ハイスクールD×D Be The One   作:ユウジン

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前回までのハイスクールD×D Be The Oneは……

戦兎「兵藤 一誠との戦いに向け、ライダーシステムのアップグレードを行う俺達」
龍誠「そんな中、遂に匙やソーナ会長の夢である学校が完成する!」
戦兎「しかし勿論何事もなく終われるはずもなく……」
龍誠「たまには平和に行きたいんだけどなぁ……」
戦兎「俺だってそう思ってるよ。ってな感じの121話スタート!」


学校

「おめでとう。ソーナ」

「ありがとう。リアス」

 

本日リアスに連れられ、戦兎達はアガレス領にあるソーナ達の学校にやって来た。

 

本日から開校なのだが、入学希望者が想像以上に殺到したらしい。

 

その為元々用意した講師が足らず、戦兎達も今日はお手伝い要因として動くことになっている。

 

「うぅん……」

 

そんな中、戦兎は唸っていた。先日の黒歌のやり取り……結局黒歌は今に至るまでチャカしてない。

 

今までああいった場合結局は最後に黒歌がチャカして、なあなあで終わっていたのだが、今回はそれがないのだ。

 

だからと言って本気にすると痛い目に遭うタイプだが、あの一件以来黒歌の家でのスキンシップが増えた気がする。

 

その度に逃げたりするのだが向こうの方が一枚上手ですぐに捕まってしまう。それだけならまだ良い……事はないが、挙げ句小猫に見つかって黒歌とのバトルが勃発したりするし、小猫から睨まれる。

 

外では比較的マシなのだが、どうしたものなのだろう……正直黒歌は魅力的な女性であるのは客観的に見ても思えるのだが、自分には小猫がいる。

 

いや悪魔が重婚が可能(と言うか重婚している方が多い)とはいえ、それでもなぁ……と悶々していると、

 

「何暗い顔してんだよ戦兎。子供達にそんな顔見せんのか?」

 

と匙が声を掛けてきた。

 

「折角あの仮面ライダービルドにして転生してからあの短期間で中級悪魔に昇格した期待の新星・桐生 戦兎何だからもっとシャキとしろって」

「期待の新星ねぇ」

 

そう。もう大分前に受けた中級悪魔への昇格試験。前々から内々では教えられていたが、禍の団(カオス・ブリゲード)への対処もあり遅れていたものの、先日正式に通達が届いた。

 

転生悪魔でこの短期間で中級悪魔への昇格かなり珍しいらしく、冥界では龍誠や佑斗に朱乃も並んで結構なニュースになったらしい。

 

本来であれば何十年単位で昇格出来るかどうかと考えれば、一年もしないうちに昇格した戦兎や龍誠に、こちらも数年で昇格した佑斗や朱乃。どれも禍の団(カオス・ブリゲード)戦における重要チームであるグレモリー眷属の一員で、話題性があったのも大きい。

 

しかしあの場では結局流れたものの、あの日以来黒歌から想いはヒシヒシ感じるようになっていった。

 

元々戦兎は、デリカシーは無くても人からの好意に鈍いわけではない。なので、黒歌からの想いを感じないわけではないが、同時にどう対応するべきか悩ましい。とは言えこれは周りに相談できない。

 

「まぁ戦兎。もし悩んでるなら話くらい聞くけど?」

「……お前じゃ頼りにならねぇなぁ」

「おいこら」

 

匙はピキピキとコメカミを痙攣させ、戦兎をジト目で睨むが、未だにソーナと関係を進めれてない匙にこういった相談はなぁと思う。と言うか、戦兎の周りに恋愛関係の相談を出来そうな奴が殆どいない。

 

ドルオタとかセンス壊滅男とか恋愛興味ない野郎とか女装後輩とか……精々龍誠だが、それもなんだかなぁだ。

 

(自分で考えるしかないか)

 

等と戦兎は一人で納得していると、

 

「それでは皆さん。まずは校舎の案内をしますね」

 

とソーナの号令の元、戦兎達は歩き出すのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「立派なものね」

 

校舎を案内される中、リアスはソーナに言うと、

 

「えぇ、お陰様で入学希望者も沢山来てくれてる。それどころか日に日に多くなっているわ」

「でも逆に言えば、それだけ教育が行き届いていないと言う証拠でもある……か」

 

そうね。とソーナはリアスの言葉に少し視線を落とす。

 

「日本は良いですねリアス。義務教育と言うシステムは良い。身分に関わらず教育を施す事が出来る」

「冥界では考えられないわよね。身分に関わらず教育がされるなんて」

 

リアスは現在、ゲンドゥルが担当するクラスの子供達に囲まれている戦兎たちを見て微笑む。

 

「でもこの学校が成功して、これか続いていけば、あの中に将来の厄介なライバルが生まれるかもしれないのよね」

「嫌ですか?」

 

まさか、とソーナの問いにリアスは笑う。

 

「私はレーティングゲームの覇者になるのが目標よ。誰が立ち塞がろうと、関係ないわ」

「貴女らしい」

 

そんなリアスに釣られてソーナも笑うと、ふと思い出したような顔になる。

 

「ですが、大丈夫なのですか?内々に話が来てるのでしょう?将来的に戦兎君とギャスパー君にはレーティングゲーム中能力の使用制限が設けられると言うのは」

「まぁ……ね」

 

ギャスパーは停止世界の邪眼(フォービドウン・バロール・ビュー)の能力の都合上、元々制限が設けられやすかったが、能力が変化し、更に危険性が増した。

 

そして戦兎だが、戦兎の場合厳密にはジーニアスの力だ。

 

