ハイスクールD×D Be The One   作:ユウジン

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前回までのハイスクールD×D Be The Oneは……

戦兎「突如襲い掛かってきたのは、仮面ライダージオウを名乗る兵藤 一誠が現れ、俺達に襲い掛かってきた!」
龍誠「ジオウの兵藤 一誠の目的は何なのか……そして戦兎は何処に行ってしまったのか!」
戦兎「そんな感じの128話スタートです!」



妹

「うぅん……」

 

背中に走る痛みに顔を歪め、戦兎は目を覚ますと、そこは何処かの家の屋根の上だった。

 

「俺は……そうだ!兵藤 一誠!」

 

ジオウの方の!と戦兎は立ち上がるが、

 

「何だよこれ」

 

眼前に広がる景色に戦兎は驚愕した。

 

眼前の街は炎が上がり、爆発や悲鳴が聞こえてくる。

 

「た、助けて!」

「っ!」

 

悲鳴に戦兎は反応し振り替えると、そこには魔獣に襲われて逃げ惑う女性がいた。

 

「くそ!良く分からねぇけど変身!」

《鋼のムーンサルト!ラビットタンク!イェーイ!》

 

見てるわけにもいかず、戦兎がビルドに変身するとドリルクラッシャーで魔獣を切って蹴り飛ばすと、

 

「大丈夫ですか!?」

「ひっ!いやぁあああ!」

 

え?と戦兎が呆然とする中、女性はまた悲鳴をあげて逃げ出してしまった。

 

「今……俺を見て逃げた?」

 

魔獣と間違えたのか?と思いつつ、戦兎は再度魔獣を見ると、仲間と思われるやつらもやって来ている。

 

「しょうがねぇ。来いよ!」

 

戦兎がドリルクラッシャーを構えると、魔獣に向かって走り出すのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「来たようだね」

 

戦兎の様子を遠くから見る影がある。声音からして男だが、そこまで年が行っている様子はない。

 

「仮面ライダー……ふふ、君は僕が否定してあげるよ」

 

そう呟く男の手には、エボルドライバーと、戦兎のラビットフルボトルとタンクフルボトルに似て、だが禍々しい模様が彫られたボトルが握られていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ!」

《Ready Go!ボルテックフィニッシュ!》

 

魔獣にキックを叩き込み、戦兎は一息吐きながら周りを見回す。

 

あちこちの家はボロボロになっており、酷い状況だった。

 

「あれ?」

 

そんな中、戦兎は電柱に駆け寄ると、そこには駒王町と書いてある。つまりここは駒王町と言うことだ。

 

「俺が気絶している間に町がこんなことに?」

 

一体何が……と思いつつ、ジオウの一誠はどこに行ったんだと思っていると、

 

「居たぞ!」

「ん?」

 

戦兎は声のする方に向き直る。するとそこには先程助けた女性や、他にも角材やら金属バットやらを持った人々が戦兎を取り囲んだ。

 

「えぇと、どちら様?」

 

何か嫌な予感が……と戦兎が思った次の瞬間!

 

「ビルドだ!殺せぇ!」

「ですよねぇ!」

 

全員に襲い掛かられ、揉みくちゃにされる戦兎。しかし戦兎は人々の足の間から這い出ると、そのまま逃げ出す。

 

「あそこだ!追えぇ!」

「このまま殺されるくらいならやってやる!」

「こっちだぁ!」

 

四方八方からやってくる人々に、

 

「あぁもう!何がどうなってんだよ!」

《ビルドチェンジ!》

 

戦兎は走りながらバイクを出すと、そのまま走りだして逃げた。

 

「逃がすなぁ!」

「いぃ!」

 

パン!とお巡りさんが銃まで撃ってくる。変身していれば当たってもどうって事はないが、それでもいい気分はしない。

 

「死ねぇええええ!」

「うわぁ!」

 

そこにバイクに飛び付いてきた人を振り落とし、戦兎はバイクを爆走させる。

 

