傷だらけの戦士   作:黒死牟

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今回も頑張って書きます!
少し長めです


第28話 運命

ク「おらァ!」

剣に力を込め、より深く斬り込む

ガ「…甘い、こんなもんで俺を倒せるか!」

ガメゴは大きな唸り声を上げ、封印の紋章を気合いで消してしまった

ク「な、なに…」

そう思ったのも束の間、ライジングパワーの持続時間は30秒…

力を使い果たしたクウガは、白い姿に戻ってしまう

仮面ライダークウガ グローイングフォーム

ガ「どうした?クウガ…!」

次の瞬間、渾身のパンチでクウガのボディを吹き飛ばす

ク「がぁッ…」

そのまま大きく吹っ飛ばされ、変身も解けてしまった

悠「ちく…しょ…」

もう一度戦おうと立ち上がるが崩れ落ち、そのまま気絶

ガ「次は、他の色で来い」

ガメゴは人間態に戻り、そのまま立ち去ろうとした

一瞬自分の腹を抑え苦しんだが、直ぐに立ち直る

 

悠介は1人、路地に倒れている

 

しかし、その姿に気付いた物が悠介に近づく

?「悠介?悠介じゃないか!おい、どうしたんだ!しっかりしろ!」

その少年は悠介の名を呼びながら彼を揺さぶるが、起きる気配はない

?「何だってこんな所に…お前はあの時、急にいなくなったってのに…」

その時、落ちていた悠介の携帯が着信を知らせた

ディスプレイには椿と表示されている

 

活動資金集めのため、私達はフリーマーケットに行った

結果、殆ど稼ぎにならなかったけど…

 

それにしても、今日のダイヤさんの躍動ぷりっといったら凄かった

曜「今日のダイヤさん凄かったねー!」

 

花「何者もよせなかったずら!」

 

果「それじゃダメでしょ…」

 

千「悠介君どうしてるかな?」

 

鞠「ちょうどいいから電話してみたら?」

 

曜「じゃあかけるよ!」

曜が携帯を取り出し、電話をかけた

 

 

目に見えるのは自分の家

東京にいた頃に住んでいた家だ

玄関の扉を開けると、そこには両親の亡骸…

その場で崩れ落ち、泣き叫ぶ

手には父さんから託されたアタッシュケース

何気なしにそれを開けると、中には真ん中に石が収まっているベルトと1枚の手紙

悠「なんだこれ…それにこの手紙は…」

手紙は父からのものだった

 

悠介へ

これをお前が見る時は俺が死んだ後だろう。このベルトは父さんが発掘した物だ、未知なる力を秘めている。これを奴ら…デモスに渡さないでくれ、奴らは世界を支配しようといている、それは何としても避けなければならない。最後までわがままな父親で悪いな、お前は父さんと母さんの誇りだ、お前の事はおじいちゃんに頼んであるから心配するな、元気でな

 

手紙を裏返すと

「悠介…信じて、進め」

俺は涙が止まらなかった

父の亡骸を目の前にして…

悠「父さん…俺は、俺は…!」

その時、後ろに恐ろしい気配を感じた

振り向くと、そこにいたのは白い服に身を包んだ細身の男

悠「お前…誰だ?」

 

?「いずれ分かるよ」

次の瞬間、男が白い怪物に変身した

その姿に言い知れぬ恐怖を覚え、目の前が真っ白になる

 

 

椿邸

…気がつくと、俺はベッドに寝かされていた

椿「やっと気がついたね、随分うなされていたけど」

 

悠「椿さん…俺は確か倒れて…」

 

椿「実はね、僕の電話を偶然取ってくれた人がいて、

 

?「俺が運んだんだ」

鋭い目付きの少年が、椿の言葉を遮る

悠「お前は、大樹…」

大樹と呼ばれた少年は悠介に近づいく

大「悠介…急に居なくなったと思ったら転校したとか聞くし、それにあんな化物に…ちゃんと話せよ!」

大樹は声を荒らげる

椿「訳を、聞かせてくれるかい?」

悠介は静かに頷いた

悠「彼の名前は一条大樹、俺と大樹は、幼稚園からの親友だったんです、高校も一緒でよく馬鹿やって怒られたっけ…でも、俺の両親が死んで、こっちに来る事になって…それっきり…」

