響が可愛いと思ったから勢いだけで思わず書いちゃったような艦これ二次   作:水代

53 / 53
前回が最後だと言ったな。

あれは本当だ。

一応五章本編は前回で終わり、これは本当に最後の最後。

蛇足と番外編を足したようなものだと思ってください。

因みに最初から書くつもりではあった、気付いた人もいるかもしれないが、一章は十話構成で、最終話が九話目だったのだ。と、言うわけで今回の十話目を入れて五章は終了です。


“とーや”

 

 

 マグカップに注がれた淹れたての珈琲を飲みながら、足を組む。

「それで」

 呟きと共に、正面に向かいあうように座る自身の娘が顔を上げる。

「何の話だったかねえ」

「もうボケちゃったの母さん? 狭火神大将の話だよ」

「ああ、そうだったね」

 狭火神仁と言う人間について教えて欲しい。自身の娘にそう告げられたのが、つい十数分ほど前のこと。

「今更あの悪ガキについて何が知りたいのさね?」

「私があの人に会ったのは、母さんがいなくなってからだからねえ…………元々多少の興味はあったんだよ、母さんと大将たちとの過去」

 ただそれだけでは行かなくなった。最近になって沸いてきた一つの疑念が、それを許さなくなった。

「狭火神灯夜の中佐への昇進の際、改めて彼の簡単な来歴を上に出すことになったんだけどね、その時に調査した彼の家族について少し気になるところがあったんだ」

 

 母

 平成■■年■月■日死去

 

「一点目、公式資料…………それも政府が管理する戸籍情報にも関わらず名前が書かれていない。これについては当然問い合わせた、けれどお答えできません、の一言で返って来た、仮にも海軍中将の私相手に、だよ?」

 それだけでも相当におかしな話なのだが、何よりもその先。

「この資料が事実なら彼の母親は彼が六、七歳の頃に亡くなっている。実際彼が狭火神大将の鎮守府に引き取られたのはちょうどその頃だ」

 けれど、だとしたらおかしな事実がある。

「当時狭火神大将が葬儀を開いた事実が存在しない。内々に、とも思ったけど、そもそも当時の大将を知る人間に話しを聞いてみても、誰も大将の身内が死んだと言う事実を知らない…………いくら何でもおかしな話だよね」

 そして最後の一点。

「母親が亡くなった日…………そう、ちょうど十七年前くらいだね。本当に奇遇だね」

 

 母さんがいなくなった日と同じなんだよね?

 

「…………………………………………それは、偶然だねえ」

「そうだね。偶然だね」

 ニコニコと笑う娘の表情に、口元を吊り上げ、ニィと笑う。

 笑って…………ふう、と息をついてマグカップの中身を呷る。

「まあ、大体察しは付いてるんだろうね…………全く、相変わらずのようだね、昔っから妙なことに鋭いったらありゃしない」

 娘が貸してと手を出してくるので空っぽになったマグカップを渡すと、新たに温かい珈琲が注がれて返ってくる。

 何も入れていない、ブラックコーヒー。この味が分かるようになってくるのは、一度でも書類仕事で徹夜した人間だけだろうと勝手ながらに思っている。どうやら自身の娘も、その域にまで当にたどり着いているようなのは、母親として嘆けばいいのか、

「しかし、あの悪ガキが大将ねえ…………そりゃ私も歳取るはずだよ…………勝手に逝っちまいやがって、大馬鹿が」

 目を閉じ、僅かながらに表情を歪める。

 亡き戦友のことを思いだそうとすると、決まって同じことを思い出す。

「そうだね…………まあ最初に話すことは決まってるんだ」

 

 ――――あの熱い熱い夏の日のことを。

「――――あれは、熱い熱い夏の日の出来事さね」

 

 

 * * *

 

 

