本当に皆さんのおかげです!
話数も残り少ないですが、皆様に楽しんで頂ける小説になるよう日々頑張っていきます!
それでは、どうぞ〜!
暗い路地に、朝の太陽の光が差し込む
悠介は壁に持たれて眠ってしまっていた
悠「そうか…俺、気を失って……」
ゆっくりと立ち上がろうとしたその時、急に声をかけられた
由「悠介君!大丈夫?」
声がした方に目を向けると、由奈と大樹が立っている
悠「大樹、由奈、お前達が助けてくれたのか?」
大「いや、俺は由奈に連れられてここに来てみたら、倒れているお前を発見したって訳だ」
由「何かあったの?怪我してるみたいだけど…?」
悠介は腹を抑え、昨日の出来事を思い出す
2人に心配をかける訳にはいかない
それに俺の身体のことも…
悠「少しだけだ、これくらいなんともないさ」
悠介は足を引き摺りながら歩き出した
悠「由奈、大樹、もう大丈夫だから、家に帰るよ、ありがとう」
大「大丈夫って、お前傷だらけじゃないか!」
由「そうよ!とりあえず病院に行った方が…」
悠「本当に大丈夫だよ、やらなきゃいけないこともあるしな」
昨日の怪物はまだ死んでいない…
2人にもしもの事があれば…
悠介は心配する2人を吹っ切り、自分の家に向けて歩き出した
東京 無人トンネル
薄暗いトンネルを、オレンジ色のライトが照らしている
都会から少し離れた所にあるこのトンネルは、ほとんど誰も通らない
その中で1人、胸を抑えてうずくまる男がいた
グ「はぁはぁ…ちくしょう、クウガめ…!」
グムンは荒い呼吸を繰り返しながら、苦しんでいる
グ「ははっ、奴が白い姿で助かったぜ…完全に復活する前に殺しちまえば、今度こそ…!」
バ「お前に出来るのか」
不意に声を掛けられ、グムンは身をぶるりと震わせた
グ「もちろんだ、これくらいなんともない」
バルバは疑い深い目でグムンを見つめる
バ「まぁいい…気を入れることだな、奴が完全に復活すれば、我々の動きもかなり制限されることになる」
グ「わかってるよ、クウガが復活する前に、俺が切り刻んでやるさ」
グムンは乾いた唇を舐めた
太陽もすっかり登りきり、身体の体温を上げる
額に汗が滲み、洋服を濡らした
悠「これからどうするか…父さんの言う通り、じいちゃんの所に行くにしても、派手に動けばまた怪物に狙われる…」
悠介は頭をくしゃくしゃと掻いた
悠「もう訳わかんねぇよ…何なんだよ…なんで俺が狙われなくちゃいけないんだ!」
溜まっていた気持ちを大声として吐き出す
その時、目の前に人混みがあるのを見つけた
悠「あそこは…まさか!」
人混みにわけ入り、家へと近づいていく
悠介がこの世界で1番見慣れたこの場所
表札には「大堂」と書かれている
そう、紛れもない悠介の家だった
家の前には keepout のテープが引かれており、警察らしき人が家の中に入って行く
悠「すみません!通してください!」
何とか門の前まで行き着いた
家の中は見えない
その時、1人の警官が悠介の元へ寄ってきた
警「君、この家の住人かい?」
悠「はい…大堂悠介です」
警官は少し気の毒そうな顔をして、口を開いた
警「君の両親がここで殺された、辛いとは思うが、少し話を聞かせてくれないか?君の保護先のこともあるからね」
悠「その心配はいりません、僕は祖父の家に行きますから、そして…話すことは何もありません…じゃあこれで」
後ろから警官が呼び止める声が聞こえたが、悠介は止まらずに歩く
周囲の人からの哀れみの声が、耳に届いてくる
かわいそう、あの子どうなるのかしら
気の毒ねぇ、奥さんいい人だったのに
その声を振り切るかのように、悠介は頭を振った
その姿を見ていた物がもう1人、そこには居た
長身の女で、額には薔薇のタトゥーが彫り込まれている
バルバは握っていた手を開き、その中にある小さな機械を見つめた
バ「これを使って、あるいは…」
バルバは不敵な笑みを浮かべ、悠介を見た
悠介は行く宛もなく、とぼとぼとただ歩いていた
悠「俺は…何を信じて生きればいいんだ…」
また、涙が零れ落ちた
しかし、直ぐに向き直り、前を向いた
悠「いつまで挫けても仕方ないよな、またあいつが襲ってくるかもしれない」
悠介の脳裏に、蜘蛛のような怪物が浮かび上がる
その時、ある事を思い出す
悠「そうだ、俺の頭の中で見た戦士は赤い姿をしていた…でも、俺が変身した戦士は…白かった」
何が足りないんだ?
