最強の魔法使い(自称)が暴れるそうです。RE: 作:マスターチュロス
〇魔理沙に許された50の能力
巨大化、爆破、瞬間移動、水素を操作する能力、氷を操作する能力、地殻エネルギーから物体を錬成する能力、炎系の妖術を操る能力、波動を司る能力、雷撃を引き起こす能力、目からレーザーを出す能力(10)、宙に浮く能力、肉体を自在に変形させる能力、相手を一瞬だけ怯ませる能力、高威力のレーザーを放つ能力、眷属を召喚する能力、魔法陣をつくり展開する能力、身体強化、腕を回すことで殴打の威力を上げる能力、無数の剣を展開する能力(20)、体を再生する能力、腰から特殊な剣を取り出す能力、無重力、瞬時に千の打撃を食らわせる能力、龍光を纏う能力、斬撃を飛ばす能力、光を屈折させる能力、隠密を看破する能力、千里眼、剣術の才能を極限まで引き出す能力(30)、手で空間を削る能力、砂糖と塩を間違えない能力、埼玉県民の握力を増加させる能力、他人の夢の中に侵入する能力、人形を操作する能力、銃弾を操作する能力、他者の肉体に変身する能力、死体を操作する能力、同じ日々を繰り返す能力、触れた対象の記憶をピンポイントで消す能力(40)、壁をすり抜ける能力、武器のサイズを変える能力、酸素分子を操る能力、一度だけジャンケンで強制的に勝利する能力、心を読む能力、摂取した砂糖の量に応じて力が上がる能力、虫を操る能力、春を伝える能力、対象一人にのみ認識されない能力、鋼の翼を生やす能力(50)
「では、勝負開始」
合図と同時に戦いの火蓋が切られ、真っ先に動いたのは紅魔館の主"レミリア・スカーレット"。
片手に真紅の槍を握りしめ、リーチを活かして結依魔理沙に振り下ろした。
魔理沙は反射的に槍を回避し、レミリアは回避先を狙って刺突攻撃を連続で繰り出す。
魔理沙は3度目の刺突攻撃が繰り出される瞬間に殴打で槍を弾き、ガラ空きになった胴体に掌を密着させ、最大出力の発勁を繰り出す。
「……やるわね」
立ち上がるレミリアより先に動いたのは天翔ける彗星、バルファルク。その巨体から想像出来ない速さで突進攻撃を仕掛けるが、魔理沙の動体視力は完璧にバルファルクの姿を捉えていた。
【
魔理沙はサマーソルトの要領で後ろに飛び、バルファルクの突進攻撃を回避しながら、
バランスを崩し、縦回転しながら地に落ちたバルファルク。すかさず魔理沙はバルファルクの弱点属性である"龍属性"を身に纏い、蝕竜蟲を手のひらに集中させた。
バルファルクが体勢を立て直す前に魔理沙は瞬間移動で距離を縮め、龍属性を最大限高めた一撃、"龍神掌"を放つ。
しかし、側方から放たれた一撃に気づいた魔理沙は瞬間移動で回避。攻撃が空を切り、速度を落とすことなく結界に何かが衝突した。
「今のはほんのお遊びs」
レグルスの顔が見えた瞬間、魔理沙は連続瞬間移動で距離を詰め、踵落としでレグルスの脳天に一撃を放つ。
「ふがッ!?!?」
強烈な一撃にレグルスの体の半分が地面に陥没し、意識が飛びかけるレグルス。
しかし、"獅子の心臓"によって肉体の時間が止められている彼は常時無敵状態であり、ノーダメージである。
「……嫁さん居ないのに"獅子の心臓"がフルで使えてる?」
違和感に気づいた魔理沙。本来、"獅子の心臓"はもう一つの能力である"
レグルスが魔理沙の攻撃を見切り、"獅子の心臓"で1秒だけ時を止めて無敵になった可能性は否定できないが、彼は動体視力のみならず全ての身体能力のステータスがズブの素人。
マッハ5で繰り出した踵落としに反応できるほど強くは無い。
つまり、無敵は常時発動している。
[ゆかりんの、解説コーナー♡]
「はい?」
[何故彼が常に無敵状態なのか、それは"記憶"が関係しているわ]
ゆかりんは指で頭をさしながら、あざとく笑った。
[私たちは能力に付随した記憶を元に再現され、その力自体も記憶を元に再現されるのだけど……]
