木場裕斗GX   作:柳ノ介

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決闘と書いてデュエルと読むとは限らない

 side 裕斗

 

 レーティングゲームの10分前、部室にギャスパーくん以外の眷属が全員集まっており、そこにグレイフィア様のアナウンサがかかった。

 

「あと10分でゲーム開始時刻となるため、今からゲーム会場まで転移を行います。準備はよろしいですか?」

 

「皆んな、準備はもう大丈夫?」

 

 そうリアスが皆んなに問いかけると全員頷いた(アーシアは緊張からか震えていたが)。

 

「それじゃあよろしく頼むわ、グレイフィア」

 

「はい、では」

 

 そうグレイフィア様が言うと一瞬視界が白に染まったかと思うと、目の前の景色は先ほどと変わらず見慣れている部室のままだった。

 

「転移失敗っすか?」

 

「転移失敗なんて、最強の女王も意外と抜けてるところがあるのね」

 

 ミッテルトは少し不安そうに、レイナーレは楽しそうにそう告げるが、これは別に失敗したわけではない。

 

「ううん、ちゃんと転移してるさ。窓から外を見てみなよ」

 

「「「!?」」」

 

 先ほどの2人+アーシアが外を見て驚いている。

 

「冥界の空!?いや、すこし違うような......?」

 

「ふふっ、レーティングゲームはゲーム会場として結界の中に空間を作り出すのですわ。今回の会場は学園のようですわね」

 

「私たちの慣れた環境......。一応ハンデ、と言うことだろうか?」

 

「まぁ貰えるものは貰っておけばいいんじゃないかな?」

 

「ふっ、そうだな」

 

 会場のことについて話していると再びグレイフィア様からアナウンスがあった。

 

「それではゲーム開始前のルールの確認をします。確認後両チームの承認が得られ次第ゲームを開始します。

 

 本日のゲームはライザー・フェニックス様とその眷属対リアス・グレモリー様とその眷属です。リアス様側は一名参加していません。

 特殊ルールとしましては、リアス様眷属の木場裕斗の神器での不死殺しの魔剣の製造禁止、そして両チームフェニックスの涙の使用は禁じます。以上になりますがよろしいでしょうか?」

 

「ええ、それで大丈夫よ」

 

「......両チームの承認が得られました。ではこれより、ゲームを開始します!」

 

 ついに運命のゲームが始まった。

 

 side out

 

 

 side 小猫

 

「まず、皆んなこれをつけてちょうだい」

 

 そう言うと、部長は皆んなに耳につけるタイプの通信機を渡してきた。

 

「音声のやり取りはこれ、あと部室では使い魔達によるそれぞれのメンバーの中継映像を見れるようにしておくわ。これで状況の把握手段は十分でしょう」

 

 中継映像は音声も拾えるが、指示は出来ないからこその通信機なんですね。こういうのがレーティングゲームでは当たり前なんでしょうか?

 

「それじゃあ、裕斗は旧校舎の裏の森に罠を張ってきてくれる?それが終わったら貴方はライザーとの戦いまで体力を温存しておいて」

 

「いえ、僕にも戦わせて「裕斗。このゲームは貴方への負担が1番大きいの。だからそれ以外は私たちに任せて起きなさい。それとも、私たちは信用できない?」......いえ、それじゃあ皆んなにお任せします。とりあえず罠を張ってきますね」

 

 そう告げると裕斗先輩は部室から出て行った。

 

「次に小猫とミッテルトは体育館に行ってちょうだい。相手は必ずあそこを拠点として確保しようするはずよ。たしかに本来なら押さえておいた方がいいんだろうけど、私たちの方が圧倒的に人数が足りないわ。だから2人はその体育館の中にライザーの眷属を留めておいて。そして通信機でタイミングを合わせて朱乃、レイナーレ、カラワーナの3人攻撃で体育館は破壊するわ」

 

「わかったっす。にしても、大胆な作戦っすね〜」

 

「あら、お嫌い?」

 

「大好きっす!!」

 

「それじゃあ、行きましょうミッテルト」

 

「おうっす!」

 

 実は合宿の特にミッテルトとは同じ前衛組として合宿中一緒にいた時間が1番長かったので仲良くなったので、お互いに呼び捨てで呼び合うようになりました。あの合宿は親睦を深めるためにも非常に良かったと思います。

 

 ですが、ただ仲良しこよしでやっていただけではないんです。特訓の成果を見せてやります!

