ヤンデレはヤンデレでもかなり特殊なヤンデレです。
「おい!エイジャックス!何の真似だ!また俺の服を盗みやがって!」
「ふふふ…子豚ちゃんは服を着ない物でしょう?お風呂から上がったら四つん這いでてくるんですよ…てば私はこれで失礼しますわ♪」
「…っあのやろぉ…俺が風呂に入ってるのを見計らって!」
先日私は晴れて結婚することになった。相手は長年戦いに寄り添ってもらい、誰よりも信頼が厚かった綾波だ。部下の中には私たちの結婚を残念がるものはいたがほとんどは祝福し、むしろ当然だな、というような空気で穏便に済んでいたのだが…
しかし最近になってこのエイジャックスが何かとつけていたずらをするようになり、それもどんどんエスカレートしているのだ…
「くっそ…どうやって風呂場から出れば良いんだ…携帯も執務室に置いてきたから連絡もできないしなぁ…」
困り果てながら湯船に浸かってると浴室をノックする音が聞こえた。
「指揮官…綾波、お着替えを持ってきたのです。少し恥ずかしいのでお風呂からは出ないで欲しいのです…」
「あぁ。わかってる…本当に助かったよ。ありがとうな。」
「一応綾波も…指揮官の妻ですから……
ごゆっくり…です…」
そう言うと彼女は脱衣所から出て行った。
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あれから綾波のサポートもあって、エイジャックスからのイタズラを何とか潜る抜けて来た。しかし次のターゲットになったのは、まさかの彼女であった。
「おい!エイジャックス!どうして綾波にもちょっかいをかけるのだ!彼女は無関係だろうが!」
「無関係…?彼女は指揮官の妻ですわ。つまり私からすれば彼女もまた子豚ちゃんの一人なのですから…♪ブヒブヒ言ってないで、さっさとお帰りなさい…♪」
「……っ! お前…俺にはまだ良いものの、これ以上何か彼女にしたらただじゃおかないぞ!」
私は溢れ出る怒りを何とか抑えて、司令室へと戻っていった。
「…………そろそろ潮時かしら…」
彼女は眉をひっそりとしかめた。
数日後、事件は起きた。私との絆を示す大事な大事な指輪が綾波の薬指から無くなったのだ。
こんなの、犯人は間違いなくあいつだー
怒り心頭に発し、私は犯人の元へと向かった。
「エイジャックスゥゥゥゥゥゥ‼︎‼︎‼︎」
私は優雅に紅茶を飲む、彼女の部屋のドアを乱暴にぶち壊した。
「……あらあら、こんな朝早くに…と思えば子豚ちゃんじゃない…」
「フーッ!フーッ!あれは何が目的なんだ!言え!」
「……私は昨日指揮官の妻であるあの娘も子豚ちゃんだと言いました。あんなたいそう立派なものを私の子豚ちゃんごときが持つなんて、勿体無いじゃない…?」
「…どこに…やった!」
「ふふふ…もちろん…
捨てましたわ♪」
彼女の言葉を聞いた私は自分の何かが切れる感覚がした。
「この……
このクソアマがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
私は彼女の首を乱暴に掴み、床に頭を叩きつけた。
「…ゲフッ!」
そして余った片方の手でひたすら殴り続けたり、足で顔面を蹴って踏んづけることで彼女に対する怒りを全てぶちまけた。どれだけ続けたのだろうか?我に返った頃には、彼女の全身は痣と至る所から噴き出した血で染まっていた。
「あぁ…あぁぁぁぁ!」
自分のしたことにやっと気づいた。彼女がまだ生きてるかを確認しようと、呼吸音に耳を澄ませると、
すでに途絶えていた。
「うわぁぁぁぁぁ!」
どうする…!こんなことが上層部にバレれば、今までの積み上げてきたキャリアの剥奪どころかムショにぶち込まれて人生を終えることになる…!
いや、最悪…武器の解体および無許可の殺人で国家転覆罪も問われるかもしれない!
罪の意識よりも先に証拠の隠蔽を図ることに意識が向いた。
彼女の部屋に人一人隠せるスペースがあるか一生懸命に探した。
押入れの中ならいけるだろうと考え、開けようとするも鍵がかかってて開けられない。
どうする!押入れには鍵がかかってる!鍵…どこだ!
鍵なら机の中にあるかもしれない。そう思い彼女の机の中を探していると
一枚の手紙が中から出てきた。そこには…
『will』
と綴ってあった。『will』とは英語で遺書という意味である。
私はそれを引き寄せられるように、手に取った。
手紙を開けると中には…
「dear 指揮官
あなたがこの手紙を読んでいると言うことは、私はあなたに殺されたか自殺したかのどちらでしょうね。この手紙は今までのあなたに対するいたずらのお詫びとその真意について書こうと思うの。だから指揮官以外の子は見ないようにしてもらえると嬉しいわ。
私とあなたが出会った時、あなたは私に跪いて手の甲にキスをしてくださいましたわね。その時からあなたへの好意の感情が芽生え始めましたの。それはいつしか大きなものとなって隠し続けるには重く切ないものになりましたわ。でも残念ながらあなたは私の気持ちに応えてはくれませんでした。もちろん喜ばしいことだって分かってても、どうしても許せないと思ってしまったのです。私じゃなきゃ嫌。私を選んでくれなきゃ。そんなドス黒い心が私をだんだん支配して行きました。私にできることはあなたの生活の一ピースになること。だからあなたのことを邪魔し続けて私と言う存在があなたの頭から良くも悪くも離れないようにしたかったのですわ。でももうそれじゃあ足りない。私はあなたに殺されますわ。そして、私と言う存在があなたの心にトラウマという傷を残して是非とも死にたいですわ。勝手なことをしてごめんなさい。これが私の利己からできてるなんて十分承知。でもそれでも私はあなたを愛してるから
最後に一つ。指輪は実は捨ててませんわ。なぜなら私の胃袋に入っているからですわ。胃液も全部吐き出してから飲み込んだからきっと消化もされてないはず。あなたの手で あなたの目で探って 探し出して。 最後のお願い。
Ajax」
側には新品だろうと思えるメスが包装されて置いてあった。
だから私は
メスを
彼女の顔が心なしか笑ったような気がした…
ほらヤンデレだったろ?喜べよ(無慈悲)
ここまで読みきった方、あなたは猛者です。
この作品を面白かったと思う方、感想書いて♡感想書いて♡感想がないと私頑張れないの♡
こういうシリアス的なのが好きな方は感想で書いてもらうとモチベあがってまた描きたくなるので是非ともよろしくお願いします!
追記
この小説についての解説を活動報告に書きました!興味のある方は是非閲覧とコメントよろしくお願いします!