プーサー日記D×D   作:黒装束の人@活動休止中

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今回は結構強引かもしれません。
でも、ここで入らないといつまでたっても原作に入らないので、ね?

黒歌は至高。


06

Δ月G日

 起きたら例の黒猫が窓の外にいた。

 ど、どうしてここが分かったし。

 いや、別にいいんだけれども。

 窓を開けたら中に入ってきてくれた。それだけで正直キュン死しそう。テンション朝っぱらからアゲアゲだよ俺。

 ただね、君。

 いつからそこにいたのさ? すっかり身体が冷えきっていた。

 まだ2月だぞおい。

 速攻でストーブつけましたとも。

 しばらくして温まってきたところで、ご飯にすることにした。俺もそろそろ腹が減ってきたからね。

 とりあえず常備してある猫缶をやることにした。カリカリの方が良かったかな?

 で、食べ終わったらすり寄ってきてくれたけど、なぜか走って窓から逃げてしまった。なんで開けられるの君?

 てか超速いんだけど。何あの俊足。

 そしてなんで逃げたの?

 ……臭かった? ウソでしょ、まだ加齢臭出る年齢じゃないんだけども。

 ボディーソープ変えようかな。

 

 

 

Δ月N日

 1週間ぶりに黒猫が来た。

 てかここ最近は割と高頻度で来るんだよね。家を知ったからかな?

 とりあえず今日は趣向を変えてカリカリの方をやることにした。

 なんていうのかな? この硬いものを砕いてる音が癖になるんだよねー。俺だけ?

 にしても結構美味しそうに食べるなぁ。

 どれ、1つだけ食べてみようか。

 

 まずかったわ。やっぱ猫用は猫用だな。

 

 そういや、さっき割と重要なことに気づいたんだ。

 え、何か気になる?

 勿体ぶるなって?

 いいでしょう、教えてしんぜよう。

 

 君、雌だったんだね。

 

 めっちゃ引っ掻かれた。痛い。

 

 

 

Δ月W日

 前回の日記からだいぶ日付が経ったけど、特筆すべきことも無かった。

 黒猫は来てたけどね。

 そういえば、なんか変な人がいた。

 結構と派手な格好をした人だった。あとイケメンだった。

 なんか、人を探してるらしい。犯罪者なんだとか。物騒だな。

 長い黒髪の女性らしい。あと和服を着てることが多いんだそう。

 見た事はないのでそう答えたら、見たら連絡をしてくれと言われて別れた。

 了解した。多分3日くらいは忘れない。

 

 あと、ご丁寧に名乗ってくれた。デュリオなんとかって人だ。難しくて覚えられなかったわ。

 ていうか連絡してって言っておいて連絡先知らんのだけど。あらまあお茶目さん。

 

 

 

 Δ月AB日

 黒猫が前に来た時から頻度が減ってる気がする。

 いやまあ、たまに来てるから事故とかの心配はしてないけどさ。

 それはそうと、いつまでも黒猫呼びだと不便だ。

 何が言いたいかというと、いっそ名前をつけてしまおうぜ! ということだ。

 ただ、俺がネーミングセンスが乏しいのは知ってるので、どうしても安直な名前になってしまうのだ。

 何がいいだろうか。

 ココアとか。ココア成分はどこから来たんだ。

 じゃあ、あんこ。いまいちしっくりこない。

 …………なんかもう、クロでいいかな。食べ物の名前をつけたら可哀想だ。

 

 というわけで黒猫の名前はクロになった。はい、拍手。

 

 

 

ω月B日

 そういえば、最近素振りをしていない。

 唐突にそう思い立った俺は、近所の森の中に入っていったんだ。

 木にでもこの剣(エクスカリバー)を振って、ちょっと前みたいないつか来るかもしれない実戦に備えられればと思ったんだけど……。

 突然、すぐ近くに雷が落ちた。

 凄い音がしたから、かなりビビった。

 森に雷が落ちると火事になりかねないから、様子を見に行ったら、いつぞやの派手なイケメンさんがいたんだよ。

 あともう1人、黒髪の和服美女がいた。とんでもなくエロい。やべぇ。

 近づいたら俺に気づいたのか、風っぽいものを放ってきた。

 うぉい、なんで俺に向けてくる⁉︎ まさかの誤射?

 とか考えていると、黒髪の美女が俺を庇ったらしい。俺の方に吹き飛んで来た。

 血が、背中からドクドクと流れ出ていた。背中がパックリと裂けている。かまいたちみたいなものだったらしい。傷自体はそこまで深くはなく、致命傷じゃないけど、放っておけば命に関わる。

 「よかった」と、それだけ言うと、彼女は意識を失った。途端に姿が変わっていって、見覚えのある黒猫の姿になった。

 えっ、どういうこと?

 どう見ても、これはクロだ。俺に懐いていた、あの黒猫だ。

 …………OK、だいたい整理できた。

 黒猫──クロが実はこの美女で、あのイケメンに追われていて、今に至る。そういうわけだ。

 途端、感じたことの無い激情が俺を支配し、頭では何も考えられなくなった。

 困惑した表情の男が近寄ってきて、怒りに任せて風王鉄槌(ストライク・エア)を放った。

 とっさに男は氷の壁を作り出したが、それを砕いて男に直撃した。

 木に叩きつけられたものの、気絶はしなかったらしい。「なぜ、」と聞いてきた。

 そんなもの、きまっている。彼女が、俺にとって大切な者だから。大切な者を傷つけられて怒らない者がいるものか。

 故に、俺は奴を倒してクロを救うことにした。

 

 ……正直、その先はあまり覚えていない。怒りと、初めての対人間戦だったこともあるんだろう。

 結果として、クロを助けることはできた。今は、傷の応急手当をして布団で寝かせている。傷が深くないことが幸いした。

 クロが起きたら、色々聞かなければならない。

 この世界のこと。あの男のこと。そして、クロの正体。

 

 とりあえず、今はクロを助けられてよかった。心底そう思う。


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