刀使ノ兄弟   作:腰痛持ち

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|д゚)チラッ
新年明けましておめでとう御座います。
新しい年度がそろそろ始まりますね。
新生活、新しい学校、新しいクラス
自分に合うか、馴染めるか、後ろ向きな思いはその場に置いといて前を向いて楽に行きましょう。


32話 求める者、案ずる者

六刃将に配置転換が告げられてから数週間が経ち、それぞれが配属先の雰囲気にも慣れてきた頃

 

長船女学園の敷地内に急遽建設された、古波蔵綾人と益子勇仁の男子寮に一人と一匹が訪れていた

 

「おーい、勇人〜起きてるか〜迎えに来てやったぞ〜」

「ねねねーー」

 

しかし呼びかけた部屋の主からの返答はなく静まり返った

 

「勇仁の奴まだ寝てるのか?くそぅ折角姉が迎えに来てやったというのに出迎えもせずに爆睡とは…許せん!」

「ねね〜〜」

 

すると隣の部屋の扉が開くと綾人が出てきた

 

「あれ?薫さん、勇仁のお迎え?」

「綾人か、そのつもりで来たんだが、まだ寝こけてるみたいなんだ」

「あぁ、勇仁君なら…」

「朝っぱらから人の部屋の前で何してんだ、姉貴」

 

綾人の言葉を遮り後ろからお目当ての人物の声が聞こえて振り返ると、そこにはジャージ姿で汗だくになっている勇仁が立っていた

 

「おま、朝っぱらからそんな汗だくで何してんだ!?」

「日課にしてる朝の走り込みと筋トレだよ、スタミナと筋力つけてどんな荒魂でもひと振りで仕留められるようにすんだよ」

「お前……実は偽物だったりする?」

「なんでやねん!そこは頑張ってる弟に対して労いの言葉の一つや2つねぇんかい!」

「いやだって、あの勇仁だぞ?昔から稽古をサボりにサボってやる気のなかった勇仁がいきなり、毎朝走り込みに筋トレなんて…信じられ「ねー」」

「てめぇ…」

「まぁまぁ、薫さん、最近勇仁君頑張ってるんですよ、この朝のトレーニングだって随分続いてるんだよ」

 

散々な言われように怒りでワナワナと震えている勇仁を綾人がフォローする

 

「ほ〜ん、まぁ勇刀から良い影響を受けたんだなぁ」

「そうだよ、いつまでも勇刀におんぶに抱っこじゃいられねぇんだよ」

「そうか…なら姉も一肌脱いでやろう、朝以外の稽古に付き合ってやる」

「朝はやらないんだ」

「朝は寝るに決まってんだろJK」

「姉貴…それもう古いぞ」

「……マジか」

 

「ヘーイ!アヤト!迎えに来ましたヨー!」

 

薫の死語の間を救うかのように元気な声でエレンが現れたのを機に、勇仁は着替えるために自室へ戻り、シャワーを浴びて食堂へ向かった

 

=食堂=

 

長船女学園の食堂で注目を集めているテーブルがあった

そのテーブルには到底一人で食べきれる量ではない程の料理が並んでいた

 

「おい、勇仁そんなに喰って大丈夫か?」

「ワタシも流石に食べすぎだと思いマース」

「うっせーな、いつも通りの量だから気にすんな、使った分の栄養とカロリー摂らねぇと逆に身体が持たねーんだよ」

 

そういって姉達の食事の倍以上の量の食事を完食していく勇仁を見てエレンと薫は若干引いていた

そこへ長船女学園の米村孝子と小川聡美がやってきた

 

「益子さん、弟くん大丈夫なの?食べ過ぎは体に毒だと思うんだけど」

「あぁ米村先輩か、気にしないで大丈夫だ、本人の気が済むようにさせてやってくれ」

「食べざかりなのはわかるけど、ちょっと心配よね」

 

