傷だらけの戦士   作:黒死牟

32 / 40
連休の疲れが未だにとれない…
完全に体がおやすみモードです
頑張って書きますのでよろしくお願いします!



第32話 憎悪

曜の家を後にし、悠介は自分の部屋でいわゆる放心状態に陥っていた

 

曜「別れよ、私達」

冷たく言い離れたその言葉が悠介の脳裏に蘇り、更に心を締め付ける

悠「なんで…なんでこんな事に…」

あんな事を言い出すなんて…俺はやっぱり曜に相応しくない男だったってことなのかな…

そうなのであれば、俺と一緒にいるよりもっといい人を見つけた方が曜のためになるだろう

悠「俺は、曜に相応しくない男…」

その考えが悠介の心を更に締め付けた

 

胸の奥がズキリと痛む

その痛みは収まることを知らず、悠介の心を更に攻撃する

悠「女々しいな、俺って…」

何がみんなを守るだ、何がこの街を守るだ、何がみんなの笑顔を守るだ…

たった一人の少女を守れない男に、そんな事が出来るわけないじゃないか…

 

悠「ちっくしょー!」

悠介は泣く、まるで赤ん坊のように

しかし、彼の心の叫びを聞いてくれる人は、もういなかった

 

 

沼津 カジノ店廃虚

薄暗い部屋の中で、トランプをする4人の影

バ「いつまで遊んでいるつもりだ、ジャラジ」

鋭い口調でバルバは問い詰める

ジ「ねぇバルバ、人間っていう生き物は本当におもしろいね」

 

バ「何?」

 

ジ「様々な感情を持ち合わせ、自分が思うがままの行動をとる、稀に同種族の生命でさえ簡単に奪ってしまう」

 

バ「何が言いたい?」

バルバは苛立ちを隠せない

ジ「戦いの先には何があると思う?醜い争い…僕達とクウガのような…」

 

バ「………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ジ「死だよ」

ジャラジの冷徹な言葉が、部屋に響く

その場にいた全員がジャラジの方に目を向け、戸惑いの表情をしていた

 

内浦 海沿いの道

悠介は途方もなく歩く

行き先など無い、ただただ1人でいたかった

愛する人を失い、彼の心は荒み切っていた

悠「俺って…生きてる意味あんのかな…」

いっそ、死んでしまった方が楽なのかもしれない

 

そんな考えが頭をよぎった時、目の前に黒服の男が現れた

男はニヤニヤと笑いながらこちらに近づいてくる

ジ「全てを失ったなクウガ、もうお前を必要とする人間など誰もいない、そうは思わないか?」

悠介は俯いたまま何も答えない

ジ「心配するな、俺が今…楽にしてやる…!」

次の瞬間、男はハリネズミのような怪物に変身した

ジ「さぁ、俺と楽しく遊ぼうぜ…!」

戦意を喪失してしまった悠介に、戦う意思など皆無に等しかった

彼は文字通り、色の無い目をしていた

 

ジャラジは悠介を殴る、彼の顔からは鮮血が流れ出している

ジ「楽には殺さん、ゆっくりといたぶりながら殺してやる、そうでなければ今まで死んでいった同士達は浮かばれんのだ」

 

俺はもう誰からも必要とされていない…もうこのままいっその事楽に…

そんな考えが頭をよぎった時、ジャラジが話し出す

ジ「お前の仲間を壊していくのは実に楽しかったぞ、人間は不完全な生き物、それゆえに心の中に嫉妬という魔物を飼っている、特にお前のガールフレンドを壊してやった時は本当に楽しかったぜ…?」

 

悠「何?」

悠介の目の色が変わる

悠「まさか…お前が皆を…?」

ジャラジは不敵な笑みを浮かべながら答える

ジ「あぁ、俺の体から排出される特殊な体液が空気に溶け込み、近くの人間の心に異変をもたらすっていう寸法だ」

 

悠「そんな…」

悠介は項垂れ、苦痛の表情を浮かべる

悠「お前が死ねば、その洗脳は解けるのか?」

 

ジ「そうだな、確かに俺が死ねばその人間の心の闇は取れるだろう」

ジャラジは笑いながら続ける

ジ「おもしろかったぜ、お前の仲間を壊していくのは…!」

悠介の目付きが変わっていく

悠「……まれ…」

 

ジ「本当に人間は愚かな生き物だな」

心の奥底から、何か禍々しいものが込み上げてくる…

悠「…だまれ」

 

ジ「やはりこの世界は、我々デモスが支配するに等し…」

ジャラジが言いかけた瞬間、悠介がそれを遮る

悠「だまれ…だまれだまれぇぇ!」

 

その迫力に、ジャラジは口を噤んだ

悠「貴様…貴様だけは……絶対に許さん!」

 

