ハイスクールD×D Be The One   作:ユウジン

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前回までのハイスクールD×D Be The Oneは……


戦兎「兵藤 一誠に操られたウルトラマングランドを救うため、陸人たちと話し合う俺達だったが……」
龍誠「まだ何も決まってないのにもう来ちまったどうするんだよ戦兎」
戦兎「とにかくなんとかするしかないでしょ!」
陸人「まぁ僕に任せてくださいよ!」
戦兎「いやいや陸人。お前はちょっと下がってて……」
陸人「てなわけで161話始まるよー!」
戦兎「俺のセリフー!」


我らウルトラマングランド

「まて!」

 

走る陸人を捕まえ、テオドロが叫ぶ。

 

「危険だ!」

「でも!」

 

とやり取りを見据える影。それは先日、本間という名でテレビに出ていた男。

 

「全く。先生をそういう風に使うのは解釈違いなんだよなぁ」

 

それだけ言うと、本間はグランフォンを取り出し、アプリをタッチする。

 

《ウルトラマンユダ!》

「さぁて、魅せてもらおうか!」

 

本間は元々この星に住む人間だ。しかし、ユダがこの星で活動するために必要な体として、偶々選ばれた。

 

光に身を包み、飛び上がるとそれは巨人となってグランドの前に降り立つ。

 

《そういうのはあんたらしくないなぁ》

 

言うが早いか、ユダはグランドに飛びかかり、押し合い殴り合う。近くのビルをなぎ倒し、戦う姿を見ながら、二人は慌てて逃げた。

 

「クソ!ユダまで出てきやがった。ヒカリさん聞こえますか?」

《あぁ、大分ヤバいようだな》

 

陸人は通信でヒカリを呼び、

 

「これからどうすれば!?」

《一先ず、もっと近づいてくれ!後はアプリで融合させる!》

 

近づく……と二人は振り返りながら、あの巨人二人が戦う様子を見た。

 

「アレに近づくのか?」

「ちょっと作戦考えるー!」

 

陸人はテオドロと共に大慌てで逃げ、ビルの影に隠れる。

 

「とにかくどうにかして近づかないと」

「もう逃げたほうが良いんじゃないか?」

 

テオドロの提案に、陸人は首をふる。

 

「グランドさんを助けないと!」

「だがお前はただの人間だ!あんなのに近づいたって踏み潰されて死ぬだけだ!」

 

そんな言葉に、陸人はそうかもしれない。と頷き、

 

「でも、このまま逃げ出したほうがもっと後悔するから!」

 

それだけ言い、陸人は走り出す。飛び交う光線と爆発をくぐり抜け、陸人は迫るが、

 

《邪魔だ!》

「っ!」

 

ユダが陸人に光線を放ち、爆発する。しかし、

 

「テオドロ君!?」

「全く、信じられない無茶をするな君は」

 

天使の羽を羽ばたかせ、陸人を持ち上げて飛び上がる。

 

「どこまで上がれば良い!?」

「胸のカラータイマーまで!」

 

あの宝石みたいなやつか?とテオドロは頷き、羽を羽ばたかせて更に飛び上がる。そこにグランドの拳が振るわれたが、

 

「くっ!」

 

テオドロはギリギリでそれを避け、更に飛翔。絶えず飛んでくる光線や拳を避けながら行くと、カラータイマー前にやってきた。そして、

 

「必ず帰ってこい!君が戦う理由。まだ聞いてないんだからな!」

「うん!」

 

テオドロは陸人を放り投げ、陸人はグランフォンを起動。

 

「今行くよ!グランドさん!」

 

と言って、カラータイマーに飛び込むと、再び融合。それと共にグランドの動きが止まり、

 

《ちっ。異物が紛れたか。まぁいい、それならこれ以上は任せてや》

 

ユダは舌打ちしながら背を向けると姿を消し、

 

「何やってんだ!」

 

そこに戦兎達もやってくる。

 

「お前たちこそ何してたんだ!」

「あちこちに魔獣も湧いてきてたんだよ!そっちは!」

 

テオドロは地面に降り立ち、グランドを指差す。

 

「陸人がグランドを助けに向かった」

「おいおいマジかよ……」

 

戦兎達が頭を抱える中、テオドロは動かなくなったグランドを見るのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いてて」

 

飛び込んだ勢いで転んだ陸人は、異空間の中で立ち上がると、

 

「あ!」

 

そして視線の先でグランドを見つけた。鎖で体を縛られており、陸人は急いで駆け寄ると、

 