二人の心配をよそに黙々と食事を続けていた勇仁はすべての皿を空にして満足そうに顔の前で手を合わせて食器を片付けて食休みを始めた

その光景を見た、孝子と聡美は苦笑を浮かべていた

 

「ふぅー食ったぁ〜」

 

「君、少しは自制した方が良いわよ?」

 

「んな必要ねーっての、つか俺からしたら女子の食事の量のほうが少なすぎると思うけどな、あんな量でよく足りるよな」

 

「ふふ、心配してくれてありがとう、でも私達、特に年長組は色々経験してきてるから、あと女の子だからそっちにも配慮して今の量に落ち着いているの」

 

「あっそ、なら構わねぇけど、さーて授業まで屋上でのんびりしますかね、んじゃ姉貴、放課後ちょっと付き合えよ」

 

「自分から言い出した手前断りづらいな、仕方ない付き合ってやるか」

 

「なら私も行きマース!」

 

「マジ?なら格闘術教えてくれよ、俺の斬魄刀と相性良さそうでさ!」

 

「OH!ウェルカムデース!手とり足取り指導しちゃいますヨー!」

 

「よしっ!なら放課後外の訓練場でな!」

 

そう言って勇仁は食堂を出ていった

その背中を見守る面々の表情はそれぞれ悲喜こもごもと言ったところだった

 

 

 

数日後

 

「てな事があってから毎日稽古に付き合わされてるんだ、勇刀よ助けてくれ…」

 

「ほー勇仁がねぇ、俺としては向上心が右肩上がりで嬉しいことなんだけどな、薫は勇仁の何を心配してんの?オーバーワーク?それとも精神的なもの?」

 

「両方だ…スクナとの戦いの後から、少し変わった気がするんだ、多分オレしか気づいてないだろうけど」

 

「薫だから気づけたか…流石、お姉ちゃんってところか?」

 

「やめろよ!オレがお姉ちゃんなんてガラじゃないだろ!?」

 

「何言ってんだよ、弟の些細な変化を見逃さずに弟を心配して行動する、薫は十分すぎるくらいのお姉ちゃんだよ、勇仁も良い姉を持ったよ…」

 

薫は電話で最近の勇仁の事を勇刀に相談していた

電話口で薫の声を聞いた勇刀は薫から聞いた勇仁の近況を聞いて少し考えていた

 

(確かに薫からの話だけじゃ難しいな勇仁は体力あるし、体格にも俺達の中じゃ一番恵まれてる、だが精神的にはまだ幼い所もあるから危ういけど、そこまで深刻になり過ぎるのもお節介か?)

 

「勇刀?どうかしたか?」

 

「あぁ、悪いちょっと考え事…まぁまだ大丈夫なんじゃないか?話だけしか聞いてないけど現状そこまで深刻になる程でも無いと思う、男の子なら誰しもが通る道だしな、でも今以上に自分を追い込んだり思い詰めたりしだすようなら話は別だ、すぐに行くから連絡してくれ」

 

「おう、ありがとな、話聞いてくれてスッキリした」

 

「どういたしまして、薫もあんまり無理すんなよ、疲れた時は素直に休めよ」

 

「その言葉、そっくりそのまま勇刀に返すぞ、時々可奈美からお前が構ってくれないって愚痴られてんだ、たまには休んで可奈美の相手してやれよ」

 

「あいつ、そんな事してんのかよ…はぁ善処するよ、それじゃぁなおやすみ薫」

 

「おう、またな」

 

「ふぅ…」

 

通話が切れたことを確認すると一息ついて、窓の外に広がる夜空を見上げる

視線の先の雲一つ無い空に満月が輝いている

それを一瞥して部屋の方へ振り返ると、六刃将としての自分にあてがわれた執務室にあるデスクの上には、大量の書類が積み上げられていた

 

「休めねぇ理由がこんなに積み上がってんだよ、本部長と朱音様にあの件を打診してみるか」

 

 

 




大変な日々ですが、毎日少しずつ積み重ねて進んでます。
また出来上がったら更新します。
気が向いたら読みに来てくださいね
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