新キャラ…出ます…
以上!!
「はぁ~~、やっぱり何気ない日常は良いねぇ~~」
「綾人、お前最近爺癖ぇぞ?」
「何だよ~、少し位普通の日常に浸ったっていいでしょ~~、はぁ縁側でお茶飲みながらのんびりしたい…」
とある晴天の午後、勇仁と綾人は友人と連れ立って市街地にあるオシャレな喫茶店のテラス席でコーヒーを飲みながら寛ぎ、綾人にいたっては机に突っ伏していた
「しっかしアンタらとんでもない事に巻き込まれたわね」
「まーな、でもそのお陰で退屈はしなかったけどな」
「アンタのマイペースは変わらずか」
「勇仁君はいいよね~単細胞で、僕なんかどうなる事かと毎日ひやひやしてたのに」
「アンタも苦労してんだね」
「つか夏鈴、お前こんな所いて大丈夫なのかよ?」
勇仁は隣でカフェオレを飲んでいる、黒髪ロングの女子、篠塚夏鈴に声をかけた
「大丈夫って?」
「お前んとこの兄貴が、今ごろ血眼になってお前の事探してんじゃねーの?」
「問題ないわよ、今ごろあの馬鹿兄貴は生徒会の仕事で忙殺されてるだろうし、サボるのは真理さんが許さないわよ」
「そうか、アイツも大変だな」
「それに今日はのんびりするって決めてるの」
「そうかよ」
「夏鈴ちゃんも大変だよねぇ~」
「二人程じゃないわよ、はぁ~」
「お前ら…老けるぞ」
中学生が二人して机に突っ伏すという状況を勇仁は珈琲を啜りながら眺めていた
するとそこへ
「最近の中学生はこんなカフェでお茶するのか、洒落てんなー」
「は?」
「え?」
「へ?」
「久しぶりだな勇仁、綾人」
「勇刀ぉ!?」
「勇刀さん!?」
「うそ…本物?」
まさかの人物が不意に現れ二人は驚愕し一人は呆然としていた
この状況を作り出した本人はちゃっかりと同じテーブルに座った
「んで?お前は岡山まで何しに来たんだ」
「まぁ、なんとなーく想像は出来るけどね」
「綾人のお察しの通り長船への稽古だよ、この辺でエレン・薫と待ち合わせしてんだ、でこの子は?」
「えぇえっと!あああのわわ私ししし篠塚夏鈴ですっ!!お会いできてここ光栄です!!」
「いやそんなに緊張しなくても大丈夫だから」
勇刀は目の前でガチガチに緊張している夏鈴を見て不思議がっていた
「いや~それは無理だと思うよ?」
「何でだよ?」
「お前自分の知名度と報道のされ方知らねーのか?」
「知らん、最近テレビ見てないからな、そんなに凄いのか?」
「僕達も含めて凄い事になってるんだよ」
綾人は自分のスペクトラムファインダーの検索機能を使って自分達のニュースや記事を見ていく
「あぁこれは漏洩事件の後の記事か」
《史上初の男性刀使!その正体はイケメン集団!》
「は?」
《謎に包まれた黒衣の剣客刀使集団!彼らの素顔はイケメン小中高生》
「なに?」
《遂に謎の部隊!六刃将の素顔が明らかに!全員アイドル級!》
「……」
これ以外にも出てくる記事に勇刀は絶句していた
主にアイドル扱いをされていることに
「なにこれ?なんでこんなアイドルみたいな事になってるんだ?」
「さぁ?」
「知らね」
「そりゃ、皆さんカッコいいですし」
「何言ってんだオメーは?」
「あんたに対しては本当に不本意だけど、顔だけは良いのよ、綾人もかわいい顔してて先輩達から結構人気あるのよ」
「あんだと!」
「勇仁君どうどう!でもそんな風に見られてたんだね」
「まーね、あんた達もそうだけど、衛藤さんと糸見君と十条さんも人気ですよ!」
「確かに漏洩事件のあと帰って来てからは本当に凄かったもんね」
「あぁ毎日毎日マスコミ共が大勢押し掛けてきて家から出られやしなかったからな」
「そのうちアイドルデビューとかもあったりするんじゃないですか?」
「勘弁してくれ、そういうのは俺の性に合わないんだよ」
自分達の知名度を再確認し事件後の事を思い返し、今後を想像していると
「おーい勇刀、迎えに来てやったぞ」
「ユウユウお待たせしまシタ!」
「あれ?姉さん」
「姉貴か、こんな所で何してんだ?」
いつもの長船凸凹コンビが現れた
「オレ達は勇刀を迎えに来たんだよ」
「まさかアヤト達と一緒にいるトハ思いませんデシタ」
「僕達も偶然会ったんだよ」
「おい勇仁、ちゃんと学校行ってるか?」
「行っとるわ!学校終わっていつも通りダラダラしてんだよ」
「チクショウ!なんでオレ達には放課後にダラダラする権利が無いんだ!」
