「女の子の気持ちが知りたい? なら束さんに任せてよ!」 作:天道詩音
「くーちゃん湊ちゃんの位置は特定できた?」
「携帯電話と通信に何か細工をしているようで、特定ができませんでした」
通話中にくーちゃんに居場所の特定をお願いしていたけどダメだったか。湊ちゃんに手を出すなんて本当に許せない! あれ以上のことをやられたら、本当に地球を滅ぼしちゃうかも。思い出すだけでほんと怒りが沸いてくるよ。
「ISネットワークを使っていいから引き続き探してみて。一時間以内に湊ちゃんを助けるよ! 状況から日本国内に居るのは確定だから日本に絞って探してみて」
「はい。必ず湊さんを見つけます!」
くーちゃんも本気だし、位置情報の特定は大丈夫だね。次は救出方法だけど、私達は月に居るから一時間以内に地球に行くには時間が足らない。湊ちゃんは不安だと思うからすぐに助けてあげないと。
私以外が救出に向かわないといけないんだけど、ちーちゃんは……ドイツか。そう言えば湊ちゃんなら第二回モンド・グロッソに向けて親善試合に行っていると聞いてたんだ。なら、湊ちゃんは日本に居るから間に合わないか。でも応援を頼んじゃおう。親友だもんね!
湊ちゃんの為だし仕方ないからあいつに頼むか。ISネットワークで位置を特定して……はぁ? モスクワに居るとか本当に使えないね! 妹のピンチなのに遠くに居るとか終わってるよ。湊ちゃんにあいつは役に立たないから関わらないでってきっちりと言っておかないと。
それにしても、私とちーちゃんとあいつが居ないタイミングだったから仕掛けてきたのか。
二人が居ないなら仕方ないよね。これも湊ちゃんの為だからちーちゃんも許してくれるよね。てことで電話しちゃおう!
「もしもし一夏くん! お願い、湊ちゃんを助けて!」
「湊がどうかしたんですか!?」
「誘拐されたの……それにあんな酷いことを……うぅ」
「は? 誘拐? それに何をされたんですか!?」
思い出したら思わず涙が出てきた。私ですら湊ちゃんをわき腹を突いたことなんて無いのに何回も突くなんて本当に許せない。
「い、言えないよ。お願い湊ちゃんを早く助けて!」
「絶対助けます! でもどうやって」
やっぱりいっくんは頼りになる。湊ちゃんを任せられるのはちーちゃんといっくんだけだよ!
「いつも着けるようにって渡したネックレスがあるでしょ。それを強く握ってくれる?」
いっくんに預けていたネックレスの機能開放を急いで行う。これでいっくんが助けに行ける。いっくんならこれを動かせるから!
「はい、握りました。って光が溢れて! うわっ!?」
モニターに映るいっくんが真っ白い光に包まれる。
画面が白一色に染まって、それが薄れてくると純白のISに身を包んだいっくんが現れた。
「うんうん、問題なく起動したね。似合っているよ!」
「えっ、なんでISを起動できているんですか!?」
いっくんは男なのにISを起動できたことに驚いているけど、今はそれより大事なことがあるよ! 男なのにISが動かせるいっくんの秘密のあれこれなんて今はどうでもいいの!
「そんなことより、いっくん! 白騎士に湊ちゃんの座標を送ったから確認して。そこで湊ちゃんは助けを待っているよ!」
「……分かった。束さん、絶対湊を助けてくるから。じゃあ行ってきます!」
そう言って飛び立ったいっくんを横目に、ISネットワークと人工衛星にダミーを送って、白騎士の姿を確認できないようにする。白騎士がある程度サポートしてくれるけど、説明無しにISを動かせているのは流石ちーちゃんの弟ってところだよね。
さてさて、いっくんが向かっている間に処刑の準備を進めないとね。悪事をばらす為に全世界への放送を出来るように世界の全放送局をジャックしちゃおう。
「くーちゃん、前に集めてもらった亡国企業のデータをこっちに送っておいて~」
「すぐに送ります」
必ず助けるから待っててね湊ちゃん!
読んでいただきありがとうございます!
明日も18時に投稿予約しています。
束さん
いつの間にか一夏にISを渡していた。
こんな時のためにね!
くーちゃん
裏ではいっぱいがんばっています。
一夏くん
湊が酷いことをされたって聞いてめちゃめちゃ心配している。