ハイスクールD×D Be The One   作:ユウジン

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前回までのハイスクールD×D Be The Oneは……

戦兎「皆からの声援を受け、遂に俺は最強アイテムであるジーニアスフルボトルを起動し、ジーニアスフォームへと変身!」
龍誠「さぁ兵藤 一誠に反撃開始だ!」
戦兎「まぁコメントでホントにジーニアスで大丈夫なのかぁ?って聞かれまくったけどな」
龍誠「まぁ兵藤 一誠だもんなぁ……」
戦兎「ま、その辺がどうなるかなこの後の108話をお楽しみに!」


守護神

「あれが桐生 戦兎の新たな力か……」

 

一誠はそう言って立ち上がろうとするが、それを忍が制する。

 

「私が相手をする」

「そうかい。ならどうぞ」

 

忍は四コマ忍法刀を手に、戦兎に向かって走り出す。それを戦兎は迎え撃つが、次の瞬間忍は消え、背後に現れると、戦兎に切りかかる。

 

「戦兎!」

 

リアスが叫んだ。しかし、

 

「なに!?」

 

戦兎の背後にもう一人ジーニアスフォームの戦兎が現れ、真剣白刃取りで止め、別の戦兎が蹴っ飛ばして忍を吹き飛ばす。

 

「はぁ!」

 

続けて戦兎は手を突きだすと、茨が伸びて忍を掴み、電流が流れる。

 

「がぁああああ!」

 

そしてそのまま自分の元に引っ張り戻し、レバーを一回回した。

 

《ワンサイド!》

 

すると体が暖色系に光り、右腕にエネルギーが集まると、引き戻した忍を殴り飛ばす。

 

《Ready Go!ジーニアスアタック!》

 

そこにクローン達が戦兎に一斉攻撃をするが、

 

「あれは……」

 

自分の回りをダイヤモンドで作った壁を出して防ぎ、クローン達に炎や電流を纏わせた、針を射出して牽制すると、そこから小型のUFOを多数出して、クローン達を襲わせる。更に戦兎はスマホの画面を空中に出して、そこに飛び込むと、更に多数のスマホの画面が出現し、

 

「よっ!」

 

画面から飛び出した戦兎は、すれ違い様にフルボトルバスターで斬り、別の画面に飛び込むのを何度も繰り返していき翻弄。そして、

 

《ワンサイド!逆サイド!Ready Go!》

 

レバーを二回回しながら、画面から飛び出した戦兎は寒色系に光りながら、回し蹴り。

 

《ジーニアスブレイク!》

「はぁ!」

 

その衝撃でクローン達を吹き飛ばし、戦兎は一誠を見る。

 

「どうなってんだ?それ」

「このジーニアスフルボトルには俺の持っている、60本のフルボトルの成分全てが入ってる。それにより今までにない組み合わせ。生物系同士や無機物系同士。後は三つ以上のフルボトルの組み合わせを行うことが出来る」

 

成程ね、と一誠は笑いながら、ロンギヌストリガーをセット。

 

《オーバー・ザ・エボリューション!》

「だが、俺の前じゃ無意味だ」

《ロンギヌス!ロンギヌス!ロンギヌス!レボリューション!フハハハハハハハハ》

 

ロンギヌスフォームに変身した一誠は、戦兎に飛び掛かる。

 

戦兎はそれを姿を歪ませて惑わし、避けると一誠の胸に一発。普通であれば、その程度の一撃で一誠にダメージは与えられない。筈だったが、

 

「あがっ!」

 

一誠は突如苦しみ、体に電流が走る。

 

「な、なんだ!?」

 

その中近づいてくる戦兎に、一誠は手を出して、神器(セイクリットギア)で攻撃をしようとするが、

 

「せ、神器(セイクリットギア)がでない!?」

《ワンサイド!》

「あぁ、だろうな」

《Ready Go!ジーニアスアタック!》

 

戦兎の拳が一誠に刺さり、後方に吹き飛ばす。

 

「じ、ジーニアスの力か!」

《ワンサイド!逆サイド!》

「あぁ、変身して理解した。元々こんな力は無かった筈なんだがな。それこそ神様からの贈り物かもな。まぁ俺は悪魔だけどな!」

《Ready Go!ジーニアスブレイク!》

 

