「女の子の気持ちが知りたい? なら束さんに任せてよ!」 作:天道詩音
「そろそろ帰ろうかなー? 一夏も帰る?」
「おう。送ってくよ」
業火野菜炒めを食べて、雑談しながらゆっくりしていたけど、お客さんも増えてきたし、そろそろ帰ろうかな?一夏が送ってくれるみたいだしー?モテだよねぇ。
「お姉さまもう帰っちゃうんですか?」
「ごめんね。また遊んでくれる?」
「もちろんです! 気をつけて帰ってくださいね!」
「ありがとうね。まだ早いけどおやすみ」
隣に座っている蘭ちゃんの頭をぽんぽんとしてから席を立ち上がる。蘭ちゃんが落ち込んでいる時はよくこうやっていたんだよねぇ。癖になったみたいで今もやっちゃった。
「弾、明日は鈴のことをよろしく頼むね。見送れない私が言うのもあれだけど、しっかりと鈴を見送って欲しい」
「鈴にはしっかりと伝えておくから任せてくれ!」
「ごめんね……」
「そんな悲しい顔をしないでくれ……! また会えるって!」
「うん……」
鈴に最後に会いたかったけど、仕方ないよね……鈴の行動力ならすぐに戻ってくるかもしれないし!
「行こうか湊」
「うん。二人ともまたね!」
一夏に付いて五反田食堂を出る。二人で暗くなった道を歩くけど、一夏は自然と隣を歩いてくれているから、やっぱりモテ……なんか一夏と一緒に歩くだけでも楽しいよねぇ。自然な感じで居られるからかな?
「一夏ってやっぱりモテるよねー」
「どうしたんだ突然? 湊の方がモテてると思うぞ」
「いやいや! 私がモテてる訳ないって! 一夏は鈍感だから分からないんですー」
「俺は鈍感じゃないからな! 湊は鈍感だから気付いてないだけだって!」
「一夏はともかく私は鈍感じゃないからね! 諦めて天然で鈍感だと認めなさいっ!」
「はいはいーほら、帰るぞー」
「ちょっと、早足で行かないでよ!」
一夏は早足で歩いて行っちゃうから、私も駆け足で行かないと追いつけないし……待ってよー。冗談なんだからー!
一夏の手を掴んで、隣を歩く。
「冗談だよっ! ごめん!」
「お、おう……」
一夏の手って大きいなぁ。男の時は同じくらいの大きさだったけど、今は全然違うね。にぎにぎして遊びながら帰り道を歩いていく。
あ、ここにタコができてる!ちゃんと剣を振ってるんだね。本当にがんばっているなぁ。私も何か手伝えたらいいんだけど……剣は箒と一夏みたいに上手くないから、剣では手伝えないし……弓術なら得意なんだけどねー。一夏のために手伝えることが何かあるか考えておこう。
「い、いつまで手を握ってるんだよ!」
「あ……ごめんね。手を触ったら一夏が頑張って剣振ってるのが、分かったから嬉しくて」
「そ、そうか……まあ振り続けるって決めたからな」
「私は応援してるから、手伝って欲しいことがあったら何でも言ってね!」
「何でも!? …………湊はやっぱり鈍感なんだから気をつけてくれよマジで!」
「う、うん? なんでそんな必死なの?」
変なの?鈍感って言われても、そんなはず無いんだけどねぇ。やっぱり一夏は天然だし面白いよね!そろそろ家に着くけど、一夏はどうするのかな?
「このあとは家に来る? 鈴の出発は夕方までだし、昼までは居れると思うけど、泊まっていく?」
「いやいやいやいや! 湊は気にしてないみたいだから言わせて貰うけどさ。今の湊ってめちゃくちゃ可愛い女の子なんだよ!」
「えっ……!? あ、ありがと……う?」
いきなり可愛いってなに……どうしたの一夏?うぅ……恥ずかしくなるって……!
「だから、男に気軽に泊まっていいなんて言わない方がいいからな! 本当に気をつけないと心配なんだよ」
「だって……一夏は親友だし、私は信じてるから大丈夫だと思うのに……」
私はそんなに変わっちゃったのかな……?もう男だった頃みたいに遊べなくなるのかな?でもなんか少し寂しいなぁ。
「ッ……! ちょっと俺も考えすぎていたかも知れない。湊は湊だもんな」
「うん……ありがとね」
「でもこれからは気をつけないと危ないからさ、気をつけてくれよ。さて着いたな。俺は帰るけど何かあったらすぐ駆けつけるからいつでも電話してくれよ?」
「うん! 一夏も気をつけて帰ってね。おやすみ」
「ああ。おやすみ!」
はぁ……一夏が帰っちゃった。今まで通りの関係を続けるのって難しいのかな……?一夏とはこれからも一緒にいて欲しいし、今まで通りに仲良くして欲しいよ。
とりあえず部屋に入ろうか。洗面所で手洗いうがいをして、キッチンで冷蔵庫を開けて、お茶を飲む。お茶を飲んで落ち着こうかなー。ペットボトルに入ったお茶をコップに注いで一口飲む。おいしい……よし、私は一夏には今まで通りに接するよ!
