ハイスクールD×D Be The One   作:ユウジン

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前回までのハイスクールD×D Be The Oneは……

戦兎「新たな力。ジーニアスフォームにより兵藤 一誠を返り討ちにしたが……」
龍誠「つうかジーニアス強すぎじゃね?俺のクローズマグマにもなんかこうないの!?」
戦兎「そりゃ順当にクローズを進化させたクローズマグマと、兵藤 一誠を倒すためだけに作ったジーニアスじゃ、色々違ってくるでしょうが。それに単純スペックならこっちでは、お前のクローズマグマの方が若干上だぞ?」
龍誠「でもなぁ~」
戦兎「ま、頑張ってハザードレベルあげていけよってな感じの109話スタート!」



告白

「よぅ」

「あ、先輩……」

 

吸血鬼領での激戦の次の日の夜。激戦の後は色々な事後処理もせねばならず、その辺りも含めてやって来たため、このリアス達の屋敷に帰ってきたのは、何だかんだでついさっき。

 

そして皆は各々全身の力を抜いて、平穏を享受していた。

 

そんな中、小猫は外の空気が吸いたくて、バルコニーに出ていたのだが、戦兎が出てきたのは正直気まずい。

 

「あの、失礼します」

 

小猫は足早にそこを去ろうとするが、それを戦兎は手を掴んで止める。

 

「ちょ、ちょっと待てって」

「な、何です?」

 

突然手を掴まれ、少し頬が熱くなる。フラれても、それでもやはり自分はこの人が好きなのだと、否が応にも自覚してしまう。

 

「少し話をしないか?」

「話?」

 

そんな戦兎からの誘いに、小猫は首を傾げながら、取り合えず話を聞くことにする。

 

「あぁー。そのだな。あれだ。あれあれ」

「?」

 

と妙に歯切れが悪い。戦兎は基本的に物事をはっきりと言う性格なので、自分から何か話題を切り出す際には、余りこのような切り出し方はしない。まぁ相手から、不意に聞かれたくないことを、突然振られたりすると結構狼狽したりするが。

 

そんな戦兎だが、妙にソワソワとしていた。

 

「もしかして私の取っといたケーキ食べました?チョコレートのやつ」

「え?あれお前のだったの?」

 

二人の間に木枯らしが吹く。

 

「食べたんですね……?」

「い、いやぁ……帰ってきたら腹減ってたもんでごめんなさい!」

 

ゴゴゴゴと小猫の纏うオーラが強まり、戦兎は土下座である。最近土下座をすることに抵抗がなくなったような……等と考えつつも、

 

「あいや、一旦それは横に置いといてだな」

「あれすごい楽しみにしてたんですけど……」

 

こ、今度買うから!と戦兎は小猫を宥め、咳払いしてから会話を再開。

 

「塔城。ちょっと話があるんだ」

「はぁ、何でしょうか?」

 

一体何が話したいのかと思いつつ、小猫は改めて聞く体勢になる。

 

「あぁ~。この前のデートの最後の話なんだけどさ」

「っ!」

 

ビクっと体を震わせ、小猫は視線を逸らしつつも、

 

「どうかしましたか?」

「いやあのさ、あれ嘘なんだよ」

 

は?と小猫は怪訝な目を向けると、戦兎がちょっと待てと言う。

 

「俺さ、兵藤 一誠を倒すため自爆覚悟だったからさ、最後くらいお前とデートして、嫌われ役になろうと思ってた」

 

バルコニーの柵を背もたれにし、戦兎は話を続ける。

 

「でも結局何だかんだで生き延びて、一応俺周りの決着もついたら、改めてお前との関係も決着着けねぇとなって」

「決着?」

 

話の全貌が見えず、小猫は益々困惑する中、戦兎は話を更に続ける。

 

「お前の嘘をついたのは、俺の未練だったからだ。俺を何だかんだ慕ってくれて、俺を好きでいてくれる。そんな大切な後輩だったからさ。だから自爆するときも、お前のことが頭をよぎった」

 

だから……と戦兎はそう言って、小猫の目を見ると、

 

「塔城 小猫さん。俺とお付き合いしてもらえませんか?」

「……」

 

一瞬。戦兎が何を言っているのか分からず、呆然と仕掛けたものの、

 

「え?私の事そういう風には見れないって……」

「それこそ嘘に決まってるだろ」

 

戦兎の言葉を聞いて、小猫の両目からポロポロと涙が零れ落ち、戦兎は目を見開く。

 

「お、おい!泣くなよ」

「だって、私をそういう風には見れないって言われて、悲しくて、でも嘘で、意味がわからなくて……」

 

すると戦兎は、ソッと小猫の目元を指先で拭う。

 

「ごめん。あのときはそれが良いと思ったんだ。でもお前を傷つけた。ごめん」

「……許しません」

 

小猫は戦兎の手を取ると、キッと睨み付ける。

 

「一緒に歩くときは手を繋いで、毎日好きだっていってくれて、キスもしてくれて……あとちゃんと名前で読んでくれるなら、まぁ許してあげないこともないですけど」

 

