戦兎「サーゼクスさんの死から、魔王3人と戦うことになった俺と龍誠」
龍誠「皆は今は少し休んでるだけだ、その間は俺達が戦う!」
戦兎「そうだな。必ず皆もまた立ち上がるはずだ。そう信じてる!」
龍誠「そんな感じの170話スタートだぜ!」
「さて行くか」
「あぁ」
ジーニアスとクローズマグマに変身した戦兎と龍誠は、会場に入る。
広い荒野に放り出され、眼の前にはアジュカ、セラフォルー、ファルビムの3人が立っている。
「今からでも遅くはない。大人しく言うことを聞きなさい」
『断る!』
戦兎と龍誠は、アジュカにそう返しつつ、走り出すのだった。
「貴方達……?」
リアスが扉を開けると、リビングには眷属の皆だけじゃない。ソーナ達やヴァーリ、サイラオーグたち全員が集まっていた。
「何してるの?」
「部長こそ」
アザゼルに呼ばれたのよ。そうリアスが言うと、他の皆も同じ理由のようだ。
すると、そこにアザゼルが来て、
「ようお前ら集まったな。丁度始まったところだ」
そう言ってリビングのテレビを付け、何やら機械を弄ると、画面に戦兎たちが映った。
「一部の奴らは視聴ができるようになっててな。繋いどいたぞ」
「やめて頂戴」
リアスがリモコンを取ろうとすると、それをアザゼルが奪い取る。
「だめだ見るんだ」
「嫌よ!」
そう言って、リアスはその場を去ろうとするが、
「逃げるな!リアス・グレモリー!」
空気が震える怒声に、全員の体まで震えた。
「兵藤一誠から逃げるのは良い。だがな、あの二人からまで逃げるな!ここで逃げたら、お前はあいつ等と二度と会う権利はない!」
「……」
リアスは振り返って画面を見る。3人の魔王の攻撃に晒され、吹き飛び、転がるがそれでも立ち上がる姿。
「なんであの二人が戦うかわかるか?仮面ライダーだからだけじゃない。あの二人は背負ってるんだ。全員の明日を!」
『……』
「サーゼクスに託された冥界の未来も、お前達の明日も、この世界中の人々の明日も、全部守るために戦ってるんだ!それを諦めきれないから戦ってるんだ!どうするかはお前らが決めれば良い。だがな、アイツらが戦うのから目を背け、逃げ出すのだけは絶対許さん!」
画面の向こう側では、戦兎達の攻撃はファルビムに弾かれ、セラフォルーとアジュカの同時攻撃で吹き飛ぶ二人が映る。
そんな光景を見ていると、
「あぁクソ!」
机を叩き、立ち上がったのは匙だ。
「アイツらはほんとによぉ」
「匙?」
ソーナは、止めるかのように匙の手を掴む。しかし匙はそれを振り払うと、
「すいません会長。俺、やっぱこのままは納得いかない!」
「良いんです匙!誰もあなたを責めたりしない!」
このまま逃げても、誰も文句なんて言わない。そう口にするソーナに、
「責めるやつならいます」
「誰がっ!」
俺自身です。匙はそう口にした。
「俺が俺を許せなくなる。ここで逃げたら、俺はきっともう前を向けなくなる。そんなの、死んでるのと同じだ!」
「なんで……」
ソーナはなぜそこまで、と口にする。それに対して、
「俺はソーナ・シトリーのポーン。そして、仮面ライダークローズチャージです!」
そう宣言し、匙は部屋を飛び出す。
「……ったく」
それを見たヴァーリも立ち上がると、
「どいつもこいつも馬鹿ばっかだ」
そう言いながら、ヴァーリも出口に向かうと、
「ま、俺も大概だな」
そのまま部屋を出ていく。
「お前達」
サイラオーグは、自分の眷属達を見ると、
「好きにしろ。俺もそうする」
「ならば勿論お供します」
フウの言葉に笑みを浮かべ、サイラオーグも部屋を出た。
「……」
リアスは、静かに画面を見つめる。何度も吹き飛ばされ、それでも戦い続ける二人。
「なんでこの二人は強いのかしら」
気づけば、涙が止まらない。そんなリアスを見ながらアザゼルは、
「強くなんかないさ。あの二人はいつだって必死だ。足掻いて足掻いて足搔きまくって、泥臭く頑張ってる。それが出来るのは、守るものがあるからだ。仮面ライダーとして、託されたものとして、お前らと自分自身の魂のために戦う」
