ハイスクールD×D Be The One   作:ユウジン

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前回までのハイスクールD×D Be The Oneは……

戦兎「或人さんと無人を倒し、ゼロワンの世界を救ってから数日……」
龍誠「つうか結局兵藤一誠何しに来たんだ?」
戦兎「そんなの俺が聞きてぇよってな感じの118話スタート!」


第十七章 教員研修のヴァルキリー
祖母


「おうお前ら。堕天使の総督辞めて来たぞ」

『は?』

 

ゼロワンこと或人達との共闘から暫く経ったある日、アザゼルの突然の告白に、皆は硬直する。

 

さて、現在戦兎達は龍誠達の屋敷の地下にある、トレーニングルームでトレーニングに励んでいた。

 

いつまた兵藤 一誠が襲ってくるか分からない。その為全員のレベルアップは急務だ。その為皆それぞれここに集まっては弱点の克服や、長所の引き延ばしを行っていたのだが、そこにアザゼルがやって来て、前述のようなことを言い出したのだ。

 

「辞めたってどう言うこと?」

 

リアスの問いにアザゼルは、

 

「ヴァンパイアの一件で、今まで非協力的だった勢力も加入を表明してきたんだが、俺はオーフィスを勝手に匿っちまったからな。まぁその辺の責任だよ。仮にも和平を提案した立場だ。他の奴等に突っ込まれる前にシェムハザに押し付けてきた。ま、龍誠や戦兎が乗っ取られたり吸血鬼の騒動でバタついてて先伸ばしになってたからな。正式に総督の座を退いてきた」

 

やっと肩の荷が降りたぜ。と言いつつ、アザゼルは肩を回す。

 

「勿論これからも技術顧問として堕天使連中とは関わるがな。ま、これで教職に専念できる」

 

元々アザゼルは面倒見が良いので、先生という職業は自他共に認める天職だ。その為か若干ウキウキしている。

 

すると、

 

「後、客が来てるぜ」

『客?』

 

全員がまた首を傾げていると、アザゼルの横の足元に魔方陣が出現し、そこから上品な初老の女性が現れた。

 

「こんにちはリアス・グレモリー様及び眷属の皆様。私はゲンドゥルと申します」

「婆ちゃん!?」

 

礼儀正しく頭を下げたゲンドゥルと名乗った女性を見たロスヴァイセは、目をギョッとひん剥いて叫ぶ。するとゲンドゥルは頭を上げ、

 

「ロセ。そんな大きな声を出すものじゃありませんよ」

「で、でもなんで婆ちゃんがここに?」

 

ジロリ、とゲンドゥルはロスヴァイセを見る。

 

「ロセ。何でですって?逆に問いますが、折角なったヴァルキリーから突然悪魔になった不肖の孫の様子を見に来るのが変ですか?」

「いやぁ、その……」

 

祖母からの問いに、ロスヴァイセはシドロモドロになりつついると、

 

「全く。勝手に悪魔になった挙げ句ロクに連絡も寄越さないし。で?最近どうなんだい?彼氏くらい出来たのかい?」

「か、彼氏なんているわけねぇべさ!」

「まさかあんたこんなイケメンがいるってのに何もないってのかい?」

 

と戦兎達を見るゲンドゥル。タイプは違えど、戦兎も龍誠も祐斗もそれぞれイケメンだ。しかしロスヴァイセは素に戻って狼狽しつつ、

 

「あ、あたりめぇだべ!皆大切な仲間だ。ばっちゃが思うような間柄じゃねぇよ」

「はぁ~。全く。我が孫ながら顔は良いのにここまでとはねぇ」

 

ゲンドゥルは曾孫の顔はまだ先かね。なんて言っていると戦兎が、

 

「まぁ、ロスヴァイセさんって美人の前に残念な、着きますからねぇ」

『うんうん』

「どういう意味ですか!?」

 

思わず皆が頷く中、ロスヴァイセは驚愕しながら、思わず叫ぶのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いやぁ、それにしてもロスヴァイセがあのゲンドゥルの孫だったとはねぇ」

「知ってるのか?」

 

トレーニングの後、戦兎はベルトのメンテナンスを行っていたのだが、そこにやって来た黒歌に言われ、首を傾げていた。

 

