基本的な書き方は俺ガイル風、内容は劣等生にそってという形で書いていきたいと思います。
第一話 もちろん、八幡は説教を受ける
入学式
この言葉を聞いた時、どんなことを思い浮かべるだろうか。
新たな出会いに胸を膨らませるものもいるだろう。はたまた新しい環境に対して不安を感じるものもいるかもしれない。
色んなものがいるだろうが、俺の思うことはただ一つ
"早く帰りたい"
こう思う理由には、お偉いさんの意味の無い話を聞かされることや友達(笑)作りに必死になっている中にいるのが嫌とかももちろんある。
だが何よりの理由は目の前の美少女である。
「納得出来ません」
「まだ言っているのか...」
明らかに不機嫌そうな目の前の美少女と困った顔をした男子生徒のやり取りを俺は上の空で聞いていた。
というのもこの美少女、司波深雪の性格上こんなことになることは簡単に予想できた。
「何故お兄様が補欠なのですか?入試の成績はトップだったじゃありませか!本来ならばわたしではなく、お兄様が新入生総代を務めるべきですのに!」
「お前が何処から入試結果を手に入れたのかは横に置いておくとして...魔法科高校なんだから、ペーパーテストより魔法実技が優先されるのは当然じゃないか。俺の実技能力は深雪も良く知っているだろう?」
そんなやり取りを聞きながら、今日の晩御飯はなんだろうななどと考えてたせいか、このあとの展開は全く予想していなかった。
「分かっております...お兄様の力がとても評価されにくいことは分かっております。
ですが、お兄様に加え"八幡さん"が二科生なのはおかしいと思うのですが?」
「うぇっ!?」
いきなり鋭い眼光を向けられ思わず変な声が出てしまった。これをほかの人に聞かれていたら入学式前から黒歴史確定である。
幸い、今は入学式の時間よりかなり早い。誰も聞いていないだろう。聞いてないよな?
「それは俺も気になるな。八幡の実力なら二科生になるわけないと思うが」
「そうですよ!お兄様の実力が評価されにくいことは百歩譲って分かります。ですが、八幡さんなら一科生になるどころか、新入生総代になることも容易いではないですか!」
「さすがに俺が総代になるのは無理だと思うが...」
深雪の成績を超えるのは絶好調な時でもできないと思うし。
正直に言うのはかなり気まずいが、達也もいる以上、ここは話した方がいいな。
「実は、筆記試験中に寝ちゃってな...」
「はぁ!?」
ちょっと深雪さんいきなり大きい声出さないでください。心臓止まるかと思ったじゃないですか。まあ、これに関しては俺が悪いだろうけど。
「いやな、前の日にCADいじってたら気づいたら結構いい時間になってて、それで仕方なく...」
「仕方なくなんてありません!まさかとは思いますが、筆記試験ずっと寝てたんではないでしょうね?」
「さすがにそれはやばいと思ったから、ちゃんと魔法理論と魔法工学は解いたから大丈夫のはずだ」
多分満点近く取れてるはずだし。
「大丈夫じゃないだろ...それを入れても実技の方をちゃんとやってたら一科生にはなれたんじゃないか?」
「まぁ、起きてすぐだと魔法って難しいよね...」
さすがにあんな眠気の中で本気出せっていう方が鬼だ。
達也なら割と出来そうだけど。
ってかなんか寒くなってきた気が...
「み、深雪さん?冷気がでてますよ〜」
「八幡さんがそんな腑抜けた態度だからじゃないですか!もっとお兄さまを見習って普段の生活から見直しを...」
始まってしまった深雪による説教タイム
この状態に入ると何を言ってもダメなのでただただ黙って聞くしかない。
「深雪、八幡に怒りたい気持ちもわかるがそろそろ時間じゃないのか?」
「そうですね、それでは行ってまいります」
た、助かったか?
「八幡さん、続きは後で」
「はい…」
今夜はゆっくりできなさそうですね...
でも、入学式が終わるまでの一時の安寧は勝ち取ったぞ。
「八幡、今から入学式まで時間あるがどうする?」
「そんな心配してくれるなら、こんな早く連れてこないでくれよ…」
「しょうがないだろ、深雪があんな状態だったしお前を連れてこないと機嫌直しそうになかったしな。」
「まあ小町からも追い出されたしどうなってもこうなることは決まってたんだ、達也に文句はねーよ。まあ暇な時間は読書でもするわ。」
そう言い、俺はスクリーン型の情報端末を取り出して読みかけだった資料の続きを読み始めた。
というか、小町ちゃんこんな早くの時間にお兄ちゃんを外に追い出すなんて、ポイント低いよ!
「八幡が逃げ出そうとしなかったからおかしいと思ったらそういうことか」
そんなことを言いながら達也もスクリーン型の端末を取り出し何か読み始めた。
どれくらいの時間が経ったかは分からないが、もう少しで入学式が始まりそうだ。
だんだんと人が見えるようになってきた。
だけどあれは準備の人だな、なんかさっきから忙しそうにバタバタと動き回ってる。
俺はああいう風に働きたくないな。働いたら負けだ。
この時間に学校にいる時点で十分社畜の性質はある気がするが。
「あの子達、ウィードじゃない?」
「こんなに早くから…補欠なのに、張り切っちゃって」
「所詮、スペアなのにな」
どこからだろう、ふとそんな呟きが俺達の耳に届いた。
あいつらだな、あいつらの制服の胸のところにエンブレムあるし。
"ウィード"
雑草から取られたこの蔑称は俺達二科生に向けられたものだ。
簡単に言えば下位50%は上位50%の誰かに欠けが出てしまった場合の代わりとして、魔法科高校に入学する。
そしてその違いは制服にも明確に現れており、一科生の左胸のところには八枚花弁のエンブレムが存在するが、二科生にはない。
こうした見た目による差もあいなり、魔法科高校全体には二科生は軽蔑する雰囲気が存在するとどこかで見た。
この空気には悪いところだけではない、二科生とは違って自分たちは優秀なんだという考えは必ず自分の中の支えとなる。
どれだけ失敗しようと自分の下を認識することで心の平穏を保てるという訳だ。
まあ俺は二科生だと差別されようと痛くも痒くもない。それは達也も同様だろう。
だが"二科生なのにはりきって入学式に早く来た"としか見れないこの状況は正直嫌だ。
存在するだけ目立ってしまうしな。
ぼっちは本来存在しても誰にも気づかれない存在だ。存在するだけで目立つのはリア充だけだ。
あれ、もしかして俺はリア充の道を歩み始めていた?
そんなわけないな、知り合い全然いないし、作る気もないし。
結局目立つのはどうしようもなかったので、そのまま読書を続けた。
「そろそろ、入れる時間だな。」
「そうだな、さっさと入ろうぜ。ここにいたら目立って仕方ねえ」
そしてベンチを立ち上がろうとした時、頭上から声が降ってきた。
「新入生ですね?開場の時間ですよ」
小説書くのって難しい…
今までの作者さんに敬意を払いながら頑張って書いていきます。