 

大「お前のおじさんとおばさんの事は聞いた、辛かったのも分かる、でも…でも!何も言わずに行くとかありかよ?俺達、親友じゃなかったのか?」

声が大きくなる

悠「ごめん、本当に…」

 

椿「所で大樹君、学校はどうしたんだい?」

 

大「…家出してきたんです、何もかも嫌になって」

 

悠「…なんでだ?お前はそんな事するような奴じゃないだろ?」

 

大「誰も、俺を認めてくれない…親も学校も、だから…」

 

悠「お前も大変だったんだな…」

 

大「お前に何がわかる!」

大樹は机をドンと叩く

鈍い音が部屋の中に響いた

悠「わからない、でも…!」

その時、悠介の携帯が鳴る

ディスプレイには渡辺曜

曜「悠介君!フリマ終わったよー今どこ?」

 

悠「お疲れ様、椿さんの家だ、今からそっちに向かうよ」

 

曜「おっけー待ってるね!」

電話を切る

悠「大樹、椿さん、ありがとうございました」

 

椿「もういいのかい?」

 

悠「はい、大丈夫です、じゃあ」

そう言って家を出た

椿さんは見送ってくれたが、大樹は来てくれなかった

椿「所で大樹君、どこか行く宛はあるのかい?」

 

大「…ありません」

 

椿「じゃあうちに泊まりなよ、話したい事もあるし」

大樹は無言で頷いた

 

 

沼津 カジノ店廃墟

薄暗い中、グレム、ガドラ、ガメゴ、ガドルはテーブルを囲み、ポーカーをしている

グレムがニヤつきながらカードを出し、ガドラが引きつった顔をする

ガメゴは少し腹を抑え、苦しそうな顔をした

直ぐ向き直り、手札を見て不敵に笑う

ガメゴ「もらったぜ」

スペードのエースを出し、ストレートフラッシュを決めた

その状況を見ていたバルバが口を開く

バ「運は向いてきたか?」

 

グ「クウガを追い詰めておきながら、取り逃したのですか?」

 

ガメゴ「腹が痛かったんだよ」

 

バ「どうなるかな?」

ガメゴはニヤリと笑い、自身げに言い放った

ガメゴ「人間の言葉にこんなのがある、ケ・セラ・セラ(なるようになるさ)」

 

 

沼津 公園広場

曜「悠介くーん!」

 

悠「おう、どうだった?」

 

千「ダイヤさんが凄かったんだよ!お客さんにぐうの音も言わせないというか!」

 

果「お客さんと闘っちゃダメでしょ…」

 

梨「でも結局余り稼げなかったわね…」

 

鞠「そう言えば悠介、いいバイトは見つかった?」

 

悠「ああ、はい、やっぱり難しくて…」

 

千「だよね…あーもっと時間があればな〜」

 

ル「そればっかりはどうしようもないよね…」

 

果「まぁ今日は終わったし、とりあえず帰ろ?」

 

悠「そうだな!つっ…」

急に胸が痛む、戦いの傷が完全に治ってないのか…

曜「どうしたの?」

 

悠「いや〜何でもないぜ、さっ帰ろ!」

 

曜「(悠介君、また、戦ったんだね…)」

そこで流れ解散になったが、ダイヤさんだけはしばらく帰らずに夕日の方を眺めていた

 

 

椿邸

椿と大樹は面と向かって座り、コーヒを啜っている

椿「取引をしよう、君が知りたい情報と僕が知りたい情報、交互に話すってのはどうだい?」

 

大「…分かりました」

 

椿「先行は君だ、何が知りたいんだい?」

大樹は少し考え、決心したかのように口を開く

大「悠介の身に何が起きてるのか、教えて下さい」

 

