ハイスクールD×D Be The One   作:ユウジン

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前回までのハイスクールD×D Be The Oneは……

戦兎「陸人達との共闘を乗り越え、日々を過ごす俺達だったが……」
龍誠「遂に兵藤 一誠が遂に全てを終わせるために動き出す!」
戦兎「これから俺達はどうなるのか。そもそも世界はどうなるのか。乞うご期待!」
龍誠「物語も遂に最終章な164話はじまるよー!」



第二十三章 絶望のエンドロール
家族


「兵藤 一誠の弱点を発見したかもしれない」

 

陸人とウルトラマングランドたちとの出会いと別れから数週間経った頃、戦兎は仮面ライダー組を集め、驚きの言葉を発した。

 

「どういうことだ戦兎?」

 

皆が口をポカンとする中、龍誠が代表して問うと、スクリーンに戦兎は画面を写す。

 

「兵藤 一誠のロンギヌストリガー。これはアイツの力の源と言っても過言じゃない。つまり、アイツの力はここに集約されていて、非常にデリケートな部分だ」

 

そう言って戦兎は、ハザードトリガーを取り出した。

 

「俺は先日父さんと交戦した際、ハザードトリガーに攻撃を加えられ、一時的に動きに制限が掛かった。そしてビルドドライバーと、エボルドライバーは非常に似た構造をしている。これはフウのエボルドライバーを調べたときに知った事だけどな」

 

だからおそらく、と戦兎は続け、

 

「ハザードトリガーとロンギヌストリガーも構造はかなり近い」

「つまりロンギヌストリガーをピンポイントで攻撃できれば、兵藤 一誠に大きな隙を作れる」

「その隙に俺達の全身全霊を叩き込めばいけるかもしれない」

 

ただ問題は、と戦兎はヴァーリに言うと、

 

「あの兵藤 一誠の猛攻を掻い潜りながら、ピンポイントでそこを攻撃する必要があるということです」

 

そこが一番の問題だった。あの男の攻撃を避けながらそれを達成するのは、困難を極めるのは間違いない。だがそれでも光明は見えた。

 

「なら他の皆にも教えないと!」

 

と龍誠が立ち上がっていこうとするのを、匙が止めた。

 

「バカ。何で俺達だけを呼んだと思ってんだ。これは俺達だけでやるって話だろ?」

「あぁ」

 

何で?と龍誠が首を傾げると、サイラオーグが、

 

「あの兵藤一誠の猛攻を躱しながらロンギヌストリガーを狙うなんていう分の悪い賭けに巻き込むわけには行かない。そもそも戦兎の読みが当たる保証もない。何より、今どこに禍の団(カオス・ブリゲード)のスパイが潜り込んでいるかもわからない。冥界も天界も今やどこにスパイがいるのか分からず、疑心暗鬼状態だ」

「あぁ、だからこれは俺達だけで行う。だから龍誠。頼むからお前は口を滑らすなよ」

「お、おぉ!」

 

こいつが一番心配だ。と全員思ったのだが、それは飲み込んでおきつつ、戦兎はプロジェクターの画面を見る。

 

(必ず。倒してみせる)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「どうぞ」

「ん?」

 

次の日、研究室でのんびりしていると、小猫がやってきて、箱を渡してきた。

 

「あ、今日バレンタインデーか!?」

「忘れてたんですね」

 

戦兎は苦笑いを浮かべながら、箱を受け取っていると、

 

「せんぱーい!」

「やっほー」

 

そこにギャスパーと黒歌もやってきて、ワイワイしだした。

 

自分の事を好いてくれる女性達(ギャスパーを女性枠にいれるのはまだ若干抵抗があるが)。これからもそんな皆との日々も守りたい。そう思いながら見ていると、

 

「賑やかだなぁ」

『っ!』

 

部屋の隅から聞こえた声に、戦兎達は振り返ると、そこには兵藤 一誠がいた。そしてその腕の中には、

 

「母さん!美空!」

 

意識を失っているのか、二人はぐったりとしており、戦兎の呼びかけに答えない。

 

「今すぐ離せ!」

 

戦兎は変身しようとするが、一誠はデュランダルを取り出し美空に突きつける。

 

「おっと動くなよ戦兎。大人しく着いてきてもらおうか。お前一人でな」

「なに?」

 

