前世の記憶を思い出したと思ったら火拳のエースと顔がそっくりさん 作:ポポビッチ磯野
別に読まなくても本編になんら影響はありませんよ!
やあ、僕の名前はモガメン・ローブ
仲間たちから縮めてモブって呼ばれてる、白ひげ海賊団の4番隊所属のクルーだ。
実はつい先日襲われている島を見つけて、その島民を保護したはよかったんだけど相手が良くなかったのか、20人近い村の男たちのうち生き残ったのは3〜4人と、あとは女子供だけ家屋も育てていた農作物も破壊されたとあっては居住食にも関わってくる。
という事で立派に戦った村人を丁寧に埋葬し、生き残った村人は近くにある治安のいい島に一旦避難する事となった。
その間の2日間は一緒の船旅だ。
けれどやはりと言うか、仁義に厚い白ひげ海賊団でも海賊には関わらない方がいいと、村人は与えられた部屋から出ることは無かった。
しかしどんな時も変わり者はいる。
まだ少年とも呼べる子どもーーーーーマルドリード・エクトルくんは進んでこちらから関わってきた。
ぴょんぴょんうねる黒髪に宝石みたいな目がキラキラしてて笑う時は男らしい、よく手伝ってくれるし手際もいいもんだから、まだ海賊団に入って浅いクルーとすぐ打ち解けてたんだよね。
最初目が覚めた時はうちの隊の先輩がご飯を持って行ったようだけど、その先輩はうちの隊でもかなり強い人だったから、僕と同じく数年過ごした者や新人にはそこまで警戒する理由がわからなかった。
どうやら隊長やその席に近い先輩たちには違う話がいっているみたいだ。
僕達はいつも通りでいいって言われたから気にするのはやめたけどさ。
そしてこれから話すのはそのたった2日間の記録だ。
1日目
初めての顔合わせは廊下をかけて行く彼だった
「おはようございます!」
「あ、おはよう...?」
そのあとも後ろから挨拶が聞こえてきたことから推測するにら彼は挨拶をしながら船内を走り回っているようだ。
確かに保護した村人たちの行動は制限してないけど、まさかこんな朝からとは思わなかった。
変わってるなぁ、と驚きつつも荷物を運んでいた僕は仕事に戻った。
その次は僕らのホームグラウンドとも言える食堂での事。
僕ら4番隊は隊長のサッチさんが白ひげ海賊団の食堂を切り盛りしている関係で、食事の仕込みから調理片付けを担っている。
食堂にはクルーがお昼時だと集まってくる、もちろん多くのクルーを抱えてる僕らは時間を決めたりしながら食堂に入る人数を調整してる、流石に1000人なんて入り切らないし、配膳もしてる僕らも想像するだけで疲れてしまう。
まあそれほどの人数だと思ってくれればいいよ。
そこに大人に混じって小さい影が入ってくる、クルー達は保護していることは知っているし彼が1人だけ船内を散策しているのも、周知のことだ。
「お、来たなおーいエクトル、こっちだコッチ!」
我らが隊長が呼びかける、すると彼はぱっと表情を明るくして走ってくる。
「サッチさん!」
「よぉさっきぶりだな!まあ座れ腹減っただろ、今から食いたいもん全部作ってやるぜ!」
「本当ですか!?じゃあ俺オムライス!!」
「OK!ちょっくらまってろよ!」
そのやりとりをクルーたちは微笑ましく、僕ら4番隊の隊員は懐かしそうに見た。
新人は大抵覚悟をもって白ひげ海賊団に入ってくる、しかし最初から上手くいく事は少ない。
自分は役に立てないとか、親父になんて言えばとか親父さんのこと敬愛しているからこそ、上手くいかない自分を責めてしまう。
そんな時は大体面倒を見てる各隊長かその次席の人が相談に乗ったり、逆に隊長よりも早く気がついた少しだけ先輩のクルーが励ましたりする事もある。
