「女の子の気持ちが知りたい? なら束さんに任せてよ!」 作:天道詩音
※全話の細かい部分の修正をしました。
一夏がマッサージをしてくれたから、体がもっと軽くなったけど、あのマッサージは気持ちよすぎたって……!
一夏に触られたところが熱くなってきて、それが気持ちよくて、なんだか癖になりそうだったし、特に腰を押された時がすごかった……はまっちゃいそうだし、しばらくは自重しないと!
……それで、その後一夏にマッサージをしてあげたけど、横腹を押したら、一夏がすごい驚いて動いちゃって、俺が床に落ちそうになって……一夏に受け止めて貰って、抱きしめられて……!
あんなに近くで一夏の顔を見たのは初めてだけど、やっぱり格好良かったなー……ただ近すぎて、どうしたらいいのか分からなくなっちゃって、目を瞑って気を落ち着かせたら、なんとか離れることができた。
でも危なかった……あのまま、離れられなかったら俺は何をしたのかな?一夏と……いやいや、なにもする訳無いよね!一夏は親友なんだから!
そ、それより今後の事を考えないと!
鈴が明日中国に帰っちゃうけど、この身体じゃ会えないし、説明する時間も無いから手紙を書かないと。
「俺は鈴に手紙を書くけど、一夏はどうするー?」
「まあ、ゆっくり待っているよ。何かあったら言ってくれ」
「おーけー。さっそく書いてこよう!」
ベッドから立ち上がって、勉強机に向かう。くーちゃんとの文通用に用意している手紙を取り出して、書いていく。一夏は携帯をいじって待っていてくれるのかな?
くーちゃんは俺が女の子になったのを知っているのかな?
『くーちゃん』は姉さんがドイツで拾ってきた女の子で、小さいのに姉さんのお世話をしている偉い子で、俺も何度か会っているけど『小説で読んだのですが、この文通って言うのをやってみたいです。ダメですか……?』って上目づかいで言われたらやるしかないよね!
それから今まで手紙を交換しあっている。
手紙の交換は姉さんの『これも次元連結システムのちょっとした応用だよ!』って言っていた謎技術で家のポストに入れたら、自動でくーちゃんに届けてくれる。くーちゃんからも自動で届くから便利だけど、空間転移させるってすごい技術なんじゃないの……?
手紙の内容は、俺は一夏と遊んだ話とか、テストの点数が微妙だった話とか、日常のちょっとした話を書いていて、くーちゃんは束様が全然寝てくれないとか、束様が変な発明をしてましたとか、姉さんの話ばかりをしているよねぇ。本当に姉さんがすきなんだねー。微笑ましいよなぁ。
くーちゃんは姉さんの話ばかりしてるけど、もう少しくーちゃんの話も聞かせてくれないかなー?……じゃなくて、鈴に手紙を書かないと!
『拝啓鈴様ーー』いやいやこんな感じじゃないよね!鈴に伝えたいことをそのまま書いていこう!