 

 side out

 

 

 side レイナーレ

 

「レイナーレとカラワーナと朱乃は3人で空から偵察してちょうだい。そして小猫とミッテルトの合図で体育館を撃破した後は朱乃は1人で遊撃をしてちょうだい。貴方は対応力が高いから4人の行動を外側から見てその後の行動を自分の判断で決めていいわ。4人を援護するもよし、大丈夫そうなら先に進んでもよしって感じね。

 2人は小猫とミッテルトと合流して、体育館を落としたところにやってくるであろうライザーの他の眷属達の相手をして。思いっきり暴れて来なさい!」

 

「分かりましたわ」「分かったわ」「了解」

 

「それじゃあお願いね」

 

 私たちリアスの指示をうけ偵察を行っていたところ、体育館と本校舎の間あたりに敵の本隊と思われる7人がいた。いない8人のうち4人は体育館にいるとミッテルトから連絡があった。女王が見当たらないのは厄介ね...。

 

 それにしても、何か違和感がある。

 

「何かおかしくないか?」

 

「確かに違和感を感じるわね」

 

「......!首輪ですわ!1人以外全員つけてます!以前お会いした時にはつけて無かったですもの!」

 

「なるほど!それに加えて何だか顔色が悪くないかしら?」

 

「あぁ、異様に首輪を気にしているようにも見える」

 

 何だか怯えているようにも見える。顔も真っ青だ。そんな風に3人で違和感について話し合っているとミッテルト達から連絡がきた。いくらなんでも早すぎじゃない?

 

「もう準備は完了したの?」

 

『まだっすけど、急いで来て欲しいっす!!いや、でも、体育館は壊さないでくださいっす!!』

 

「どういうこと?リアスの指示とは違うわよ?」

 

『いいから!!早く来て欲しいっす!!来ればわかるっすから!!!』

 

 さすがにここまで狼狽えているとただ事じゃないのはわかる。

 

「わかった、すぐ行くわ」

 

「行きましょう」

 

 3人で体育館に向かうとそこには異様な光景が広がっていた。なんとライザーの眷属が1人は必死の形相で、1人はその頬を涙で濡らしながら、2人は体育館の隅でうずくまって泣いている。

 

「負けるわけにはいかない!絶対に!もうあんなのは沢山だ!」

 

「うっ、ぐすっ、お願い!負けてよ!私たちのために!」

 

「「いやだぁ!もうやだよぉ!助けてよ!!」」

 

「な、何これ......?」

 

「どうなってるんだ......?」

 

「全く状況が読めませんわ......」

 

「来てくれたっすか!?」

 

「くっ、増援!?そんな、そんなことって......」

 

「いやよ!そんなのいやよぉ!!」

 

「「いや、いやだぁ!!助けてぇ!!!」」

 

 どういうことなの......?レーティングゲームはリタイアになれば怪我は治るって聞いてるし、そこまで恐怖するようなことはないはずなのに...。

 

「話を聞いて見てもいいんじゃない?」

 

「私もそう思うが......」

 

「そうですわね、私に任せてください」

 

 そう言って朱乃が4人に語りかけ始めた。

 

「貴方たちはどうしてそんなに怯えてるんですか?その理由によっては攻撃はしませんわ。私たちは貴方たちの王さえ討てればいいんですもの」

 

「ほ、本当か?」「本当なの?」「「信じていいの?」」

 

「ええ、もちろん。グレモリーは慈悲深いんですのよ」

 

「その言葉、信じるぞ。......実は、この首輪は爆弾なんだ。私たちがリタイアになるとその瞬間に起爆する。もしかしたらギリギリ転移が間に合うかもしれないが、まず間違いなく死ぬ。何も今回が初めてじゃない。これまでも非公開のゲームの時は必ずそうだった。そして...死んでいった仲間もいた。もうそんなの沢山だ!自分がそうなるのも!仲間がそうなってしまうのをただ見ていることしか出来ないのも!

 ......ふっ、とは言えこんなことを告白してしまったんだ。私はこのゲームが終わった後どうせ殺される。もう私は戦わない。戦えない。もう、好きにしてくれ......」

 

「このゲームはサーゼクス様が見てくださってます!ですから彼はこのゲームのあと処罰されるんじゃ......?」

 

「あの男はあんなのでもフェニックス家の才能ある三男だ。そしてフェニックス家の秘宝、フェニックスの涙についての実権は奴が握っている。つまり悪魔界での発言力が非常に強く、眷属をどう扱ってるか程度の情報なら簡単に隠蔽できる。だから、もう......」

 

「そ、そんな......」

 

「何をしているのかしら」

 

 そこに相手の残りの眷属のうち1人を除いたが全員現れた。な!?どうなってんのよ!?

