「女の子の気持ちが知りたい? なら束さんに任せてよ!」   作:天道詩音

15 / 38
その14

 

「い、一夏が彼女を連れてきただと!?」

「違うよ!」

 

 弾は立ち上がって、一夏の前に来てから私を見てきた。彼女じゃないからね?一夏が先に話すって言っていたのに、つい突っ込んじゃたよ!

 

「誰この美少女!? 俺に紹介してくれよ!?」

「……この子は更識湊って言って今日会ったんだ。こいつは弾だ」

 

 ふーん。一夏がアイコンタクトしてきたけど、その設定で通せばいいんだね!任せてよ!

 

「初めまして、弾くん。よろしくね!」

「おうふ……よ、よろしくお願いします!」

「お部屋にお邪魔してもいいかな?」

「どうぞお入りください! ほら一夏道を空けろよ!」

「おう。邪魔するぞ」

 

 なんか弾がすごい低姿勢でペコペコしてる……やっぱり面白いよね。取りあえずベッドに座らせてもらおうかな?

 

「弾くんはさっきまで何をしてたの?」

「弾くん呼び……いい……じゃなくて! ゲームしてました! すみません!」

「えーなんで謝るの? 私もゲーム好きだよ? ISVSとかよくやってるよ?」

 

 うん。弾ともよく遊んでいるよね。私はラファール・リヴァイブをよく使ってるんだけど、あんまり勝てないんだよねぇ。

 一夏も弾もやりこみすぎじゃない?私もゲームを買おうかな?本体を持ってないから一夏か弾の家でしかやらないからなー。

 

「まじっすか!? 更識さんってめっちゃおしゃれだし、ゲームとかやらなそうだと思うんですけど!」

「うーん? おしゃれなのは千冬さんに服を選んで貰ったからなんだよねぇ。あまりおしゃれとかは気にしてないよ?」

 

「いやいや、それは勿体ないですよ! 更識さんってめちゃくちゃ可愛いんですから! 一夏はなんで更識さんと知り合ったんだよ!」

「幼なじみだからな。昔からの知り合いだ」

「まじか!? 噂のファースト幼なじみって更識さんの事だったのか? いやその子って湊の双子の姉だったよな。ん? みなと?」

 

「んー? 私がどうかしたの?」

 

 ふふっ、こういうのも面白いね。絶対別人だと思っているよねぇ。でもそろそろ教えてあげようかな?

 

「いやー、知り合いにも湊って名前の奴が居るんですよ? 今日は湊は一緒じゃないのか?」

「ここに居るぞ」

「ここに居るよ?」

「いや、更識さんじゃなくてですね?」

 

「私が湊だよ? 篠ノ之湊!」

「えっ? 篠ノ之さん……? ん?」

「まあ、この子は湊だ」

「弾ごめんねー。私が弾の友達の湊だよ!」

 

「ま、まじで……!?」

「ああ」

「うん!」

 

 あ、固まった。ふふっ弾の顔面白すぎ!目が飛び出そうだよあははっ!

 

「なんでこんな美少女になってるんだよおおおお!」

「なっちゃったっ!」

 

「なっちゃったってなんだよ!? えっ本当に湊なのか?」

「そうだよー……昨日一緒に騒いで、厳さんに叩かれた湊だよー……」

「まじか!? えー……湊なんだよな!? なんでそうなってるんだよ!?」

 

「朝起きたらこうなっていたんだけど……姉さんがなんかやったみたいなんだよねー」

「湊の姉さんってIS作った人だよな? まあISと比べたら性別変えるくらい簡単なのか……?」

「そうかもねー……信じてくれる?」

「まあ、信じるしかないよな! でも一個くらい湊って分かることを教えてくれよ?」

 

「んー……それなら私と弾と蘭ちゃんでやっていた作戦名『IRT』を知ってるって事でどうかな? 成果は出なかったけど……」

「本人だな……まじかよ!? 正直めっちゃタイプの女の子が来たって思ったんだけど! 俺の純情返せよ!」

「残念でしたー。弾に純情なんて元から無いからね! 諦めてー!」

「お、おう……その笑顔やばいって! なんでそんな女の子っぽくなってるんだよ!」

「一夏と練習したんだよねー。ねーいちかー」

 

 一夏と楽しく練習したおかげで、なんか女の子度が上がったよね!ん?上がってよかったのかな……?あれ?

