戦兎「人々の声援に背中を押され、遂に俺達は究極の姿に至る!」
龍誠「長い長い戦いも、今度こそ終わりだ!」
戦兎「泣いても笑っても最終決戦!見逃すなよ!」
龍誠「ってなわけでそんな感じの〜」
戦兎&龍誠「第177話スタートだ!」
『ハアアアアア!』
新たな形態、クローズビルドとなった戦兎と龍誠は、一誠に飛びかかる。
だが、
「うぉ!」
「うわ!」
パンチしようとする龍誠と、キックしようとする戦兎で、動きが噛み合わず、簡単に避けられる。その隙にカウンターまで貰い、逆にふっ飛ばされる。だが、舞い上がった土煙の中から再び飛び出し、
『うぉおおおお!』
「ふん!」
今度は動きが噛み合い、一誠の顔面を捉える。しかし、
「だから俺の能力。忘れたのかよ?」
『まだまだああああ!』
それでも戦兎と龍誠は殴り蹴る。
「うっとおしい!」
一誠の拳が炸裂し、背後の建物を破壊しながら吹き飛ぶ。だが再び建物から飛び出し、一誠に襲い掛かった。
「頑張れえええ!」
「負けるなああ!」
「そこだあああ!」
そんな光景の中でも、声援は熱を増していっていく。
「あぁ喧しいなぁ!」
一誠はその声援に向けて光弾を放つ。だが、
『させるかぁ!』
それを戦兎と龍誠が、光弾の行き先に先回りすると、蹴り飛ばして弾き、
「ありがとな!」
「応援サンキュー!」
と言って、再び一誠に向かって飛ぶ。
「ちっ!」
すると一誠の指示で、魔獣たちが襲いかかってきた。
『ハァ!』
龍誠が拳を振ると、巨大なエネルギーの龍が形成され、魔獣達を呑み込む。そこに次々襲い掛かってくるが、ダイヤモンドを作り出し、破片を飛ばして迎撃したり、UFOやトラのエネルギー体を飛ばしたり、雷光や滅びの魔力を纏わせたトゲを飛ばすなど、多種多様な能力で魔獣達を薙ぎ払った。すると一誠も飛び出し、戦兎と龍誠を掴んで、そのまま建物に叩きつける。
「おらぁ!」
幾つもの建物を蹴散らしながら、戦兎と龍誠をぶつけていくのだが、
『オォオオオオオオ!負ける気がしねぇええええ!』
二人の雄叫びが木霊し、全身が発光。それと同時に、一誠の拘束を振り払い、殴り飛ばした。
「なっ!」
突然走った痛みに、一誠は困惑。自身の能力により、ダメージ等は一切入らなくなった筈なのに、痛みを感じた。
『ハァ!』
速さもパワーも、追い抜かれてきている。
「何故だ……」
スペックも上がり続けている。能力でダメージもない。そのはずなのに、何故負けているのだと、一誠は驚き、信じられないと首を振る。
「アレは……」
それを見ていたリアスが、驚いていると、
「成程そういうことか」
とジオウの一誠が呟く。
「わかったの?そっちの一誠」
「えぇ。変身した直後は、まだ兵藤一誠を上回ってなかった。でも、今あの二人はハザードレベルが常に上がり続けている。しかも足し算じゃない。1+1=2ではなく、100にも200にもなる勢いだ。それがようやく、兵藤一誠を上回ったんだ」
そう言いながら、ジオウの一誠は別のライドウォッチを取り出すと、
「そこでだ。戦兎と龍誠にだけやらせたんじゃ、悔しくないか?あんたらも彼奴等にやられてたんだろ?」
「そりゃできるならしたいけど、私達ではもう……」
「なら任せてよ」
一誠はそう言いながら、ライドウォッチを起動。
《オーマジオウ!》
「変身!」
《キングタイム!仮面ライダージオウ!オーマ!》
仮面ライダージオウ。オーマフォームになった一誠は、手を掲げると、
「さぁ、クライマックスだ!」
ジオウの一誠の手から光が溢れ、それが世界を包んでいく。
「これは……」
各地で戦っていた人々や、倒れていた仲間たちがその光を浴びると、全身から力が溢れてくる。
