side 裕斗
僕は部長に急いで電話をかけた。
「部長!アーシアさんが拐われました!街中の使い魔に探させてください!!」
「ちょ、ちょっとどうしたのよ裕斗?少し落ち着いて?」
「そんなことを言ってる場合じゃないんですよ!ドーナシークがアーシアさんをさらって行ったんです!!早く見つけないと手遅れになってしまう!!」
「なるほど、分かったわ。急いで探させましょう。あなたには心当たりはないの?」
「1番可能性が高いのは廃教会だと思います。ですがドーナシークはこれまで単独行動を続けていたのでほかにも拠点があるかもしれません」
「なら貴方は廃教会に急行して。私たちは他の場所をしらみつぶしに探しましょう」
「わかりました!行ってきます!」
「くれぐれも光には気をつけるのよ。私は他のみんなにも連絡をして探させるわ」
「わかりました!お願いします!!」
僕は魔法で周りの人に見られないようにしてから全速力で廃教会に向かう。ドーナシークはアーシアさんのことを聖母の微笑と呼んでいた。つまり彼女のことを神器としてしか認識していないということだ。さらに、アーシアさんが言うにはドーナシークは神器を抜き取れとレイナーレさんたちにも言っていたらしい。なら、確実に神器を抜き取る気だ!!そうなったらアーシアさんは.........。急げ!!
side out
all side
15分後、木場は廃教会の前にいた。そのままの勢いでその中へと突撃する。
「うおうっ!?すげぇ勢いで入ってきたなクソ悪魔くん。ダイナミック入室って感じですかぁ?思ってたよりは早く来たけどもう間に合わねーよ!!つまり、無駄な努力ってこった。クソ悪魔くんと仲良くしちゃうようなビッチシスターは死んで当然だよなぁ!!」
「ふざけるな!!彼女ほど立派なシスターはそういない!!それにまだ間に合うはずだ!彼女のことは僕が守る!!!」
「へっ、無理だって言ってんだろ?第一、お前は俺ちゃんに殺されちまうんだからさぁ!?」
そう言うと同時にフリードは木場に向けて光の銃弾を放って来た。
「初めて会った時もそうやって不意打ちをして来たね。その時も僕には通じなかったけどね!」
「そんなことは百も承知ってなぁ!だからよぉ、罠をはらせてもらったぜぇ!!」
僕は銃弾を避けた後何の警戒もすることなく、あの時と同じようにフリードに突撃していた。そこをフリードは狙ったのだ。なんと、フリードの周りには踏むと光を放つ地雷がばら撒かれていたのだ!!
「ひゃっひゃっひゃああああ!!!掛かったなぁクソ悪魔くん!!テメェがどんだけ強くても、種族的な弱点はどうしようもねぇよなぁ!!?これで動けなくなったテメェを嬲り殺すってぇ、寸法よ!!さぁて、どんな無様な格好になってるかなぁ〜?」
煙が晴れるとそこには木場の姿はなかった。
「な!?ど、どこに消えやがったあの野郎!!っ!?ガハッ!!?」
フリードが言い終わると同時に木場は背後から一刀両断、切り捨てたのだ!!
