「女の子の気持ちが知りたい? なら束さんに任せてよ!」   作:天道詩音

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その20

 

「い、いちかお帰りー」

「ただいま。それでこの自称姉は誰なんだ?」

「自称じゃなくて、ちゃんとお姉ちゃんよ! 篠ノ之博士にも認めて貰ったんだから!」

「マジで!? あの束さんに認められるとか、不可能だろ?」

 

「あはは、私が姉さんに聞いてあげてって言ったからかな? あんな事を言い出すとは思わなかったけどね」

「全部私の本心よ湊ちゃん。大好きよー!」

「わっ、もう仕方ないですねー。よしよし」

「…………湊の方が姉じゃないのか?」

 

 お姉ちゃんがまた抱きついてきた。一夏も居るんだよ-?あ、それより初対面なんだし、楯無さんのことを一夏に紹介してあげないとね。

 

「この人は私の新しいお姉ちゃんで更識楯無さんだよ」

「よろしくね一夏くん。湊ちゃんがいつもお世話になっているわ。ありがとうね!」

「早速姉面してるよこの人……まあよろしくお願いします。今日は湊に何か用があったんですか?」

「妹の寝顔を見に来たのと、おまけでちょっと用事があったのよ!」

 

 楯無さんにとって私の寝顔がメインで、戸籍はついでなんですねー。でも助かりましたよ。

 

「楯無さんが新しい戸籍を用意してくれたんだよ? 凄いよねー」

「何者だよ……えー更識さん?」

「楯無でいいわよ? それともたっちゃんかお姉ちゃんって呼ぶ?」

「なら楯無さんって呼ばせて貰います」

 

 お姉ちゃんは年上で見た目も大人びているし、たっちゃんは無いよねー?それに一夏は千冬さん一筋だからねー。お姉ちゃんとは呼ばなそうだね!シスコンなんだからまったくー。

 

「弟が増えると思ったのに残念。まあよろしくね。それで一夏君はどうしたのかしら?」

「鈴の見送りが終わったから湊に会いに来たんですよ」

「ありがとうね、鈴はどうだった? 怒ってたよね?」

 

 怒ってないかな?鈴って結構怒りっぽいからねぇ……絶対怒っていたよね。

 

「まあ最初だけな。風邪は早く治せだってさ」

「そっか。ごめんね鈴」

 

 心配させてごめん。嘘ついてごめん。次に会うまでに鈴とまた仲良くなれるようにちゃんと考えるから。

 

「それと伝言だ。日本に帰ってきたら湊に毎日酢豚を食べさせてあげるってさ」

「鈴の作る酢豚は好きだから楽しみだね! また会えるといいなー」

「そう捉えるのか……」

「んー? どう言う事?」

 

「鈍感な湊ちゃん可愛いわ!」

 

 鈍感じゃないですー!えっと他にどんな意味があるのかな?えーっと……もしかして?でも鈴がそんな風に言うかな?

 

「それなら、僕に毎朝みそ汁を作ってくださいみたいな意味……とか?」

「鈴は否定したけど、ツンデレだし、もしかしたらそう言う意味かもな」

「否定したなら違うでしょー。鈴の酢豚が好きって手紙に書いたからそう言ってくれたのかな?」

「まあ……どんまい鈴。それでまたなって言って見送ったら、またねって言ってから中国に帰っていったよ。元気が有り余ってる鈴ならすぐに帰ってくるんじゃないか?」

「私もまた会いたいし、すぐに帰っていてくれたらうれしいなー」

 

 中国で頑張ってね。私も頑張るから!男に一刻でも早く戻らないと本当に戻れなくなりそうだから!もうなんか、私って言うのに違和感無いし……完全に馴染んじゃってるし……!

 

「お姉ちゃんを忘れて無いかしら? えいっ!」

「ひゃあ!? もー……ごめんね。よしよし」

 

 一夏と鈴のことで話していて、仲間外れになっちゃっていたお姉ちゃんが、横から抱きついてきて胸に飛び込んできた。ちょうど良いところに頭もあるし、さっきみたいに撫でてあげる。

 水色な髪って珍しいよね。でも凄い綺麗。ひんやりしててサラサラだし、まるで流れる水を触っているような……それは言いすぎかー。でも癖になりそうかも!

 

「もっと撫でてー」

「やっぱりお姉ちゃんは甘えん坊ですねー。よしよし」

「どっちが姉なんだよ……? まあ束さんも同じような感じだったし、湊の姉って変わってるよな……」

 

 それは否定できないし、禁句だよ一夏……私の姉さん達と比べたら千冬さんはまとも……と言うか、格好いいし憧れちゃうなぁ。命まで助けて貰ったこともあるし、いつか恩返しがしたいって思ってる。

 

 私に出来る事なんて少ないし、取りあえずIS学園の千冬さんルームの掃除をしてあげようか?ISの適正があるかは分からないけど、そのためにIS学園を目指して勉強していくのも悪くないかも?

