矢行洋の検討のためである。

インターホンを押すと、アキラが出てきた。

「進藤! 来たか! お父さんが待ってるよ」

そういって入ると、緒方と芦原そして塔矢行洋がそこにいた。

 

「こんにちはー、今日もよろしくお願いします! 塔矢先生良い一局でしたね!」

開口一番ヒカルは言った。

「進藤君、見てくれていたのか、いやぁ後半に隙を見せてしまってね、流石に見逃してくれるkuroshiroではなかったよ」

ハハハと笑う塔矢行洋。

「しかし先生、どうやってkuroshiroとの対局ができたんですか?」

緒方が突っ込む。

「それがね、私がいつものように彼の対局を観戦していたら、その対局が終わったあと申請がきたのだよ、私も驚いてマウスを握る手が震えてしまったね」

そういうと緒方がそうですか、と納得したようなしてないような顔をした。

「私もkuroshiroやsaiと対局したくて申請してるのですが、対局が未だ叶っていません、やはり先生のように本名で登録したほうがよろしいのでしょうか?」

緒方は悩んだ顔をしている。

「緒方君、私の場合は本名でやったこともあるが、全ては縁だと思っている、諦めずに申請を続けていればきっと彼らと対局できる日もこよう」

塔矢行洋はそういって緒方を宥めた。

『佐為、緒方先生と近いうち打ってあげたらどうだ? HNはこの前教わったしな』

『そうですね、近いうち打ちましょう』

ヒカルと佐為は近いうち緒方と打つことに決めたようである。

 

こうして検討が始まった。

「ここは守るべきだったのでは?」

緒方がいうと、

「ここは守るというよりこっちを攻めたほうがkuroshiro的には面倒だったんじゃないかな?」

そうヒカルが返す。

「ふぅむ、確かにその手があったか」

納得した行洋。

「しかしすげぇのがkuroshiroの読みの深さだよなぁ…、こんだけ検討しても塔矢先生が逆転する方法がねぇんだもん、読みぬけがねぇのが本当にすげぇや」

そうヒカルが言うと、皆一同に確かにと呟いた。

検討で研究会は大いに盛り上がった。

 

話題は移り、新初段シリーズの話になった。

「塔矢先生、新初段シリーズは全力でぶつからせてもらいます!」

ヒカルがいうと、

「望むところだよ、逆コミだからと遠慮しないで欲しい」

そう行洋が返した。

「そういえば塔矢は誰と新初段シリーズ打つんだよ」

ヒカルが聞いた。

「僕は桑原本因坊とだよ、本当は君と打ちたかったと桑原本因坊は言ってたんだけど、お父さんに譲ったらしい」

アキラがそう返すと、

「桑原のじーさんつえぇからなぁ、いっちょ揉まれてこい!」

ヒカルは檄を飛ばした。

「桑原本因坊に勝つためにも進藤! 一局打ってくれないか?」

そう言うアキラにヒカルは

「おう、一局打つか!」

応じて一局打つことになった。

もちろんヒカルが勝ったのだが、アキラの成長を感じるヒカルだった。

『佐為、塔矢は本当に天才だよな…、棋力の伸びがすげぇもん…』

『それもヒカルやハクがいてこそですよ、前の世界とは違い、ヒカルやハクの棋力が高いからこそそれに触発されているのでしょう』

そう佐為は言うと、ヒカルは

『そうだな、俺もそうだけどハクの存在はでかいだろうな、俺と佐為そして塔矢先生ですら敵わねぇんだからなぁ』

ハクの存在による碁界全体の棋力の底上げがされていることをヒカルは指摘した。

「まだ進藤には敵わないけど、必ず追いついてみせるよ」

アキラは悔しながらも言う。

「そうこなくっちゃな! 碁は1人じゃ打てねぇんだ、早く追いついてこい! ま、でもそう簡単には追いつかせねぇけどな!」

ヒカルはアキラを挑発した。

こうして今回の塔矢研究会は終わりを告げたのであった。

 

 

 

 

 

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