 

「いつのまに!?」

 

「ふ、ふふふっ。私たちが助かるためにはこうするしかなかったのよ!」

 

「そうよ。私たちは勝つしかないの、死にたくないならね。私だって強引に決められた婚約で結婚させられるリアス・グレモリーが不憫だと思うわ。でもね、私たちも死にたくはないのよ。仲間の死も見たくない。だから、彼女には悪いけど負けてもらうわよ」

 

「こんなのどうすれば......」

 

『絶対倒しちゃだめよ!』

 

「でもリアス!それじゃぁ貴方が!」

 

『捕縛するの!今裕斗にロープを持って向かってもらってるから、そのロープにレイナーレとカラワーナが光を纏わせなさい!そうすれば悪魔である彼女たちはそのロープを解けないはずよ!』

 

「助かりますわ」「任せなさい!」「任せてくれ!」

 

『それまで5人で時間稼ぎ「木場裕斗、ロープ持ってきました!」さすが裕斗ね!裕斗はそのまま2人がロープに光を纏わせ終わるまで護衛してあげて!』

 

「了解です!」

 

 いや、ほんと裕斗早すぎるわよ。14人縛るためのロープって相当の量よ?

 

「纏わせるのはまだなれてないから集中しなければならない。その間の護衛頼んだぞ」

「それに量も多いから結構時間がいるわ。貴方なら大丈夫だと思うけど、よろしくね」

 

「うん、任せてよ!」

 

 そうすると木刀を二本創造し、ライザーの眷属たちの攻撃を捌いていく。

 4人で相手を捌き続けて20分ほど経った。裕斗がなんか爆発を捌いているのからは目を背ける。だって明らかにバグってるもの。

 

「まだですの!?」

 

「下手に攻撃できないからっ、結構きついっす!」

 

「加減が難しい...」

 

「気分はサンドバックだね......」

 

 裕斗!冗談言ってる場合じゃないわよ!って!!

 

「はい!これで最後終わったわよ!!」

 

「捕縛、行けるぞ!!」

 

 それと同時にアーシアから通信が飛んできた。

 

『大変です!!リアスさんが相手の王の方からの一騎打ちを受けて出撃してしまいました!!!』

 

「なんでそんな事になってんのよ!!」

 

「勝てるのか!?」

 

「部長......!」

 

「リアス、どうしちゃったというの?」

 

「大丈夫なんすか!?」

 

「リアス......」

 

『それで本校舎の屋上に行ってしまいました!!私も今向かってます!!」

 

「いや、アーシア。本校舎には僕が行く。アーシアはこっちで皆んなの怪我を治してあげてくれ」

 

『わ、分かりました!リアスさんのことは裕斗さんにお任せします!』

 

「と、言うわけで僕はリアスのところに行く。リアスがそんな戦いに挑むなんて理由があるはずだ。だから絶対助けないと。ここはお願いね?」

 

「ええ、任せなさい!誰一人死なせてたまるもんですか!」

 

 そう言って裕斗はリアスのもとに向かった。まるでお姫様を救う騎士様みたいで、少し羨ましいわ。でも今はともかく、絶対にリアスを助けなさい!!

 

 side out

 

 all side

 

 時は10分前に遡る。

 

「ライザー......!!!女性をあんな風に扱うなんて、本当に見下げ果てたわ!!!」

 

「部長さん......」

 

 そこに1匹の赤い鳥がやってくる。そこから声が聞こえる。

 

『あー、あー、おい、聞こえるか?リアス』

 

「......何かしら、私は今貴方の声を聞くだけで反吐が出そうなのだけれど」

 

『はっはっはっ、そんな事言わないでくれよリアス。それよりこのゲーム、このままだと君の負けだぞ?』

 

「そんなことないわ!私の眷属たちは貴方の眷属に負けないわよ!」

 

『ふっ、だがうちの眷属たちが何をつけているのかは聞いたんだろう?その上で倒せると言うのか?』

 

「...くっ!」

 

『そこでだ、君にチャンスをあげよう』

 

「...なによ!」

 

『俺と一騎打ちしろ。俺が勝てば君には俺の言うことを何でも聞く妻になってもらう。そして君が勝てばこの俺の持てる権力全てを使ってでも何でも願いを叶えてやろう。おっと、もちろんこれに勝った方がレーティングゲームに勝った事になるから、君は勝てれば婚約を破棄できるし俺が願いを叶える』