『鈴へーー今日は鈴が中国に帰るのに、見送りにいけなくてごめん。それでも伝えたいことがたくさんあったから、手紙としてだけど、聞いて欲しい。鈴が小学生の頃に俺のクラスに転校してきて、まだ日本語を喋るのが苦手だった頃に俺と一夏で話し掛けて、そこから仲良くなって、学校でも放課後でも、いつも3人で遊んだよな』
鈴が転校してきて、自己紹介で上手くしゃべれなくて、他のクラスメートがからかっていたのを止めて、『下手でも、ゆっくりでもいいから、俺達と話そう』って言って、鈴もたどたどしいけど、少しづつ話してくれて、それから毎日話していたら、日本語も上手くなってきて、元は明るい性格だったみたいで、元気に話してくるようになって、笑っている鈴を見れて本当に嬉しかった。
『中学に入ってからも、鈴とは一緒にいて、毎日が楽しかったし、鈴も楽しかったのなら、俺も嬉しいよ。鈴との一番の思い出は、二人でお祭りに行った時かな。町内の小さな花火だけどさ、二人で見たからかな? 小さな花火を見るだけでも楽しかった。鈴の浴衣姿は今だから言うけどキレイだったよ。あの時は馬子にも衣装かななんて誤魔化したけど、本当はすごいキレイだって思ってた』
その日は、一夏と弾は何故か二人で花火を見に行くって言っていたから、鈴を誘って二人で花火を見に行ったんだけど、本当にキレイだと思った。その後に、下駄の鼻緒が切れて歩けなくなった鈴をおぶって帰ったけど、あの時も結構ドキドキしてた。
『鈴が作った酢豚がなんだか好きでさ、また日本に戻ってきたら作って欲しいな。一夏も弾も俺も楽しみに待っているからさ、いつでも帰って来ていいからな? 中国でも元気で居て欲しい。何かあったらすぐに駆けつけるし、いつでも連絡してくれよ?』
姉さんに頼めば、中国位までならすぐに行けるよね。駆けつける俺は、鈴の知っている俺じゃないけどさ、逆に説明しやすいかもね?
『それじゃあ、また会える日を楽しみにしているよ。また会おう。篠ノ之湊より』
書き終わった!
……でも書いていて思ったけど……俺って口調変わってないかな!?男の時のような書き方にするのに、何度か書き直しちゃたし!今も男の時より、なんか女の子っぽい口調になってるよね!?手紙に書いたみたいな口調だった気がするんだけど!
「ね、ねえ一夏?」
「おう。なんだ?」
一夏に確認を取ろう……!
「なんか俺って口調が女の子っぽくなってない……? 気のせいだよね!」
「……なってるな」
「やっぱり……身体に引っ張られているんじゃないのこれ……? 姉さんに後で確認しないと本当にヤバいかも!」
「あー……あ! でも女の子として学校に行くなら、仕草も口調も女の子っぽいし、楽なんじゃないか!?」
「仕草も口調も女の子っぽい……うぅ……」
「わ、悪い!」
終わった……知らない間に口調も仕草に女の子よりになっていたなんて……どう気をつければいいの!?じゃなくていいんだ!?
ダメかも……。
「そ、それよりさ! 鈴への手紙は書いたのか?」
「そ、そうだね書き終わったよ! これを封筒に入れて、一夏に渡すから、明日鈴に渡してくれる?」
「任せてくれ!」
後は俺が……俺って一人称が男っぽいね!まだ、だいじょうぶかも!
それより、俺が見送りに行けない理由はどうしようかな?鈴の見送りに行けないくらいの理由ってあるかな?ひどい風邪で寝込んだって事にするしかないか……嘘をつくことになってごめん鈴。
「いちかー俺はひどい風邪で寝込んだから、見送りに行けないって事でお願い」
「分かった。仕方ないよな。鈴にはちゃんと伝えておくから」
「よろしく! 鈴の見送り行けないのは残念だよね。まあ、鈴も帰って来たいって言ってるし、また会えるよね?」
「そうだな。鈴なら一人でも日本に帰って来そうだし、また会えるって!」
次に鈴と会う時は俺はどうなっているのかな?男に戻っているのが、一番だけど、女の子として会っても、また友達になれるといいな。
「鈴への手紙は書けたから、次は女の子として、学校に転校するけど、どんな感じで行けばいいかな?」
「……やっぱり、一人称は私って言わないとダメなんじゃないか?」
一人称が私……いや、一人称が私になっても俺は男だからね!
湊ちゃんの内面の女の子化が進んでいた事に気づいた回でした。
くーちゃんが軽く登場です。湊ちゃんと文通をしてるみたいです。
鈴への手紙を書きました。二人で花火を見に行ってたみたいです。
『次元連結システムのちょっとした応用だよ!』
なんて技術を開発しているんですか束さん!まあネタなので、手紙の交換にしか使われません。
ヒロインは鈴か一夏(ん?)それとも他の原作キャラの誰になるんでしょうね?
今回も読んでいただきありがとうございました!