椿「彼は、霊石アマダムの力で特別な力を得た、変身能力や驚異的な回復能力をね」

 

大「ちょっと待って下さい!それって、あいつが人間じゃなくなるって事なんじゃ…」

 

椿「私もそれを懸念しているんだが、大丈夫そうだよ、今の所は…」

大樹は下を向き、驚きの表情をしている

 

椿「攻守交代だ、じゃあ…なぜ君は家出をしたんだい?」

 

大「だからそれは周りの人達に認めてもらえなかったから…」

 

椿「本当にそれだけかい?」

真剣な眼差しで大樹を見る

大「俺は、自分が嫌いなんです…だから…」

 

椿「自分探しの旅、か…それもいいが、受け入れる事も大切だよ?」

大樹は俯いたまま何も答えない

 

わかってる、そんな事、わかってるのに…

 

 

次の日

Aqoursのメンバーは水族館のバイトに行っている

なんでも曜が前やっていたらしい

まさか水族館で働いていたとは…

 

で、俺はと言うと

本当は着いていく予定だったが大樹の事が心配になり、椿さんの家に向かっている

しかし、もう1つ理由がある

悠「またあのデモスが現れるかもしれないしな…曜達を危険な目に晒す訳にはいかない」

昨日の戦いで理解した、今までとは違う、本気で俺を殺しに来ていた…

悠「狙いはなんなんだ?もしかしてこれを…」

手に持っている古文書を見る

封印の場所を知るのが狙いか?それとも俺を殺すのか…

いや、両方かもしれない

悠「この間の相手、もう少しで勝てそうだったのにな…」

こうなったらあの力を…いや、危険かもしれない…

そんな事を考えていると、椿さんの家に着いた

 

大樹は1人、部屋でぼーっとしていた

昨日から電話がなりっぱなしだが、一向に出る気はない

恐らく両親からだろう

大「ふっ、惨めだな…俺って」

どうせ俺なんか…

ふと気づくと隣の部屋から話し声がする

誰か来たのか?

 

椿邸

椿「いらっしゃい悠介君」

 

悠「こんにちは、大樹は?」

 

椿「私の部屋にいるよ、呼んでこようか?」

 

悠「大丈夫です、あいつも疲れてるだろうし…」

 

椿「そうか、所で今日は?」

 

悠「はい、ちょっと気づいた事があって」

 

椿「気付いた事?」

 

悠「この古文書の地図、弁天島を指してるんじゃないかって思ったんです」

椿さんは古文書と内浦の地図を見比べる

椿「確かに似ている…じゃあこの文字の意味は」

 

悠「まず人々が崇める聖域、これは島の神社を指していると、そしてそこに邪悪を封じる…」

 

椿「つまり、その神社、もしくは近くにグロンギが封印されているという事か…」

 

悠「俺、今からそこに行ってみようと思います」

 

椿「危なくないかい?」

 

悠「いえ、大丈夫です!根拠はないですけど」

椿さんは優しく微笑む

椿「悠介君らしいね、じゃあ行ってら…」

 

その時、誰かが椿の言葉を遮った

大「どこに行くんだ」

 

悠「大樹…」

 

大「前もそうだ、急に俺の前から消え、勝手に出ていった、そうと思えば変な怪物は居るわお前まで怪物に…もう訳わかんねぇんだよ!」

 

大「少しは周りの気持ちも…考えろよ…」

悠介は大樹の言葉を重く受け止め、意を決したかのように口を開く

悠「確かに俺は、今までわがまま過ぎたかもしれない、昔は自分のためだった、でも今はそうじゃないんだ、守るべきもの、守るべき人が出来たから、俺は戦う、大樹、お前もその1人だ」