 

「......いいわ。私が勝ったらこれまでの眷属扱いのことを公表させてもらうわよ!」

 

『そんなことでいいのか?まぁいい。それなら本校舎の屋上に来い。そこで俺は待っているよ、愛しのリアス』

 

「気持ち悪いから辞めて。そこで待ってなさい!私が消しとばしてあげる!」

 

 かくして、リアス・グレモリーはライザー・フェニックス一騎打ちする事になったのだ。

 

 

 

 そして現在、リアスは傷ついている。それに対してライザーは無傷。

 

「ははははは!!!どうやら俺の圧勝だな!今からお前が妻になるのが楽しみだよ!!」

 

「くっ!まるで攻撃が効かない......。こんなのどうすればいいのよ......?」

 

 リアスは絶望していた。戦うことでライザーと自分の実力の差を痛感したのだ。いや、これは正確な表現ではない。大きな差があることは分かるが、どの程度の差なのかすら把握出来なかったのだ。いくら攻撃してもまるで効かない。頭の中ではフェニックスを倒す方法は存在すると分かっていても、それが実行されるビジョンがわかないのだ。これではもしかしたら裕斗でも勝てないかもしれない。そんな思考に脳内が飲み込まれてしまう。

 

「どうだい?リアス。俺も未来の美しい妻を傷つけたくない。リザインしてくれないか?」

 

 そう言われて過ぎったのは、眷属の皆んなの顔。こんな自分のためにいつも良くしてくれる、尽くしてくれる。そんな最高の仲間たち。その仲間たちは今も必死に戦ってくれている。相手を倒してはいけないと言う、非常に辛い条件でも戦ってくれている。

 

「......皆んな私のために必死に戦ってくれてるのよ!だから私だけが諦めるわけには行かないの!この誇りに誓って、私は最後まで戦い抜くわ!」

 

「そうか、残念だよリアス。ならこれでおしまいだ!!」

 

 そう言ってリアスに向かって大火球を放った!思わずリアスは目をつぶってしまう。......しかしいつまで経っても痛みは襲ってこない。目を開けてみるとそこは微細な氷が光を反射する幻想的な光景が広がっていた。

 

「大丈夫ですか?リアス」

 

 そこには裕斗がいた。そう、彼はライザーが部室に登場した時と同様に氷結の魔剣で大火球を氷に変え、それがぶつかって来ないように切り刻んだのだ。

 

「ゆ、裕斗......」

 

「あまり無茶はしないでくださいよ、貴方は僕たちの王なんですから」

 

「ご、ごめんなさい。つい相手の誘いに乗ってしまったの」

 

「まぁその辺りのことは終わってから聞きます」

 

「いいや、それは無理だ。俺の妻になった暁には俺以外の男になど会わせん」

 

「......とりあえず、リアスから僕に選手交代してもいいですか?」

 

「ふん、俺もリアスに怪我はさせたくない。それに、レーティングゲーム内なら死んでも事故だよな?」

 

「出来るものならやってみてください」

 

「小僧、生意気な口を叩くな」

 

「そんなことより、何故彼女たちにあんなものをつけさせてるんですか?貴方のハーレムなのでしょう?」

 

「あぁん?そんなの決まっているだろう。ただ美しいだけの女ならそこら中にいる。しかし、その中からこの俺が眷属にしてやってるんだ。美しいだけでなく勝てる女でなければ意味がない。だから勝てない奴はいらない。それに、あれがあった方が相手も戦うのに躊躇うから勝ちやすいだろう?まぁ負けて死んだらそこまでだし、仮に生き残ってもそんな奴はいらないからな。俺が介錯をしてやるんだ。ははははは!俺は優しいだろう!?そう思うだろ?リアス!こんなに優しい俺の妻になれるのだぞ?何が不満なんだ!?」

 

「女性を物としか思ってないところよ!勝てなければ意味がない?勝てない奴はいらない?ふざけないで!!眷属は家族なの!仲間なの!そんな簡単に切り捨てていいものじゃないのよ!」

 

「......価値観が違いすぎるな。だがそれもこの小僧を殺すまでだ。こいつに勝てばお前は従順な妻になる。賭けは忘れるなよ」

 

「裕斗!!やっちゃいなさい!!」

 

「任せてください!リアスは離れていてください」

 

 リアスが離れていく。ある程度離れるとライザーが何の前触れもなく仕掛けてきた。先ほどと同じように火球を放ってきた。しかし先ほどとは違いサイズではなく弾数で当てに来たのだ。

 

「ははは!!お前に防げるか!?」

 

「......炎喰剣(フレイムイーター)

 

 炎を吸収する魔剣を創造しその悉くを吸いつくした。

 

「無限一刀流、垂直の並」

 

 ライザーの炎を凍らせた氷結の魔剣を空中に三本創造し、それを手に持っている炎喰剣でライザーに向かって打ち出す!

