戦兎「一誠との激戦を終え、日常に帰っていく俺たちだったが」
智宏「いやぁ。改めてお世話になりました」
戦兎「いやいやいいんだよ。俺も助かったからな」
智宏「って言っても、まだあいつは生きてますし、大変なのはこれから……ですかね?」
戦兎「そうだな。新たな脅威であるビジターもいるが、俺たちは負けないぜ!」
全員『そんな感じの153話始まるよー!』
戦兎&智宏『いや多い多い!』
一誠との戦いから二日。バルコニーで智宏が黄昏ていると、
「お兄」
「妃愛?」
声を掛けられ、振り返ると妃愛が立っていた。そして妃愛はそのまま隣に並び、
「そろそろ帰る時間だってさ」
「もうそんな時間か」
スマホの時計を見ようとし、こっちでは電波がこちらでは受信できないので使えない。
「それにしても、世界って広いよなぁ。他の世界の仮面ライダーとかここに来るまで知らなかったぜ?」
「ホントだねぇ。でもお兄、ここだけの話、ちょっと兵藤 一誠羨ましいって思ったでしょ?」
そう言われ、智宏はキョロキョロ周りを見回してから、
「ちょっとだけな?好きな作品に転生して俺つえーは、オタクならば誰もが考えるからな。でもやっぱり、こうして実際見てみるとダメだな」
「そうだね」
ここが物語の世界なのかもしれない。でも、ここに人はいて、生きて日々を過ごしている。少なくとも智宏達にはそう感じた。
「案外、俺達の世界も何かの物語の世界かもしれないぞ?」
「そしたらお兄ちゃんは主人公だろうね」
「馬鹿言え、俺じゃ魅力もなんもないだろ」
そんなことないよ。と妃愛は智宏の肩に頭を乗せ、
「お兄はいつだって私を大事にしてくれる。私の為に頑張ってくれる。どんな困難も乗り越えてくれる。私にとって、お兄は世界一大好きなお兄ちゃんなんだから」
「それは光栄だな」
智宏は妃愛の頭を軽く撫で、
「俺も妃愛は自慢の妹さ。かけがえのない家族だ」
えへへ、と笑う妃愛を見て、智宏も笑う。すると、
「あのー。お邪魔か?」
戦兎が気まずそうに声を掛けると、二人が振り返って、
「あ、すいません。すぐ行きますね」
ペコペコ智宏が謝りながら、妃愛を連れて歩き出す。
そんな二人を連れて、
「お前ら、恋人とか作るの大変そうだな」
「いやぁ。恋人とか結婚とか出来なくても妃愛に面倒見てもらうんで」
その場合妃愛の恋人とか結婚はどうすんだと思うと、
「あ、私恋人とか結婚には微塵も興味無いので、お兄のお世話が出来れば満足です」
妃愛にそう答えられ、ダメだこりゃ。と戦兎は肩を落とすのだった。
「クソが!」
一誠は椅子を蹴り飛ばし、荒れていた。
「そう荒れるな。また新しい世界を探すのだろう?」
「当たり前だ!」
舌打ちして、忍を睨みつけながら息を整え、
「教会側でクーデターの動きがある筈だ。なら暫くは俺達は俺達のやりたいことする」
世界の選定を任せたぞ。とだけ一誠は言って奥に消えていき、忍はため息をついて自室に戻る。
そしてパソコンを起動させ、パスワードを打ち込んでいく。これは忍しか知らない隠しパスワード。普段のパスワードは既に知られている筈だ。だがそれはブラフ。そしてそのパスワードを打ち込むと、画面が点灯し、その画面に出たのは、左右が金と銀のビルド。先日戦兎が変身した姿だ。
「ハザードレベル7.0に到達した際に起きるフルボトルの変化。それを二本組み合わせた時のパワー。だがまだ足りない」
やはりこれは使えないな。忍はそう呟き、その画面を落とし、椅子に背を預けると、大きなため息を吐くのだった。
「面白い人たちでしたね」
「だな」
戦兎と小猫は二人でオカルト研究部の部室に入ると、
「なにぃ!?」
龍誠の声が部室に響き、驚いて中を見ると、そこには他のオカ研面子も集まっており、皆驚いていた。
「どうしたんだ一体?」
「あぁ、戦兎じゃないか」
そう言って、ゼノヴィアはこちらに来ると、何枚かの紙を見せてきた。それは先日行われた期末テストの用紙で、どれも80点後半以上と言う点数だった。
「凄いじゃないかゼノヴィア」
「勉強頑張ってましたもんね」
そう。最近ゼノヴィアは学ぶ楽しさを得たとかで、勉強に力を入れていた。戦闘スタイルは相変わらず脳筋だが……
「んで?龍誠、まさかお前、点数見てびっくりしたのか?」
「んなわけ……はちょっとあるがそこだけじゃねぇ!ゼノヴィア、もう一回戦兎と小猫ちゃんにも言ってやれ!」
「あぁ。年明けに行われる、来年度の生徒会長を決める選挙に、生徒会長候補として出ようと思ってるんだ」
『……はぃ!?』