小猫の言葉に、戦兎は笑みを浮かべて頷くと、

 

「分かったよ。小猫」

「はい。戦兎さん」

 

ギュッと小猫は戦兎に抱きついてくる。それを戦兎も抱き締め返し、

 

「えぇと……取り敢えずじゃあ付き合うってことで良いのか?」

「言わせないでくださいよ。察してください」

 

と小猫は言うので、戦兎は苦笑いしてしまう。そう言うことで良いらしい。すると、

 

「じゃ、じゃあ約束を守ってください」

「約束?」

 

戦兎は意味がわからず首をかしげるが、小猫はゴニョゴニョ言いつつも、

 

「ゆ、許すときの条件です……」

 

耳まで真っ赤にして、小猫は言う。そんな姿が、堪らなく可愛いのだが、今はからかうのはやめておこう。それくらいのムードは読める。

 

「好きだよ。小猫」

「ん……」

 

戦兎は膝を折り(身長差的に立ったままだと目線が同じにならない)、小猫の肩にソッと触れてから、言葉を口にし、そのまま互いの唇を重ね合わせる。

 

触れさせあうだけの、簡単なキスだった。だがお互いの顔が、真っ赤になって熱を持ったのに気づく。

 

「お前顔真っ赤だな」

「戦兎さんこそ……それに私ははじめてなんですから」

「俺だってそうだよ」

「御姉様としてました」

「あれは医療行為だろ」

 

小猫は頬を膨らませ、戦兎は笑いながら小猫の頭を撫でながら、

 

「どうしたら機嫌直してくれる?」

「……キスをもう一回」

 

それくらいでよければ、と戦兎と小猫が顔を近づけあった次の瞬間。

 

「あ、ちょ!」

『ん?』

誰かの悲鳴と共に、ドサドサっと音を立てて何人かが折り重なって倒れた。どうやらこちらを覗き見してたらしい。

 

「お前ら……」

 

戦兎は頭を抱え、相手を見る。それは仲間達だ。

 

「いやぁ、あはは」

 

龍誠は、参ったねこりゃと笑って、

 

「あ、俺達行くから続きどうぞ」

「出来るか!」

 

と戦兎は叫ぶが、

 

「何耳まで赤くしてんのよ」

 

といってきたのは黒歌。だが彼女は次の瞬間、

 

「私とあんだけキスしまくったくせに」

『ぶ!』

 

突然の爆弾発言。それに思わず戦兎は、

 

「あ、あれは医療行為だっ……て?」

「そうですか」

 

ゴゴゴゴと、先程より空気が重くなり、小猫の目が据わっている。

 

「しまくった……ですか」

「ち、違うんだ小猫。誤解なんだ」

「そうですかへぇ……」

 

おい黒歌!どうにかしろ!と戦兎が見た頃には、既に彼女の姿はなく、それどころか他の皆も距離を取って、

 

『それじゃあ後はごゆっくり』

「あ!」

 

パタン。とバルコニーの窓を閉められ、戦兎は、小猫の方をゆっくり見る。

 

「お話。しましょうか」

「あ、はい」

 

今度は戦兎が涙を流しながら、小猫と話し合う。因みにこの件で、二人の上下関係が決まるのだが、まあそれはどうでも良いことだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方その頃。

 

「ふざけんなよぉおおおお!」

 

一誠は大荒れだった。それを見ていた忍とユーグリット。そこに、

 

「荒れてんねぇ。イッセーキュン」

「リゼヴィムか……」

 

一誠は やって来た初老の男に、顔を向ける。

 

「今お前のからかいに冷静でいられないぞ……」

「そう言うなって、面白い異世界を見つけたんだ」

 

リゼヴィムは手に持った装置を押すと、天井に映像写し出す。

 

「なんだあの耳に変な装置を着けてる奴等は……」

「なんでもこの世界は人間とロボットが共存する世界らしい」

 

そしてこのロボットは名前があるらしいぜ?とリゼヴィムは言うと、

 

「確か名前は……そう、ヒューマギアだ」




はい。と言うわけで今回で16章は終了です。如何がでしたか?

この章ではジーニアス登場もありましたが、戦兎の集大成であり、戦兎が今までしてきたことの結果が分かる章でもありました。それはビルドで居続け、そして皆と共に生きてきた戦兎と、それを見てきた皆の戦兎への思いが明かされる章であり、例えこの世界に本来いなくても仲間達に必要とされ、そして認められた戦兎と、兵藤 一誠であり、この世界に居て良いはずの彼が逆に皆から否定される。と言うある意味で対比となっていたりもしました。

そして遂に小猫ともくっつきましたね。えぇ、二人には幸せになってほしいものです。黒歌もね。これから絡ませていきましょう。

ですが次回はオリジナルストーリー。最後に出てきた名前で何なのか分かるかもですが、まあそれはね。次回でね。と言うわけで次章【夢へ飛ぶライジングホッパー編】でお会いしましょう!
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