[ 彼の"獅子の心臓"は、長い間発動した状態を維持していた]
[ その影響でこの世界で彼と彼の能力を再現すると、"小さな王"を使わずとも"獅子の心臓"が常に発動した状態で再現される]
[ それが、記憶から生み出された事による欠陥よ ]
紫の解説を聞き、魔理沙は押し黙った。要するにこの世界において一部の能力は完全再現できず、レグルスにおいてはそれが厄介な方に傾いた、ということだろうか。
「……結局コイツの無敵は解除できんのか」
イヤらしさに拍車がかかり、内心焦る魔理沙。
が、勝利条件はあくまで10分間
問題は他の連中、特に英雄王、地球外生命体がマズイ。
彼らは全員我の強い怪物なので連携を謀ることは無いが、あの二人は特に火力が高い。連携などハナから必要ないほどに。
(今ある能力で、宝具とブラックホールに対抗する手段を……)
魔理沙が思案を巡らせる中、突如後方から剣が襲いかかった。
「ッ!?」
魔理沙は咄嗟に回避をし、打ち出した相手に目を向ける。そこには、黄金の鎧をつけた王が待ち構えていた。
「……英雄王」
魔理沙の瞳孔を焼くほどの威光。かの存在こそ、Fateシリーズ最強のサーヴァント、英雄王ギルガメッシュであった。
「
「だが、
再び展開された
(……ん?)
一瞬、フリーズする魔理沙。しかしすぐに気づいた。
魔理沙は宝具を警戒し、無尽蔵の魔力もって可能な限り威力、射出速度を強化していた。
対して英雄王は結依魔理沙を舐め腐っており、ランクの低い宝具を適当に射出していた。
互いの警戒度の差に気づいた魔理沙は即座に大量の魔力弾を英雄王にぶつけようとするが、
「調子に乗るな、雑種」
英雄王の冷たい視線が突き刺さる。
魔理沙は超再生で失った右腕を回復した。しかし、復帰したレミリアが槍を構え、その背後からバルファルクが翼脚を反転させ龍気弾を放つ。
「神槍『スピア・ザ・グングニル』」
龍気弾と共に放たれた深紅の槍は神速と呼べる速度で魔理沙に向かい、胴体を貫通。さらに龍氣弾が地面に着弾し、龍氣爆発によって視界が黒煙に遮られる。
魔理沙は追撃してくるレミリアたちを警戒し、黒煙を盾に身を隠すが、真上から突如膨大なエネルギーと独特の効果音が流れ出した。
【エボルテックフィニッシュ!!!】
宇宙のような空間に引き込まれた魔理沙に、空中からエボルトの飛び蹴りが炸裂し、爆散*2。
吹き飛ばされた魔理沙は回転しながら結界の壁に激突した。
「まだまだ、勝負はこれからだろう?」
エボルトは懐から黒と白のアイテムを取り出し、スイッチを入れる。
【オーバー・ザ・エボリューション!!】
音声が鳴ると同時にアイテムをドライバーにセットし、ドライバー付属のレバーを回転させる。
【Are you ready?】
【ブラックホール! ブラックホール! ブラックホール! レボリューション!!】
【フハハハハハハハハハハハハ!!!!!】
アイテムによって真の力を取り戻し、ブラックホールフォームへと至ったエボルト。かの力は、超重力天体であるブラックホールを自在に操作する能力であり、その規模は惑星をも崩壊させるレベルである。
「上手くいくかは知らんが、お前を殺して体を乗っ取らせてもらうよ」
エボルトは再びドライバーのレバーを回転させる。
【 Ready Go ! ! 】
エボルトの背後にブラックホールが出現し、引力が魔理沙の体をエボルト側に引き寄せる。
【ブラックホールフィニッシュ!!! チャオ!!!】
重力操作によって強化されたエボルトの飛び蹴りが魔理沙に当たる瞬間、魔理沙は瞬間移動でエボルトの背後に移動。個性『
重力特異点を貫通した魔理沙の飛び蹴りはそのままエボルトの後頭部に届き、さらに足裏から瞬時に魔力を放出することで大爆発を引き起こした。
結界の壁に激突し、悶えるエボルト。
「……ッえエ"!! バカな……!」