戦兎は更に蹴りで、一誠を蹴り飛ばす。

 

「このジーニアスの能力は、神器(セイクリットギア)だろうが神滅具(ロンギヌス)だろうが、俺に触れられると一時的に使えなくなると言うものだ。そしてロンギヌストリガーによるロンギヌスフォームは、神滅具(ロンギヌス)をエネルギー源としている。だがそれに不調をきたせば……お前のロンギヌスフォームが大幅に弱体化する!」

「ふざけやがってぇ!」

 

一誠は歯軋りしながら戦兎に殴りかかるが、その拳をキャッチして掴むと、体から強烈なエネルギーが迸った。

 

「な、なんだ!?」

「そしてこの力はな。この世界の全てを守るための力だ。だからこの世界に仇をなし、この世界に悪意を持つものと戦う限り、ジーニアスは負けない!」

 

迸るエネルギーが赴くままに一誠を殴り、後ずさった一誠の背後に瞬時に回り込むと背後から一発。炎や電流のみならず、様々な属性の攻撃を単体で、時にはミックスして次々叩き込んでいく。

 

「がはっ!」

 

最後に強烈な顔面右ストレートを叩き込み、一誠は地面を転がると、

 

「これで終わりだ!」

 

戦兎は飛び上がってレバーに手を掛けたが、

 

「ヴァレリー!ギャスパー!俺を守れぇ!」

『っ!』

 

一誠の叫びに呼応し、モンスターへと変貌したヴァレリーとギャスパーは、一誠を庇う。

 

「ヴァレ……!」

 

本物のギャスパーが思わず叫ぼうとした瞬間。

 

「俺を信じろ!」

「っ!はい!」

《ワンサイド!逆サイド!オールサイド!》

 

戦兎はレバーを三回以上回すと、全身を七色に発光させて、線グラフの上に乗るとキックの体勢に入る。

 

《Ready Go!》

「いっけぇええええ!」

《ジーニアスフィニッシュ!》

 

背中から七色の翼も出し、戦兎は線グラフに乗って一気に降下。そしてそれはギャスパーとヴァレリーに炸裂。だが、

 

「なにっ!?」

 

戦兎のジーニアスフィニッシュが当たったヴァレリーは、侵食され変質して部分が崩れていき、その代わり本来の肉体が再構築されていく。ギャスパーも同様で、更に同時に元々の肉体にはダメージを負わせていない。しかし、一誠にはダメージが通っており、

 

「ぐぁああああああああああ!」

 

爆発と同時に、戦兎はヴァレリーとギャスパーを引っ張って爆炎から脱出。

 

「ヴァレリー!」

 

ギャスパーは叫んでヴァレリーの元に駆け寄ると、

 

「うぅ」

「生きてる……?」

 

ギャスパーはホッとすると、自分の体だったものを見て、腕から影を出すと、その体を影で呑み込んでいく。

 

「どうするんだ?」

「まだこの体には変異の駒(ミューテーションピース)が残ってるので、体ごと取り込んじゃおうかなと」

 

そんなことも出来るのか……と皆が思っていると、ガラっと音をたてながら、一誠は瓦礫の下から出てきた。

 

「ふざけんなよ……」

 

ブツブツと、変身が強制解除された一誠は喋りながら、戦兎を淀んだ目で見る。

 

「邪魔すんじゃねぇよ。俺は主人公だぞ……兵藤 一誠だぞぉ!」

 

ビキィ!と一誠の体が軋みを上げると、一瞬赤黒く歪み変質し始めようとしたが、

 

「一旦引くぞ」

 

と忍が四コマ忍法刀を起動し、一誠と共に消える。

 

「一旦ここまでですかね。それでは」

 

ユーグリットも一緒に消えていき、戦兎達だけが残される。そこに、

 

「おい戦兎!気を付けろ!」

「あぁ!」

 

襲い掛かってきたのは、吸血鬼だった者達。しかし、戦兎は慌てずフルボトルバスターを構えると、ベルトのレバーを三回回す。

 