大樹は驚いたような顔で話を聞く

悠「だからもう少し、俺のわがままを許してくれ」

悠介は大樹に微笑みかけ、サムズアップをした

そのまま家を後にする

椿は大樹に近づき、声をかける

椿「彼の気持ち、理解出来たかい?」

大樹は無言で前を向く

大「好き勝手いいやがって…待やがれ!」

そう言って家を飛び出す

彼の横顔は、まるで鬼ごっこをしている子供のような、無邪気で楽しそうな顔をしていた

 

 

悠介は弁天島を目指してバイクを走らせる

その時、目の前に男が立ちはだかった

男は黒いハットに黒いスーツを身に付けている

悠「お前は…」

 

男「決着をつけるぞ、クウガ!」

次の瞬間怪物に変身する

悠介はバイクを降り、構える

悠「俺は負けない、絶対に…変身!」

仮面ライダークウガ マイティフォーム

クウガは走り、勢いよくパンチを繰り出す

ガメゴはそれを片手で受け止め、逆にボディを狙うが、クウガそれを交わし肩を掴んで一回転し、背中に蹴りをいれた

ガ「ちょこまかと…」

ガメゴは指輪を1つ取り、丸い武器に変化させる

投擲のようにグルグル回す

クウガは距離をとって構え直した

その目には恐怖の色は無く、立ち向かう勇気に溢れている

次の瞬間、ガメゴは武器を放り投げた

猛スピードで飛んでくる球を見極め、後ろ回し蹴りで跳ね返す

球はそのままガメゴに当たり、大きくぶっ飛ばした

 

その時、大樹が駆け付ける

大「またあの怪物、悠介…」

心配そうな顔で戦況を見守る

 

クウガは1歩下がり、必殺の構えを取る

意識を集中させ、力を引き出す…

全身に雷が走り、肩と腹、そして右足に金色の装飾が現れた

仮面ライダークウガ ライジングマイティフォーム

 

次の瞬間、大股で走り出す

右足には炎と雷が宿る

ガメゴは胸を大きく開き、受け止める姿勢だ

ジャンプからの宙返りで勢いをつけ、渾身の蹴りを繰り出す

ライジングマイティキック

 

蹴りはガメゴの胸に命中、大きく後方に吹っ飛ばした

ガ「ぐうっ…があっ!」

うつ伏せに倒れ込み、苦しみの声を上げる

封印エネルギーが中心に達し、大きな破裂音と共に爆発した

クウガは変身を解く

 

大樹は悠介に歩み寄る

大「悠介…俺はお前がなぜこんな事になったのかわからない、でも俺はそれを受け入れる事にした、俺もわがままだったんだよ、お前がいない毎日に寂しさを感じてそれを周りの人間や自分せいにして飛び出してきた、でも今、それは間違いだったと言える、これからお互いどうなるかわからんが、違う場所でも頑張っていこうぜ」

大樹は左手を差し出し、握手を求めた

悠「大樹…ありがとう」

彼の手をしっかり握り、友情を確かめ合う

大「それに、今は新しい仲間もいるんだろ?」

悠介が振り向くと、そこにはAqoursのメンバー

曜「おーい!悠介君!」

 

大「行け、仲間の元へ」

 

悠「おう…!」

悠介はメンバーの元へ駆け寄る

悠「おつかれ!バイトはどうだった?」

 

曜「大丈夫だったよ!」

 

千「楽しかったし!ねっ?…せーのっ」

 

全「ダイヤちゃん!」

ダイヤは後ろを向き、嬉しそうにはにかむ

悠「また見ないうちに妙に仲良くなりやがって、何があったんだ?」

メンバーは顔を見合わせ

全「なーいしょっ!」

 

悠「なんだよそれ~」

悠介は困った顔をしたが、どこか嬉しそうだ

 

大樹はその状況を見届けると、後ろを向いて歩き出す

大「悠介、お前は幸せ者だな、俺も頑張るぜ」

見ているか分からないが、大樹はサムズアップをし、その場から立ち去る

 

辺りは赤々とした夕日に照らされ、その情熱的な光は、悠介と大樹の友情を表しているかのようだった




今回はここまでです!
そしてら…次回より、ヤンデレ編のスタートです!
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