戦兎「ゼノヴィアの宣言と共に、開始される反乱側との決戦だが」
龍誠「テオドロを戻し、それぞれの決着をつけるぜ!」
戦兎「しかし今回表土意 一誠が関わってこねぇな?」
龍誠「確かに……」
戦兎「まぁいいや。そんな感じの158話スタート!」
『オォオオオ!』
エクスデュランダルを手に、ゼノヴィアと戦兎はストラーダに向かって走る。
「前にも言ったはずだ。余計な装飾品を着けた剣では私には勝てん!」
ストラーダはそれをデュランダルで受け止める。しかしゼノヴィアは笑うと、
「あぁ、勝てないだろうな」
「なに?」
諦めただと?とストラーダは眉を寄せる。
「最初から勝てぬと諦め、我が前に立ったというのか!」
「違う!私一人では無理だという意味だ」
それと同時に、戦兎と二人で押し返し、
「ゼノヴィア!」
「あぁ!」
戦兎はエクスデュランダルを放り投げると、ゼノヴィアはそれをキャッチ、
「はぁ!」
戦兎は拳を握るとストラーダを殴る。しかし、オーラのようなものを纏った体はビクともしない。
「相変わらずホント人間かよ!」
「そちらこそ私のオーラに当たれば並の悪魔であれば、それだけで消滅させられるのだが」
ホント人間!?と戦兎は若干ドン引きしつついると、ゼノヴィアが背後から飛び上がり、エクスデュランダル二刀流で飛び掛かる。
「オラオラオラァアアア!」
エクスデュランダルをぶん回し、刀身を強く輝かせ、
「デュランダルはそれだけで完成された剣かもしれない。だがエクスカリバーを重ねることが邪魔とは限らない!」
元々デュランダルの過剰な破壊力を抑え、制御しやすくするためのエクスカリバー。だがそれをゼノヴィアは全て攻撃に向ける。
「貴方は歴代最強のデュランダル使いだ。だが私は、初代エクスデュランダルの使い手だ!エクスデュランダルはまだ誰も使ってない。ならばその可能性も無限大だ!」
ゼノヴィアは更に剣速と刀身の光を上げ、
「王道も邪道も全て糧として、私は前に進む!」
ガン!っとエクスデュランダルを叩きつけ、ストラーダは後退る。
(エクスカリバーをデュランダルを抑えるカバーとしてではなく、デュランダルもエクスカリバーが互いに力を共鳴させて高め合うようにしている)
まるでデュランダルとエクスカリバーが、もっと力を上げれるぜと言わんばかりに、エクスデュランダルは更に光る。
(まるで意思があるかのようだ)
ストラーダは感嘆の息を漏らした。デュランダルの使い手という意味なら誰にも負けない自負がある。だが、ここまで聖剣に愛される使い手がいるだろうか?いやおるまい。
「妬けるな」
ストラーダは思わず笑みを浮かべ、
「良かろう。認めようじゃないか。お前はデュランダル使い……いや、エクスデュランダル使いのゼノヴィア!」
「オオオオオオ!」
ゼノヴィアはエクスデュランダルの輝きを増させ、二刀で攻め続けるが、ストラーダはそれを全ていなし、
「聖拳」
「っ!」
ストラーダは、空いた拳を握り、オーラを集めると、それで殴りつけてきた。
「ぐっ!」
ゼノヴィアはそれをエクスデュランダル交差させて受けるが、それでも吹き飛ばされる。
「はぁ!」
そこに戦兎が割って入り、フルボトルバスターで切りつけた。
「ぬぅ!」
刃を回転させ、押し切ろうとするが、オーラに阻まれ火花を散らす。しかし、
「半減!」
「っ!」
戦兎はそこに、半減の力を発動させ、ストラーダのオーラを削り取り、
「ぐぉ!」
ストラーダの胸に傷を刻んだ。
「ゼノヴィア!」
「おう!」
ゼノヴィアは走り、刀身を輝かせると、一気に振り下ろす。
「まだまだ!」
ストラーダはデュランダルでそれを受ける。
両者一歩も引かぬ押し合いだが、
「むっ!」
なんとストラーダが持っているデュランダルにヒビが入った。
「オォオオオ!」
ゼノヴィアはそこをつくように、押し込みながら刀身を輝かせ、
「はぁああああ!」
遂にストラーダのデュランダルが砕け散る。しかし、