「それはワタシ達が刀使だからデース!それに非番の日はティータイムを満喫してイマスヨネ?」
「違う!オレは毎日放課後はダラダラとのんびりしたいんだ!」
「ブレないなー薫は」
「てなわけで迎えに来てやったオレに何か飲み物を奢ってくれ」
「薫ワガママはいけませんヨ?」
「別に良いぞ、つっても椅子が一つ足らないから店員さんに言って持ってきてもらわないと」
「問題ないオレはここに座るから、椅子にはエレンが座れ」
二人が座るために勇刀が店員を呼ぼうとしたとき、薫は勇刀の膝の上に座った
「薫、姉としてのプライドは無いのか?」
「勇刀、それはお前には言われたくないぞ、それに店員さんの仕事増やすのも申し訳ないだろうこれが最善策だ、ささ気にせずカフェラテをオーダーしてくれ」
「はぁ~まぁいいか、エレンは何頼む?遠慮しなくて良いぞ」
「本当に良いんデスカ?」
「あぁ、迎えに来てくれたお礼だよ」
「それじゃぁユウユウと同じものをいただきマス」
「はいよ、すみませーーん!」
こうしてエレンと薫も交えて6人は会話に花を咲かせた
そんなとき
「はっ!?」
「?どうしたの夏鈴ちゃん?」
「なんかもの凄く嫌な予感がするの…来て欲しくない存在がここに物凄い速さで近づいてきてる気がする」
「それって」
「もしかして…」
「「「?????」」」
勇刀と薫とエレンは夏鈴の言っている意味が解らず首をかしげていたいると
遠くから土煙と大声をあげて近づいてくる存在があった
「ぁぁぁぁぁああああああああありぃいいいいいいいいいいーーーーーーーーーーん!!!!!」
「チッ、めんどくせーのが来やがった」
「あのバカ……」
「あはは…」
「「「????」」」
「夏鈴!!!!いい加減にその不良小僧と関わるのを止めないか!!!!」
「うっさい!バカ兄貴!!あんたに私の交遊関係にまで口出しされる謂れはないって、いつも言ってるでしょ!!」
「喧しい!俺は夏鈴の為を思って言っているんだ!お前にもしもの事があったらと!俺は毎日気が気じゃないんだ!」
「なんで兄貴が安心するために私の友達を制限されなきゃいけないのよ!!私の友達は私が決める!!バカ兄貴には関係無いから口出ししないで!!」
到着して早々口論を始める両者を勇刀達は眺めていた
「なんだか凄いのが来たな」
「でも勇仁と綾人の反応を見る限りいつもの事ぽいけどな」
「アヤト、二人を止めなくても大丈夫なんデスカ?」
「まぁいつもの事だから大丈夫だよ、あまりにヒートアップするようなら流石に止めるけどね」
「この兄妹は毎回毎回よーやるわマジで」
「貴様も!夏鈴から手を引けといつも言っているだろう!!!お前は夏鈴の友人に相応しくないといい加減に理解しろ!いくら家が歴史ある刀使の家系だろうと六刃将ともてはやされようと貴様の様な人間は認めんぞ!」
「はっ!テメーに認められようが認められまいが、それこそ赤の他人のテメーにはカンケーねー話だろ?俺のダチは俺が決める、口出しすんじゃねーよ」
「っ!!貴様はっ「はいはい終了ーー」っ!?」
勇刀もいよいよ見ていられなくなったのか
二人の間に割って入った
勇仁ははぁとため息を一つ吐いて座り直し
夏鈴の兄は勇刀をまじまじと見つめていた
それを不審に思った夏鈴が声をかけると
「ちょっと兄貴?どうしたの?」
「あああああああ貴方はっまさかっ!」
「またこのパターンか…」
「諦めろ勇刀、もうお約束だ」
「衛藤ゆう」
~いつもの事なので割愛します~
いつもの叫びがあったあと落ち着きを取り戻した夏鈴の兄を交えて座っていた
「お見苦しいところを見せてしまい申し訳ない、俺は篠塚 厳冬と言います。」
「衛藤 勇刀だ、よろしくな」
「古波蔵 エレン、綾人のお姉ちゃんデース!」
「勇仁の姉の益子 薫だ」
「お待たせいたしました。アイスコーヒーです。ごゆっくりどうぞ」
「ありがとうございます。…まさかこんな所で貴方にお会いできるなんて光栄です!」
「よくもまぁ、あんな兄妹喧嘩みせといて平然としてられんな」
「なんだと?」
「勇仁止めなさい、厳冬さんあんたも場所を考えられなかった落度があるんだ、今回は冷静さを欠いたアンタが悪い」
「くっ!」
「でも妹思いなのは凄く伝わってきマシタヨ」
「しかし限度ってもんがあるだろう、これじゃぁお前の妹も息がつまっちまうだろう」