予想外の反撃にエボルトは驚嘆していた。これまで一度も妨害されたことのない一撃をただ防ぐだけでなく、ブラックホールを砕きながら反撃するという前代未聞の所業。
「ふ、ふははハははははハハははハははハはハ!!!!」
数多の知的生命体を滅ぼし、糧としてきたエボルトにすら予想出来なかった反撃。それがエボルトの知的好奇心を満たした。
「面白いぞ結依魔理沙……! お前だけは楽に死なさん……ッ!!!」
走り出すエボルト。それと同時にレミリアとバルファルクも魔理沙に向かう。
三者同時攻撃の中心に立たされた魔理沙。そこに先程まで埋められていたレグルスが接近する。
「あのさぁ……? いい加減無視するのやめないかなぁ……? 」
こめかみに青筋を立てながら近づくも、誰も見向きしなかった。
「こっち向けよ!!!!」
怒りのあまり素手で地面を抉りとり、獅子の心臓で強化された土塊が魔理沙の方に投げつけられる。
「紅符『スカーレットマイスタ』!!!」
さらにレミリアのスペルカードが発動。複数の巨大エネルギー弾に中・小サイズのエネルギー弾を付随させ、それらを薙ぎ払うようにバラ撒く高密度弾幕が放たれた。
「ピィアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!」
さらにバルファルクは反転した二つの翼脚を魔理沙に向け、全身の龍氣を翼脚の先端に集中させる。
バルファルクの龍氣が炎のごとく燃え盛り、全身を駆け巡る。その姿はもはや銀翼の凶星を超えた、
奇しき赫耀のバルファルクであった。
(いや特殊個体ィイイイイイイイイイイ!!!!!)
パッと見、通常種と見分けがつかないため気が付かなかった魔理沙。特殊個体バルファルクは通常種よりも気性が荒く危険度が高い。
赫耀バルクはその莫大な龍氣を翼脚の先端に集め解き放つ技、"龍閃"を繰り出す。
波動砲並の極太レーザーが地面を抉りながら突き進み、魔理沙に向かう。
【ブラックホールフィニッシュ!!!! チャオ!!!】
さらにエボルトの小型ブラックホールが放たれ、三者同時攻撃を受ける魔理沙。
ブラックホールによる引力とスカーレットマイスタの高密度弾幕、そして赫耀バルクの極太レーザーが襲いかかり、もはや逃げ場の無い状況。
しかし魔理沙は冷静に腰を落とし、片足を上げて拳を構える。
そして全身に殺意の波動を漲らせた瞬間、上方向にジャンプした。
引力を振り切り、弾幕をすり抜け、波動から逃れる。魔理沙の下では、弾幕とレーザーを吸収したブラックホールがレグルスが投げた土塊によって貫通崩壊し、大爆発を引き起こした。
「……っ!?」
阿修羅閃空で空に回避した魔理沙。しかし頭上には
「朽ち果てよ」
英雄王の合図に合わせて大量の宝具が射出され、魔理沙は連続瞬間移動で宝具の雨をその場で回避した。
「何を考えて……」
英雄王は魔理沙の行動に不可解さを感じていた。
魔理沙の瞬間移動の範囲は結界内全域であり、その気になれば一瞬で英雄王の背後にまわることが出来る。
それを見越してギルガメッシュは自身の背後にも砲門を設置していたが、魔理沙は奇襲を仕掛けることなく、より負担のかかる連続瞬間移動を行っていた。
だが次の瞬間、ギルガメッシュの背後に魔理沙が移動し、轟速の拳が背後から襲う。
ギルガメッシュはそれを二重の盾で受け止め、反撃の剣が魔理沙に向けて放たれた。
しかし魔理沙の手には先程自分に放たれた宝具が握られており、その一振で
照準がズレ、剣が魔理沙の頬を掠める。
「その鎧、宝具なら効くよなァ!!!!」
「貴様ァッ!!」
魔理沙は連続瞬間移動中に奪い取った宝具の原典、"ダインスレイフ"を握り、ディレイをかけて振り上げる動作をする。
ギルガメッシュは即座にアイアスの盾を取り出そうとするが、魔理沙は振り上げる直前に宝具を手から離す。
(条件はすべて整えた……!!)