悠介の体が、変わっていく…

仮面ライダークウガ マイティフォーム

ジ「上等だ…こい!」

ジャラジは戦う姿勢をとり、クウガに襲いかかる

ジャラジは向かってくるクウガの腕をつかみ、そのまま投げ飛ばした

ク「ぐうっ…」

 

ジ「ふん、所詮お前は負け犬だ、クウガ…!」

 

ク「ふざけんなぁぁ!」

クウガはジャラジに掴みかかり、力任せに投げ飛ばす

ジャラジは大きく宙を舞いながら地面に叩きつけられた

苦痛の表情を浮かべる

ジ「ぐうっ…」

苦しみながら横たわるジャラジに馬乗りになり、そのまま顔面を殴り続ける

ク「はぁぁ!」

彼の拳は止まらず、ジャラジは鼻から血を吹き出した

まるで、1発1発殺意を持って殴っているかのようだった

クウガの怒りは治まることを知らない

ク「お前が…お前がぁぁ!」

 

ジャラジを無理矢理立たせ、そのまま腹部に蹴りをいれた

ジ「ぐぁ…」

大きく吹っ飛ばされ、激しい水しぶきを上げながら浜辺に倒れ込む

ク「超変身…!」

 

仮面ライダークウガ タイタンフォーム

浜辺に落ちていた流木を拾い上げ、タイタンソードに変化させる

ジャラジは自身に迫り来るクウガの姿に、大きな恐怖心を抱く…

ジ「ぐっ…くそ!」

自身の胸飾りを1つちぎって小さな針に変え、クウガに次々と投げつけた

しかし、硬い外骨格の鎧に身を包んだクウガには全く効かない

細い金属音を上げながら、槍は全て跳ね返される

 

クウガの頭の中には、変わってしまったAqoursのメンバーの姿が浮かび上がっていた

 

普段からみんな仲もよく、夢に向かって走り続けていた彼女達の絆をこいつは壊した

 

許さない、絶対に許さない…!

 

ライジングパワーを解放する

仮面ライダークウガ ライジングタイタンフォーム

ク「はぁっ、はぁっ…」

体を怒りで震わる

息が上がり、心臓の鼓動も高鳴る

ライジングタイタンソードを天高く構え、勢いよくジャラジを斬りつけた

 

何度も、何度も何度も…

 

ジ「ぐああぁ…」

ジャラジは苦しみながら倒れ込む

クウガはジャラジの前に立つと、剣をジャラジの腹に思い切り突き刺した

ク「おらぁぁぁぁあ…!」

腹に封印の紋章が現れ、ジャラジは激しく苦しむ

クウガは突き立てた剣を動かし、ジャラジの体を斬りさいた

苦悶の声を上げながら、ジャラジは大きな音と共に爆発した

 

今のクウガの心は、ジャラジに対する憎しみの炎…憎悪に完全に支配されていた…

 

 

沼津某所

暗がりの路地を、1人の中年の男が走っている

その男は、まるで何かに怯えているかのようだ

「あいつに見つかれば…命は…ない…」

咄嗟に廃虚に逃げ込み、固くドアを閉ざした

 

するとそこに、白い服を身にまとった男が立っていた

男は無邪気な少年のように笑っている

「や、やめてくれ!見逃してくれ!」

 

?「そうはいかないよ、弱い奴には…興味がないんだ」

冷たく言い放つと、男はクワガタに似た白い怪物へと変身する

「そ、その姿は…」

男は覚悟を決め、コウモリに似た怪物へと変身した

「こうなったら、俺がお前を殺す!」

 

?「上等だ、ゴオマ…!」

 

ゴ「ダグバ…行くぞ!」

ゴオマはダグバの首筋に噛み付こうとしたが避けられ、逆に顔面を強く殴られる

ダ「さぁ、もっと僕を楽しませてよ…!」

 

ゴ「ち…調子に乗るな!」

ゴオマがこちらに向かってくる

ダグバはニヤリと笑い、体に力をためる

次の瞬間、向かってくるゴオマに渾身の蹴りを叩き込んだ

ゴ「がはっ…」

ゴオマは壁に叩きつけられ、周囲に赤黒い液体が飛び散る

ダ「僕の…勝ちだね」

ダグバは不敵に笑う

ダ「君だけじゃない、僕はこれから弱い奴らを全て粛清し、最後にはクウガを……もう絶えたか」

彼の足元に横たわるゴオマの目から、以前のような輝きが消えていた

 

ダグバは飛び散った血で、部屋の白い壁に自身の紋章を描く

ダ「待っていろ…クウガ……!」

強く拳を握りしめ、その場を立ち去った




今回はここまでです!
ちなみに、ダグバの紋章とはクウガ本編に出てくるン・ダグバ・ゼバの紋章の事です!
気になったらググって見てください!
では、次回もお楽しみに!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。