「それは解っているつもりなのですが、どうしても夏鈴の事が心配で」
厳冬の家、即ち篠塚家は多くの企業や組織を経営・運営しており、身近な所で言えば柳瀬家と同じ家柄で幼い頃から両親は仕事で家を空ける事が多かった、メイドを雇っているとは言え夏鈴の面倒を見ていたのは厳冬だった
その時から厳冬は夏鈴の為に自分の時間を費やしていたが、時が経ち成長するにつれ、夏鈴は厳冬からの束縛にも似た接し方に嫌気がさし、二人の間に距離が出来て擦れ違いが生じてしまったという
「夏鈴ちゃんの家も大変なんだね」
「だからって一々喧嘩吹っかけられるこっちの身にもなれよ」
「それは勇仁に同情するな」
「でも今のままは絶対ダメだとおもいマス、ユウユウ何か良いアイディアはありませんカ?」
「なんでそこで俺に振るんだよ?」
「話を聞く限り、この中で一番境遇が似通ってるのはお前だからな」
エレンと薫に話を振られ自分に出来るアドバイスは無いか少しの間考えた結果、出た答えは
「そうだな、まず現状から考えると夏鈴ちゃんはお前の事は見てないぞ」
「っ!!」
「それは今までお前の考えだけを一方的に押し付けて来たからだ、厳冬がやらなきゃいけなかったのは考えを押し付けるんじゃ無く、提示し妹の意見を聞いて二人で考えるべきだったんだ、誰も頭ごなしに押し付けられた事なんか簡単には受け入れられないよ、それが小さくて純粋な子供なら尚更な」
「………」
「ある程度成長したんだから二人で話し合い位出来るだろ?俺から言えるとはこれ位かな」
「お兄ちゃん……」
勇刀の話しをじっと聞いていた厳冬は俯いて今までの行動を思い返していた
確かに自分のお思いばかりが一方通行であった事は確かだった
しかし厳冬にとっては自分の妹への想いも否定されたように感じられた
周囲の人物も思いつめてしまっている厳冬の雰囲気に当てられて暗くなっていた
するとそこへ良く響く明るい声が聞こえて来た
「おにーちゃーん!!お待たせー!もーレジが混んでて大変だったよ~~、薫ちゃんにエレンちゃん!久しぶり~」
勇刀の後ろには私服姿の可奈美が立っていた
その笑顔は兄との旅行を満喫しているといった満面の笑みだった
「買い物は終わったんだな」
「うん!さっき宅配便で日付指定で送って来ちゃった」
可奈美は勇刀に後ろから抱き付きながら頬ずりをしていた
「ハーイ!カナミン!」
「久しぶりだな、元気だったか?」
「お兄ちゃんと一緒だから元気一杯だよ~!勇仁君と綾人君も久しぶり~~」
「うん、久しぶり可奈美ちゃん」
「お前も相変わらずだな、可奈美」
可奈美の声と笑顔で雰囲気が明るくなっていた
「えっとすみません。その方は?」
「コイツは俺の妹の衛藤可奈美で、美濃関学院所属の刀使だ、今俺の出張稽古のアシスタントとして一緒に各校を周ってるんだ」
「初めまして!衛藤可奈美です!好きな物はお兄ちゃんの手料理と好きな人はお兄ちゃんです!」
「「…………」」
インパクトのある可奈美の自己紹介に夏鈴と厳冬はポカーンと唖然としていた
そして可奈美の事を知っているメンバーは苦笑いをしていた
「勇刀の言いたい事がこれで解っただろ?今の二人の関係があるのは勇刀と可奈美が互いを想い合ってるからだって事だ、多分勇刀もそれを言いたかったんだと思うぞ」
「互いを…思い合う」
厳冬と夏鈴は人前でじゃれあっている勇刀と可奈美を見て、二人の関係性がどんな物であるかを
「まぁカナミンとユウユウの関係はある意味特別ですから余り参考にはならないと思いますケド」
「でも仲が良いのは良い事だよね」
「いや、あれはどう考えても度が過ぎてるだろ」
「兎に角!厳冬と夏鈴ちゃんはちゃんとお互いに話し合って最適な関係を築きなさいよっ」
「お兄ちゃん今度は美味しい物食べに行きたい!」
「もう長船に行かなきゃいけないから我慢しなさい!!」
「えーっ!?」
「心配しなくても夜は美味しいお店に連れて行ってあげますから我慢してクダサイ」
「本当!?やったー!!」
その後は勇仁達と分かれ長船女学院に向かい早速稽古を開始した
この稽古で長船の刀使達は衝撃的な場面を目撃することとなる
さーて次の話もどんどん書くぞー!(白目)
気合いだーーーーーーー!!
なぜ軽率に新キャラを出してしまうのか……
オリ刀使にも興味ありです。
ただ絵が描けないので文章でのみになりますが面白おかしく考えてみようかなー