悠介は少し笑うと、自分の拳を見つめた
悠「逃げんな、って事か…上等だ!」
心の中に「赤い炎」を滾らせる
もう誰も、あんな奴らに襲わせない!
都内病院 安置所
部屋の中は、不気味なほど静まり返っている
悠介の両親は、司法解剖のため安置所に運ばれたのだ
その時、突如扉が開き、女が1人で入って来た
額には薔薇のタトゥーが彫り込まれている
バルバは室内を見て周り、ある人物の所で止まった
大堂陽子
悠介の母親だった
バ「こいつか…」
バルバは例の機械を取り出す
それを陽子の胸に近づけ、そのまま埋め込む
機械はみるみる内に吸い込まれ、完全に消えてしまった
すると、陽子の白かった肌にだんだんと色が戻り、体温も上がってきた
その時、部屋の扉が音を立てて開き、ある人物が入って来た…
バルバはその人物を見つめ、朗らかな表情になる
そして、その人物の名前を呟いた
バ「椿…私達の産みの親…」
椿「こんな所で何をしている?」
椿はバルバを睨みつける
バ「ちょっとした実験だ」
バルバの言葉を聞いた椿の顔がみるみる内に青ざめた
椿「まさか…復元細胞を人間に?」
バ「あの機械、そんな名前なのか…まぁいい、その通りだ」
椿「なんて事を…」
椿はまたバルバを睨みつける
椿「お前達は私が作り出した生物…失敗作だ!」
バルバは椿を嘲笑うように睨みつけた
バ「いい加減現実を受け入れろ、私達はお前に造られた…あの機械はその恩恵でもあるのだろう?」
その時、横たわっていた陽子が立ち上がる
太腿に、豹のタトゥーが浮かび上がってきた
バ「新しい兄弟の誕生だ、お前の名は…メビオだ…!」
メビオは静かに頷き、椿を見つめる
次の瞬間、豹のような怪物に変身し、椿の顔面を殴りつける
バ「おやおや、元気な奴だな」
椿は顔を抑えながら、バルバとメビオを睨みつける
椿「大堂先生の妻をこんな事に…」
バ「お前がまいた種だ、悪く思うなよ」
そう吐き捨て、2人は部屋を後する
椿は何とか追おうとしたが、もう体が動かなかった
裏路地
悠介は歩く、宛もなくずっと
目的は1つ、怪物を倒すためだ
奴の狙いは俺だ、こうしていれば必ず姿を現す…その時は…!
俺はもう逃げない、そう心に誓ったんだ!
その時、後ろから声をかけられた
由「悠介君!」
由奈が息を切らしながら此方に近づいてくる
悠「由奈…どうした?」
由「どうした?じゃないよ!どこに行ってたの!心配したんだから…」
悠「悪い、ちょっと…な」
由「とにかく!大樹君の所に行こ?心配してるし…」
由奈は悠介の腕を掴み、連れていこうとした
しかし、悠介は動こうともしない
悠「ごめん、俺はもう…」
悠介は、変身した自分の姿を思い出す
こいつらを、危険な目には晒せない…
由「どうして?何かあったの?」
悠介が口を開こうとした、その時!