「まだ終われん!」
そう言って拳にオーラを集め、ゼノヴィアを狙うが、
「デュランダルは私が、貴方自身は主役に任せる」
《Ready Go!》
ゼノヴィアが横に飛ぶと、背後からキックの大勢に入った戦兎が飛び込み、
《ジーニアスフィニッシュ!》
「聖拳!」
戦兎のジーニアスフィニッシュと、ストラーダの聖拳がぶつかる。
「ぬぉおおおお!」
ストラーダは全身の筋肉を躍動させ、戦兎を押し返そうとする。だが、
「負けるかぁああああ!」
戦兎の全身が一瞬白から金色に変わり、ストラーダを一気に押し切ると、そのままストラーダを吹き飛ばした。
「はぁ、はぁ」
戦兎は地面に降りると、ストラーダが吹っ飛んだ先を見る。
「ハッハッハッハ!」
舞い上がる砂塵の中から、ボロボロのストラーダが、それでもしっかりとした足取りでやってくる。
「おいおいマジか」
「本当に人間なんだろうか……」
戦兎とゼノヴィアが構えるが、
「降参だ」
『え?』
「紛い物とはいえ、デュランダルを砕かれ、聖拳も破られた。これ以上足掻くのは、余りにもみっともなさ過ぎる」
ガハハと笑い、その場に座り込むストラーダ。そして、
「全員止まれい!」
その声に、反乱側の面々が止まる。
「もう終わりだ」
ストラーダの重く、静かな声に、皆がそんな、とか嘘だと口にするが、逆らうものはいない。
「終わった、のか?」
「多分?」
戦兎はゼノヴィアに返しつつ、龍誠の方を見た。
少し時間を戻し、龍誠がテオドロの前に立った直後頃、
「立てクソガキ!お前の相手は俺だ!」
「ぐっ……悪魔風情が!」
龍誠に光の輪を投げつけるが、龍誠はそれを避けてテオドロを殴り飛ばす。
「あ、ぐ」
「どうした?その程度か?お前が憎くて憎くて仕方ない悪魔が眼の前にいるんだぞ?」
龍誠がそう追って煽ると、テオドロは睨みつけながら殴りかかってきた。しかし10代前半程の体格のパワーでは、対した威力はなく、殴ってもペチっと音がするだけだ。
「ふん!」
更に龍誠は殴る。
「うぐっ!」
地面を転がりながらも、テオドロはまた殴りかかってくるが、龍誠は殴り返す。
立っては殴られ、殴っては殴り返され、テオドロはあっという間にボコボコにされた。
するとテオドロはボロボロと泣きながら、
「何故だ……何故かてんのだ!」
地面を殴り、テオドロは叫ぶ。
「何故悪魔に勝てんのだ!」
「……」
龍誠はそれを静かに見つめると、テオドロは睨みつけてくる。
「私に力があれば……あの力があれば!」
「それでどうすんだよ」
龍誠の問いかけに、テオドロは睨み返す。
「悪魔を滅ぼす!一体たりとも残さず殲滅する!」
「その後どうするんだ?」
それで終わりだ。テオドロはそういう。
「未来などいらない!悪魔がこの世から滅びるなら私に明日などいらない!」
「……」
テオドロの言葉に、龍誠は悲しそうな目を向けると、
「悪魔が私に同情するなぁ!」
テオドロは龍誠に光の輪を作り出し発射。それは龍誠の顔の真横を通って背後に飛んでいった。
頬を浅く切り裂き、シュウシュウと煙を立てる。
「悪魔が私を憐れむな!悪魔のせいで……私の両親は死んだんだ!」
両親に愛される日々を失ったのも、暖かい家族を奪ったのもお前達悪魔だ!そういうテオドロに、龍誠は口を開くと、
「羨ましいよ。お前が」
「何だと……?」
ピキっとテオドロが怒りをにじませる。
「何が羨ましいんだ?」
「愛されてるってのを肌で感じれたことさ」
なに?とテオドロが眉を寄せた。
「俺は物心付く前に、両親に兵藤 一誠の手によって捨てられた。そのあとは俺も両親の顔も知らない。それでも俺の両親は普通に家庭を大切にし、普通に子供を愛してくれる人だって言うのがわかったけどな。その後も初恋の人を殺されたこともある。理由は幸せそうだったからだぜ?まぁそれも兵藤 一誠の策略だけどな」
俺はそうやってずっと奪われ続けてきた。