「今助けるからね!グランドさん!」

 

だが鎖を引っ張ったりしてもびくともせず、必死に外そうとしていると、

 

「おいおい何してんだ?」

「っ!」

 

振り返った瞬間、陸人は顔面を殴られ、横に吹き飛んだ。

 

「あが!」

 

ゴロゴロと転がりながら、口いっぱいに広がる血の味。

 

それでも立ち上がり、陸人は拳を握って一誠に襲い掛かる。

 

「鬱陶しいなぁ」

 

一誠は陸人の腹部に蹴りを叩き込み、怯んだ所に、顔面にパンチを叩き込む。

 

鼻をツンとする感覚と共に、ドロっと鼻血が出た。

 

そして一誠は陸人に近づくと、踏みつける。

 

「全く。何しに来てんだよガキ」

 

グリグリと顔を踏みつけ、一誠は笑う。

 

「ウルトラマンがいなけりゃ、何もできないおこちゃまは家でママのオッパイでも吸ってりゃ良いものを」

 

顔を踏みつけられ、陸人は息苦しそうな声を漏らすが、一誠を睨みつける。

 

「ふざけんな!」

 

陸人は叫ぶ。

 

「何でこんなことをするんだ!」

「俺が主人公になるために必要なことだからさ。そのためには力が必要だ。そのための道具を揃える必要があるんだよ」

「道具だと……?」

 

陸人は奥歯を噛み締め、

 

「グランドさんは道具じゃない!」

「だがお前にとっては力じゃないか?戦うため、何もできないガキのお前が戦うための力。それがコイツだろう?」

「違う!」

 

一誠の言葉を強く否定した。

 

「グランドさんは……そんなんじゃない!確かに俺は弱い。グランドさんがいるから戦えるんだ!でもそれだけじゃない!グランドさんは俺に道を教えてくれる。悩んだ時そばにいてくれる。悲しい時、肩を叩いてくれる。怖い時、前に立ってくれる。そして何より、俺がやるって決めた時、隣に立ってくれる!そんなグランドさんは道具じゃない!」

 

陸人の叫びが響いた時、グランドを縛る鎖が僅かに揺れる。

 

「ん?」

 

一誠がその方を向くと、

 

《りく……と》

「馬鹿な、俺の催眠を受けながら、正気にかえろうとするだと?」

 

一誠は眉を寄せながら、再び催眠をかけた。

 

「抗うことなんてない。そのまま夢の世界でいろグランド!」

《う、うぅ》

「グランドさん!」

 

陸人が再び叫んだ時、グランドが思い出すのは、初めてこの地球に来た記憶。

 

イジメっ子達にいじめられていた陸人を見つけ、一喝しイジメっ子達を追い払った。その時陸人にも、お前もやり返さないかと怒って、陸人はなんとも言えない表情をしていたのを思い出す。

 

その後地球での活動が長く出来ず、咄嗟の判断で、ヒカリから受け取ったグランフォンに自身の肉体を収納し、陸人に拾ってもらうことで難を逃れたのだが。

 

そして、初の怪獣事件が学校の近くで勃発し、その際陸人は、何とそのイジメっ子を、踏み潰されそうな所に飛び込んで、助けたのだ。

 

イジメっ子を逃がし、怪獣に追われる中、自分は聞いた。何故助けたのかと。それを聞いた陸人は答える。

 

「だって僕は!」

 

その答えで決めたんだ。この子となら、一緒に戦えると。もう一度だけ、ウルトラマンになると。だから、

 

《陸人……!》

「うん……!」

 

催眠に落とされても、それでも消えない思い。二人で決めた、合言葉。

 

《我ら!》

「ウルトラマン!」

「《グラァアアアアアンド!》」

 

グランドが鎖を引きちぎり、陸人が一誠の足を押しのけながら、同時に叫ぶ。その時空間に光が溢れ、

 

「な、何だこの光は!ぐ、ぐあああああ!」

 

一誠は苦しみながら押し飛ばされ、そのまま追い出された。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「陸人!」

 

外でグランドを見ていた戦兎達だが、突如グランドが発光し、グランドが消えると、そこに陸人が立っていた。

 

そして皆駆け寄ると、

 

「あ、皆さん」

「お前大丈夫かよ!」

 

ボロボロの陸人を見て、皆ギョッとしながら見ると、

 

『陸人ー!』

 

そこに母と真海が来て、

 

「ちょっと陸人!?どうしたのその怪我!」

 

と母が悲鳴を上げたかと思えば、

 