英雄王の焦点が宝具に集中する中、魔理沙は英雄王の眼前で勢い良く掌を叩き合わせた。
その瞬間、英雄王の体は硬直し、
魔理沙は奪い取った二本目の宝具、"ゲイ・ボルグ"を
「完殺」
よろめく英雄王に魔理沙は精神の具現化体である
ザ・ハンドの能力、それは右手の平に触れたものを空間ごと削る能力。相手の物理防御力を完全無視できる力を前に、黄金の鎧は砕け散った。
戦闘不能となった英雄王。それを見た霧雨魔理沙と八雲紫は再び結依魔理沙に目を向けた。
[……あいつ、強くね? ]
[あの子、昔から私たちの力を研究しているから相性関係全部把握してるんでしょうね]
[にしてもあの英雄王に猫騙しって……]
[彼が慢心していたのと、彼が自身の宝具の強さを十分に理解していたことが裏目に出た結果かしら]
紫は用意した紅茶を啜り、話を続ける。
[それにあの子が選んだ宝具"ダインスレイフ"、あれは北欧神話の呪いの剣……]
「逸話によると、
[あー……]
敗北の理由に霧雨魔理沙は納得した。
[でもやっぱりアイツもおかしくないか? ]
[そうね]
魔理沙と紫が談笑する一方、結依魔理沙は能力の連続使用でハイになっていた。
「全員まとめてかかってこいやァア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!!!!」
雄叫びを上げ、全力で走り出す魔理沙。それに呼応し、レミリア、バルファルク、エボルトが立ち向かう。
向かってくる魔理沙に軸を合わせ、バルファルクは翼を変形。翼槍による超ロングレンジからの刺突攻撃を繰り出すも、魔理沙は右腕で弾く。
バルファルクは間髪入れずに翼脚による回転薙ぎ払い攻撃に転じ、周囲一帯を振り払う。しかし既にジャンプしていた魔理沙には届かない。
そのまま前宙返りからの
魔理沙は受け身を取りつつ体勢を立て直すも、エボルトの急接近に慌てて防御姿勢を取る。
エボルトおよび仮面ライダーエボルブラックホールフォームは胸の中央に存在する装置でスペックを50倍にまで引き上げられており、今まで以上の一撃が魔理沙の右腕に炸裂する。
「重ッ……!!!」
骨にヒビが入る音がしたが、魔理沙は構わずザ・ハンドでエボルドライバーを削りにかかる。
危機を察知してか後方に下がるエボルト。攻撃を外したものの、削られた空間が閉じることで引力が発生し、エボルトの体が魔理沙側に引き寄せられる。
確実に仕留めるべく、魔理沙は一歩踏み込んでから前方向に空間ごと削りに行くが、エボルトは瞬時にワープで回避した。
「お前見えてるだろ!!!!」
あまりに華麗に避けられ、つい突っ込みを入れてしまう魔理沙。
本来、
「いや見えないんだが……」
エボルトは後頭部を少しかいた。
「何ていうか……シンパシー? 感じンだよ。気配とも言い難いんだが……何かあるってのは、分かる!」
サムズアップするエボルトに対し、魔理沙はただ絶句していた。
(……気にしない!!!!)
