if物語 藍染に成り代わった男   作:フ瑠ラン

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そろそろ原作突入したいところだけど日常編4つはさすがに少なすぎるよなぁ…。いや、雛森達を出して日常編を書くのも……。

結論→そろそろ原作突入するかもヨっ!!


十二番隊

隊首室の扉を開ける。部屋には人っこ一人いなく、机の上に山のように積まれた書類しか置かれていなかった。勿論そのうち書類も手付かずである。そんな書類を持ち上げるとヒラヒラと白い紙が落ちてきた。地面に落ちた紙を拾い書いてある文章を読む。

 

 

『判子置いとくからよろしくなァ~』

 

 

クシャリ、持っていた紙が原型をなくす。さて、どうやってあのサボり魔隊長を血祭りにあげてやろうか、隊長に対する怒りで真っ赤に充血させた目で黙々と考えることにした。

 

 

 

▼▲▼▲▼

 

「…ホントにええんですか?仕事サボって」

 

「ええんや、ええんや。時にはなァ大人はサボらなあかん時があるんや」

 

 

五番隊隊長 平子真子は五番隊副隊長 藍染惣右介の一番弟子 市丸ギンを連れて十二番隊へと続く道を歩いていた。

 

 

「何しに行きはるんですか?」

 

「喜助がオマエに会うたい言うとったからなァ。オマエも会うてみたいやろ?喜助」

 

「いや、興味ありまへん」

 

「アイツはおもろいで。とんだ狂った科学者(マッドサイエンティスト)やから」

 

「いや、興味ない言うとるやろ」

 

 

市丸ギンは興味ないと何度も言うのだが人の話を聞かない平子真子の『喜助トーク』は続く。対して興味の無い話題を悶々と聞かされているギンの表情は歪んでいった。

 

 

「(あかん。この人、人の話聞かへんわ)」

 

 

「はぁ」とギンはため息をつく。どうしたら『破道』の高い数字の詠唱破棄が出来るかと一人で自主連をしていたところいきなり真子に「外に行くで!」なんて言われ外に無理矢理連れ出されたギンだったが今となればかなり後悔ものだ。

 

 

「(…藍染副隊長の部屋で勉強しとけばえかった…)」

 

「おい、そこのハゲ金髪にチビ銀髪」

 

 

後ろから話しかけられギンの足は止まるが周りを見ていない、聞いていない、空気読めない、の三拍子が揃っている真子は止まらず一人で『喜助トーク』に華を咲かせていた。

 

そんな真子を無視してギンは振り返り、話しかけてきた少女――いや、死覇装を着ているところを見るときっと死神なのだろう。そう考えるとギンよりも歳上…な女性を見た。

 

 

「ボクらになんか用か?」

 

「オマエに用なんてあらへんわ。用があんのは――そこのハゲた金髪だけやァっ!!」

 

 

突然女は大声を出したかと思うと真子にミドルキックを食らわせた。真子は綺麗に放射線を描きながら飛んでいく。

 

 

「痛いわっ!!何すんねんひよ里!!」

 

「ウチが話しかけとんのに何無視してんのや!アホか!!死ね!!ハゲ!!」

 

 

真子は綺麗に地面と接吻(キス)をした後ミドルキックを食らわせた女性――十二番隊副隊長 猿柿ひよ里を怒鳴った。

 

しかしひよ里は反省したような顔ではなく、無視したからミドルキックを食らうのは当たり前のような顔をして今も尚横になっている真子をしたゲシゲシと蹴っていた。

 

 

「痛いわ!ヤメロ!!オマエ分かっとんのか!?俺隊長、オマエ副隊長!!副隊長は隊長に暴力ふることは赦されへんのや!!」

 

「アホか!!ろくに仕事もせえへんでそこら歩いとるやつに隊長名乗る資格なんてあるわけ無いやろ!ボケ!!」

 

「仕事してますぅ~!!今日だって仕事してきましたぁ~」

 

 

息をするように嘘をつく真子を見てギンはため息をついた。真子は今日一日一回も書類を触っていないと言うのに仕事をしてきたと言うのだ。あり得ない話である。

 

 

「そうですか。仕事、したんですね。…ところでその隊長(・・)()やった(・・・)と言う書類はどこですか?低能な(・・・)僕では探すことが出来なかった(・・・・・・)ので是非とも教えてもらいたいです」

 

 

「隊長がやった」や「低能な」「出来なかった」等と所々強調された言葉。そして真子にとっては凄く聞きなれた声が後ろからした。

 

