読みにくかったらすみません!
平城学館の学長室には六刃将を筆頭に可奈美達と調査隊で編成されたリョウメンスクナノカミ討伐隊が集結していた
「皆も聞いてると思うけど、リョウメンスクナノカミが現れました。観測した結果は前回現れた時と同じという結果が出ました。」
五條学長が全員を見据えて緊張感のある面持ちで告げる
そしてその言葉を聞きその場の緊張が更に高まる
「しかしこの結果を全て鵜呑みにしないでください」
「は?どういうことだよつぐみ?」
「前回の観測結果があの荒魂の全力だという保証が無いからです。まだ余力を残しているという前提でいてください。」
「潘さんの言う通りや、今回、コチラの戦力は勇刀君を欠いているとはいえ前回を上回っとる、でもだからといって油断や慢心は命取りや、この事はしっかり肝に銘じておいてな?」
呼吹の問につぐみが簡潔に答えて五條学長が念を押すが、誰一人楽観も油断も慢心もしていなかった
【出撃準備が整いました。討伐隊メンバーはヘリポートへ】
「それじゃぁ、皆気をつけてな」
『了解!!!!』
そしてそのまま全員は部屋を出ていった
浦原商店
一見するとただの2階建ての昔ながらの駄菓子屋
しかし店の奥には外見とは相容れない様な機械が置かれた部屋があった
そこに浦原とテッサイと勇刀は居た
「前回彼が現れた時と相違点は?」
「ほぼ同じです。しかし‥」
「ん~、少々反応に前回には見られなかった物がありますね。」
「なぁ!そんな事より俺達も速く行こうぜ!!」
「まぁ衛藤さん落ち着いてください。」
「これが落ち着いていられるか!!俺は先に行くぞ!」
「そんなに慌てなくても準備ができたらすぐ出発しますよ、それともそんなに仲間を信じられませんか?」
観測装置の情報に釘付けの二人に我慢できなくなったのか、勇刀が二人を催促するがそれでも動こうとしない二人を置いて行こうとするが浦原の一言で踏みとどまる
(そうだ、俺は何を焦ってんだ…俺は一人じゃない、皆が居るんだ、アイツらは大丈夫だ)
「これはチャンスっすよ、今日あの場所でなら彼を倒せます。」
「本当か!?」
「えぇそれにはまずそれ相応の準備と貴方の力が必要です。行けますか?」
「あぁ、問題ない」
「ならすぐ出発しましょう!テッサイさん!」
「準備は万端です!!」
「早っ!?」
「それじゃぁ、行きましょう!」
いつの間にか準備を終わらせていたテッサイを引き連れて浦原と勇刀は店の裏手にある山へ向かった
「これは、煙突?」
「これを使って目的地へ飛んで行きます。さぁどうぞ中へ入って入って」
「えっ!?ちょっ何の説明も無しかよ!?」
「早く現場に到着したいなら今はこれが最速なんすよ」
勇刀は浦原に急かされて10mはあるであろう煙突の根本にある入り口から中に入ると
床には円が描かれておりその中心に設置されている台に丸い水晶の様な物が置かれていた
「それじゃぁ衛藤さん、この玉に手を置いてください。」
「わかった、うぉお!?なんだこれ!?浮いた!?」
「いいですか?何があってもその玉から手を離さないで下さいね?」
勇刀が水晶に掌を当てると水晶が輝き、水晶を中心に光の壁が形成され中に浮いた
「店長、準備完了です。」
「ハイハイ!それじゃぁ始めちゃって下さい!」
「承知!」
そしてテッサイは持ってきていた荷物の中かから巻物を一本取り出し、何かを唱え始めた
「彼方!赤銅色の強欲が36度の支配を欲している!!72対の幻、13対の角笛、猿の右手が星を掴む、25輪の太陽に抱かれて砂の揺篭は血を流す!花鶴射法二番!拘咲!!」
その瞬間、今まで自分達が立っていた場所が爆発し、三人は夏の風物詩の代表格〈花火〉の様な音と共に空高く打ち上げられて行った
討伐隊Side
「もうすぐ到着します!第一撃目はブリーフィングで伝えた通り!勇仁君!益子さん!これで終わらせるぐらいのつもりで打ち込んで下さい!!」
「おう!!」
