「女の子の気持ちが知りたい? なら束さんに任せてよ!」 作:天道詩音
※連載に変更しました。
「えっ……? 湊なのか?」
目の前のめちゃくちゃ可愛い女の子が湊……?
黒髪が腰まで伸びていてサラサラしててきれいだし、顔は束さんに似て、おっとりしていそうな可愛い顔をしているし、身長も小さくて俺の胸辺りに顔があって、見上げられて見つめられると、目を離せなくなる。
そんな可愛い子に今は、抱きつかれているってどういう事だ……?
なんで抱きついてるんだよ!柔らかくて、甘い匂いがするんだけど!
「そうなんだよ……っと、ごめん。詳しく話したいから入ってくれるか?」
「ああ……」
湊に連れられて、湊の部屋に着いて、ベッドに座った湊を見る。改めて見るとやっぱりかわいい……。服もかわいい系でまとまっていて似合っているし、千冬姉が選んだのか?
グッジョブ!いやいや湊なんだよな?
「取りあえず座ってくれ」
「ああ……えっ? 本当に湊なのか?」
「見ての通り……湊でしょ?」
でしょ?じゃないからな!
今の見た目はめちゃくちゃ可愛い女の子だろ!全然男の時とは違うから!湊は格好良くて、身長も俺より高い奴だったからな!
「ちがうだろ! えっ? なんで女の子になってんだよ? 束さんか? 束さんなのか!?」
「そうだよ! 姉さんのせいで起きたら女の子だったんだよ!」
束さんかー……あの人は湊の事を溺愛してるからなぁ。変な勘違いしてやらかしたんじゃないか……?
「一応確認するけど、昨日の会話覚えているか?」
「女の子って訳分からないって盛り上がったやつでしょ? それのせいで女に……」
やっぱり湊なんだなー……ぱたりと倒れ込んだ女の子が湊かー。昨日は湊と弾と三人で女の子って意味不明だろって盛り上がったんだよなー。
でもどうしてそうなった!?それより箒だと思っていたから沢山しゃべりすぎたな。湊には言わないつもりだったんだけどなぁ。
「でも箒だと思って喋りすぎちゃったな」
「それはごめん。でも一夏あの時の事は気にしないでいいから……お互いこうやって無事なんだからさ」
それでも、血を流して倒れた湊が目の前に居るのに、なにも出来なかった俺を俺自身が許せないんだ……。束さんが直ぐに治療をしてくれたら、傷もなく治ったけど下手したら死んでいたかも知れないのに……湊は強いよな、でも護りたいって気持ちは変わらないからさ。
「それでも湊を護れなかった自分を許せないんだ。まあ、俺の自己満足なんだけど、もう少し頑張ってもいいか?」
「う、うん……」
それに今の湊は女の子なんだから、護ってあげないと。次は護れるようにもっと強くなるからさ。
「なら一夏さー。俺が女の子になっちゃったのを治したいんだけど、手伝ってくれるか?」
「当たり前だろ! でも……束さんが無理ならもう駄目じゃないか?」
「それを言ったらおしまいじゃん! もうダメだー……いちかー服を畳んでくれー。俺は疲れたからお願い!」
枕に顔を押し付けてた湊がこっちを向いたけど……服の胸元が伸びて胸が少し見えちゃっている……意外と大きい……いやいや、思わず凝視しちゃったけどさ、この子は湊だからな!
「あ、ああ畳むよ」
「……ん? どうした?」
「なんでも無い! 直ぐ畳むからーってうぉ! こんなの履くのかよ!」
近くに置いた紙袋に手を突っ込んで、出てきたのは黒の紐パンだった……湊がこれを履くのか!?ほとんど紐じゃねえか!
「そのラッキースケベを俺に向けないでくれよー。それは履かないけど一応畳んでおいてくれー」
「ラッキースケベとか違うから! てか、パンツくらい自分で畳めよ!」
「いや、俺が履くやつだし気にしなくても……っていくら親友でもパンツ畳んでもらうのはあれだな」
「そ、そうだよ! ほら、ってまだパンツが入ってるのかよ!」
この紙袋の中身が全部パンツかよ!うわ、いろいろあるし……今の湊がこれを履くのか……じゃなくて!
全部取り出して湊の横に置いた。自分で畳んでくれよ!
「一夏これってどう畳むの?」
「なんでそんな見せ方なんだよ! 貸してみろって! こうだよ!」
「わっ、ありがとう」
湊がパンツの足を通す部分に両手を通して、パンツの内側を広げて見せてきた……そんなエロい見せ方は止めてくれ!
今の湊はめちゃくちゃ可愛いんだからその天然は本当に止めてください!
急いでパンツを奪って畳み方を見せてから返す。湊ってかなりの天然で鈍感だし、俺が見てないと危なかっしいんだよな……。
このままだと他の男に襲われるんじゃないか……ヤバいって!
服を畳みながら、湊をどうやって護るか考える……家に来て貰うか、しばらく湊の家に住まわせて貰うか?
同棲……いやいや、違うだろ!でも近くで見てないと心配だからなぁ……。
「いちかー。お昼ご飯作るけどさ。食べたいものある?」
湊が前から着けていた、水色のエプロンの背中の紐を結ぼうとしていた。同棲か……違うって!
「一夏……? なに食べるの?」
「あっ、ああ。えっと……肉じゃが!」
どうしてそれを選択したんだよ俺!湊の肉じゃがは美味しいけど、今は選んじゃダメだったろ!恋人に作って欲しいって思ってた料理じゃん!
「おっけー。カレー作る用で材料もあるし、すぐ作るよ。一夏はゆっくりしていて」
「おう。お願いします……」
キッチンに向かう湊の後ろ姿を眺める。湊かなり小さくなったなー。冷蔵庫を開けて、上の方のみりんか?取れなくてぴょんぴょんしてて可愛い……じゃなくて、取ってやらないと!
急いで、冷蔵庫からみりんを取り出して、台の上に置く。
「他の食材も取るけど、次からは足場を買ってこないとダメだな」
「そうだなー。ありがとう」
湊がこっちを見つめて微笑んで……湊は男、湊は男、湊は男!これだけ可愛くても、湊は男で俺の親友だから……だから、見つめないでくれよ!
「こっちを見上げるなよ……! すぐ取るからちょっと横で待っててくれ」
「ありがとう! ならお皿を用意しとくよ」
どいてくれた!ありがとう。急いで冷蔵庫から食材を取り出して、置いていく。よし、これで肉じゃがは作れるだろう!
「もう大丈夫だから、テレビでも観て待っててくれー」
「ああ。怪我しないように気をつけてくれよ?」
「あーい」
リビングから料理を作っている湊を眺めて待つ。大丈夫か?怪我しないか?
包丁さばきもいつも通りで、料理の手際も良いから大丈夫かな?よし、残りの服を畳んでおこう。
「いちかー。できたよ」
「ああ。ありがとう!」
できたみたいだ。肉じゃがの良い匂いがしてくる。今日はもう疲れたし、たくさん食べてやる!
一夏と湊はお互いに相手が天然で鈍感だと思ってますね。
そんな二人が今後はどんな風になっていくのでしょうか?
一夏はもうダメかも知れませんね。仮に湊に告白されたら即ゴールインですよ……!負けるな一夏!
読んでいただきありがとうございました!
しばらく毎日投稿できそうです。18時予約で投稿していきたいと思います!
連載に変更しました。まだ初日すら終わってないですけど、原作を目指して進めていく予定なのでこれからもよろしくお願いいたします!