グ「ここに居たか、やっと見つけたぞ…!」
グムンは妖しい笑みを浮かべながら、此方に近づいてくる
身体を変化させ、怪人態へと変身した
由「か、怪物…」
由奈は足を震わせる
悠「こんな時に…由奈!逃げろ!」
由「あ、足がすくんで…」
悠介はグムンを睨みつける
その時、あの赤い戦士の姿が脳裏に浮かんだ
そうだ、逃げてちゃダメなんだ…立ち向かうんだ!
静かに目を瞑り、覚悟を決める
由「悠介…君?」
由奈は心配そうな顔で悠介を見た
悠「由奈、俺は戦う…お前はそこにいろ」
由「無茶だよ!殺させちゃうよ!」
由奈の目からは一筋の涙が零れ落ちる
悠介はその涙を見て、闘志を滾らせた
悠「こんな奴らのために、これ以上誰かの涙は見たくない、皆に笑顔でいて欲しいんだ!だから見てろ!」
グムンの前に仁王立ち、大きく息を吸った
悠「見てろ!俺の…変身!」
自分の腹に手をあてる
すると、身体からアークルが現れた
ゆっくりと手を回しながら変身の構えを取る
悠介の瞳は、決意の色で満ち溢れていた
悠「おらァ!」
勢いよく走り出し、グムンの腹にパンチを喰らわせる
腕が変化し、鎧を纏った
次々に身体が変化していき、悠介の姿を変えていく
頭に2本の角、大きな赤い目の戦士に「変身」した
仮面ライダークウガ マイティフォーム
グ「くっ、完全に復活したか…」
由「そんな…悠介君が…」
グムンは大きな声を上げ、クウガに掴みかかる
しかし、軽々と投げ飛ばされてしまった
怒りの声を上げながら立ち上がり、クウガを睨みつける
グ「クウガ…お前だけは、俺が倒す!」
鉤爪を伸ばし、クウガに向けた
ク「クウガ…そうか、クウガか!」
クウガ…この戦士の名前は……クウガ!
グムンは口から白い糸を吐き出し、クウガを拘束する
あっという間にぐるぐる巻きにされ、その場に倒れ込んだ
しかし、全身に力を漲らせ、次の瞬間糸を真っ二つに切る
グ「な、なに…?」
グムンは驚きの表情を隠せない
クウガはそのまま前に飛び出し、グムンの胸に力強い蹴りを入れた
マイティキック
胸には、封印の紋章が浮かび上がる
グ「ぐっ…そ、そんな…この俺が、クウガなんぞに…」
グムンは胸を抑えて苦しみ、小さな破裂音と共に砕け散った
ク「勝った…」
クウガは座り込んだ由奈の方を向き、手を差し伸べる
しかし、彼女はその手を取ろうとはしなかった
怯えた目でクウガを見ている
ク「由奈?どうした?」
由「いや…」
ゆっくりと後退りをする
ク「由奈?」
由奈は次の瞬間、おおきな声でクウガに言いつける
由「怪物!こっちに来ないで!」
ク「ま、待て!俺はただ…」
由「嫌!近寄らないで!」
昔から仲良くしてきた友達
激しく罵られ、悠介の心を壊すのに、それは十分な程だった
由奈はふらつきながら立ち上がり、クウガに背を向けて走り出した
クウガは由奈を追おうとしたが、直ぐに立ち止まる
自分の腕に目を向ける
醜く変化した腕、人間のものでは全く無い
由奈が逃げ出したのは自分のせい、そう思い込んで疑わない
ク「ちくしょう…ちくしょう!」
拳を地面に叩きつける
アスファルトには、ヒビが入った
クウガは変身を解くと、暗い路地に差し込む太陽を睨みつける
いつも暖かな日差しをくれる太陽、しかし今はその光でさえも忌まわしく思う自分がいる
悠「もういい、もう誰も信じられない…皆俺の敵なんだ…俺は、俺は醜い怪物…うわぁぁぁ!」
吹っ切れるように叫び、悠介はゆっくりと立ち上がる
もう誰にも頼らない、誰も信用しない
そう深く、心に誓った