「でもな、それでも俺は兵藤 一誠は許せないけど、憎しみで戦ってはいない。憎しみで戦っても、何もならない」
とそこまでいった龍誠だが、
「って言っても納得しないだろ?簡単に納得なんて出来るわけがねぇ。だからよ、怒りも憎しみも俺にぶつけろよ。お前の大嫌いな悪魔が眼の前にいるんだからよ」
「アァアアアア!」
テオドロは龍誠に飛び掛かる。殴っては殴り返され、また殴っては殴られ、殴り飛ばされては立ち上がって投げ飛ばされる。
全身土にまみれながら、テオドロは何度も龍誠に襲い掛かり、龍誠にぶっ飛ばされた。
「う、う」
テオドロは涙と鼻水まみれの顔で、再度立ち上がる。
そしてまた殴りかかるが、龍誠にカウンターを決められ地面に転がった。そして、
「う、うわあああああん」
ボロボロと涙を流し、声をあげて泣き出した。
「お、龍誠が子供泣かしてるぞ」
「う、うっせ!」
そこに戦兎達がやってきてからかうと、龍誠は声を荒げて反論する。
「テオドロ殿」
「ストラーダ……」
しゃっくりしながら、テオドロはストラーダを見ると、
「もうここまでにしましょう」
「……」
テオドロは泣きながら下を向く。その時、
「おいおいもう終わりかぁ?」
『っ!』
その声に、戦兎達は顔を上げると、そこに立っていたのは一誠だ。
「やっとお出ましか。随分今回は遅かったじゃねぇか。前にボコられた傷がまだ痛むのか?」
戦兎は一誠にそう言うが、余裕そうだ。
「いや?今回はちょっと準備が忙してな」
そう言って、一誠はスイッチを押すと、戦兎たちの足元が突然歪み、戦兎達が飲み込まれてしまう。
「不味い!皆!」
「テオドロ殿!」
それぞれが近くにいる仲間達の手を掴み、浮遊感を感じると同時に、そのまま落下していく。
「クソ!」
そこに慌ててアザゼルも駆けつけるが、既に皆どこかへ飛ばされたあとだ。
「先生!」
そこに祐人たちもやってきて、
「やられましたね」
「あぁ。飛ばされたのは戦兎と龍誠ゼノヴィアにリアスに小猫。あとはストラーダの爺さんとテオドロか」
先程まで一誠が立っていた場所を睨みながら、アザゼルは憎々しげに言う。
一方その頃、
「ここは一体……」
突然知らない街に放り出された戦兎達は、周りをキョロキョロと見回す。すると近くの街頭テレビからニュースが流れ、
「先日出現した巨大生物を、再び謎の巨人が倒しました。本日は巨大生物の生態に詳しい本間教授をお呼びしております」
「どうも本間です」
「本間教授は先日の一件をどう考えておりますか?」
「えぇ、先日暴れた巨大生物は、本来大人しく、人を襲ったり暴れたりしません。つまりこれは今までにない何かが起きている。もしくは、そもそもの考えが間違っているかです」
「というと?」
「SNSでは、まるであの巨人が正義の味方であるように思われてるようですが、全くそんな事はありません。彼こそが真の黒幕なのです!」
「なんですって!?」
「ここ最近の巨大生物の活性化、そして外星生物の来襲。それとほぼ同時期に現れたあの巨人。しかしそれがあの巨人の仕業なのだとしたら全ての説明が行くのです!」
その後も教授は滔々と何やら語っているが、戦兎達は背景に写っている怪獣と巨人が戦う映像を見て困惑。すりと、隣でそれを見ていた男性が、
「全く。あの教授何もわかってねぇや。なぁ!」
「は、はぁ」
突然声を掛けられ、戦兎は驚きつつ曖昧に答えると、
「俺はあの人に助けられたことがあるんだ。だからあの人が黒幕だなんてぜってぇ思わねぇ!」
「あの人って、あの巨人のことですか?」
リアスがそう聞くと、男性は驚いた顔をして、
「何だお前ら知らねぇのか?今やSNSで聞かない日はないぜ?」
男性はコホンと咳払いをして、説明を始めた。
「最近突然起き始めた、謎の巨大生物暴走事件。その時突如宇宙から飛来した巨人!」
人はそれをこう呼ぶんだ!男性は笑って叫ぶ。
「ウルトラマングランド!」
次回、我らウルトラマングランド編。