 

「ふん、そんなもの不死鳥たるこの俺に当たるか!!」

 

 そう言って三本の刀を避ける。

 

「それで終わるわけないじゃないか。無限一刀流、刀牙!!」

 

 今度は地面から生やした六本の氷結の魔剣を打ち放ち、それらがライザーに牙を剥く!!

 

「くっ!?」

 

 六本のうち四本がライザーに突き刺さり、全身が凍りついた。しかしすぐに中から炎が氷を食い破り出てくる。

 

「ふん、確かに剣の腕は立つようだがその程度の火力では到底フェニックスの不死は超えられん。とっととくたばれ!!」

 

 また火球を放つ。今度はまた特大の火球だ。先ほどリアスに向けて放ったものの3倍はある。どうやらここまで大きいものだと炎喰剣では吸収出来ないようで、そのままぶつかり砂塵が舞い上がる。

 

「ふふっ、はははははは!!大したことなかったな!!さぁ、これでお前は俺の妻「どうして貴方はリアスとの結婚にこだわるんですか?」!?」

 

 ライザーの後ろから裕斗が声をかける。いつ後ろに回られたのか全く分からなかったライザーは少し動揺したが質問に答え始めた。

 

「そんなの決まってるだろう。リアスは美しい。冥界でもトップクラスの美しさだ。それに加え家柄もいい。俺の立場をさらに向上させてくれることだろう。さらに俺たちは純潔悪魔どうしだ!純潔悪魔が減っている現状では冥界中から祝福されることだろう!そして何より、その素晴らしい肢体!!さぞ俺のことを色々と満足させてくれるだろうさ!!」

 

「......結局貴方はリアスの外見とグレモリーという家しか見てないんですね。そんなだからリアスに拒まれるんですよ!!貴方が強引に迫るから、無理矢理彼女の周囲の外堀まで埋めて彼女を追い詰めるから彼女は泣いていた!!!決して僕たち眷属には涙は見せないようにとその心で泣いていた!!!僕はリアスを泣かせた貴方を許さない!!!今ここで切り捨てる!!!!」

 

「こ、この婚約に反対するということは冥界中を敵に回すということなんだぞ!純潔悪魔同士の結婚を阻止するというのは悪魔にとって重大な損失なんだ!!貴様はそれが分かっているのか!?」

 

「そんなもの、知ったこっちゃない!!何が敵であっても僕はこの婚約に反対だという思いを貫き通す!!この僕の、僕たちのリアスを泣かせたくないという思いは、絶対に間違いなんかじゃないんだから!!!!」

 

 そう叫ぶと裕斗の体から何かがほとばしり始める。

 

「バランス・ブレイク!!」

 

 裕斗がそう告げると世界が塗り替えられた。無数の剣が墓標のように突き立っており、あたり一面は真っ白な雪に包まれていた。

 この世界は木場の心象世界。彼が過去のトラウマを乗り越えられていないことの象徴であり、まだ彼が過去の仲間たちのことを大切だと思っていることの証明でもある。

 

「な、何だこれは......」

 

「ここは僕の、僕だけの世界。ここで僕は貴方を倒そう。貴方はリアスにとって害悪すぎた。その死に様すら彼女の美しい瞳に写して欲しくない。

 いくぞ、不死鳥。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  ーーー命の貯蔵は十分か」




どうも、おはこんばんにちわ。
12話目でした。まーた長くなってしまいました。いやぁ、この辺の話が好きなのと、なんか設定をモリモリにしてたら中々描き終わりませんでした。
この話は結構前からかのセリフでしめようと考えてたんでよねー。あの時の士郎くんくそかっこよかったなぁ。あれの1割でもカッコ良さが伝われば嬉しいです。
本日も最後に、感想、評価、お気に入りして下さった皆様、本当にありがとナス!!!
いや、ほんと最近感想を送ってくれる方が増えてきて非常に嬉しい限りです!!
次回を読むときは、部屋を明るくしてスマホから顔面を遠ざけて見てね!!!
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