黙ってそれを聞き、リアスは深呼吸すると、自分の頬を力一杯叩いた。
「皆!」
リアスは自身の眷属を見て叫ぶ。
「私はね。このまま引き下がるのはもう沢山。なんであんな男のためにこの世界を諦めるのかしら?そう思ったら段々腹が立ってきたわ。だから……私は戦う!貴方達には何も命令しない。自分の未来は自分で選びなさい!」
そう言い残し、リアスは部屋を出た。残された皆は、
「全く。うちのキングは無茶を言うね」
裕斗がそう行って立ち上がると同時に、他の皆も立ち上がった。
「行きましょうか」
『はい!』
そして朱乃につづき、全員で部屋を出ると、
「嫌になりますね」
ソーナはそう口にすると、立ち上がる。
「確率で言えば0。勝率なんてないのに」
奇跡を信じたくなる。ソーナはそう言って部屋を飛び出すと、他の皆もそれに続くのだった。
『がはっ!』
地面を転がり、変身が解除された二人は、口に溜まった血を吐き出す。
「もう諦めろ」
「まだ……」
「だぁ!」
二人は歯を食いしばりつつ、再びボトルを握った。その時、
『え?』
眼の前に降り立った面々に、戦兎と龍誠は呆然とする。
「待たせたわね」
リアスがそう言い、他の皆も振り返った。
「今治します」
アーシアの回復を受けつつ立ち上がり、戦兎と龍誠は皆を見て笑う。更に、
「龍誠様ー!」
『ん?』
空からやってきたのは、レイヴェルとライザーにその眷属たち。そしてタンニーンを筆頭に、多数のドラゴンたちがやってきたのだ。
「ライザー殿」
アジュカがライザーを非難するように見る。
「フェニックス家は我らの意思に同意してくれていたはずですが?」
「えぇ、アジュカ様。ですのでこれはフェニックス家は関係ない。私個人の行動です。この二人の戦いを見てたら、胸に炎が燃え上がっちゃいましてね」
アジュカは続いてタンニーンを見る。
「タンニーン殿」
「申し訳ない、アジュカ殿。ですが、私にはこの二人が足掻く中、逃げ出すことはできなかった。ドラゴンの誇りだけなら、幾らでも捨てられる。それによってドラゴンという種を守れるなら。だが、この二人の姿を見たら、共に進みたくなってしまった。私個人でも共に行こうとね。そしたら一族全員ついてきてしまった」
そんな皆の様子を見て、戦兎と龍誠は笑いながら立ち上がった。
「全く。皆遅いんだよ」
「悪かったな」
龍誠の言葉に、匙は答えると戦兎が、
「全く。さいっこうだな!」
《グレート!オールイエイ!ジーニアス!イエイ!イエイ!イエイ!イエイ!》
《ボトルバーン!クローズマグマ!》
《ロボットゼリー!》
《ドラゴンゼリー!》
《デンジャー!クロコダイル!》
《コウモリ!発動機!エボルマッチ!》
全員ベルトを付け、ポーズを決めた。
《Are you ready?》
もう迷わない。もうためらわない。そう覚悟を決め、叫ぶ。
『変身!』
《完全無欠のボトルヤロー!ビルドジーニアス!スゲーイ!モノスゲーイ!》
《極熱筋肉!クローズマグマ!アーチャチャチャチャチャ チャチャチャチャアチャー!》
《潰れる!流れる!溢れ出る!ロボットイングリス!ブラァ!》
《潰れる!流れる!溢れ出る!ドラゴンインクローズチャージ!ブラァ!》
《デンジャー!クロコダイル!割れる!食われる!砕け散る!クロコダイルインローグ!オラァ!キャー!》
《バットエンジン!フッハッハッハッハ!》
全員で並び立ち、構える。しかし戦兎と龍誠の姿がいつもと違った。
戦兎のジーニアスは、白い部分が金色に代わり、龍誠クローズマグマは黒い部分が銀色になる。
「勝利の法則は……決まった!」
ゴールデンジーニアス(仮名)
駆けつけた仲間達に後押しされる形で、ハザードレベル7.0に到達した戦兎がジーニアスに変身した姿。
あらゆるスペックが、ゴールデンラビットを上回っている。