「北欧では超有名人よ。まぁロスヴァイセも独自の魔方陣を使ってるし、血筋かしらね」

「独自の魔方陣?」

「分かってないかもしれないけど、ロスヴァイセの魔方陣って、とんでもなく計算に計算を重ねたものよ。無駄を限界まで削り、消耗を押さえつつもその上で威力は維持している。相当才能あるわよ。ま、この辺は私よりルフェイの方が詳しいけどねぇ」

 

黒歌がそこまで手放しに誉めるということは、あの人そんな凄い人だったのか……と戦兎はクラスメイトからロスヴァイセちゃん、なんて親しみを込めて呼ばれている姿を思いだす。

 

「でも孫のために態々大変ね」

「いや、他にもソーナ会長が今度建てる学校の講師として呼ばれたそうだ」

「あら、あの話もうそんなに進んでたのね。でもなんで悪魔の学校に?」

「魔力の扱い方が苦手な奴でも魔法の適正はあるかもしれないからってさ」

 

成程ね~、と黒歌は頷く。

 

「しかし誰でも通える学校かぁ。ホントに叶えちゃうとはね」

「だな。まぁ匙いわく、まだ学校ができただけで教師の手配も授業や教育方針等といった中身もまだまだらしいからな。やっとスタート地点に立ったって言ってたよ」

「大変だったみたいだしねぇ。特に建設予定地決めの辺りから」

「まぁシトリー家の領地でやれば会長じゃなくて、レヴィアタン様の政治目的って取られかねないしな。ただでさえ昔ながらの悪魔の上役は、この学校建設には否定的だった。その性で部長も表立っては支援できなかった位だし」

 

サーゼクス・ルシファーの妹だからねぇ、と黒歌は肩を竦めた。

 

「ま、取り敢えずアガレス領の田舎町に取り敢えず試験的に設立、って感じらしいぜ」

「ふぅん」

 

すると、黒歌が少し目を細め、

 

「そう言えば戦兎、話が少し変わるんだけど、あんたはどうすんの?」

「どうするって?」

「ソーナ・シトリーや匙は夢を着々と叶えてるけど、あんたは何かないわけ?悪魔の人生は長いのよ?色々目標立てといて損はないと思うけど?」

 

そう言われ、確かに自分自信の夢としてはあまり考えたことがなかったことに、戦兎は気づいた。

 

「うぅん。仮面ライダーとして戦うことは勿論だけど、他にだろ?」

「当たり前でしょ」

「難しいな……取り敢えず今は兵藤 一誠をどうやって倒すかって方を考えるのが忙しくてな」

「んで、それもその一環ってやつ?」

 

そう言うこと、と言いながら戦兎は、黒歌にフルボトルを二本見せる。

 

「名付けてクロコダイルフルボトルにリモコンフルボトル。サイラオーグさんのクロコダイルクラックボトルを使って作ったんだ。そしてこっちのリモコンフルボトルは……」

 

ライのギアリモコンフルボトルでな。と戦兎は言うと、黒歌も目を伏せた。

 

「ライのためにも、絶対勝たないとな」

「そうね」

 

戦兎はそう言いながら、作業を再開させると、黒歌はその横顔を覗き込む。

 

「どうした?」

「んーん。なんでもない」

 

んふふ。と悪そうに笑う黒歌に、戦兎は眉を寄せた。すると、

 

「ちゅ」

「っ!」

 

何の前触れもなく、いきなりキスをしてきた黒歌に、戦兎はビックリついでに椅子から落っこちる。

 

「???」

 

いったい何のことだかわからず、戦兎はクエスチョンマークを浮かべながら固まる。

 

「な、何を急に!?」

「いやぁ、何か良いかなって」

 

何かって何!?と戦兎が軽くパニクっていると、

 

「何をしてるんですか?」

「っ!?」

 

ビキィ!と戦兎の体が固まり、ギギギ……と錆び付いた機械みたいな動きで振り替えると、そこには体から炎を立ち上がらせた(恐怖から来る幻影)小猫が、仁王立ちで立っていた。

 

 

「何ってキスしただけだけど?」

 

なにか問題でも?と言いたげな雰囲気の黒歌に、小猫は詰め寄ると、

 

「黒歌姉様とは言え、冗談でやって良いことと悪いことがあります」

「冗談じゃないって言ったら?」

 

はい?と小猫はポカンとしてしまうと、黒歌が吹く。

 

「ま、冗談だけどね~」

「っ!」

 