そして僕ら4番隊はずっとサッチさんがそれを担ってくれている。
この食いたいもん全部作ってやる!と言うのは「気分が落ち込むと食欲も落ちる、そうなったら元気も出てこねぇ、ならなんでもそいつの食いたいもん食わせねぇとな!!!」
要は“腹が減っては戦は出来ぬ”というサッチさんなりの励まし方だ。
でも不思議と隊長のご飯は力もわくし、1食でも食べないとどうも締まりが悪い気がしてしまうものだから、僕らの隊長はすごい人だ。
少しだけ疑問に思った、この励まし方は結構重症な時にする荒療治。
カウンター席でニコニコと笑っている彼に影を感じる事はない。
いやもしかしたら、彼はまだ。
嫌な考えを頭をふることで隅に追いやり、コップに水を注ぐ走り回ってたんだ喉も乾いてるだろ。
「ありがとうございます、えーっと」
「僕は4番隊所属、モガメン・ローブ皆は僕のことをモブって呼ぶ君もそれで構わないよ」
「わかりました、俺はマルドリード・エクトルです、モブさんの方が歳上なので呼び捨てにしてください!」
軽く自己紹介と握手を済ませる、可愛らしい顔かと思えば笑い方は中々男の子らしい様だ、ニッと笑う姿良く似合う。
「おまちどうさま!サッチ特製ふわとろオムライスだ!」
半熟で光をキラキラと反射する黄色の頂きには白ひげ海賊団の旗が立ち、じっくり煮込んだデミグラスソースが山の麓で波打つ、皿の周りに付け合せにと甘く茹でた野菜が彩っている。
完璧だ間違いなく美味い。
僕は、いやこの場にいる誰もが確信した。
そもそも海賊船のコックが食材を無駄にすることは無いが、それ以前にその腕前で残飯を減らすことも重要となってくるだろう。
つまりサッチさんの料理にハズレなどないという事だ。
いただきますと手を合わせるエクトルは真剣な表情でひと口掬うと、それを食べた。
よく噛んだあと飲み込みサッチさんに呼びかけた
「サッチさん、俺は貴方が憎いです」
その一言に流石に和やかだった食堂も静かな緊張が走る
「......こんなうまい料理食べたら、自分で作ったのとかレストランじゃ、満足できないじゃないですかーーーッ!!!」
『そっちかーーい!!!!!』
思わず盛大にツッコミを入れてしまった僕らは悪くない、クルーたちもやれやれと言った感じでまた最初の雰囲気に戻る
「...ふ、アッハッハッ!!!そりゃ嬉しいねぇなら俺らと親父の息子になるか?」
『何言ってんすか隊長ー!?!』
思わず爆弾をぶちかました隊長に隊員たちがお玉やら包丁、箸を片手に一気に詰め寄った。
「隊長あなた、こんないたいけな子供に何言ってるんですか!?」
「そうッスよサッチさん俺が親兄弟なら危険な海賊にはなって欲しくねェッス!!」
「そうだぜ隊長!この坊主にだって村の生活があるんだからよぉ!」
「隊長んな無責任な!見損ないましたぜ!!」
「わ、わ待て待て冗談だって、落ち着けお前ら!!」
周りのクルーはそうやってじゃれているのをどっと笑いながら、程々になと声をかけてくる。
「いや本当に悪かったって、な?」
「本当っスかねぇ」
「こう言う時はあまり信用しない方が...」
「お前ら自分の隊の隊長に辛辣過ぎねぇか......」
慌て落ち込む隊長を横目にエクトルを見ると箸は進んでいるようだが、その目線は料理と言うよりどこか違うところを写しているようだった。
お昼のあとはエクトルも仕事手伝わせて欲しいと言うことで、隊長に許可を貰い、甲板掃除や洗濯などをしてもらった、僕らは大所帯な分日常生活でのこうした作業は本当に多い、少しでも戦力がいるなら使わねば損だ。
「あれ、エクトルもう終わったの?」
「はい今他の人のも手伝おうかと」