悠介は、目を覚ます
Aqoursのスケジュールやら大会の準備やらをしていた途中に、どうやらうたた寝をしてしまったようだ
大きく背伸びをして、眠気を取る
悠「変な夢、見ちゃったな…」
忌自分の々しい過去、消したくても消せない記憶
心にこびりついて取れない錆が、久しぶりに浮き上がってきた感覚がした
時刻は午後2時を示している
この記憶を何とか払拭したいとずっと思っているが、嫌な記憶ほど心に残るものだ
悠「俺もまだまだってことか…」
その時、携帯が電話の着信を知らせる
電話に出ると、せった声の曜が出てきた
曜「悠介君!いまどこ?」
悠「どこって、自分の家だけど…なんかあったのか?」
曜は、何かイタズラを思いついた子供のようにニシシと笑った
曜「実はね!函館でライブをやる事になったんだ!お金は鞠莉ちゃんが出してくれるらしいから悠介君も手伝ってくれない?」
悠「ライブ?いつやるんだ?」
曜「今日の夜8時!」
自身げに言う
悠「はぁ?えっ、今日!?さすがに厳しいだろ?曲は?歌詞は?衣装は?っていうか俺間に合うのか!?」
悠介はマシンガンのように疑問をぶつけ、肩で息をした
その時、電話口の声が急に変わる
鞠「ダイジョーブデース!飛行機は既に手配してあるから、早くこっちにいらっしゃい?早く来ないと、置いてかれちゃうわよ〜」
悠介は頭をくしゃくしゃと掻き、考えるのを辞めた
悠「あ〜もう!行きゃあいいんでしょ?分かりましたよ行きますよ!」
若干半泣きになりながらも、鞠莉さんが指示してくれた空港へ向かう
秒で用意を終わらせ家の出ると、なんとタクシーまで用意してあった
さすが金持ち
訳が分からないまま函館に向かうことになったが、悠介は少し穏やかな気持ちになる
こんな事でも、素直に毎日が楽しいと思えてる自分がいる
今はそれを大切にして行こう
そう心に刻み、北の大地へ向かった
頑張るって決めたら、絶対、負けないんだ
一緒に頑張ってきた
できないんて、やんなきゃ分からないね
自分のPOWER
目覚めるのは新しい…力
強い力を持っているものが強い訳では無い
その力をどう使うかが大切なんだ
人のために使う?自分のために使う?
彼はもう迷わない
なぜなら、素晴らしい仲間に囲まれているから
それは、彼らが手に入れた新しいPOWER
その名は…
Awaken the power
暗がりの路地に、一人の女が立っていた
女の額には薔薇のタトゥー
バ「グムン…自業自得だな」
バルバはグムンの死骸を見て一啓する
そして、懐から小さな機械を取り出し、死骸に向けて投げた
機械はみるみる内に吸い込まれていく
バ「悪く思うな、ここまでしたからには最後まで働いてもらう」
次の瞬間、グムンの体が元に戻り始め、ゆっくりと立ち上がった
しかし、その目にはまるで生気がない
バ「グムン…いや、もう人形のようなものだからな、スパイダーでいいだろう」
その時、バルバの横からもう1人の女が現れる
バ「メビオ、お前には人形共の指令役になってもらおう」
メ「他にもいるのか?」
バ「あぁ…これから沢山増えるさ…」
バルバは握っていた手を開く
そこには、少なくとも100個近くの機械が握られていた
いかがでしたか?
最後は少し私が思っていることを書かせていただきました
強い力があっても、それをどのように使うかは人それぞれだと思います
力も、使い方次第では正義にも悪にもなります
皆さんはどんなPOWERを持っていますか?
今回はここまでです!
次回もお楽しみに!