 

「そうだな! それでその作戦名IRTってなんだ?」

「一夏には秘密だよ! この鈍感!」

「なんで罵倒されたんだ?」

「鈍感だからだろ馬鹿一夏!」

「弾は殴る!」

 

 作戦名IRTは『一夏と蘭ちゃんを付き合わせよう』作戦の略で、弾と蘭ちゃんと私でやってたんだけど……一夏が鈍感すぎて全然ダメだったんだよね……。

 最近は蘭ちゃんもあんまり一夏にアタックしてなくて、私と遊んでばかりだったからねー。アタックしても全然効果も無かったし、鈍感な一夏に少し疲れちゃったのかな?

 

 まあ息抜きも必要かなって思って、一緒によく出掛けてたんだよねぇ。出掛けるときにおしゃれをしてる蘭ちゃんは本当にきれいだったから、すごい褒めたんだけど、顔を赤くしていて本当に可愛かったんだよねぇ。

 

 一夏はなんであれで落ちないの!?鉄壁すぎるよ!

 

 

 一夏が弾にヘッドロックを掛けてるけど、一夏さーん?弾が死にかけてるよー。でも二人って本当に仲がいいよねー。いつもこんな感じで遊んでるし!

 二人でよくゲームもやってるし、その時は私は漫画を読んでいたり、蘭ちゃんの部屋にお邪魔して雑談してたり、たまーに一緒にゲームしてボコボコにされたりしてたねー。うーん少しやけちゃうね!

 

「二人が仲いいのは分かったけどさ。だんーあらためてよろしくね!」

「おう……でも蘭が悲しむかもなぁ」

「蘭ちゃんが? 一夏が女の子になったら悲しむと思うけどねー?」

「ん? なんでだ?」

「知りませんよーどんかんいちかー」

 

「お前ら二人とも鈍感だよ。似たもの同士だからな!」

「いや、一夏はともかく私は鈍感じゃないよ?」

「いやいや、湊はともかく俺は鈍感じゃないって!」

 

 私が鈍感な訳無いでしょー。弾も変な事を言うもんだねー。鈍感なのは一夏だけですー!

 

「それで、これから湊はどうするんだ?」

「いくつか一夏とは相談したんだけど、明日は鈴の見送りは私は行かない事にしたの。代わりに手紙を書いたから、一夏と弾に渡してもらおうかなって」

「まあ、仕方ないかな。ところで、湊は男に戻れるのか?」

「姉さんが無理って言ってるからなー……ダメかも……」

 

「そっか……わかった。学校はどうするんだ?」

「学校は新しい戸籍を作って貰って、更識湊として、今の学校に通うよ」

「なら、よかったな! 俺も協力するぜ!」

「ありがとう! 弾にも手伝って欲しいなって思っていたから助かるよ!」

「ちょっと、いきなり手を握るなよ!? 心臓止まるわ!」

「大げさだよー! だんーありがとねー!」

 

 弾の手を握ってぶんぶん振っちゃうくらい嬉しいよね!これで、学校生活も安心できそう!

 

「……なあ、一夏?」

「……おう、なんだ弾?」

 

「湊って女の子なったら絶対ヤバいよな……」

「目を離したらまずいな……」

 

「いやいや二人とも何言ってるの? だいじょうぶだって!」

「「ダメだな!」」

 

「なんでー!?」

 

「まあ俺たちが守るから安心してくれよ」

「親友を守るのは当然だろ?」

 

「あ……ありがとう……」

 ちょっと二人とも格好いいんだけど!一夏はともかく、なんで弾はモテないのかな?顔も良いのにねー。

 

「お兄! 早く夜御飯食べてよ!」

「あっ、蘭ちゃん……」

 

「ん? 誰ですかこの可愛い子!? まさか一夏さんの彼女!?」

 

 弾も蘭ちゃんも似たもの同士だねー……さて、蘭ちゃんにも私が湊って説明しないとね!がんばるよ!




弾がちゃんと登場しました。
一夏と湊はアイコンタクトで会話してますね……。
湊ちゃんがちょっと女の子になったのを楽しみ始めてますね。

一夏も湊も鈍感で天然なんですよねー。二人は認めないですが……。

一夏の事を好きだった蘭ちゃんも最近はアタックしてなくて、湊と遊んでいたそうですよ。

最後に蘭ちゃんが登場しました。
次回は蘭ちゃん回ですね。

次回も読んでくれたら嬉しいです!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。