ぶん!と小猫は拳を放つと、黒歌はヒラリと飛び上がって回避。

 

「丁度良いわ。仙術での戦い方を鍛えてあげる」

「上等です」

 

そう言って二人はぶつかり合い、

 

「あのー。この実験部屋でやりあうのは辞めてもらえませんかねー」

 

既に退避を終えた戦兎がそう呟くのだが、それが彼女たちに届くことはなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふふ~ん♪」

 

一方その頃、龍誠は袋を片手に鼻唄を歌いながら歩いていた。

 

お気に入りのプロテインが特売で安く手に入り、ご満悦である。

 

すると、

 

「あれ?」

 

視界の先に両手からパンパンの袋を持ったロスヴァイセが歩いていた。

 

と言うのも、彼女は見た目は美人なので、目立つのである。そこで、

 

「おーい。ロスヴァイセさーん!」

「ん?あ!龍誠君じゃないですか」

 

龍誠の声にキョロキョロと辺りを見回したロスヴァイセは、龍誠を視界に入れると此方に駆け寄ってくる。

 

「買い物ですか?」

「はい。今日は休みなので100均で色々と」

 

そう言って袋の中を見せてくると、中には大量の商品が入っていた。

 

「素敵です。これだけのクオリティを持ちながらも全てが100円。日本ってなんて素晴らしいんでしょう!」

 

こう言うところが残念な美人と呼ばれる所以なのよなぁ。と龍誠は溜め息を吐きつつ、

 

「これから帰りですか?あ、持ちますよ」

「えぇ、この量の荷物ですしね。

あ、大丈夫ですから」

 

世間話をしつつ、グッと互いに荷物を掴みあう。

 

「申し訳ないですし大丈夫ですから」

「いやいや、筋トレにもなりますし持ちますって」

 

そう言い合って暫し引っ張りあったが、ロスヴァイセは諦めて手を離した。

 

「分かりました。お願いします」

「えぇ」

 

そして二人で歩き出すと、

 

「でもゲンドゥルさんでしたっけ?お祖母さんって有名な人なんですよね?」

「えぇ、現役時代はヴァルキリーとして活躍していた人でして。と言うか、自慢するわけではないのですが、うちの家庭は総じて優秀な人が多いんですよ。私は落ちこぼれですけど」

 

落ちこぼれ?と龍誠は首を傾げると、

 

「私って攻撃系の魔法しか使えないんですよ。でもそれってうちの一族の得意な魔法ではなくてですね」

 

アハハ。と苦笑いをロスヴァイセは浮かべながら、

 

「まぁだからといって、家族や親戚の不当に扱われたりしませんでしたよ?流石に攻撃系の魔法しか覚えれない時は笑われましたが」

 

いっそ不当に扱われた方が反発できてよかったかもしれませんね。とロスヴァイセはまた笑う。

 

「良い家族なんですね」

「えぇ、とても優しくて暖かい家族で……あ、すみません」

 

そこまで言って、ロスヴァイセはハッとして口を抑える。龍誠の過去を考えれば、あまり家族の自慢はしない方がいいと思った。しかし、

 

「え?あぁ!別に気にしないでください。俺の本当の両親だって、優しくて暖かい普通の親だったんですから。それに、俺には今はオカ研メンバーって言う仲間がいますしね」

 

と言う龍誠に、ロスヴァイセは笑みを浮かべる。すると、

 

「ん?」

「どうしました?」

 

龍誠はロスヴァイセに問い掛けると、

 

「可笑しい。さっきまで人通りか多かったはずなのに」

「え?あれ?」

 

そう、まだ昼間だ。それにさっきまで人がかなり歩いていたはずなのに、いつの間にか人一人いない。それどころか気配がしない。

 

「なんだ?」

 

嫌な予感がして、龍誠はビルドドライバーを装着。ロスヴァイセも魔方陣を展開。そこに、

 

「ふふ、やはりこの銀髪は素晴らしい」

『っ!』

 

ロスヴァイセは突然背後から髪を触られ、生理的な嫌悪感から振り返り様に魔法を撃つ。龍誠も咄嗟に振り替えると、

 

「危ない危ない」

 

それを飛び上がってバク転で避けながら、地面に着地した男は乱れた髪を直す。そこに居たのは、

 

「たしかお前は……グレイフィアさんの弟の!」

「えぇ、お久し振りですねクローズ。ユーグリット・ルキフグスですよ」

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