戦兎はドライバーを一度下し、眉を寄せた。

 

「ドライバーとボトルをそこに置き、俺について来い」

「ダメです戦兎さん!」

 

小猫が止めるが、戦兎は首を振ってドライバーとボトルを机に置き、一誠の元に行く。

 

「行ってくる」

 

そう言い、戦兎は一誠と共にテレポートした。

 

そしてついたのは、見たことのない大きな部屋の一室で、一誠は母と美空を投げ捨てる。

 

「うっ……」

「母さん!美空!」

 

咄嗟にキャッチしたものの、その衝撃で意識を取り戻した二人は、一誠を見て驚き、

 

「龍誠君?」

「他人の空似だよ」

 

戦兎は二人を庇うように立つと、一誠を睨みつける。

 

「どういうつもりだ?」

「なぁに。少し話でもしようと思ってな」

 

そう言って指を鳴らすと、背景にプロジェクターが映され、そこにいた不気味な化け物に戦兎達は息を呑んだ。

 

666(トライヘキサ)。お前も前に名前は聞いただろ?」

「バカな。そいつは聖書の神が命を代償にした封印が施されているはずだ!ロスヴァイセさんの研究もあの後改めて検証されたはず!」

「あぁ、だが俺なら解除が出来る。大変だったぜ。ロスヴァイセの研究を見ながら、他の世界から集めたエネルギーを注ぎ込んでやっとここまで着た。後は勝手に復活するだろう。さて戦兎。二択クイズをしようじゃないか」

 

益々意味がわからず、戦兎は息を呑みながら困惑すると、

 

「一つ。お前の仲間たちを別世界に連れてってやろう。そしたら俺はもうお前らには関わらない。但し、後ろの二人の家族を連れて行くのは許さない。二つは、家族だけは連れて行くのを許そう。但し、他の仲間達を連れて行くのは許さない。破れば、他の世界に逃げても追いかけて世界ごと滅ぼす」

「そんなの!」

「俺を倒すか?できると思ってるのか?確かにお前は強くなった。だが、俺が本気になればお前達を消すなんて簡単だ。俺の軍勢は既に完成している。更に666(トライヘキサ)が蘇れば、更に強固になるだろう。ましてやお前、ドライバーもないじゃないか」

 

だから選べと、一誠は改めていう。

 

「仲間を選べば、お前だけをまず送る。その後仲間達も送ってやるさ。ただし後ろの家族は今すぐに殺す。家族を選べば3人とも送ってやる。だがその後すぐに全勢力で俺はこの世界を滅ぼし、真の世界に変える」

 

さぁどうする?と一誠は問うが、戦兎は言葉を発しない。

 

「おいおい悩むなよ戦兎。せめて嘘でも家族だけは助けてくれとか言ったらどうだ?あ、もうそんな人間らしい感情は失っちゃったかな?」

『え?』

 

一誠の言葉に、母と美空は驚き、戦兎は眼を見開く。

 

「やめろ!」

「そうだよなぁ。折角美空の記憶を消してまで自分の正体を隠してたんだもんなぁ。悪魔くんよぉ!」

 

次の瞬間、プロジェクターに映されたのは、戦兎の背中から悪魔の羽根が生えている写真だ。

 

「お二人さんよ。そいつはもう人間じゃない。悪魔に成り果てた化け物さ」

 

ずっと一誠は考えていた。どうすれば戦兎の心を砕けるか。幾度となく自分の計画を阻む相手。ただ力付くで潰すのも良い。だがそれでは腹の虫がおさまらない。徹底的に、これでもかというほど潰したいという感情。

 

だから態々呼び出し、暴露した。

 

「言っておくがCGじゃないぜ?聞いてみろよ。ほら戦兎、オレハニンゲンデスって言ってみろよ。なぁ?」

 

ギリッと奥歯を噛み締めるが、振り返れない。母と妹の顔を見れない。智宏の一件は、助けるのに必死だったが、今は家族だけの場。その場での暴露の反応に顔を見れずにいると、

 

「そうだったの。悪魔の息子なんてびっくりだわぁ」

 

母はあっけらかんと答えた。

 

「は?」

 

一誠はポカンとし、戦兎も思わず振り返る。

 