「ちょっとグランドさん!どういうこと!」

《す、すまない》

 

操られたのは自分の責任なので、グランドが謝り、真海と陸人がまあまあと宥めると、

 

「見せてみろ」

 

戦兎が陸人に手をかざし、怪我を治した。すると、

 

「あーあ。全く面白くねぇな」

 

そう言って、一誠が歩いてきた。

 

「兵藤一誠!」

「よう戦兎。俺はもう今日は飽きたからな。これだけおいて帰るよ」

 

そう言って指を鳴らすと、町中にビジターが降り立った。

 

「ビジター!?」

「んじゃ、ちゃおー」

 

それだけ言って、一誠は姿を消すと、ビジターの目が光り、

 

『っ!』

 

リアス達の体の自由を奪う。

 

「不味い操られる!」

「え?え?」

 

陸人が驚くと、操られない戦兎と龍誠が慌てて守るように立つ。

 

「ビジターの能力だ!ああやって皆を操る!」

《なるほどな。なら陸人!コスモス君の力だ!》

「は、はい!」

 

陸人はグランフォンを操作し、

 

《ウルトラマンコスモス!ルナモード!フルムーンレクト!》

 

アプリをタッチすると、オーラ状態で現れたグランドが、掌から光を放ち、皆に降り注ぐと、動きが止まってその場に座り込む。

 

《心を落ち着け、戦意を奪う技だ。ダメージはない》

「た、助かったわ」

 

リアス達が礼を言うと、

 

《何故抗うのだ》

 

ビジターは言う。

 

《我は汝等を救いたい。ただそれだけなのに》

「その為に操んのかよ!」

《抗うからだ。死は救いである。苦しませず、希望なき明日を迎えさせぬ》

 

陸人の問いかけに、ビジターがそう答えると、陸人が、

 

「だったらそんな救いなんていらない!」

《なんだと?》

「僕は明日がほしい。高校だって行きたい。大学行って、就職して、母さんに初めての給料でご飯食べさせてあげたい。結婚して子供もほしい。家族を大事にして、おじいちゃんになったら孫に囲まれて畳の上で大往生するんだ!」

《そんな未来は来ない。けっして。我には未来が見える。幾千幾万の可能性を見た。そしてそこに希望はない。確約された絶望のみがあった》

「なら僕がその未来を作る!希望がないなら作れば良い!0から1を生み出せば良い!」

 

陸人はそう言ってグランフォンを構え、ビジターを睨みつけると、

 

「あ、そうだ!」

 

とこちらに振り返ると、テオドロに近づく。

 

「言うの忘れるところだった」

「何がだ?」

 

突然なんのことかと、テオドロが首を傾げると、

 

「何で僕が戦うかって話」

「あ、あぁそれか」

 

そうテオドロが返すと、

 

「僕ね、痛いのが嫌いなんだ」

『……はぁ?』

 

テオドロだけではなく、戦兎達も思わずポカンとしてしまった。しかし陸人は構わず続けると、

 

「殴られるのは嫌だし、蹴られるのも嫌だし、暴言を吐かれるのも嫌だ。だって痛いじゃん。痛いって辛くて悲しくなる。泣きたくなるんだ。だから僕は喧嘩だって嫌いだし、戦いたくだってない」

 

その言葉に、テオドロは益々首を傾げた。なら何故戦うのかと。すると、

 

「でもそれ以上に、他の誰かに同じ思いをしてほしくないんだ。辛くて悲しい思いをしてほしくない。でも世の中には、それを理不尽に与えようとするやつって沢山いるんだ。他人に痛い思いをさせて楽しむやつがいて、話し合っても通じない相手っているんだ。そしてそんなやつと戦わなきゃいけない。何してんだやめろってぶっ飛ばさなきゃいけない。でもぶっ飛ばす方も痛い思いをしなきゃいけない。誰かを虐げるのを止めさせるために、その人を虐げなきゃいけない。痛い思いして、暴力を止めるために暴力を振るって罪を背負わなきゃいけない。だったら、僕がその罪を背負うことにしたんだ。誰かがやらなきゃいけないなら、僕がやる。だから……」

 

僕はウルトラマンになったんだ。ニッと笑い、陸人はテオドロに言う。

 

実の父に虐げられ、それでも陸人は心から光を捨てなかった。辛い思いをたくさんし、悲しい思いを沢山した。それでも陸人は、誰かに同じ思いをしてほしくない。理不尽に晒されてほしくない。ただそれだけを胸に、戦う決意をした。

 

「じゃ、行ってくるね!」

 