「一体どうなってんだよぉおおおおおおお!」

 

戦兎のそんな悲痛の叫びが、空に木霊するのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「じゃあ改めて聞くわね。貴女の名前は?」

「兵藤 実奈。年齢は16歳。駒王学園の一年生です!宜しくお願いします!兵藤 一誠の妹してます!」

 

ビシッと元気に答える実奈に、リアスは頷きながら、

 

「驚いたわ。別の世界の兵藤 一誠には妹がいるのね」

「まぁ私は本来いない存在ですけどね~」

 

実奈と名乗った少女の言葉に、リアス達は首を傾げると、

 

「そっちの兵藤 一誠に合わせるなら、私は転生者ってやつなんです」

『っ!』

 

実奈の言葉に、その場の全員が身を強ばらせた。

 

「あ。ちょ、ちょっと待ってくださいね?私はどっちかって言うと原作準拠派と言うか原作を第三者から見ていたい派なのでそっちの世界の奴みたく関わりたくないタイプなんですよ。なのに神様のやつ……勝手に赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)付与してくんだから……」

 

最後の辺りはブツブツ言っていて聞こえなかったが、取り敢えずは敵意はないのか?と思いつつも、あの襲い掛かってきたジオウの兵藤一誠の妹だ。油断はできなかった。

 

「じゃあ次の質問。何で私たちを襲ったの?」

「いやぁ、それに関しては申し訳ない。こっちとしても色々事情がありまして。とにかく手っ取り早くビルドと言うか、桐生 戦兎さんの力を頂く必要があったんですよ」

 

どういう事だ?と皆は目を合わせていると、

 

「うちの世界で暴れてる奴がいましてね。そいつを倒すのにビルドの力が必要だったんですよ」

「だったら戦兎がそっちの世界に行けば良かっただろ」

 

龍誠のそんな問いに、実奈は苦笑いを浮かべると、

 

「それがそう言うわけにも行かなくてですね。お兄ちゃん曰く、アレはビルドじゃないと倒せない。でもビルドでは倒せない。らしいですから」

『はい?』

 

言っている意味がわからなかった。そりゃそうだろう。今の実奈の言っている意味は矛盾している。だが実奈の表情は真面目なものだ。

 

「じゃあ次。戦兎はどこ?何で襲ってきたの?せめて事情を話すとかあったんじゃない?」

「それはですね……」

 

神妙な顔で答える実奈に、全員が思わず息を飲む。そして、

 

「わかりません」

『だぁ!』

 

ズルッと全員で思わず、ずっこけ掛けた。

 

「分からないって!」

「いや私もまずは話してって言ったんですけどね?お兄ちゃんがそれはしたらダメだって言いましてね?理由は聞いても教えてくれないですし。あと多分戦兎さんはお兄ちゃんと一緒に私たちの世界にいっちゃんたんじゃないかなって」

 

実奈がそう言うと、突然の彼女の体からガクンと力が抜け、纏うオーラが変わる。

 

「まぁ、相棒は嘘が下手で単じゅ……じゃない、素直だからな。下手な事は教えられまい」

「ちょっとドライグ!今単純って言ったよね!」

 

事実だろう。何だとー!と突然一人二役で寸劇を始めた実奈に、リアス達は困ったような表情を浮かべつつ、

 

「えぇと、そちらはドライグだったっけ?」

「あぁ、赤龍帝・ドライグ。と名乗った方が分かりやすいか?」

 

いやそれは分かるけど……と皆は顔を見合わせつついるとアザゼルは、

 

「だとしたらおかしいな。赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)の所有者だったとしても、お前がこうして表に出てくるのは出来なかった筈だ。ましてやさっきのあの姿は、お前が神に赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)にされる前の、言うなれば全盛期の姿じゃねぇか」

「うむ色々あったんだが……」

「色々あって私が死んじゃってドライグが完全復活して、一緒に私もくっついてきたって感じですかね」

 

その色々が一番気になるのだが、と皆が思うと、

 

