刀使ノ兄弟   作:腰痛持ち

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月末を待たずにゲリラとうこぉおおおおおおおおおおお!!!!!!
お待たせしました!
次も今月中に投稿できるように鋭意製作中です!!

コロナなんかに負けねぇぞ!!!


21話 蕾の剣、それは清らかな香りと共に開花を待つ

勇刀の全国伍箇伝出張稽古も平城学館を残すのみとなっていた

そして今は姫和の案内で平城学館学長、五條いろはのもとへ向かっていた

 

「・・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・・」

 

「なぁ、和人…」

「なんだ?」

「姫和ちゃん動きがぎこちないけど、どうしたんだ?」

「なんだか動きがカクカクしてるね」

「今朝会った時は普段通りだったんだが、二人が到着する時間が近づくにつれて、あんな風になってしまったんだ」

 

3人の前を歩く姫和の動きはロボットの様にカクカクしたような動きになっていた

そんな姫和の様子を後ろからヒソヒソ話をしていたが原因は解らないまま学長室に到着した

 

「勇刀君、可奈美ちゃんようこそ平城学館へ」

「お久しぶりです。五條学長」

「そうやねぇ、東京防衛戦以来やねぇ元気にしとった?」

「はい!私もお兄ちゃんも元気です!」

「ふふ、そうみたいやね、今日からウチの子達の事お願いね」

「精一杯勤めさせていただきます。」

「私もお兄ちゃんと一緒に頑張ります!」

「衛藤は相変わらずだな」

「…………」

「それじゃ今日参加する子達は道場に居るから準備が出来たら早速お願いね」

「はい、わかりました」

「十条さん?」

 

姫和以外の3人は準備をするために学長室を出たが姫和だけはその場に残っていた

 

「………」

「姫和ちゃん?皆行ってもうたよ?」

「えっ!?」

「なんや今日は上の空やね。」

「すみません。」

「今朝は普段通りやったけど、勇刀君が来てからやね?」

「はい…私にも良く解らないんです。兄さんと居るときは平気なんですが、勇刀さんが居る時は何かが違うんです。」

「あらあら(これは姫和ちゃんにも来るべき時が来たんやね)」

「…すみません!私も行ってきます!」

「篝ちゃん、娘さんはちゃんと女の子しとるよ…美奈都ちゃん家の子はちょっとアレやけどね」

 

姫和の様子を察した五條学長はにこやかに微笑み、姫和は自らの頬を叩き部屋を出ていった

学長は自分の机の上に置いてある写真立てを手に取り今は亡き戦友に語りかけていた

当然返答は無いが五條学長の頬は緩み優しい笑顔になっていた

 

「さぁて!今日も気合い入れて行きましょ」

 

 

その頃道場では

 

「ストレッチが終わったらそれぞれの流派の型で素振りだ!基礎をたかが基礎と思って軽んじるなよ!これから先の土台になるからこそ手を抜かずに何よりも神経を研ぎ澄ませろ!!」

 

「「「「「はいっ!!!!!!!!」」」」」」

 

早速勇刀による稽古が始まっていた

最近は姫和や六角清香等優秀な刀使を輩出しており、将来有望な刀使達も多く在籍していた

そのため指導中も勇刀は何処か楽しげだった

 

「姫野さんは剣を振るようになって日が浅いから他の皆よりもハンデがあると思うけど、焦らずにじっくりやっていこう、そうすれば良い刀使になれる」

「はい!ありがとうございます!!」

「頑張れ!」

 

気になった刀使に助言をして回っていると調査隊にいた六角清香が勇刀のもとへやってきた

 

「あの衛藤さん、少し良いですか?」

「清香ちゃんかどうした?」

「私は衛藤さんにどう映りましたか?」

「ん~、稽古の時は凄く頑張って取り組んでるし、真っ直ぐで素直な良い子だよ、でも」

「でも?」

「清香ちゃん無意識に自分の事、卑下しすぎだと思うよ」

「それは、どういう…」

「言うより実際に見せた方が良いかな、松永さんちょっといい?」

「はい、なんですか?」

 

勇刀は近くに居た高等部1年の松永衣理奈を呼び、打ち合いの提案をし彼女もそれを受け入れ

二人は向かい合い、打ち合いを始めた

その様子を端からなんの説明もなく眺める清香達

 

序盤は小気味良く攻守が入れ替わりながら展開していった

しかし勇刀が松永を大きく弾き飛ばしてから状況は一変した

突如勇刀が攻めに転じたのだ、そこからは勇刀の激しい攻撃に成す術もなく御刀を弾かれ

打ち合いは終了した。

 

「高等部なだけあって足運びも状況判断も冷静に出来てるけどイレギュラーにはもう少し迅速に対応できるといいね、また次に会うときが楽しみだ」

「ありがとうございます!!頑張ります!!」

「次は清香ちゃんの番だよ」

「えぇ!?私ですか!?」

「そうだよ、これが一番分かりやすい方法だから」

 

勇刀は松永にアドバイスを送った

次は清香に自分との打ち合いを要求した

清香は胸の前で両手を握り、意を決した表情で勇刀の前で御刀を構えた

 

「じゃぁ最初は軽く打ち合うよ」

「っはい!よろしくお願いします!」

 

 そこから二人の時間が始まった

清香は間合いの違う剣に対して上手く立ち回っていた

それを勇刀は分析するように見つめながら、松永の時とは違い徐々にギアを上げていく

 

 ここでこの様子を見ている刀使達はある事に気がついた、勇刀が清香へ打ち込む強さ、速さは先程の松永との打ち合いの最高値を既に上回っている事に

 

「すごい、六角さんが勇刀さんの剣と打ち合ってる」

「いや、あれは打ち合ってるんじゃない、流しているんだ」

「うん、清香ちゃんは無理にお兄ちゃんの剣と打ち合うんじゃなくて、受け流して避けてるんだ」

「刃長の短い御刀と六角さんの技量があってこその戦い方なんだね」

 

 清香ちゃんいい感じだ、これで後一手あれば化けるぞ、さぁどう出る?

 

 大丈夫着いて行けてる!でもこのままじゃ私が疲れて動けなくなっちゃう、どうすれば

 

「清香ちゃん攻め手に欠けるって感じだね」

「…あぁ、集団戦闘では場持ちは良いが単独戦闘においてはただのじり貧だ、この場合狙う事と言えば」

「相手の攻撃の隙を突いた瞬時の反撃(カウンター)やね」

「学長!いつの間に!?」

「ちょっと稽古の様子が気になってな、休憩がてら見学に」

「学長先程おっしゃっていたのは」

「んー、多分やけど彼は六角さんに必要な物を理解して欲しいんと思うんよ」

 

尚も続く二人の打ち合いを見つめる巫女の目には何が写るのか

少女達は汗を拭いそれぞれの思いを胸に、剣をとって立ち上がった

その背中を五條学長は笑顔で見つめていた

彼女達の前途に光があるようにと

 

「あぅ~、もう動けません~~……」

「惜しかったね清香ちゃん、でも良いところまで来てるから後少しだ」

「はい!私頑張ります!!」

「頑張れ!それじゃぁもう少しやったら昼休憩にするから、集中していこう!!」

「「「「「はい!!!!!」」」」」

「さ、ウチも頑張らんとな」

 

道場からは少女達の声と打ち合う音が日が落ちても響いていた

 

 

 

 さぁて、久方ぶりに刀使共と斬り合いに行くとするか

 どれだけ血を我が爪に吸わせられるかな、クックック

 

 

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