特に神器(セイクリットギア)の使用をできなくする能力で、無条件に神器(セイクリットギア)どころか神滅具(ロンギヌス)まで使えなくする。使えなくするだけではなく、攻撃すら無効化してしまう。厳密には神器(セイクリットギア)の力を上乗せした攻撃だと、上乗せする前の攻撃は消せないが、それでも純粋な神器(セイクリットギア)の力による攻撃であれば完全に無効化できてしまう。

 

転生悪魔が増えてきている中、転生悪魔にはその性質上神器(セイクリットギア)持ち多い中、将来的に戦兎はバランスを大きく壊しかねない。

 

しかも単純スペックも高く、ジーニアス状態の戦兎は既に最上級悪魔所か、魔王クラスに手が届こうとしている。

 

「まぁ、その辺りも上手くやるのがキングの仕事だから頑張るわ」

「そうね」

 

すると二人がそんなやり取りをしていると、

 

「む?リアスにソーナか」

「あら?サイラオーグじゃない」

 

リアスが振り替えると、そこにはサイラオーグが子供達を連れて歩いてきた。

 

「戦兎達が着いたと聞いてな。一度授業を休みにして連れてきた」

「困りますねサイラオーグ。勝手に授業を休みにされては」

 

キラリと眼鏡を光らせ、サイラオーグをソーナは睨み付けるが、サイラオーグは笑い、

 

「良いじゃないか。子供達は楽しそうだ。一先ず今日はこうして楽しいことをするでも良いだろう?」

「全く」

 

堪えていないサイラオーグにソーナは嘆息しながら、戦兎達のいる方を見ると、

 

子供達をゲンドゥルに渡し、ヘロヘロになった戦兎がやって来た。

 

「こ、子供達はパワフルだ……」

「ふふ、お疲れさま」

 

リアスに労われながら、戦兎は子供達を見る。

 

「俺、絶対兵藤 一誠倒します」

『え?』

 

突然の宣言にリアス達は目を丸くすると、

 

「子供達が言うんです。将来はあぁなりいこうなりたいって。皆夢があって、希望がある。凄いキラキラしてて、笑ってた」

 

グッと拳を握りしめ、戦兎は真っ直ぐ子供達を見つめながら、

 

「だから俺は兵藤 一誠を倒します。倒すだけじゃない。兵藤 一誠を倒して、あの子供達が胸張って夢を語って、それを叶えようと出来る世界にしたいです」

「それは普通の悪魔ではできないことだ」

 

サイラオーグの言葉に、戦兎は頷く。戦兎の言ったことは、桐生 戦兎でも仮面ライダービルドでも出来ない所が出てくる。

 

「俺、もっと偉くなります。あの子供達色んな道を選べるように」

「うむ」

 

もっと偉く。戦兎がまだ漠然とだが、黒歌に言われた兵藤 一誠よりも先の未来の夢の原石だった。それが意味する言葉にサイラオーグは笑みを浮かべつつ、ジャケットの前のチャックを全開に。すると、

 

《共に頑張ろう》

 

と書かれている。

 

「あの……いつ仕込んだんですか?」

「ふ。企業秘密だ」

 

この人の服のセンスはやっぱり変だ。なんて思っていると、

 

「あれ?サイラオーグ。彼は……」

「む?」

 

リアスに言われ、その視線の先をサイラオーグも見ると、

 

「マグダラン?」

 

サイラオーグは少し驚きつつも、

 

「すまん。少し席を外す」

 

と言い残し、走り出す。するとマグダランも何処かに走っていき、

 

「あの人は?」

「サイラオーグの腹違いの弟よ」

 

腹違いの弟と言う言葉で、戦兎も察する。サイラオーグが次期当主だった弟を倒して、今の立場になったのを覚えていた。

 

しかしこうして出てくるのだから、意外と兄弟中は複雑ではあれど、良好だったりするのだろうか?何て戦兎が思っていると、

 

「あの……」

 

と声を掛けてきたのは一組の男女だった。男性の方に覚えがないが、女性の方は見覚えがあった。

 

「あ!確か……リレンクスのお母さん

「は、はい!ご無沙汰しております!」

 

リレンクスのお母さんは笑みを浮かべ、頭を下げる。

 

「リレンクスでしたら彼処で授業を受けてますよ」

「えぇ、でもその前に私達桐生 戦兎さんにお礼を言いたくて」

 

お礼?と戦兎は首を傾げると、

 

「あの子は……生まれつき魔力が少なく、同世代の子達が出来る事が出来ませんでした。そのせいかいつの間にか笑わなくなっていました。私たち夫婦にとってはやっと出来た子供です。魔力が少なくても大切な我が子です。でもリレンクスにとっては、周りが出来るのに自分が出来ないと言うのは、辛かったようです。でも桐生さんのビルドを見るようになってから昔のように明るくなり、今ではビルドと約束したから強くなって皆を守れるようになるんだって言って……」

 

と言ったところで、

 

「お母さん!」

 

リレンクスが走ってやってきた。

 

「見て!出来るようになったんだ!」

 

と言って見せたのは、小さな小さな炎だ。ゲンドゥルに教わった、初歩の初歩の魔法。

 

だが魔力が少なかったリレンクスにとって、大きな一歩だった。

 

それ見た母親だけではなく、父親も目に涙を浮かべ、凄いなとリレンクスを誉めている。

 

そんな光景に戦兎達も思わずジーンと来たところに、

 

『っ!』

 

ドン!っと突如大きな爆発と地響きがし、戦兎達は咄嗟にその方向を見た。そしてそこには……

 

「お前は!」

「よう。久し振りだなぁ戦兎ぉ!」

 

兵藤 一誠が立っていた。

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