「オーマジオウの力を皆に付与した。さぁて暴れようぜ!」
それを見ていた智宏も、変身を解除すると、
「俺達も行くぞ!」
《アルティメットドライバー!》
腰に別のベルトを装着し、スイッチを押すと、バックルが展開。
「変身!」
《最高の力!最高の願い!最高の想い!最高の絆!最高の希望!全てを繋ぎ、今こそ我らは一つとなる。一致団結せよ!我ら!仮面ライダー!アルティメイト!!!!》
戦っていた他の仲間達と融合し、仮面ライダーアルティメイトへと変身。
「神霊チェンジ!」
《ゴットサラマンダー!》
「導け!神の力!ゴッドエレメンレッド!」
炎磨も最終形態、ゴッドエレメンレッドへなり、
「皆!行くぞ!」
炎磨の合図で、全員ブレスレットを操作。
「神霊召喚!」
『精霊召喚!』
《ゴッドサモン!》
《サモン!》
それと同時に、巨大な精霊と、神霊へと進化したサラマンダーが出現し、炎磨たちは乗り込む。すると、
「陸人ー!」
「真海?来てたの?」
勿論!と答えると、陸人の手から出た光を受け融合。
「久々に行きますかぁ!」
「だね!」
『エターナルアース!』
《ウルトラマン!エターナルアース!》
エターナルアースへと変身したのと同時に、
『神霊合体!』
炎磨達も合体し、
『完成!シンレイオウ!』
新たな形態の姿に代わり、エターナルアースとシンレイオウが並び立つ。
「ねぇ陸人」
「ん?」
その頃、内部で真海が陸人に声をかけ、
「この力ならさ、兵藤 一誠に殺された人達も生き返らせられるよね?」
「うん」
陸人はそう返しつつも、
「でも、それをしたらそれを乗り越え、今ここに立ってる人たちに失礼じゃないかなって思うんだ。この力は何でもできる。でも何でもして良いわけじゃない」
「うん。そうだよね」
まぁ生き返らしてほしいって気持ちも否定できないけどさ。と陸人は言いつつ、
「今は目の前の敵を倒そう!」
「そうね!」
巨大魔獣達を、エターナルアースとシンレイオウは次々と撃破していく。
「ハァアアアア!」
そして、一誠に向かって、侑斗が空を駆けていき、戦兎と龍誠は入れ替わるように離れた。そして一誠を取り囲むように聖魔剣を出現させ、
「っ!」
「オォオオオオオオ!」
グラムを手に、すれ違いざまに斬ると、駆け抜けた先の聖魔剣を掴み、振り返って斬る。そのまますり抜け、また斬ってすり抜けて斬って、を繰り返し、
「ば、馬鹿な!?何故俺にダメージが!?」
「俺の力だよ」
ジオウの一誠が、そう話しかけてくる。
「オーマジオウの力は相手より必ず強くなるだ。お前には十分だろ?」
「クソ!」
一誠は振り返り様に攻撃しようとするが、ジオウの一誠はそれをガードし、殴り返す。
「そして、お前はもう主人公補正はない。つまり、容赦なくやれるってことだ!」
ジオウの一誠は、手をかざすと、一誠は磔にされ、空中に浮かび上がる。
「オオオオ!」
「ハアアア!」
ゼノヴィアが、エクスデュランダルで切り裂き、イリナがオートクレールで追撃し、トドメにロスヴァイセの砲撃。
「行くぞ、朱乃」
「はい」
朱乃とバラキエルの雷光が一つとなり、一誠に襲い掛かった。
「ぎゃー君!!」
「うん!!」
ギャスパーの黒いモヤが拳を形取り、小猫と共に一誠を殴り飛ばす。
「がはぁ!」
拘束ごと破壊し、吹っ飛んだ一誠を、
「行くわよ〜!」
「えぇ」
「全力だぁ!」
黒歌を筆頭に、ヴァーリチームの皆が攻撃を叩き込む。
「リアス。準備はいいわね?」
「えぇ」
グレイフィアとリアスの魔力が一つとなり、一誠を飲み込んでいった。
更に、世界中のドラゴンや悪魔に天使や堕天使たちが、力を増大させ、攻撃を叩き込み続けていく。
「うっとおしい!」