 しゅぼ、と煙草に火をつけながら、ちらりと横目で見やる。

「…………ん、何だよ」

 そこに同じように煙草を吸いながら、こちらを見ている男がいた。

「…………なんでも無いさね。それよりアンタ、こっからどうするんだい?」

 散乱した船の残骸。すでに何隻と沈められ続けた海軍の軍艦は、残り数少なくなっている。

「くく…………“やまと”の敗北の一件でようやく上も方針を変えたらしい、こっからは俺の采配で動かせる」

 先の戦いで死んでいった仲間たちを想い、それでも男はくつくつと笑う。

 大多数の人間がこの男をろくでもない、と称すのはそう言った部分を曲解しているからなのだろう。

 有体に言って、この男、狭火神仁は仲間の死を悼んでいないわけでも悲しんでいないわけでもない。

 ただそのことを引きずらないだけのことである、それに引きずられれば、男自身はともかく男の仲間たちが死んでいくことを男は知っている。

 だから切り替える。上に立つ人間にとって重要なことではあるが、この男の場合切り替えが早すぎて、仲間の死の直後には立ち直ってしまう。だからその余りにも速すぎる切り替えに情の無い男だと思われてしまうのだ。

 そのことを女は知っている。戦いが終われば男はまた泣くのだろう。心の中で、誰にも涙を見せずに。

「…………ふん、無理して倒れないように精々気をつけな」

 そんな自身の言葉に、男がはん、と鼻で笑って。

「こんなところで終われるかよ」

 そう呟いた。

 

 

 決戦戦艦“やまと”。日本海軍が総計六千五百億注ぎ込んで作り上げたまさしく海上を動く城である。尚この船を作るために上級仕官の特別給与(ボーナス)がカットされたとか言う本当かどうか分からないエピソードがあったり無かったりする。

 “やまと”の名を与えたことからも、海軍がこの戦艦をどれほどまでに頼みとしていたのかと言うのが分かる、対深海棲艦における海軍の希望だった船。

 海軍の威信を背負い海軍横須賀港にて進水してから一週間。

 

 そう、たった一週間で海軍の希望は海の藻屑となった。

 

「…………瑞樹葉のご老公が全ての責任を取って座から降りるようだな」

「かっ、あんなくそジジイにいつまでも居座られても迷惑だからな、都合が良いってもんだ」

「各務の分家からすれば、ご老公は敵、と言うわけか」

「はん、あんな家どうでも良いんだよ…………陸軍(各務)とは反する海軍に入った各務の分家で逆各務(狭火神)ってか…………くっだらねえ、俺は俺だ、狭火神仁以外の何者でもない、各務も瑞樹葉も…………狭火神すら知ったことかよ」

 

 紫煙と共に吐き捨てた言葉は、けれど誰の耳にも届かない。

 この浜辺には男と自身以外の人間はいない。

 有るのはおびただしい死体だけだ。

 

「…………それじゃあ…………いよいよってことかい」

「ああ…………いよいよだ」

 

 直感する、そして確信する。

 

 明日は歴史を変える一日となるだろう、と。

 

 

 狭火神仁海軍少将率いる十八隻の艦隊が横須賀港を発進した。

 奇しくも“やまと”と同じ港からの出航。そして相手はあの“やまと”すら打ち崩した深海棲艦。船員の士気が下がるのも無理の無い話であった。

 けれど艦隊の先頭を切る旗艦に乗り、甲板で悠々不敵に海を眺めるその物怖じしない姿は、徐々にだが船員たちに勇気と希望を与える結果となる。

 

 そうして激突した艦隊と深海棲艦との果て無き戦い。

 

 人類初の勝利。

 

 その日から狭火神仁の名は伝説となった。

 

 

 * * *

 

 

「ま、後のことはアンタも知っての通りさね」

「“やまと”はどうして沈んだのかな? 当時の資料読んだけど、ぶっちゃけかなりおかしいスペックだったよね」

 あれは最早船と言うか城である、と言う製造者たちの言葉は決して間違いではない。

 海上要塞と言われても納得できるだけのサイズと武装、そして居住性がそこにはある。

 正直、深海棲艦の群れに襲われた程度で沈むような柔な船ではなかったはずなのに。

「まあ正確には沈んだ、では無く沈めた、が正しいさね」

「沈めた? それって意図的にってこと?」

 

 簡単に当時の事情を説明すると、決戦戦艦“やまと”を旗艦とした凡そ六十を超える艦隊が深海棲艦との雌雄を決するために横須賀海軍港を発進した。

 最初は当然ながら連戦連勝、海域の殲滅、制圧を目的とした“やまと”の圧倒的な火力を持って敵を面制圧していき、破竹の勢いで海域を攻略していったらしい。

 だがそこに来て問題が発生した。

 