私は変わらないから、一夏も今まで通りにしてくれたらうれしいな。
このあとはどうしようかな?なんか眠くなってきちゃったし、寝る前にしないといけない事を全部終わらせてもう寝ちゃおう!
まずはお風呂に……お風呂!?
ど、どうしたらいいんだろう!?だって服を全部脱いで、裸になって、身体を洗わないといけないんだよ!?うぅ……自分の身体だとしても、見たら恥ずかしいよ……!それでもこれから慣れていかないとダメなんだよね!
とりあえず、寝間着のスウェットと下着を持って脱衣所に行こう。あ、寝る時ってブラジャーを着けるのかな?あとで姉さんから届いた冊子を読んで確認しておこうかな。今日はいいや……着けていると胸辺りに違和感があるし、着けていたら寝られないかも。
脱衣所で服を脱いでいく。
上着のお腹辺りの裾を両手で掴んで引き上げていって、あっ……胸が引っかかるんだ……引っかかった所をずらして脱ぎ、服は脱衣籠に投げ入れる。次はスカパンのベルト部分のゴムを伸ばして、太股の下まで脱ぐと、そのまま床まで落ちていった。足をどかしてスカパンを拾って籠へポイっと投げる。
次はブラジャー……や、やるよ!
恥ずかしくなっちゃうから鏡を見ないように反対側を向いて、前屈みになって背中のホックに手を伸ばす。左右のホックを押さえてずらす……あっ外れた!千冬さんと練習したおかげで簡単に外せたのかな?肩に掛けていた紐から両腕を抜いて、脱いだブラジャーを籠に入れる。もう下は向かないから……!
あとはパンツ……ささっと脱いで早くお風呂に入って寝よう!
腰に掛かったパンツを伸ばして、足首までパンツをずり下げて、片足づつ抜いていく。こ、こんな可愛いパンツを私が穿いていたんだ……うわー……見なかったことにしよう!
パンツも籠に入れて、お風呂の扉を開ける。か、鏡に映っちゃってる!?あわわわ!?あらためて全身を見ちゃったよ!?綺麗だったなぁ……いやいや、自分の身体だから!うぅ……絶対慣れないよ……。
早く身体を洗って寝よう!椅子に座ったし、お風呂を出るまではもう目を開けないからね!……この身体に慣れていけるのか不安だよ!
お風呂はカットして次回は次の日になりますよ!
脱衣描写はもっとしたかったです!
読んでいただきありがとうございました!
あと、活動報告に『その15.5』を投稿しています。
1000文字くらいですし、本編にそれほど影響しないので読まなくても問題ありません!ただのトイレ回ですので!
今回で一日目が終わったので、一日で何があったのかを時系列で書いていきます。読まなくても全く問題ありません。
09時00分 湊ちゃんとして目覚める。
09時30分 束さんに電話。
09時45分 千冬さんが湊の家へ。身体測定。
10時00分 レゾナンスへ向かう。
10時45分 靴屋でスニーカーを買う。
11時15分 服を買って、試着していく。
11時25分 千冬さんはIS学園へ。一夏と合流。
12時15分 湊は箒になりきる。湊の家へ到着。
12時30分 一夏と会話後、肉じゃがを作り始める。
13時00分 肉じゃが完成。二人で食べる。
13時15分 肉じゃが食べ終わる。湊の今後を相談。
13時20分 楯無さんと電話。湊の戸籍を作る相談。
13時30分 更識湊としての戸籍を用意して貰う事に。
14時20分 一夏が湊へマッサージを行った。
15時40分 鈴への手紙を書き終わる。
16時20分 学校での振る舞いの訓練。
16時25分 五反田食堂に行こうと話し合う。くーちゃん登場。
16時30分 五反田食堂へ向かう。
16時45分 五反田食堂へ到着。厳さんの出迎え。
17時00分 弾に女の子になったと信じて貰った。
17時20分 蘭ちゃんとの話し合いが終わる。食事へ。
17時45分 食事終了。(短編15.5)
ここから今回の話でした。次の日からはそこまで長くなりません!原作を目指してますので!(一年以上先って事に目を背けつつ)