 

「藍染副隊長!!」

 

 

ギンが走って藍染の元へと行くと藍染は笑って「隊長と一緒にいたんだね」とギンの頭を撫でた。真子はギギギと壊れたような機械音を首から発し冷や汗ダラダラの顔で「よ、よう…惣右介」と右手を上げた。

 

藍染は真子の後頭部を鷲掴みにするといつもの営業スマイルで告げる。

 

 

「で、どこですか?そのやった仕事というのは」

 

「い、いやぁ……どこ置いたかなァ…は、ハハッ…」

 

 

「ホラ、早く思い出してくださいよ」藍染は手に力を込める。真子の頭がギシギシと悲鳴をあげた。

 

 

「痛い!!痛い!!割れる!割れるからヤメテ!!」

 

「どうです?思い出せました?」

 

「ホントはやってません!手ェつけてません!嘘ついてスイマセンでした!!」

 

 

「帰ったら、やりましょうね」と脅迫染みた言葉を残して藍染は真子の頭を離した。真子は叱られた幼稚園児のように目に涙(?)を溜めてコクコクと頷いた。

 

 

――滅多に怒らない人が怒ると恐い

 

 

これは世の中の法則である。

 

 

 

 

▼▲▼▲▼

 

結論から言うとひよ里と藍染はグルだった。サボり魔真子を懲らしめるための作戦を考えていたところに(くろつち)のお使いをしていたひよ里と鉢合わせし、真子の悪口大会で華を咲かせ、気が合い殺っちゃおうみたいなノリで作戦を実行。結果は大成功と言ったところである。見事、真子に恐怖を植え付けることができた(藍染は)。

 

 

「で、何のためにギンを連れてここまで来てたんですか?」

 

「喜助がギンに会うてみたい言うてたから会わせてやろ思うて連れてきたんや」

 

「喜助って…ついこの前十二番隊に着任した『浦原(うらはら)喜助(きすけ)』のことですか?」

 

「せやせや。惣右介も着任式の時少し会うたやろ」

 

 

俺とは全然面識のない浦原喜助。…ホントこの人顔広いよなぁ。

 

 

「アイツが着任した後大変やったんやで?ひよ里は喜助なんか認めへん言うて大暴れするし」

 

「うっさいわ!!今も認めとらんわ!!ボケ!!ハゲ!!」

 

「これでもだいぶ大人しくなったんやで」

 

 

そう言って平子隊長は猿柿副隊長を指差した。その指差した指は猿柿副隊長によってへし折られていた。グキリと嫌な音をたてていたので確実に痛いだろう。現に隊長は俺の目の前で痛すぎて悶絶している最中である。

 

 

「……今日と言う今日は許さんで。何回も俺、同じこと言うてるよなァ」

 

 

猿柿副隊長によってへし折られた指を庇いながらヨロヨロと平子隊長は立ち上がり言った。

 

 

「オマエなんかが怒っても全然恐くないわ!!」

 

 

平子隊長に臆することなくキッと猿柿副隊長は平子隊長を睨み付ける。そして…ドガッ、バキッ、と嫌な音をたてながら喧嘩をし始める二人。こんな道のど真ん中で喧嘩なんぞやめて欲しいものである。そんな二人を見てギンが隣で呟いた。

 

 

「…案外、この人達仲ええよな……」

 

「喧嘩するほどなんとやら、だよギン」

 

「何ですか?それ」

 

「帰ってから辞書を括ってみるといい」

 

 

結局隊長達の喧嘩の決着はつかず延長戦に持ち込もうとしていたので俺が二人の喧嘩を止め平子隊長を引きずって隊舎へと連れていったのだった。喜助がどうのこうのやひよ里殺す等隊長が叫んでいたが俺は知らんふりを決め込んでいた。そんな俺を見てギンがどこからかガムテープを出して言った。

 

 

「副隊長、ガムテープいります?」

 

「貰っておくよ」

 

 

何故かこの場でガムテープを持っていたギンからガムテープをもらい平子隊長の口にぐるぐると巻き付けた。所々髪の毛を巻き込んでしまったが…まぁ、いいだろう。

 

 

「…いっそのこと藍染副隊長が隊長をやればええのに」

 

 

ギンの期待の眼差しやそんな言葉は見ていないし聞かなかったことにした。隊長なんてめんどくさい役職誰がするものか。

 

 

 

 

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