即座に切り替え、魔理沙は拳を構える。既にレミリアとレグルスの接近を探知していた魔理沙は、錬成陣を用いて大量の土壁をつくり視界を遮る。
「キミ、そういうの"無駄な努力"だって分からない?」
レグルスは体当たりで土壁を強行突破し、魔理沙の姿を捉える。
魔理沙は土の大量生成で高所に逃げつつ、エボルトの追撃を捌いていた。
「キミがつくったこの土塊が、キミの首を絞めるのさ!!!」
レグルスは大量の土塊に
魔理沙の足元が崩れ、落下したところにレグルスの2投目の攻撃が襲いかかる。
その時、魔理沙は笑った。レグルスが最も憎む、人を見下したかのような嘲笑が、レグルスの瞳に焼き付く。
魔理沙はザ・ハンドで空間を削り、空間が収縮する。その瞬間、レグルスの攻撃はエボルト側に引き寄せられ、エボルトの体とエボルドライバーを貫いた。
急速に抜けていく力を前に、エボルトの体が自由落下する。
「バカな……! この俺が……!!」
砕かれたドライバーに手を当て、敗北を悟るエボルト。人間の手によって葬られた記憶が蘇る。
「結依魔理沙ァ"ア"ア"ァ"ア"ア"ア"ア"ア"!!!!!!」
断末魔が結界内でこだました後、エボルトは光となって消滅した。
魔理沙は振り返ることなく地面に着地し、レグルスを見据える。
レグルスは怒りに震えながら指を差した。
「そこのよく分かんないヤツ殺して良い気になるなよ人間!!!」
「お前じゃ僕を殺せない……!! お前の行動は全部、無駄!!!」
「無駄だと思うならそこで突っ立ってろ」
魔理沙は一瞬でレグルスとの間合いを詰め、ザ・ハンドでレグルスの胴体を削りにいく。
しかし、ザ・ハンドの右手がレグルスの横腹に触れた瞬間、強い斥力によって弾かれてしまった。
(……チッ)
局所的な空間削りではレグルスの無敵を突破出来ないことが判明し、再び模索する魔理沙。
その間にレグルスが首を掴みに来たが、魔理沙は瞬時に左手でレグルスの手を跳ね除け、足払いで体勢を崩す。
倒れるレグルスの頭を魔理沙は片手で鷲掴みし、呪文を唱えた。
「
記憶消去の呪文を唱え、レグルスの全記憶の消去を狙う魔理沙。
しかし、レグルスの蹴りが魔理沙を遠くへ吹き飛ばす。
(マジ無駄だった!!! 無敵パネェ!!!!)
「あのさぁ……何を狙ってるか知らないけど無駄なの! あのオバサンの言う通り、この空間内じゃ僕の権能は破れない」
高を括るレグルス。そして言葉は実況席へと飛び火する。
[……あの白髪頭シバいていいかしら?]
[紫、無駄だから止めといた方がいい]
霧雨魔理沙が場を諌める一方、吹き飛ばされた魔理沙は再びたちあがる。
(局所空間破壊も、記憶消去も通じない……!!)
(……やっぱアイツは宇宙空間に放逐するか空間丸ごと抹消するか因果律弄って存在ごと消すしか方法が無い……!!)
(けど許可された力の中にそれが出来る能力が一つもねェ!!!)
万策尽きた魔理沙。やはり"
あの能力の本質は、肉体の時間停止による存在固定。あらゆる干渉を一切合切跳ね除けてしまう。
つまり、どの能力をぶつけても無病息災の健康状態を維持し続けるということ。
せいぜい肺や胃の中に錬成した金属を詰めて吐き気を誘導したり、虫を操って全身に這い回らせるのが関の山である。
(いやレグルスの体内の空気も無敵化している可能性が高いし、虫も耐性があったら意味無い……!!)