そう言い残し、テオドロに背を向け陸人は走り出す。

 

「今こそ集え!伝説の勇士たち!」

 

グランフォンを掲げ、アプリをタッチしながら叫ぶ。

 

「グランドさん!」

《ウルトラマングランド!》

「ベリちゃんさん!」

《ウルトラマンベリアル!》

「ケンちゃんさん!」

《ウルトラマンケン!》

 

陸人の頭上に、三体のウルトラマンが出現し、グランドが叫ぶ。

 

《我ら!ウルトラマン!》

「グラァアアアアンド!」

 

陸人がグランドと融合し、同時に他のウルトラマン達も融合。

 

全身赤と銀と黒で彩られ、鋭い目つきとウルトラホーンが形成され、ビジターの前に降り立つ。

 

《ウルトラマングランド!グランベリン!》

「《さぁ、俺達が相手だ!》」




【グランベリン】
《今こそ集え!伝説の勇士たち!》

グランド・ベリアル・ケンの力で変身する形態。

終盤に変身する最強形態で、圧倒的な強さを誇る。

ケンの力強さとベリアルの荒々しさ、そしてグランドの判断能力が合わさって、隙がない。

元々ベリアルのアプリは実装されていないのだが、作中でバロッサ星人との戦いで次元の裂け目から飛び込んできたウルトラマンゼットこと、ハルキから奪った、ベリアルのウルトラメダルから作り出された。

強力な反面、ベリアルのアプリには欠点があり、それはまず、他のウルトラアプリが使えなくなってしまうこと。そして、アプリが勝手に起動し、変身者の意志に反して勝手にグランドに変身させること。最後に、使用者の精神を蝕むということ。

それは使用者の狂暴性を引き上げ、暴走させてしまうため、使用時には陸人が暴走してしまっていた。

元々、陸人には実父と同様の、他者を虐げようとする狂暴性があり、それを抑えていた(作中で度々怒りに任せて怪獣を痛めつけようとする描写はあった)が、ベリアルのアプリでそれが表面化し、陸人は戦うことを恐れ、自身で変身出来なくなってしまう。だが勝手に変身もしてしまうため、逃げ場がなく、一時グランドとの融合を解除するかどうかまで追い込まれる自体に。

しかし、ハルキから人間は誰しも綺麗なわけじゃないこと。それでも、誰かの為に戦うから、凄いんだということ教えられ、陸人は自身の狂暴性も受け入れ、その上で戦う覚悟を決めたことで、ベリアルの力を克服し、この形態に変身した。以降は、他のアプリも使えるようになる。

ベリアルのアプリのデメリットからも分かるように、これは元々ユダが陸人とグランドを引き離すための、言うならばウィルスアプリ。陸人を暴走させ、グランドを一人に戻すためのものだったが、この一件で、ユダは陸人をある程度は認め、自身の計画の障壁になる存在だと言い、今回も陸地が行ったなら大丈夫だとしていた。

とはいえ、完全に影響がないわけではなく、この形態に変身すると、一人称が俺になるなど、ちょっと口調が乱暴になる。

徒手格闘も勿論強いが、専用武器として、グランドの頭頂部を模した片刃の青竜刀のような刀身と、ケンのウルトラホーンを模した鍔、ベリアルの目のような刃紋が走った、【グラベリケン(命名・陸人)】があり、それを使った剣術戦も得意とし、グランドとベリアルとケンのアプリをそれぞれ起動させ、陸人が刀身をスキャンさせることで強力な技も発動可能。

因みに名前は、グランドアプリを起動させてスキャンさせて衝撃波を放つ、【グラグラアタック】。ベリアルのアプリをスキャンさせて刀身に黒い稲妻を纏わせて放つ、【ベリベリスラッシュ】。ケンのアプリをスキャンさせて刀身から斬撃を飛ばす、【ケンケンビーム】といった、余りにも名前が酷い技ばかり(共に戦ったハルキやゼットからも、もう少し名前を考えたほうが良いと突っ込まれた)である。そもそもケンケンビームに至ってはビームですらない。

必殺技は、変わらずグランディウム光線だが、エフェクトに黒い稲妻が入るなど、少しベリアル要素も足される。更にこの形態時には、全てのウルトラアプリ起動させ、全ウルトラマンの力を上乗せして放つ光線技【マキシマムグランディウム光線】を放つことが可能だが、これを使うと陸人は全身重度の筋肉痛になり、グランドも数日エネルギー回復のために戦闘の一切が行えなくなるほどのダメージを負う。
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