if物語 藍染に成り代わった男   作:フ瑠ラン

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あー、死んだ、死んだわ。テスト死んだわ。
テスト前にどうしても鏡花水月が欲しくなるのは自分だけだろうか。

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がっかり?

藍染副隊長が戻ってからというもの、藍染副隊長の後ろをずっとつけ回っていた私。目を離せばまた、どこかへ行ってしまいそうで目が離せなかった。

 

それに、新しい隊長が入ってきてからというもの、藍染副隊長がよく笑うようになった。何時もの優しい微笑みじゃなくて、楽しそうな笑い。初めて怒った所を見た時はビックリしたし、平子隊長を足蹴にしてる時なんか本当に、藍染副隊長なのかと少し疑ってしまったが、やっぱり副隊長で。少し平子隊長に嫉妬してしまった。

 

私が見たことの無い表情を平子隊長は軽々と出して見ている。まるでそれが、当たり前のようだ。私は妹みたいな感じでしか見られていないというのに、平子隊長はしっかりと信頼されていて、羨ましくて少し爆発して塵にでもならないかな、とも思った。

 

現在、私は死神の仕事を3日間だけ休んで休暇に出ている。藍染副隊長の粋な計らいだ。久しく遊んでなかったシロちゃんと一緒に温泉にでも行ってきたらどうか、と言われたのだ。

 

確かにシロちゃんには色々と助けて貰ったし、遊ぶなんて何時ぶりだろうか。死神になってから1度もなかったような気がするし、たまには休暇が必要だよ、という優しく囁かれた言葉に私は頷いてしまった。

 

わざわざ、藍染副隊長は私達の為にシロちゃん名義で予約を取ったくれたらしい。つくづく出来た上司だと思う。使い物にならない隊長とは違って。

 

 

「シロちゃん!!」

 

 

旅館に着けば、シロちゃんは待っていた。長い事待たせてしまっただろうか。「ごめん、待った?」と聞けば「もう松本で馴れてる」となんとも微妙な返しが来た。でも、こういう所がシロちゃんぽくて少しだけ笑ってしまった。笑われた事が嫌なのかいつもみたいに眉間にシワが寄ってたけど。

 

旅館は今回、二組予約していたらしい。私達と後、旅行なのかな?そんな感じの人達だ。きっと貴族様か何かなのだろう。

 

3日間、旅館で過ごすことになった。2日目の夜まではそれと言った事件もなく、温泉もう露天風呂も気持ちよかったしご飯も美味しかった。そう、問題は2日目の夜だ。

 

予め、ここで何かを言っておくならば、私は凄くお酒に弱い。それはもう、弱過ぎて乱菊さんからは「雛森と呑みに行くと私が酔う前にアンタが酔っちゃうから酔えないのよねぇ」と言われるぐらいには。

 

それに、シロちゃんも身長の事を気にしてかお酒は呑まないようにしている。基本、童顔なこともあってかお酒を頼むとお店の人からはいい顔をされないし、呑むと身長が伸びないと思っているので本当に呑まない。その為、お酒に耐性が無かった。

 

そんな私達がお酒を呑んだらどうなるのだろうか。ジュースと間違え、呑んでしまった私達。ジュース感覚で呑めるお酒だったから、温泉に入って火照っていた身体に冷たいお酒を流し込んでしまう。それはもう一気飲みだ。

 

そこから私が覚えている事と言えば。真っ赤になったシロちゃんの顔にヒックと少し高めのしゃっくり。そして気がつけば押し倒されていた。もう、少女漫画みたいな展開でついていけてない。

 

でも、そんなシロちゃんを見て悪くないな、と思ってしまったのは、何故だろうか。いつも、弟みたいな感覚で見ていたからか、シロちゃんが隊長になってもお姉ちゃんに実力を見せつける為になりました!みたいな感じで可愛くて中々隊長だと思えなくて。だからいつもの癖でシロちゃんと呼んでしまう。

 

そんな弟みたいなシロちゃんが私を軽々と押し倒した。怖い、ってよりも嗚呼、シロちゃんも男の子なんだなあと思ってしまう。

 

熱を帯びているせいか熱い身体。少しはだけた浴衣。白に近い銀髪がシロちゃんの顔を更に赤く見せてしまう。

 

 

「ひ…なも、り……」

 

 

シロちゃんは呂律のまわらないのに私の名を優しく呼んだ。不覚にもキュンとしてしまう。

そんなシロちゃんは私の髪を一束持ち上げると口付けをした。まるで絵本の王子様だ。

 

 

「昔から、小さい頃から――」

 

 

そう呟いて、電池の切れたおもちゃのようにコテりと落ちてしまった。眠ってしまったのだろう。

 

ドクンドクンと心臓がなる。

いつもは可愛いと思っている日番谷君が格好良く見えた。

少し、ちょっとだけ、先が聞きたいと思ってしまった。

 

自分の気持ちが分からなくなった――。

 

 

3日目の朝。少し、重いと思って目を開ければ昨日の体勢で寝落ちしてしまったシロちゃん…日番谷君が居た。ビックリして大声を出してしまいそうになったけれど、寸前で止めた私は凄く偉いと思う。

 

日番谷君を頑張って退かせば、衝撃で起きたのだろう。日番谷君が目を開けた。

 

 

「んぅ……」

 

「起きて、日番谷君。朝だよ」

 

 

ユサユサと揺らせば眠たげな目と合う。「おう……」と少し寝ぼけたような返事が帰ってきた。頭を抑えていることから二日酔いなのだろう。いつも以上にしかめっ面だ。

 

 

「日番谷君、昨日の事、覚えてる?」

 

「…昨日? そういや、途中から記憶がねぇな……」

 

 

日番谷君はどうやら呑むと記憶がトぶタイプらしい。少し、がっかり。少し、だけね?

 

 

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