だがそれを、一誠が振り払う。
「はぁ、はぁ!そうだ。俺の力はどこまでも強くなる。俺を超えるならもっと力を!無制限に、全てを超え、全てを飲み込み破壊する力を!」
一誠の体から、力が溢れ出し、さらなる進化をしようとする。だが、
《アルティメイトブレイブストライク!》
そこに仮面ライダーアルティメイトの智宏がキックを叩き込んだ。
「悪いが、お前に弱点を付与させてもらった」
「は、はぁ?」
一誠の体を、次の瞬間とてつもない疲労感が襲う。
「汎ゆる攻撃に弱くなり、体力が続かなくなり、体の動きが悪くなるていう弱点さ」
「アホが、そんな出鱈目なことあっかよ!」
一誠は反撃しようとしたが、
「チェストォオオオ!」
突き出した腕を、本郷の手刀が切り落とす。
「最早ここまでだ。諦めろ。兵藤一誠!」
「ふざけんな。おれは主人公なんだ!」
残った腕で、本郷に襲いかかろうとした一誠だが、光速で近づいた或人とイズの蹴り上げで、上空に吹き飛ばされる。
「皆!合わせるんだ!」
「一斉総射だ!」
『おう!』
全勢力の中でも魔術系が得意な面々が、エターナルアースとシンレイオウの周りに集まり、力を集め、
『エターナルアースイム光線!』
『シンレイオウ!ゴットインパクト!』
二人の光線を中心に、全勢力が力を合わせたビームが放たれ、一誠を呑み込む。
更に、
「ライダー!キィイイイイック!」
《グレイシャルフィニッシュ!》
《プライムスクラップブレイク!》
《スクラップブレイク!ツインフィニッシュ!》
《エボルテックアタック!》
《キングタイムブレーク!》
《リアライジングインパクト!》
《ゼロツービックバン!》
《オールランペイジブラストフィーバー!》
《サンダーライトニングブラストフィーバー!》
《サウザンドディストラクション!》
《スティングユートピア!》
《バーニングレインラッシュ!》
《アルティメイトエンド!》
全ライダーから放たれるキックと、他の全勢力の近接攻撃主体のメンバーが、一気に襲い掛かる。
吹き飛びながら、全身がぼろぼろになり、虫の息となった、一誠を追うように、戦兎と龍誠のクローズビルドは空に駆け、レバーを回す。
『これで終わらせる!』
それを見たセラフォルーは、空の映像に映ると、
「よーし皆ー!最後はアレ。行くよー!」
アレ?と人間達、仮面ライダービルドを知らない人々は、周りを見て困惑する。すると、
「じゃあわからない人達のために、やり方を教えるね?」
セラフォルーは、手で兎を作って頭上に掲げるいつものポーズと決め台詞。人々もそれを真似する。
そして戦兎と龍誠はレバーを回し終えた時、黄金の兎が現れ、背後に来ると、戦兎と龍誠は足の裏を兎に向け、兎は後ろ足のキックで、勢いよく発射。そのままキックの体勢に入る中、
《Are you ready?》
『勝利の法則は決まったぁ!!!!』
悪魔も天使も堕天使も、神も人間もあらゆる種族は関係なく、この世界に生きる全ての人々の叫びが、戦兎と龍誠の背中を押す。
《Ready Go!》
『ラブ&ピース!フィニイイイイイイイイイイイイッシュ!!!』
金と銀の螺旋が、一誠を絡め取り動きを止め、そこにドロップキックを叩き込むと、そのまま上空に押し上げていく。
「クソ!クソ!何でだ!才能も力も全て持ってたのに!今度こそ前世で出来なかったことをするはずだったんだ!誰もからも好かれて認められる。そんな俺が負けるはずがないのにぃいいいいい!」
「お前は可哀想なやつだよ。兵藤 一誠」
「なに!?」
戦兎の言葉に、一誠は反応する。