「戦兎達がなにか隠してるな〜っていうのはずっと気付いてたわ」

「だよね。隠してる気になってるのお兄ちゃん達だけだし」

 

なんてことのない顔で言う二人に、一誠は待て待てと言い、

 

「何いってんだお前ら。家族が悪魔になったんだぞ?化け物になったんだぞ!?」

「えぇ、でもそれがなにか?例え戦兎が何になろうとも、私の息子だということに変わりはないわ。それに何あの質問は。うちの子はね、誰も犠牲になんてしない。最後の最後まで全員助かる方法を考え、実行する子に育ててるのよ!戦兎を馬鹿にしないで。貴方が何者か知らないけど、戦兎はあなたに勝つんだから!」

「そーだそーだ!お兄ちゃんは変人だけどメッチャクチャ頼りになるんだから!」

 

二人の言葉に、戦兎は不覚にも泣きそうになった。

 

「はぁ、ウッザ」

 

一誠はそう言って、もう良いわと言って、エネルギー弾を放とうとしたが、

 

「そこまでだー!」

「っ!」

 

天井が破壊され、そこに飛び込んできたのは龍誠を筆頭に仲間達と、各勢力の精鋭達がいた。

 

「なぜここが!?」

「残念だったな」

 

そう言って、戦兎はビルドフォンを出して見せる。

 

「これにはGPSが仕込んであってな。俺が何で大人しく着いてきたと思ってんだ」

 

そう言いながら、戦兎は小猫からドライバーとボトルを受け取り、

 

「心配しました」

「わりぃわりぃ」

 

と返し、母と美空を見る。

 

「ごめん黙ってて。全部終わったら話すから、今は見てて欲しい。俺の今を」

 

その言葉に二人は頷くと、他の仲間に避難させられ、

 

「兵藤 一誠。もうそろそろ終わらせよう」

《グレート!オールイエイ!ジーニアス!》

 

そしてそこに仮面ライダー組が並び、ベルトを装着。

 

「そろそろお前との因縁も飽きたんでな」

《ボトルバーン!クローズマグマ!》

「お前みーたんにヒデェことしやがって。心火を燃やしてぶっ飛ばす!」

《ロボットゼリー!》

「今回のやり口は結構プッツンきたぜ!」

《ドラゴンゼリー!》

「終わらせましょう。この戦いを!」

《コウモリ!発動機!エボルマッチ!》

「あぁ!」

《デンジャー!クロコダイル!》

 

最後にサイラオーグは右に同じく!っと書いたTシャツを見せながらボトルを装填するが、それを見たヴァーリが、

 

「全員左側だけどな」

「ん?」

 

シャツに描かれた矢印を目で追い、逆なことに気づき、正しい位置に移動。

 

「どこ見てんだよ」

「わざとだ」

 

そんな締まらないやり取りに、戦兎は笑う。

 

「何笑ってんだ?」

「いや、なんともカッコいがつかねぇなと思ってさ」

 

龍誠はそんな戦兎を見つつ、匙が嫌なのか?と聞くと、

 

「いや、さいっこうだ!」

「同感です」

 

戦兎達はレバーを回し、構える。そして、

 

《Are you ready?》

『変身!』

《完全無欠のボトルヤロー!ビルドジーニアス!スゲーイ!モノスゲーイ!》

《極熱筋肉!クローズマグマ!アーチャチャチャチャチャ チャチャチャチャアチャー!》

《潰れる!流れる!溢れ出る!ロボットイングリス!ブラァ!》

《潰れる!流れる!溢れ出る!ドラゴンインクローズチャージ!ブラァ!》

《割れる!食われる!砕け散る!クロコダイルインローグ!オラァ!キャー!》

《バットエンジン!フッハッハッハッハ!》

 

全員変身し、一誠を見つめる。それを見た一誠もドライバーを装着し、

 

「良いよ分かったよ。お前ら全員皆殺しだぁ!」

《ロンギヌス!ロンギヌス!ロンギヌス!エボリューション!フハハハハハハハハ》

 

一誠も変身を完了。

 

こうして、最後の戦いの火蓋が切って落とされたのだった。




すごーく今更なんですが、総合評価が1000突破してました。皆様ありがとうございます。自分の書きたいように書いてる作品ですが、ぜひ最後まで戦兎達の有志を見届けてください!
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