《ワンサイド!逆サイド!オールサイド!Ready Go!ジーニアスフィニッシュ!》

 

すると、全身が輝くほど迸るエネルギーは、フルボトルバスターに取り込まれ、フルボトルの形状に変化する。

 

《ファイナルマッチデース!ファイナルマッチブレイク!》

 

戦兎はその銃口を空に向け発射。虹色の光となったそれは、拡散し地面に降り注ぐ。すると、先程まで一誠の手によって化け物だった者達は、次々と元の姿に戻り地面に倒れる。

 

「そんなこともできんのかよ」

「言っただろ?ジーニアスは対兵藤 一誠用の切り札だってな」

 

思わず感心した龍誠に、戦兎は何時もの自慢げで、でもどこか優しさのこもった笑みを浮かべる。まぁ仮面の下なので、一見分からないが、他の皆はちゃんとわかっている。

 

「取り合えずこれでひとまずは一件落着ね」

「まぁまだ兵藤 一誠の件が片付いた訳じゃねぇけどな」

 

リアスの呟きに、アザゼルは同意しつつもため息をつく。しかし戦兎は、

 

「大丈夫ですよ。例えまた兵藤 一誠が出てきたって構いません。何度だってアイツの野望は打ち砕いて見せます。この仮面ライダービルドがね!」

 

ドン!と胸を叩き、アピールする戦兎に、皆は思わず笑う。そんな光景を見ながら、

 

(そう言えば、こうして皆で笑うのは久しぶりね)

 

とリアスが少し感慨深げだったのは、余談だろう。




仮面ライダービルド ジーニアスフォーム

戦兎が対兵藤 一誠用に開発したビルドの最強フォーム。

単純なスペックは、クイーンの力を上乗せしているのもあり、ビルドのフォームの中ではトップクラス。

全てのフルボトルの力を好きな組み合わせで、更に好きな数組み合わせて使うことが出来る上に、フォームチェンジを用いずに、ノーモーションで行うことが可能。

だがその真価は、触れた相手の神器(セイクリットギア)を一時的に使用不能に出来ること。これは神滅具(ロンギヌス)でも関係なく、その能力自体も無効化できる。

例えば、赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)で倍加した場合。触るだけでそれを解除できる。ただし、倍加した力を魔力弾等に上乗せして撃つ場合、戦兎に触れた瞬間、倍加自体は解除されるが、素のままの魔力弾は残るため、その点はリゼヴィムの神器無効化(セイクリットギア・キャンセラー)には劣る。

ただ、この無効化能力は赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)の透過も無効化することが可能。

元々、兵藤 一誠は神器(セイクリットギア)を120%使いこなす才能と、神器(セイクリットギア)自体をガン積みすることで今の強さを得ているため、神器(セイクリットギア)を使用不能にされるとただの人間と同等になる上に、ロンギヌスフォーム時にやられるとエネルギー不足により、更に大幅な弱体化を喰らい、寧ろコブラフォームよりも弱くなってしまうと言うデメリットがあるため、非常に兵藤 一誠と相性が良い。

更に、ジーニアスフルボトルの特性で、悪意を感じるとスペックにブーストが掛かる。つまりこの世界に害をなそうとするものがいて、戦兎がその前にたつヒーローで有る限り、ジーニアスはどこまでも強くなる。

必殺技は、生物系のフルボトルの力を全て解放して放つ《ジーニアスアタック》・無機物系のフルボトルの力を全て解放して放つ《ジーニアスブレイク》・そして60本全てのフルボトルを解放して放つ《ジーニアスフィニッシュ》で、ジーニアスフィニッシュは、一誠の魔獣創造(アナイアレイション・メーカー)の力によって、肉体を侵食された人物を安全に元に戻すことも出来るなど、攻撃以外でも非常に強力。

そしてフルボトルバスターを持った状態で、ジーニアスフィニッシュを発動すると、ジーニアスフィニッシュのエネルギーが一時的にフルボトルの形状に変化し、フルボトルバスターに装填。そこから発動する《ファイナルマッチブレイク》があり、これは広範囲にジーニアスフィニッシュの治癒能力を撒き散らすことが可能。勿論攻撃も出来る。

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