「て、テメェ、どうやってあの地雷原から逃れやがった......?」
「大したことじゃないよ。地雷が完全に起動しきる前に真っ二つに切ったのさ。この
「この前はそんな剣持ってなかったよな...?しかもここに入って来た時も得物なんか持ってなかった。それがテメェの神器か!?」
「厳密には違うけどね。僕の神器は
「ちっ、チート野郎がぁ......!何故殺さねぇ!!なめてんのかよぉ!!」
「別に僕は誰でも彼でも殺したいわけじゃないさ、君とは違ってね。君を生かしてるのはアーシアさんがどこにいるかを吐いてもらうためだよ。アーシアさんはどこだ!」
「教えてやりゃあ、俺の命は助けてくれんのかよ」
「約束しよう」
「ちっ、下だよ。ここの下。だが、さっきも言ったがもうおせぇと思うけどなぁ!下にいったら待ってるのはアーシアちゃんのしたいかもしれねぇぞ?あっひゃっひゃ!!レイナーレたち雌豚どもも意気消沈して、精神的に死んでるかもしれねぇなぁ!あいつらはアーシアちゃんにご執心だったしな!!まぁ俺にとってはどうでもいいことだけどなぁ!!!ひゃーひゃっひゃっひゃー!!!」
「くそっ!」
木場は教会の階段を駆け下りてドアの前に立つ。
「アーシアさん!レイナーレさん!カラワーナさん!ミッテルトさん!」
ドアを開けると、そこには大量のエクソシストと十字架に磔にされたアーシアさん、檻に入れられているレイナーレさん達がいた。アーシアさんの顔色がどうにも悪く、レイナーレさんたちはまるで絶望したような表情をしている。そしてその3人の前には勝ち誇ったような顔をしたドーナシークがいた。
「ふっ、遅かったじゃないか。もう私の用事は全て済んでいる。そこの女は好きにするといい。まぁ、あと数分とない命だがね」
「アーシアさん......」
木場は一瞬で十字架の前に着くとすぐにアーシアを降ろした。あまりの速さにドーナシークは顔が引きつっていた。
「ごめん...。アーシアさん......。僕が君を守るって約束したのに......」
「いいんですよ、裕斗さん。私のために泪を流してくれて嬉しいです。でも、最後は裕斗さんの笑った顔を見ていたいです......。友達には笑っていてほしいですから......」
「そ、そうだね。僕も友達には笑っていてほしい。それに、アーシアさんといると、自然に笑顔になれるからね!」
そう言うと木場は涙を堪えつつアーシアに笑顔を見せた。
「よかったです。裕斗さん、どうか、幸せに......」
「アーシアさん?アーシアさん!!!」
そのままアーシアは息を引き取った。まるで穏やかに眠っているかのように。裕斗は壊れ物を扱うかのように丁寧にアーシアの遺体を長椅子に横たわらせた。
「これでシスターの女は死んだ。さらにこいつの神器も手に入れた。これで計画はまた一歩進んだ。まぁこちらはサブプランだが、聖母の微笑みが手に入れられたのは大きい。これであの方も褒めて下さるだろう...。あとは兵藤とか言う小僧を殺せば完璧だ」
「貴様、アーシアさんだけでなく兵藤くんまで殺すつもりか!?」
「ふん、その通り。神器が有用だから抜き取らせてもらったが、あの女は殺したところで天界勢力はもはや何とも思わないだろう。だがあの小僧は今、魔王の妹たるリアス・グレモリーの保護下にある。そんな人間を殺せば一体どうなることやら....」
「そんなことをすれば堕天使と悪魔で戦争になるぞ!!それが貴様らにとって何の得になる!?」
「そこまで答えてやる義理はない。せいぜい色々考えるんだな。さて、先程は兵藤とか言う小僧を殺すと言ったが、それは別に奴でなければならないというわけではない。リアス・グレモリーに縁のあるものなら誰でもいいのだ。つまり、あの女の眷属である貴様でも良いと言うことだ。あの小僧よりは手を焼くだろうが可能だろう。かかれ!」
そのドーナシークの合図とともに大量のエクソシストたちは同時に木場に襲いかかった!
しかし木場は持ち前のスピードで全員を振り切り、距離をとった。
「そんなこと、僕が許さない!これ以上の犠牲なんて許さない!彼女が、アーシアさんがそんなことを望むわけがないんだから!アーシアさんを守ることのできなかった僕にできるせめてもの罪滅ぼしだ!
くらえ!魔剣創造!!」
そう木場が叫ぶと教会の床から大量の魔剣が飛び出てきた!それによって全てのエクソシストが無力化された。
「貴様!!転生悪魔で所有神器が魔剣創造の者など1人しかおらん!魔王サーゼクス・ルシファーの眷属!《無限の剣聖》!!」
「僕はそんな大したものじゃないけど、君ぐらいは倒せるよ」キッ
「何故貴様がこんなところにいる!?」
「今の僕はリアス・グレモリー様の眷属なのさ」
「くっ、貴様が相手なら話は別だ!私ではかなわん!」ダッ
「逃がさないよ!無限一刀流!加法七本!」
一瞬でドーナシークに近づくと、魔剣創造で先ほど大量に作り出した魔剣のうち七本で切りつける!
「ぐはっ!」
ドーナシークを切りつけた七本の魔剣は彼の体から離れない。
「まだ終わらないぞ!
乗法十四本!!」
先ほど切りつけた七本の魔剣自体を木場の手にある魔剣でさらに打ち込んでいく!!
