1話 刀使ノ兄弟
某県某所の山中に風を切る音と呼気が聞こえた
「ふっ!ふっ!」
その音の発生源では一人の青少年がTシャツとジャージ姿で黙々と木刀を振るっていた
「およ?まだ振っていたでござるか?そろそろ飯時故水でも浴びてくるでござるよ」
獣道から大きな猪を担いでひょろっとした優男系の男が現れた
「もうそんな時間ですか、すみません夢中になってしまって」
「なに、夢中になれると言うのは悪い事ではござらんよ、むしろやるべきことがある時はその方が良いでござる、さ早く汗を流して食事の準備をするでござるよ」
「はいっ!」
そう言って少年はタオルを持って駆けて行った
戻ってきて早速二人で火を起こし猪の丸焼きと汗を流すついでに少年が取ってきた魚を塩焼きにして食事をしていると
「そう言えば勇刀(ユウト)近々お主の妹君の試合でござったな」
「あぁ~そういえばそうっすね、可奈美の奴大丈夫かな」
「最近はほおむしっくというものを起こさなくなったそうでござるな」
「えぇ美濃関に入学したてのころは大変でしたよ、毎日夜な夜な泣きながら電話かけて来たり、酷い時には学校から慰めに来てくれって呼びだし食らうし」
「しかし勇刀も未成年である以上真夜中に出歩くのはご法度でござろう?」
「美濃関の学長が迎えを寄越してくれたんです。んで宥めたり一緒に稽古したりまさか1週間も美濃関に居る事になるとは思いませんでしたよ」
「だから書置きを残して行ったのでござるか」
「えぇ鷹丸に頼んで師匠の所に届けてもらっておいて正解でした。」
師匠と勇刀は笑いながら話に花を咲かせる
話は剣や戦闘の話しに飛び火し語り尽くした
そして日が傾いて来た頃
「それじゃぁそろそろ俺は山を降りますね」
「うむ、鍛錬は怠らぬように、日々精進でござるよ」
「はいっ!それでは失礼します。緋村師匠!」
そう言って勇刀は荷物をまとめて下山して行った
「勇往邁進あるのみでござるよ、衛藤勇刀」
衛藤勇刀の師匠、緋村剣心はさりゆく背中を優しく見つめていた
「さてと、そろそろアイツから電話が来る頃かな?」
家について荷解きをして寛いでいると読み通り携帯が鳴動した
「もしも「もしもしお兄ちゃん!?可奈美だよ!ねぇねぇ!明日の試合見に来てくれる!?」お前俺がまだ喋る前に用件を切り出すな!」
『だって絶対お兄ちゃんに見に来て欲しいんだもん……』
電話の向こうの可奈美はすこしシュンとした声で話す
こうなると俺は折れるしかない、俺としても正直な話大切な妹の刀使としての姿も見ておきたいから行くつもりではあった、その為なのか先日、美濃関の学長から封筒
で御前試合予選の観覧許可書なる物が送られてきた
「ちゃんと行くから安心しろ、明日、朝早いからもう切るぞ」
『本当!?ありがとうお兄ちゃん!!それじゃぁ明日ね!』
「あぁ、明日な」
勇刀は電話を切り明日の支度を済ませて眠りについた
「えへへ~~!」
「嬉しそうだね可奈美ちゃん」
宿舎の自室には携帯を握りしめて顔の筋肉を全て緩めて笑っている勇刀の妹、衛藤可奈美と同級生の柳瀬舞衣がいた
「うん!だって久しぶりにお兄ちゃんに会えるんだもん!頑張って沢山勝たなきゃ!」
「よっぽど楽しみなんだね、私も久しぶりに勇刀さんに会うの楽しみだな」
「さぁ!頑張るぞー!」
この時私は私達とお兄ちゃんに起きる事を何も知らなかった
あとがき
ちまちまと自分用に書いていた物を何故か投稿してしまいました。
公開しようと思っていなかったので稚拙な文章かもしれません。
オリジナルキャラ考えるの苦手マンなので師匠は某抜刀斎さんに就任していただきました。
続きを投稿するかどうかはまた改めて考えようと思います。