素直に感心する、あの量の洗濯物は潮風に慣れていないと苦戦するものなんだけど。
「へぇ、村でやってたの?」
「はい!俺生まれた時から母さんと二人っきりだったので、出来ることから分担してやってました」
なるほどね、この広い世界で片親って言うのは珍しいことじゃない父親や母親がわからないことだってざらだ。
この子はしっかりしてる。
まあ必然的にそうなるしか無かったと言うのが正解なんだろうけど。
「助かるよ本当に量だけは多くてさ、でも突風には気をつけるんだよ?下手したら飛ばされちゃうかも...」
「ええ!?」
「あははは、まあその時は助けるから安心して!」
ぽんぽんと肩を叩くと僕は夕飯の仕込みに戻る、そう本当に量だけは多いからね。
夜はプチ宴会を開催した。
村の人たちも誘ったけど断られた、そうこれは気分が晴れるといいとおもって開催した宴会なのだ。
村の人たちも気が付いているから本当に申し訳なさそうだったが、ならエクトルだけでも楽しませてくれとお願いされた。
『あの子は優しい子だ、どこかで村を守れなかった事に責任を感じてる、だから少しでも忘れさせてやってくれ』
エクトルがどれほど村人に愛されてるか、大切で心配されてるかを思い知らされた僕らは大きく頷いて、エクトルを誘って盛り上がる
ーーーーーーーハズだった。
やはり海賊というか、船乗りなクルーたちは酒を飲めば陽気になり手が付けられない。
「おお〜ほらエクトル酒!酒をのめ!」
「いや俺未成年なんで...」
「関係ねェ!ほらほら!」
アイツら...と思いつつエクトルを助けに行こうとする
「いや俺が飲んじゃ勿体ないので、あ、モブさん!俺モブさんの一気見たいなーっ!」
こ、こいつ僕を売りやがったな!?
すると割と大きな声だったのかほかのクルーもあまり飲まない僕が一気飲みをするという事で煽り始め、最後まで渋るも。
エクトルからの助けてくれと告げる瞳が僕の天秤を傾けた。
その後も酒を注いだり配膳をしたりすることでエクトルは勧められる酒を断り続け、僕は5杯辺りから記憶がなくそのまま寝落ちたのだった。
2日目
まだ朝日は見えない。
目を覚ますと適当に外套がかけられており、なんとなくエクトルがかけたのだろうと、足元で眠りこけるクルーたちを避けながら彼を探す。
やはり彼もここで眠っていたようでくるまって寝ているなんだか小動物っぽいなと笑う。
幸い二日酔いは来なかったため、4番隊の奴らを起こし始めるこの時間なら少し早いが仕込みにはちょうどいい筈だ。
全く逞しいな僕(海賊)を売るとはね、そう思い感嘆をもらすとなんとか起きたメンバーと共に食堂に入っていった。
たぶんこの後起きてくるクルーが彼を見つけてよく寝てる、部屋に運んでやるかって世話を焼くに違いないからね。
朝ごはんに顔を出したエクトルに配膳しながら昨日のことをいじる
「エクトル、昨日はよくも僕を売ってくれたね?」
「ヒッ!す、すみませんつい!俺だって生き残りたかったんです!」
やっぱり悪いとは思ってるのだろう、引きつった笑みが印象に残った
「...ま、絡み酒してくる大人が悪いから気にしなくていいけど、その調子で気を付けるんだよ」
はい!といい返事が返ってきて、彼は食堂の席に交じるどうやら昨日のプチ宴会にも参加した気のいいヤツらと仲良くなったみたいだ。
よくよく見ればうちに入ったばかりの新人もいる、仕事をしているうちに話してたなと思い出し、この短期間で仲良くなるのが早すぎるだろとまた感心させられた。
その後は昨日と同じくエクトルも雑用を手伝いに行ったようで煮込み料理の仕込みに精を出していた僕とは顔をあわせなかった。