「お前は強い。誰よりも強い。だったらなんでその力を誰かを救うためじゃなく、誰かを虐げるために使ったんだ!誰かのために使えてたら、お前は誰からも好かれ、認められる存在になれたんじゃないのか!?主人公じゃなくたって、誰かのヒーローに!?」
「っ!」
「結局お前はな。自分勝手で人を思い通りに動かそうとする。そんな奴が誰かに認められる理由がねぇ!そして俺達は、そんなやつに屈しない!」
クローズビルドの体が更に輝き、
『だから俺達は、負ける気がしねぇええええええ!』
さらなる推進力を得たキックに、一誠の体が崩壊を始め、
「あ、あぁっ」
次の瞬間、爆発が起き、一誠が消滅する。
「勝った……の?」
呆然と、リアスは上空の爆発を見つめていた。そしてその爆発から降りてきた、クローズビルドの姿に、思わず涙を流す。
「勝ったのね?」
誰も聞き取れないほど小さな呟き。だが、戦兎と龍誠には届いたのか、サムズアップを決めた。
そのタイミングで、歓声が上がる。
「勝ったぞおおおおおおおお!」
互いに抱き合い、ハイタッチをして涙を流す。
そこに種族の壁はなく、ただただ生きていることを喜び合っていた。
そして、地面に降りて変身を解除した戦兎と龍誠は元通り二人に戻ると、
「終わったんだな」
「あぁ」
夢でも見ているような、そんな感覚に、どこか現実味はない。
「な、なぁ戦兎。俺を一発殴ってくれ。まだ夢見てるへぶぁ!」
戦兎のパンチに、龍誠は吹っ飛び。
「お前せめて最後まで言わせろ!」
「どうだ?痛いか!」
いてぇよ!と龍誠がプリプリ怒ると、
「じゃあ俺も頼ぶばぁ!」
まだ頼むと言ってねぇぞ!戦兎は転がって立ち上がると、龍誠にもう一発殴らせろと飛び掛かり、龍誠も何をー!っと反撃。ポカスカポカスカと殴り合う二人を、
「何してるのかしら……」
「さぁ?」
リアスと朱乃を筆頭に、皆苦笑いしてみていた。
だが、そんな光景すらどこか愛おしい。やっと、やっと届いた平和へのチケットだ。
「まぁ部長、折角の今回の戦いの英雄がアオタン作ったんじゃカッコつきませんし」
侑斗が言うと、たしかにそうね、とリアスはうなずき、
「アーシア。治療の準備だけお願いね」
「はい!」
リアスはコホンと咳払い。それからゆっくり息を吸い込むと、
「戦兎!龍誠!いい加減にしなさぁああああああああい!!!」
『す、すいませんでしたぁああああああああ!』
リアスの怒号と戦兎と龍誠の土下座。それを見て笑う面々。
こうして、長い長い戦いに、終止符が打たれるのだった。
クローズビルド
パンチ力 55.0t〜(右腕)/64.2t〜(左腕)
キック力 70.5t〜(右足)/62.7t〜(左足)
ジャンプ力 91.8m〜
走力 0.8s/100m (時速450km)〜
正式名称は、仮面ライダービルド クローズビルドフォーム。
様々な戦いを乗り越え、戦兎が
汎ゆるスペックが非常に高く、ジーニアス由来の多種多様な能力に加えて、龍誠の格闘センスも同時に使える。
ただ、戦兎と龍誠が融合したことで、肉体の操作には、二人の息を合わせる必要があるものの、その点は元々のコンビネーションにより問題はなかった。
更に、最も厄介なのは、スペック表を見ての通り、全てに《〜》がついていること。つまり、スペックが常に上がり続けており、ジオウの一誠曰く、1足す1は2どころか100や200になっている。とのこと。
一誠もスペックが上がり続けているが、こちらは2人分な上に、その速度もどんどん上昇していくため、一誠のスペックも上回れた。
これがもし、戦兎か龍誠のどちらかだけで行う変身だったら、恐らく追いつけなかったか、もっと追いつくのに時間がかかったと思われる。
手数もそうだが、単純なスペックでも、この世界では勝てるものは存在しない。まさに究極の姿である。