「任せとけ!!」
尊の指示に二人が気合の入った声で返す
「そして着地後は素早く陣形を整えて下さい!」
『了解!!』
「間もなく目的地上空に到着します。皆さん準備を!」
「もう少し高度を上げてください!そして作戦開始後は作戦空域から速やかに離脱してください。」
「了解です!」
「見えた…」
沙耶香がヘリから身を乗り出して見つめる先には悠然と大地に立つ、大荒魂に向けられていた
「あれが…リョウメンスクナノカミ」
「あんなのに勇刀さんは一人で…」
初めて目の当たりにする強敵にメンバーは飲み込まれてしまっていた
そんな時
「臆するな!!俺達は一人じゃない!今まで共に戦ってきた信頼の置ける仲間がいる!」
「和人君」
「兄さん」
「俺は勇刀程口が上手くないから、皆を勇気づけたり、背中を押したりする事は出来ない、でもこれだけは言える」
「アイツを倒すために皆の力を貸してくれ!!!」
そう語る和人の眼にその場にいた全員が確たる覚悟を見た
「はっ!ンなこと言われるまでもねぇ!!」
「此処にいる全員の目的は最初から一つだ、オレ達で一発かましてやるから絶対勝つぞ」
「目標上空に到着しました!」
「じゃあ先行くぞ、勇仁遅れるなよ?」
「姉貴こそ、タイミング外すなよ?」
そう言って益子姉弟が写シを張ってヘリから降下した
「良い鼓舞でした、誰にでも出来る事ではありません。」
「はい、私も和人君の言葉に勇気を貰えました。一緒に頑張ろうね!」
次発の柳瀬兄妹が同じ様にヘリから飛ぶ
「和人…絶対、勝とう、私も、頑張る」
「さぁーて!頑張っちゃうよー!和人兄ちゃんもガンガン行こうね!」
第三陣に糸見姉弟が飛び出す
「さぁて勇刀さんにいいお土産話が出来るように頑張りますか!」
「そうデスネ!さぁ一発かましに行きマスヨーー!」
第四陣に古波蔵姉弟が
「さぁてお兄ちゃんに良い報告が出来るように頑張らなきゃ!行こう美炎ちゃん!」
「うん!!十条さん、さっきの言葉凄く頼もしかったです!一緒に頑張りましょう!成せばなる!!」
「気合入ってんなーみほっちの奴、まぁアタシも違う意味で気合入ってるけどな、今行くぜ!荒魂チャン!!」
「二人とも!先走っちゃダメだからね!十条さん!私も皆さんの力になれるように頑張ります!一緒に勝ちましょう!!」
「さぁ!バンバン指示してくださいね!ミルヤさん!これ以上可愛い子達の沈んだ顔は見たくないので!!十条さんのお兄さんも気張って行きましょう!!」
「私達も行きましょうか、ミルヤ」
「えぇ、十条和人、先程の鼓舞は見事でした。正直私も内心奴の姿を見た時に気持ちが切れてしまいそうになっていました。ですが貴方の声が、言葉が私達の心と気持ちを繋ぎ止めてくれた、これは奴と直接相対した者にしか出来なかった事でしょう。間近であのプレッシャーを殺気を肌で感じ取った貴方の言葉だったからこそ成しえた事です。」
「そうね、私も少し弱気になってしまっていたの、でも和人君の言葉が私達の心を支えてくれた、この言葉は絶対に無駄にはしないから」
そう言って可奈美と調査隊の面々が続々と飛び出していった
先に行った面々は和人の肩に手を置いて飛び出して行った
それを最後まで見届けてると、今まで和人の後ろに控えていた姫和が和人の隣に立ち和人の右手を自身の両手で優しく包み込むように握った
「姫和?」
「兄さん…震えなくて大丈夫だ。」
「っ!バレていたか」
「いつから兄さんの妹をやっていると思っているんだ?…兄さん」
「何だ?」
「私にも兄さんが今背負ってるものを分けてくれ。私だけじゃなく可奈美達へも同じ様に、一人で抱えられなくても皆で分け合えば立ち上がれる。これは私達全員の戦いだから私達にも一緒に背負わせてくれ」
(そうか、だから皆は俺の肩に…「あぁ、なら頼んでも良いか?」
「勿論!絶対勝とう!」
「行こう姫和!!」
二人は同時にヘリから飛び降りていった
闘いが始まった