「まぁ、今は俺が本体だと思えば良い。本来なら俺が相棒に赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)として着いているのを、逆に俺に相棒がくっついている状態だ。この姿も燃費と小回りを考慮して擬態しているに過ぎない」

「そうか、だからおっぱいが小さくなったのか。通りで復活してから小さくなったと……」

「いや元々こんなもんだが?」

「こんなもんとな!?」

 

いやもっとナイスバディだったでしょ!と叫ぶ実奈と、何を言ってるんだと呆れるドライグは、人格を次々入れ換えながら口論している。

 

そんな様子にまたもやリアス達はポカンとしそうになったが、

 

「お、オホン!」

「あ、すいません。ドライグっていつも余計なことばかり言うから」

「相棒もな」

 

何て言ってまた口論に発展し掛けるが、これ以上好きにさせると話が進まないので、リアスは無理矢理話を続ける。

 

「それで?その暴れてるやつって何者なの?戦兎からジーニアスになる力を奪うまでの敵なんでしょう?アレほどの力を持つそっちの世界の兵藤 一誠がああ言うほどなのだから」

 

ふむ……と実奈は一息吐くと、

 

「そいつの正体は分かりません。でもそいつは仮面ライダーアンチビルドと名乗ってました」

『っ!』

 

その場の全員が息を呑む。ビルドの名を関するライダー。そんなライダーを送るやつなんて一人しかいなかった。そして実奈は言葉を続けて、

 

「そいつだけじゃない。こっちの世界は今数えきれないほど魔獣が次々襲い掛かってきてるし、ヘルクローズとかイービルローグとか言う見たことない仮面ライダーまで襲ってくる。お陰で町は大混乱。そんでもってボロボロですよ」

「ごめんなさい」

「え?あ、そっちの世界の部長達のせいじゃないですよ!?悪いのはそっちの兵藤 一誠!ってか世界を滅茶苦茶にするなんて兵藤 一誠の風上におけない!マジで解釈違いなんだけど!」

「そっちの世界の奴等がちゃんとしていれば良かったのは本当だろう」

 

ちょっとドライグ!と実奈は嗜めるが、ドライグは言葉を続ける。

 

「厄介な相手何だろう。強いんだろう。だがな、そんなもの他の世界には関係ない。理不尽を与えられ、大切なものを奪われるだけだ。お陰で先日避難の遅れた住人を助けようとして相棒が怪我をした。連戦が続いて俺が眠っていたところでな。幸いこっちのアーシアのお陰で今は平気だが、もしまた相棒が命を落としていたらと思うと肝が冷える」

『……』

 

ドライグの言葉が、刺のようになって皆の胸に刺さった。

 

「実際のところ、俺はそこまで不満がある訳じゃない。こっちだってお前達にいきなり襲い掛かっているし、どうしようもないほど厄介な相手と言うのは存在する。聞いた範囲でだが、相手の強さもそれなりに理解しているつもりだ。だがお前達は覚悟しておいた方がいい。お前達が倒すのが遅れれば遅れるほど、世界が壊されれば壊されるほど、奪われていった者が生まれる。その奪われた者達の中には、奪い返そうとするだろう。それの意志が兵藤 一誠に向くとは限らない。兵藤 一誠ではなく、倒すのに手間取ったお前たちに向くこともあるだろう。意志が悪意になり、今度はお前達に理不尽を与える存在なってしまうかもしれない」

『……』

 

ドライグの言葉に、皆が口を閉じた。それは皆が感じていたことだ。だがそれを口にしなかった。

 

兵藤 一誠の居場所は掴めない。世界中の勢力が力を合わせて探しているが、影すら掴めない。

 

基本的に、兵藤 一誠側から姿を見せるのを待つしかない。だがその間も他の世界が襲われていく中、待つことしか出来ない。

 

「……」

 

リアスは息を吐く。別の世界。消えた戦兎。アンチビルド。問題は山積みだ。

 

(本当に、やってくれるわね。兵藤 一誠)




セイバーもう最終回なの……?
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