さらに策を練る魔理沙。やはりレグルスは無視して残り二名を真っ先に潰すのが得策と見た。
魔理沙は地面から銀の剣を錬成し、レミリアに剣先を向ける。
「残り何分か知らんが終わらせてやる」
「来なさいよ、魔理沙似の魔法使い」
結依魔理沙は
なお吸血鬼の弱点は、鰯の頭、炒り豆、ニンニク、銀、そして
「ちょっ……痛!! やめっ……! 止めろバカ!!」
「弱点多いのが悪い」
魔理沙は何か叫びながら襲ってくるレグルスをあしらいながら、レミリアに近づく。
「この卑怯者! バカ! 白黒! 泥棒バカ!!」
「過程や、方法などどうでもいい。勝てばよかろうなのだァアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!」
魔理沙は銀の剣を構え、気力を溜める。
「ではさようなら」
魔理沙は素早く剣を引き、横一閃の斬撃を繰り出す。
繰り出す瞬間、超音速飛行物体が魔理沙に突撃し、衝撃波と共に一瞬で消え去った。
「ッ!?」
雨を切り裂き、魔理沙を連れ去ったのはバルファルク。溜めた龍気を解放し、魔理沙を口先に添えながら、雨雲を貫き天高く舞い上がる。
高度が急速に上昇し、空気の圧縮熱と摩擦熱で全身を焦がされ、衝撃波が肉体を切り裂く。
ついに成層圏に到達した魔理沙はバルファルクの口から離れ、自由落下。バルファルクの狩場で無防備を晒し、天を見上げる。
空には、広大な宇宙と満面の星々、そして天を舞う赫い流星が円を描いていた。
バルファルク最大にして最強の必殺技、"彗星"が放たれる。
超高高度からの超高速突進攻撃を受ける魔理沙。隕石直撃に匹敵するほどの力を受け、魔理沙の体が硬直する。
魔理沙は身体能力を強化しつつ腰から光る剣を取り出し、バルファルクの瞳に突き立てた。
悶えるバルファルクと共に地上に堕ちた魔理沙。全身の骨にヒビが入り、痛みで全身が痺れる。
なお、バルファルクは着地に失敗したことで自身も"彗星"によるダメージを受け、戦闘不能。
残るはレミリアとレグルスの二名。先程の戦闘で雨雲が消滅したため、レミリアの傷は完全に治っていた。
一方、魔理沙も自己再生で傷を修復し、再び立ち上がる。
あれだけの攻撃を受けてなお立ち向かうその姿は、まさに鬼神。力のみならず、タフささえ圧倒的な魔理沙を前にし、レミリアとレグルスは言葉を失う。
その後、二人は両手を上げた。
「もういい。キミとやり合うのはもうウンザリだ。無敵の僕とほぼ不死身のキミがやり合ったところで得られるものは何も無い」
「……何、敗北宣言?」
「は? 僕はただ譲歩しただけさ。これ以上やったらキミが可哀想だから、
「誠実で優しい僕の慈悲に感謝して、キミはこの世界から立ち去るといい」
魔理沙は無言でレミリアに目線を合わせる。
「シンプルにもう飽きたわ。久しぶりに体動かせたし、いいわ」
魔理沙は無言で審判席に目を向ける。
[良かったわね結依魔理沙、あなたの勝ちよ]
[おー、おめでとう]
審判席から軽い拍手を貰い、魔理沙は溜め息をつく。
「……凄い、久しぶりにたくさん遊べたのに……」
「おわ……終わり? 終わりなの!?」
[終わりだよ]
「いやもう少しさァ!? 暴れたっていいじゃん!!」
「だってアッチの世界、私がちょっと本気だしたらすぐ壊れちゃうんだよ!?!? 人も街も世界もさァ!!! しかも私とマトモにやり合える敵マジでいないしさァ!!! ホント悟空とか安心院さんとかその辺連れてこないと張り合えないからマジこういう時間貴重なんだって!!! マジ!!!」
[はーい皆そろそろお家に帰るわよ〜]
[『またね、魔理沙ちゃん。次会った時は、僕とも勝負してくれるかい?』]
「……この人、1回も実況せずに帰ろうとしてる。審判もしてない……」
[『無回答は肯定と見なす』]
[『その試合でもしキミが負けたら、その日一日は手ブラジーンズで過ごしてもらおうか』]
「良いけどその時はルールガン無視でマジ本気だすからね」
[『楽しみにしてるよ』]
スキマの中へ消えていく手ブラジーンズ先輩。そして紫も、霧雨魔理沙も、スキマを介して消え去る。
次第に、魔理沙の体の境界線が不明瞭になり、視界もだんだんボヤけてくる。おそらく目覚めが近いのだろう。
(……もっかいやんないかなぁ)
魔理沙は淡い期待を抱きながら、目を閉じた。
朝、目覚めると家が崩壊していた。
※許された50の能力の解答編を後書きに書こうと思いましたが、逆にこっちの方に時間かかりすぎて完結しなかったのでそのまま投稿。なお一部、元ネタのない能力が混じっています。