if物語 藍染に成り代わった男   作:フ瑠ラン

40 / 56
評価100人越え記念でこの小説でのリクエストをとりたいと思います!!活動報告の方で載せておくので是非お手数ですが、書いて貰えると全力で頑張って書かせて貰います!!
(⚠ 感想欄に書かれますと「う」のつく「んえい」さんが消してしまいますので活動報告の方に書いてください)


後、この前自分、BLEACH実写版をDVDで借りて見たのでその感想を活動報告の方にあげています。見たい、と言う人やBLEACHの実写版を見た人の感想を書いてもらえれば嬉しいです!語り合いましょう!!
(⚠ 実写化をまだ見てないよ!!と言う人は極力見ない方がいいかと。ネタバレを含む可能性があります。自分の感想を見て見るかどうかを決める、というのなら止めはしません)



『融合』

「さて、行くか朽木」

 

「で、ですが海燕殿はまだ…」

 

 

ヨロヨロと立ち上がる海燕を見てルキアは言った。すると海燕は険しい顔でルキアを見る。

 

 

「どうやら休んでる暇は無ェみたいだぜ」

 

「え?」

 

「朽木隊長が危ねぇ」

 

 

どうやらルキアを殺そうとしていた男を白哉は倒すことに成功したらしい。しかし、かなり深手を負ったのか霊圧が少し感じにくい。そんな所に新たな霊圧が。しかも先程まで海燕と戦っていたフュズオンまで白哉のいる場所へと向かっている。

 

深手を負った白哉に2対1はキツイだろう。ここにいる海燕もルキアも怪我や疲労している状態ではあれども、居ないよりかはマシ、サポートぐらいなら出来る。

 

ルキアもそれに気づいたのだろう。焦っている表情をしている。

 

 

「(何だかんだ、今はちゃんと“兄妹”やってんだなコイツら)」

 

 

ルキアの姉、緋真の頼みで朽木家の養子になったルキアだが、義兄白哉は口下手、姉緋真は昔捨ててしまった妹にどう接していいのか分からず、家庭内はかなりギクシャクしていた。

 

だが今はそんなこともなく仲のいい家族となっている。そんなことを何故か今思い出した海燕はふっと笑った。

 

 

「…うっし、行くぞ朽木!!遅れるなよ!」

 

「はい!!」

 

 

ルキアの大きな返事を聞き海燕達は白哉の元へと向かう。

 

 

 

▼▲▼▲▼

 

現在絶望的な状況下に白哉はいた。ゾマリとの戦闘のせいで手足はかなりの深手を負っているし、回復役で連れてきた山田花太郎はあっさりとゾマリに見つかり倒されてしまった。どうやら死んでは居ない様子だがかなり深手だと思われる。白哉はため息をつくと怪我をしていない方の手で花太郎の襟を掴み引きずる。目指すのは海燕がいる場所である。

 

海燕は多少ではあるが回道が使えると言っていた。まあ苦手分野でもあるので期待はするな、とも言っていたが。

 

花太郎の襟を持ち一歩歩いた時だった。早速歩く足を止めることとなる。深手を負っている花太郎ではあるがこれ以上深手を追わせない為にも遠くへ投げ飛ばす。

 

 

「……ぐぅえっ……」

 

 

傷口が開いたのか深手を負っていた場所からは大量の血が溢れ出す花太郎。そっと白哉は視線を逸らした。まるで自分は関係ないとでも言うように。

 

 

「やァ、君は隊長さんだよねェ。その羽織りはさ。あ、もうしかしてゾマリを殺したのも隊長さんかな?」

 

 

クツクツと笑いながら言う金髪の女、第9十刃(ヌベーノ・エスパーダ)の称号を持つシンテシスだった。白哉はシンテシスが笑うのを見て顔を歪める。

 

 

「かなり深手負ってるねェ、死にそうだねェ」

 

 

「でも残念!!君はここでぼくが殺しちゃうんだ!!」シンテシスは楽しそうに言った。

 

絶望的な状況下だった。それがシンテシスの登場で更に絶望的な状況下になる。そして更にまた絶望的な状況下に白哉は落とされる。

 

 

「姐様!!」

 

 

敵の増援だった。いや、でも敵の増援フュズオンはかなりの深手を負っている。胸に大きな切り傷、肩は穴が空いていた。そこからは大量の夥しい血が流れており、フュズオンは顔面蒼白。今でも立っていることが奇跡に近い。

 

 

「やァフュズオン」

 

「姐様――」

 

「サヨウナラ」

 

 

シンテシスはそう言うとフュズオンの胸に手を突き刺した。フュズオンの心臓をもぎ取るとシンテシスはそれを食べ始める。数秒後全て完食するとさっきよりも更に深い笑みで嗤った。

 

 

 

▼▲▼▲▼

 

彼女達は元々二人で一人だった。破面になった時、突然変異で二人に別れた。元々力を持っていたのはフュズオンだったがそれもいつの間にか逆転していた。

 

フュズオンはシンテシスに忠誠を誓っていた。たとえ、自分の片割れでも忠誠を誓っていた。一種の『依存』だった。

 

シンテシスがフュズオンの心臓を食べる時。それは『融合』の証、元の姿に戻る事を指している。

 

フュズオンの心臓を食べたシンテシスの体は成長する。死覇装だって変化して白い死覇装、へそ出しの上着に短い短パン。短パンは本当に短パンで綺麗な太ももが見える。その太ももから『9』の数字が伺えた。先程までは浮き出ていなかった『9』の数字。これこそが正真正銘本当の姿なのだろう。

 

 

「うわあ、久しぶりの体だあ!!」

 

 

そう言うと近くに倒れていたゾマリの死体を発見する。融合したシンテシスはゾマリの死体を見ると口からヨダレを垂れ流した。ゾマリの死体に徐々に近づき――喰らった。

 

 

「っふう。美味しかった」

 

 

この言葉が試合のゴングだった。

 

 

「じゃあ手始めにコレ、使ってみるか!!」

 

 

懐から斬魄刀を取り出すと言う。

 

 

(しず)まれ『呪眼憎伽(ブルヘリア)』」

 

 

それはゾマリの斬魄刀だった――。


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。