お昼ご飯も近くなった頃クルーが入ってきたと思えば水がたくさん欲しいといったので適当にポットに入れる、理由を聞けばどうやら甲板で剣の指導があったらしい。
「いや、エクトルの奴が甲板掃除のブラシで素振り始めたからよ、そしたら剣に覚えのあるやつとか、果てにはビスタ隊長が出てくるわでもう」
苦笑気味に笑う、きっとそんなに盛り上がるつもりは無かったのだろう。
「なるほどね......あの子は明日降りるわけだし、程々にするように言っておいて」
「...あっ、あー!!そうだったか、いけねェなアイツのこと勝手に身内に入れちまってた...」
頭の後ろをかきながら間違いなく本心を告げていた、むしろたった2日でここまで打ち解けてしまう彼に空恐ろしさすら感じるよ。
「まぁ、なんだ、2日間は間違いなくアイツは客じゃなくて俺達の仲間だったさ...、水ありがとうよ!」
笑いながら手を振り見送ると、僕も少し寂しさを覚えた海賊で船にいる以上、出会いと別れは仕方なのないことだ。
ある島で出会った奴が次の航海で訪れた時には亡くなっているなんてよくあるものさ。
でもどちらにせよ彼は船を降りて、僕らはまた海に出る。
それを決めるのは外野じゃダメなんだ、エクトルが覚悟を持って決めて行かなくちゃいけない。
それで僕らと行きたいって言ったら、それはそれで複雑だなぁ。
その日の夕飯も彼は仲良くなったクルーたちととっていた、彼は相槌をうち笑いながらもその眼は真っ直ぐで僕は少しだけ怯んでしまう。
なんという目だろうか。
元々彼は澄んだ瞳をしていたけれど今はその鋭さを増しているようだった。
何かあったのか、いやもう今夜で最後だ聞いてやっても出来ることは少ない、悪いものではないだろうと思い調理に戻った。
次の日村人たちを下ろし、物資の補給も含めて少人数のクルーたちも降りる
しかし少し前にこの島に立ち寄った、予め連絡を入れており用意してくれたものを積むだけですぐに出航だ。
村人たちも無事引渡したし、彼ともお別れかと思うとやっぱり寂しいものだ。
きっとこの船では最年少、いやハルタと近い歳かそれでも一番下の弟になる訳だし、みんな可愛がってたからね。
何人も寂しそうにしてる、おいそこ泣くなよ。
すると村人たちのほうで動きがあった、皆エクトルと言葉を交わして抱擁している。
その光景をみてあれ?と思った人は何人いるだろうか、最後の積荷が終わるとそのクルーに続いてエクトルが登ってくる。
『えっ?』
タン!と甲板に降り立ったエクトルに見送りに来ていたクルーたちが凝視している。
「ただいま!そしてよろしくお願いします!!」
ニッと歯を見せて笑うエクトルに、この野郎とかよく来たな!!!とクルー達に揉まれるまであと5秒。
それを見た各隊長の怒号が飛ぶまであと60秒。
今夜は新しい弟を迎えてきっと宴になるだろうから隊長と相談して、腕によりをかけて料理を作ってあげよう。
これからまた賑やかになるね、そう思うと自然と口もとが緩んだ。
ビックリするほど長くなった!!!!
こんにちはポポビッチ磯野です。
本編進めてるんです、進めてるんですよ!!?
でもノベライズが必要だとか(言い訳)漫画も追いついてねぇとか(言い逃れ)はい...すみません書きます、書きますよォ...(おいおい)
そうでしたお気に入り200人超えありがとうございます!٩(*´◒`*)۶♡
おら嬉しすぎて逆立ち、いや野球にした方がいいのかな!?
磯野ーー!!野球しようぜーーー!!!!
追記
誤字報告ありがとうございました!!!
では次回は本編でお会いしましょう!(:3[_____]
ポポビッチ磯野。