「ぐあぁぁああ!!」
切り捨てられたドーナシークは他に伏せた。木場は魔剣を首、手首、足首の上で交差するように作り出した。
「動けないと思うけど、一応ね」
ドーナシークをそこに放置し、木場は檻に向かった。
「3人とも大丈夫ですか?」
「......私たちには何もできなかった」
「アーシアを死なせてしまった......」
「守れなかったっす......」
「アーシアさんはあなた達のことを友達のように接しってくれて嬉しいと言っていました。そして、友達には笑っていてほしいとも言っていました。だから、アーシアさんのためにも笑っていてあげてください」
「そんなあの子だからこそ!助けたかった...」
「なら、助けてあげましょうか?」
「部長!?」
「「「リアス・グレモリー!?」」」
「助けてあげるって、どう言うことですか?」
「あら、死人を助けるなんて方法は一つだけじゃない」
「悪魔の駒!!でも、いいんですか?僕のわがままみたいなものですよ?」
「いいのよ。裕斗は助けたいんでしょう?それに回復系の珍しい神器を失うのは惜しいっていう下心もあるのよ?それでもいい?」
「ありがとうございます!お願いします!!」
「なら早速あの子の上に抜き取られた神器を乗せて」
「はい!」
木場はドーナシークの指にはめられた聖母の微笑みを取って来るとアーシアの上に乗せた。
「じゃあ、いくわよ」
リアスが悪魔の駒の僧侶をアーシアの胸に当てると、体の中に吸い込まれていく。
「はい、これで完了よ」
「んっ、んぅ....。あれ?私、死んじゃったはずじゃ...?」
「アーシアさん!!」
「「「アーシア!!」」」
「裕斗さん!?それにレイナーレさんたちも!?皆さんも死んじゃったんですか...?」
「逆だよ!君が生き返ったんだ!!」
「えぇっ!?」
「アーシア・アルジェントさん、勝手に生き返らせてごめんなさいね。私があなたの主になったリアス・グレモリー。これからあなたは悪魔として生きていくの。それでも構わない?」
「私、悪魔さんになっちゃったんですか?」
「うん。でも部長の眷属になったってことはこれからは一緒にいられるね。僕も部長の眷属だから」
「そうなんですか?裕斗さんと一緒...///」
「んんっ、それで、どうかしら?」
「あっ、は。はいっ!これからよろしくお願いします!!」
「それで?あなたたちはどうするの?望むなら私の眷属にしてあげるけど?」
「私たちは...」
「うむ...」
「悩ましいっす...」
「まぁ、今すぐ決めろとは言わないわ。でも考えておいてね」
「この町には3人とも残れるんですか?今回の3人の仕事は実質的に偽物だったわけだし」
「そうね、騙されてたってことになるわ」
「一体誰に騙されたの?」
「私たちは上司に書類を見せられたからここにきたんだけど、その人は人を騙すような人じゃないわ」
「ならドーナシークに聞くしかないわね」
「で?あなたは誰に命令されて動いてたの?」
「ふ、答えるわけがないだろう」
「あら、消し飛ばされたいのかしら?」
「それで構わんよ。ただ、そうだな。一つ面白いことを教えてやろう。レイナーレ、貴様らにここに来るように言った上司。あいつは既に死んでいる」
「は!?なら、あの時のあの人は誰だったと言うのよ!?」
「私ではないがね、同じ志の仲間が化けてくれたのさ」
「あなたたちの目的は何!?」
「戦争を起こすこと」
「それで?戦争を起こしてどうするつもりよ!」
「これ以上言うことはない」
「くっ!いいわ、もう消し飛びなさい!」
そう言ってリアスはドーナシークを消しとばした。その後には黒いカラスのような羽だけが残っていた。
どうも、おはこんばんにちわ。
8話目でした。なんか今回はほとんど会話だけだった気がしますね。こんなんでいいのか。こんなんでいいか。レイナーレとリアスの口調が被ってる件について。カギカッコの前に名前入れた方が良いですかね?よかったら意見ください。
さて、一体黒幕はどこのどなたなんだ!?さっぱりわかりませんねぇ......
本日も最後に、感想、評価、お気に入りして下さった皆様、本当にありがとナス!!!
次回も見てくれると、う、嬉しいんだなぁ......(裸の大将感)