 敵の潜水艦の攻撃に、こちらの補給艦が撃沈させられてしまったのだ。

 しかも撃沈されたタイミングが、ちょうど補給を行おうとしていた頃、つまり燃料も弾薬も心元なくなってきた頃だった。

 どれほど強大な武装を詰んだ城のような船だろうと、燃料が無ければエンジンは動かないし、弾薬が無ければ武装も使えない。つまり補給が無ければただの置物だ。

 

 この件に関して、“やまと”の防御力を生かし、“やまと”を前線の押し出しながら後続の部隊で補給艦を護衛する、と言う狭火神仁の進言は却下され、護衛部隊で“やまと”を守り、その圧倒的な超長距離火砲で敵を殲滅し補給部隊を敵を殲滅してから連れてくる、と言う攻撃的な戦法が完全に仇となった形であった。撃ち漏らした潜水艦の存在を発見できず、気付いた時には時すでに遅し。

 最寄の補給基地から二百海里以上離れた敵の海域のど真ん中で燃料も弾薬も心もとないまま立ち往生することとなり、隙を突くかのように次から次へと現れる敵深海棲艦に次々と護衛艦隊が沈められていき、最後に残ったのはただの巨大な的と化した“やまと”だけである。

 船員は完全に逃げ場を失う前に、数隻の護衛艦と共に海域から離脱していたが、船体があちこちに穴が空き、中は浸水しあらゆるところに飾られていた調度品なども全てガラクタとなり、武装などもほとんどボロボロに壊れたソレは最早軍艦としての役目を果たすことは無いだろう。

 

「で、こっちが取った戦法はいたって簡単だ。まともに戦わないまま海上に漂う“やまと”にありったけの爆薬詰め込めるだけ詰め込んで…………海域から離脱したら後は超長距離砲でずどん、だ」

 

 ほんの一瞬ではあるが、海が割れたと言う。

 海中に隠れていた潜水艦すら全て残らず巻き込まれて消え去った。

 

「そして…………私たちは倒した敵の残骸の中から、見つけたんだ」

「見つけた?」

「そう、見つけたんだ、私たちの希望を」

 

 つまり。

 

「艦娘を」

 

 その言葉に、娘が目を剥いた。

 

 

 * * *

 

 

 ぎーこ、ぎーこと小船が揺れる。

 船体はそれほど大きく無い、俺とヴェルも二人が乗ったらほとんどスペースもなくなってしまうほどのもの。

「何だか随分と久しぶりの気がするね、司令官」

「…………そーだなあ…………でも実際は雷の時が最後だろ? まだ一月も経っちゃいねえけどな」

 海に船を浮かべ、のんびりと釣りでも楽しむ、などと言う贅沢を許されるのは、こんな離島の鎮守府の提督だけの特権だろう。

「…………あー、のどかだ」

 釣り、とは言っても釣竿を持ってきたのは片方…………それもヴェルのほうだけと言う珍しい状況である。

 

 本日の鎮守府は休業だ。先日の件で、ヴェルだけでなく暁や雷、電も良くやってくれた、と言うことで全員に休暇を与えた。代わりに海域の警戒は誰がするのかと言うことで、中将殿に電話すると、そう言うことならこちらでやっておく、とのこと。

 

「良かったのか?」

「何がだい?」

「暁たちと一緒に本土に行かなくて」

 

 それと、本土にある遊園地の招待券を人数分用意してくれる、とのこと。

 日本一有名な某ネズミの国すら深海棲艦による制海権の喪失の煽りを受けて閉鎖してしまった現在の日本で、まだ残っている遊園地なんて本当に希少中の希少な存在である。

 真面目に入場料だけで俺の給料一月分丸まる飛ぶほどの、お偉いさん一家御用達しのためだけに存続しているような場所である。

 そもそも遊園地の癖に一見様お断り、完全紹介制と言うあたり、最早遊園地と言う定義が昔とは根本的に変わってしまっている、今や遊園地とは庶民には遥か彼方にある天上の楼閣なのである。

 その招待券が送られてきたのがその一時間後と言う余りに早さに、思わず顔が引き攣ってしまったのはまた別の話。

 そしてその話をし、テンションが突き抜けた暁、中将殿のところにいただけあってその価値を知っているからこそ目を丸くして硬直する雷、暁の様子を見ながら楽しそうに笑む電、そして相変わらず無表情のヴェル。

