ご注文は思い出ですか?   作:雷王

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皆さんはじめまして。
私の人生初の小説投稿です。
不安もありますが、誤字脱字の指摘、応援や励ましのコメントらをくれると、とても励みになります。

それでは、どうぞ!



order0 〜過ぎ行く景色は過去への足取り〜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーガタンガタン

ーーーーガタンガタン

 

俺は今、線路の上を走る列車の中にいた。

 

窓から見える外の世界は次々に景色を変え、通り過ぎていく。眺めていた景色が目に焼き付く前に、また新たな景色が現れ、過去の景色は視界から消えていく。まるで、"後ろ"(過去)を顧みず、"前"(未来)ばかりしか見ていなかった"どこの誰かのように……。

 

 

 

 

 

 

 

 

俺の名は香風(かふう)玲央(れお)。年齢23才。

 

今から"木組みの家と石畳の街"に行くために列車に乗っている。理由は二つ。一つは自分の仕事の関係でその街の編集社の所に行くためである。そしてもう一つ、これが俺があの町に行く最大の目的…いや、前者の理由ができたからこそ、俺はその目的を果たそうと思ったのだが…。しかし、俺は行かなければならない。"自分の犯した罪"にけじめをつけるために"…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

遡ること一週間前、俺はある人に電話をかけた。

 

「はい、香風です。」

 

出てきたのは紳士的な男性の声だった。昔のことでうろ覚えだが間違いない。この人は俺の叔父の香風(かふう) タカヒロだ。しかしちょっと自信なさげに尋ねる。

 

「もしもし、えっと…タカヒロさんですか?」

 

「!?君はもしかして‥‥」

 

「はい。甥のレオです。」

 

「おお!レオ君か!久しぶりだね。もう十年にもなるかな?元気そうで何よりだよ。」

 

「はい。叔父さんもお元気そうで……。」

 

俺は思わず途中で言葉を切った。

 

「ん?どうしたんだい?レオ君。」

 

「俺、叔父さんに謝らないといけないことが…」

 

タカヒロ「‥‥君の事情は弟…君の父親から聞いている。君が謝る必要は、どこにもないよ。」

 

「…でも俺は…」

 

「君は君のやるべきことをやっていたんだ。何一つ悪いことをしてないさ。」

 

俺は叔父さんの言葉にただうなだれるしかなかった。

俺はとんでもない罪を犯したというのに、叱責されるどころか逆に慰められてしまった。でもわかっていた、謝らければいけないのは叔父さんではない。本当に謝るべきなのは、叔父さんではないのだから。

 

そして俺は最も問いたかったことを口にした。

 

「あの…叔父さん…"あの子"は…、はどうしていますか?」

 

叔父さんは、しばらく沈黙した後答えた。

 

「大丈夫。"あの子"は元気にやっているよ。」

 

俺は久々に安心という感情を得た。

 

「そうですか!良かっt」

 

「ただ…」

 

「…ただ?」

 

「残念なことに、あの子は君のことをすっかり忘れてしまったようだよ。」

 

「え!…そう…ですか。」

 

俺はショックを受けると同時にどこかほっとしていた。もし"あの子"が俺のことを覚えていたら、どんな顔をして会えばいいかわからない。

 

だが、だからといってこのままなかったことにするわけにはいかない。俺が叔父さんに電話をしたのには訳ある。

 

「実は、今回は叔父さんにお願いがあって電話したんです。」

 

 

「お願い?」

 

 

「はい。実は俺、叔父さんのいる町に仕事で行くことになったんです。」

 

 

「へぇ。そうなのかい。」

 

「そこでその間、叔父さんの喫茶店でお世話になりたいと思っているのですが‥‥。」

 

 

「そうか…。だが一つ問題がある。」

 

 

「…"あの子"ことですよね。」

 

 

「ああ。さっきも言ったように"あの子"は君のことを忘れてしまっている。過去に会ったことがあるらしいが記憶にないとなると"あの子"も君との接し方に頭を悩ませるだろう。仮に思い出したとしたらなおさらだ。私は父親として、"あの子"の苦しむ姿を見たくないんだよ。もうこれ以上ね‥‥。」

 

 

やっぱり叔父さんは心のどこかで俺と"あの子"を引き合わせたくないのだろう。叔父さんの気持ちはよく分かる。でも俺の意志は変わらない。俺は本心を叔父さんにぶつけた。

 

「それも承知の上でお願いします。俺、"あの子" にもう一度会いたいんです。会って俺のことを思い出してもらって、心の底から謝りたいんです。」

 

 

「‥‥‥」

 

「俺、"あの子"とこのまま会わずに全部なかったことにするなんてこと、したくないんです。もうこれ以上後悔をしたくないんです。別に許しを乞いたい訳じゃなくて、ただ…」

 

「レオ君。」

 

「はい?」

 

俺が思いつく限りに言葉を並べていると、叔父さんが急に話しを切り出した。

 

「確かに君の言っていることが正しいよ。それに、これは君だけの問題じゃなくて、"あの子"の問題でもあるんだ。」

 

「叔父さん…。」

 

「そして、君逹が昔の二人に戻って来ることを私は望んでいるし、私の家内もそうなることを望んでいるだろう…。」

 

 

叔父さんは、またしばらくするとこう言ってきた。

 

「…わかった。君を歓迎するよ。」

 

 

「ホントですか?ありがとうございます!」

 

 

 

「それで、いつになったら来るんだい?」

 

「今もう日本について空港近くのホテルに泊まっています。」

 

 

「そうか…では、ここに来るのは、明後日にぐらいになるかな? この辺りはあまり交通整備があまり整っていないが、バスや列車を乗り継げば2日ほどで着けるだろう。」

 

 

「そうなんですね。あ、でも実は‥‥」

 

その後、俺は叔父さんと色々な打ち合わせをして電話を切り、明日の出発に備えてホテルのベッドで眠りに着いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

そして一週間後、現在にいたる。

 

どうして2日しかかからない所を一週間もかかったのかは、後に語るだろう。

 

 

 

 

 

 

そんなことを思い出しているうちに、窓の景色が草木などから、だんだん木製の建物に変わっていた。気付けば列車の速度も徐々に、減速している様だった。さすがに街の中一つ一つ覚えている訳ではないが間違いない。ここは10年前、俺と"あの子"が出会い、短期間一緒に過ごした、"木組みの家と石畳の街"だ。

 

列車が止まり、俺は駅の外に出た。やはり街の中はほとんど変わった様子はなく、とても懐かしい気分になった。

 

「‥‥‥よし。」

 

俺は大きく一と深呼吸して、駅の出口から街の中へ大きな一歩を踏み出した。"あの子"と再会するため、そして、まだ見ぬ出会いや思い出を求め、俺、香風 玲央は今、十年ぶりに"木組みの家と石畳の街"へやって来たのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「行こう。"ラビットハウス"に。」

 

 

 

 

〜to be continued〜

 

 

 

 

 

 

 

 




いかがでしたでしょうか?
私としては初めてにしては、いい方だと思いますが、なんか、同じ言葉を使い過ぎた気もします。
作中では、"あの子" "あの子"と遠回しに言っていましたが、さすがに皆さん分かりますよね?
あれは序章ということで今後の話しを見ていく上で必要な回だったので、次回からはもっと面白くなると思いますので、いつ投稿するか分かりませんが、気長に待っていてください。


それではまた!
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