 ISも姉さんが作った物で愛着もあるから、勉強も苦にならないし、目指すのも悪くないのかもね。それにISで宇宙を目指してあげたいって気持ちもあるから、少しづつ勉強を進めていこ……いやいや、男に戻るのに女子高のIS学園は無いよね!…………まあ勉強は大事だよね、うん。

 

「さて、湊ちゃん。名前を変えて転校する件だけどね」

「あっはい。なんですか?」

 

 お姉ちゃんが私の胸に押し付けていた顔を離して、真面目モードに戻ってくれた。子供みたいなままだとすごい可愛いけど、真面目な話が続かなそうだから助かったよ。

 

「転校する日程は一週間後よ。それまでに書類とか必要な物はお姉ちゃんが用意しておくから、湊ちゃんは女の子として学校生活がおくれるようにお姉ちゃんと一緒に身振りとかを練習しましょうか? でも湊ちゃんってもう仕草とか完璧に女の子だし、可愛すぎでさすが私の妹だから問題ないと思うわよ!」

「いやいや、まだ女の子生活二日間ですよ? そんな簡単に身につく訳ないですよ! そうだよね一夏!」

 

 椅子に座ってこっちを眺めていた一夏に聞いてみる。仕草が女の子って、そんなこと無いよね!

 

「…………」

「なんで無言なの! 目を逸らさないでくれるかな!?」

 

 一夏に無言で横を向かれちゃったよ!

 えー……姉さん何したの?仕草も女の子になっちゃってるの?一夏もそう思ってるってことだよね……本当に戻れるのかな?

 ま、まあ取りあえずはこのままなんだから、簡単に女の子できるって前向きに思っていこう!私がんばるよ!

 

「さて、今日はひじょーに残念だけどお姉ちゃんは帰るわね。一週間分の仕事を片付けてくるわ! また明日来るから楽しみにしててね?」

「一週間分の仕事を一日で出来るんですか? 急がなくても私は待ってますし、大丈夫ですよ?」

「湊ちゃん優しい……でも大丈夫よ! 引き継げるところは別の人に任せるし、私じゃないと出来ないって物だけ片づければいいだけだから、すぐに終わらせるわ!」

 

「ありがとうございます。それなら、お姉ちゃんとまた明日会えるのを楽しみに待ってますね?」

「湊ちゃん大好きよー! それじゃあまた明日ね! 一夏君もまたねー。それと湊ちゃんに手を出したら許さないわよー!」

「出しませんよ!?」

 

 また変なこと言ってるよー。私と一夏は親友なんだから大丈夫だよ。

 

「また濃いキャラが増えたなぁ」

「お姉ちゃんって面白いよねー。それでスーパーの袋を持っていたけど夜御飯用なの?」

「ああ。今日は千冬姉は帰ってこないし、こっちで夜御飯を食べようかなって買ってきたんだ。オムライスとグラタンだけどいいよな?」

「いいの!? 一夏のオムライスもグラタンも大好きだから楽しみ!」

「じゃあ作るからゆっくりしていてくれよ」

 

 やった!おいしいオムライスとグラタンだよー!一夏が作るとすごく美味しいからうれしいなー。それに相談したいこともあったし、助かったよ。

 

「うん! あとちょっと相談したいことがあったからちょうどよかったよ」

「相談?」

 

「今日の夜ってあの日だから、一夏にどうしようか相談したくて」

「今日の夜? あー、箒と電話する日だ……難題だな」

「うん……どうしようか?」

 

 箒と電話するけど、私が湊だってちゃんと伝えられるかな?

 私との電話が唯一の楽しみって言っていたから、ちゃんと説明しないと、箒のメンタルが大変なことになっちゃうよね……精神面に弱いところがあるからねぇ、一夏と本気で考えないと大変なことになっちゃうかも!




口調だけじゃなくて、仕草も女の子してる湊ちゃんでした。男に戻れる日は来るのでしょうか?(戻すとは言ってない)

明日からは楯無さんと一週間の女の子レッスンが始まります。すでに女の子してる湊ちゃんには必要ないかもですけど。

次回は一夏のオムライスとグラタンですね。
後は、原作メインヒロインの箒ちゃんが登場するかもです。
きっとメインヒロインらしい可愛さを持ち合わせてるんでしょうね!

それと今回で20話でしたね!まだ二日目の夕方ですみません!ここからはスピードアップしていくと思います!でも20話掛けて二日目って長過ぎですよね。ここまで読んでいただきありがとうございました!


あと、UA50000ありがとうございます!
それと評価、お気に入り、感想もありがとうございます!
もちろん読んでいただいているだけでも十分うれしいです!

これからも完結を目指して更新を続けていくので、次回も読んでくれたらうれしいです!ありがとうございました!
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