 

 まあ今までの話を言えば分かると思うが、ヴェルだけ残った。正確には、俺は中将殿に頼んであるとは言え、緊急の要件に際して対応する必要があるため、鎮守府周辺から無許可で移動するわけには行かないし、そもそも与えたのは艦娘たちの休暇であり、自身の休暇はまた別のところに申請する必要があるため、今日すぐに、と言うのは無理がある。

 正直、いい歳して遊園地なんて、と思っている部分もある。

 

「良いんだ…………司令官が残るなら、それに付き添うのも悪くない」

 

 そして俺が残るなら、と言って自身も残ると言い出したのがヴェルである。

 最初は暁も一緒に行こう、と言っていたのだが、雷が何か耳打ちすると、途端にニヤニヤとした表情になり、あっさり意見を翻し、三人で本土へと出発していった。

 一体何を言ったのか、最後まで俺とヴェルの二人を見てニヤニヤとした笑みを浮かべていたが。

 

「…………やれやれ。まあお前が良いなら良いさ」

「ああ、構わないよ…………司令官と一緒なら私はどこでだって構わない」

 

 ……………………思わず抱きしめようかと思った。

 けれどこんな小船の上で大きく動けばまた船が揺れるので何とか自制する。

 

「最近お前、ストレートになってきたな」

「司令官が不意打ち気味に色々言ってくるからね、迂遠にしてたら負ける」

 

 お前は一体何と戦っているんだ、と言いたいが、我慢。

 それにしても…………。

 

「司令官、かあ」

「…………それがどうかしたのかい?」

「うーむ……………………ちょっとした思い付きなんだがな」

「ふむ」

 

 名前で呼んでみてくれないか? そう告げた瞬間、ヴェルが硬直した。

 

「………………………………名前」

「まさか俺の名前忘れたとか言わないだろうな」

 

 恋人が自分の名前を知らないなど、仰天ものである。さすがにそれは無いのか、ヴェルがぶんぶんと首を振る。

 

「…………………………………………う、うう」

 

 声を絞り出そうとヴェルが口を開くが、けれどうめき声と共に苦悩した様子が見て取れる。

 因みに顔はもう紅潮とか通り越して爆発寸前と言った様子だ。

「名前呼ぶだけだろう、何が恥ずかしいんだ? ヴェールヌイ」

「いや…………そうなんだが…………けど…………」

 苦悩し、懊悩し、散々呻き、やがて、ぽつり、と口を開く。

 

「……………………とーや」

 

 蚊の鳴くような小さな声で囁かれた名前は、けれど俺の耳に確かに入ってきて。

「…………っ」

 顔を真っ赤にさせ、帽子で顔を隠そうとして隠しきれていないヴェルがそっと呟いたその一言に、何故かこちらまで気恥ずかしくなってくる。

「…………名前呼ぶだけでそんな恥ずかしがるなよ、こっちまでなんか気恥ずかしくなってくるだろ…………ヴェル」

 最後に名前を呼ぶと、どうしてだかヴェルを直視できなくて視線をつい、っと反らす。

「恥ずかしいものは恥ずかしいんだ…………とーや」

「それでも、何時までも司令官なんて呼び方するわけにもいかないだろ」

「…………それって」

 少しだけ、そう、ほんの少しだけ驚いたような表情で、潤んだ瞳で、熱っぽい吐息で、ヴェルがこちらを見る。

 

 とくん、と心臓が跳ねる。

 

 自身が言ったその言葉の意味を自分で理解し…………。

 

「あ、いや、ちが…………くは無いが、いや、でもそれはまだ気が早すぎてだな…………」

「………………………………」

「………………………………」

「………………………………」

 

 互いに言葉を失くす。口を開けど言葉は紡がれず、思考を回せど空回りするばかり。

 

 だから。

 

「あーもう!」

 思い切り後ろに伸びた。がこん、と船が揺れる。

「っと」

 その揺れに小柄なヴェルが押され、こちらへと倒れてきて…………。

 

「……………………えと…………ごめん、司令官」

「……………………名前」

「………………………………とーや」

 

 まるでヴェルに押し倒されているような状況。

 すぐ傍にヴェルの顔がある。少し上体を起こせばそのまま顔と顔が触れ合いそうなほどに近い。

 手を伸ばす、伸ばした手がヴェルの頬に触れ、その頬にかかるさらさらとした髪を梳かす。

 

「俺が呼んで欲しいんだ、それじゃ、ダメか?」

「……………………ダメじゃない、よ」

 

 “とーや”

 

 “なんだ?”

 

 “すきだよ”

 

 “おれもだ”

 

 




リア充爆発しろ









いいし、俺も弥生といちゃいちゃしてくるし(
因みにもう絶対に続きは書きません、本当の本当にこれで最後。気が向いてももう書かない。東方でそれはもう懲りた、終わる時は本当にきっぱり終わらせないと、ずるずると惰性が続くと。












と、言うわけでネタバラシのコーナー。

見たくない人、興味ない人は別にここで終わって構いません。
感想に疑問が着てて、なおかつ本編では書けなかった(尺の都合で)部分をネタバラシしようかと思います。



という訳で、多分一番疑問に思われてることで、主人公の母親関連の話です。

はい、ずばり翔鶴さんです。正確には、今中将殿のところにいる翔鶴さんの先代です、今代は別に雷ちゃんと違って記憶継承したりはしてません。というわけで何気に主人公は、人間と艦娘の子供と言うおもしろ設定混ざってます。
五章ラストで響が司令官人間離れしてないか、とか言ってたけど、艦娘の身体能力というか不思議パワーが少しだけ影響してる。そのせいで常人よりもはるかに身体能力は高い。あとは身体能力を軍でフル活用する術も覚えたので、戦闘能力もけっこう高め。
因みに翔鶴さんが母親だってことは、主人公知ってます。七歳の時に鎮守府で瑞鶴と一緒にいる時に一度だけ翔鶴さんと会って、一瞬で気付きました。ちょっと鋭すぎますな(
因みに主人公が七歳まで預けられてたのは火野江花火です。なんで中将殿とバッティングしてないの? と言うと、中将殿が住んでたのが軍の寮、宿舎みたなもので、主人公が預けられてたのが火野江の実家だったから。案外実家は近かったようです。任務とか言えば数日あけてても別に不思議がられないので、お互いに行ったりきたりしてたらしい。
さらに因みに、どうして主人公は火野江家に預けられてたかと言うと、翔鶴さんと会ったら絶対に母親と気付かれると父親が危惧したからです。艦娘との間に子供作ったなんて絶対に周囲には秘密な出来事、できれば子供自身にも気付いてほしくないけど、でも自分の子供ならその辺鋭そうだな、とか思った父親が生まれてから火野江家に預けてた、と言う経緯。やってることは最低だが、実際に会って一瞬で気付いてしまった辺り、やはり見る目はある模様。

翔鶴さんは今回の話で語られた敵深海棲艦を倒した時に拾った、いわゆるドロップの中の一人です。
主人公の父親の初代秘書艦、そして色々あった末、愛してあって解体、と言う形で翔鶴さんは退役。そして主人公の父親と密かに結ばれ、代わりに瑞鶴が秘書艦になった。
で、前に過去回想で出てましたけど、主人公が十歳くらいだったかな? の時に深海棲艦の大侵攻があって、その時にもう一度艤装をつけて艦娘として戦って死にました。はい、死にました。因みに父親のほうも死にました。

何で死んだかって?

翔鶴さんが死んだから。

狭火神仁は雪風以上の異能生存体なので、自殺すら出来ません。不可思議なくらい何故か生き残ってしまうので、最終的に【主人公に殺してもらいました】。
この辺は語られないエピソード。まあ読んでる方のほうで勝手に想像してくれていいです。

そういや、主人公も同じこと言ってましたよね、ヴェルが死んだら生きてけない、って。
実は全然考えずに書いてたけど、良く似た親子だわ(

と、まあ本編じゃ語られなかった部分はこれくらいかな?

もしまだ何か疑問に思うことがあったら感想ください(感想乞食

はい、それでは次は別に作品でお会いしましょう。

До свидания. (ダ スヴィダーニャ)

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(任意:500文字まで)
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10は一言の入力が必須です。また、それぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。