戦兎「遂に俺達は待ちに待った修学旅行にやって来た」
龍誠「しかし!何故か俺達は謎の集団に襲われる羽目に!」
匙「なぁ、お前らなんでそう秒で問題に巻き込まれんだよ」
戦兎「そりゃ巻き込まれないと話が進まないからな」
匙「メタいな!?」
戦兎「つうわけでそんな感じの66話始まるよ」
『申し訳ございませんでした!』
突然の襲撃を受けた次の日、様々な場所をそれぞれ見て回っていた戦兎・龍誠・祐斗・アーシア・ゼノヴィア・イリナに匙を含めた生徒会(2年のみ)メンバーは、アザゼルとロスヴァイセからの突然の連絡を受け、そのまま連れられて京都の妖怪が住む世界に連れてこられ、戦兎達を襲撃してきたときに見た金髪狐耳少女を筆頭に土下座されてしまった。
「ま、取り敢えず誤解は解いておいたぞ」
と言って、用意されていた酒や小料理に舌鼓を打とうとしてロスヴァイセに止められたアザゼルを見ていると、
「その……本当にすまなかった!」
そう少女は戦兎と龍誠に謝る。正直見た目10才程の女の子にここまでされて、どうこうするほど心が狭くない。なので気にしてないと二人は彼女を許しながら、
「そんなに俺の変身してるときの姿が似てたのか?」
「う、うむ……暗闇で不意打ちじゃった上に一瞬の出来事じゃったが、確かにお主のびるど?と言う姿と瓜二つじゃった。のう、お主じゃないと言うのなら、お主以外にびるどを使えるやつはおらんのかの?」
そんなやつは居ない。戦兎はそうはっきり伝えた。だが同時に、何か嫌な考えが過りそうになる。
ビルドを作れるのは自分だけだ。そう、その筈なんだ。でも……
(何考えてんだ俺は!)
グッと手に爪がくい込みそうになるほど強く握り、戦兎は彼女から顔を逸らした。
そんなわけない、そんなわけないのだ。そう言い聞かせていると、
「そもそもなんで俺達は狙われたんだ?母上がどうこうっては言ってたけど……」
と龍誠が素朴な疑問を上げた。そう、結局今の今まで詳しい理由は明かされていない。そこに、
「それは私が説明するわ!」
『ん?』
バァン!と襖が開け放たれ、皆が振り替えると、そこにいたのはいつもの魔法少女服ではない、礼服を着たセラフォルーだ。
なぜ彼女がここにいるのかと思いきや、何でも彼女は外交も担当しており、今回は京都の妖怪達と
「だが襲撃があった日はお前は修学旅行の準備で仲間といたって話をしてな。まぁそれでも中々信用してもらえず苦労したぜ」
それはそうだろう。違うと言っても、ビルド?の姿を見ているのだ。嘘じゃないのか、身内で庇っているのでは?等と言われても仕方ない。
だがアザゼルが言うには、これから
最後のは少し気になったが、実際この辺り一帯を仕切ると言うことは、弱いわけがない。だが不意討ちもあったかもしれないが、それを含めても一瞬で誘拐していくと言うのは、確かに並の実力ではないはずだ。
とまぁお陰で一先ずは誤解は解いてくれたらしい。まぁ幸か不幸かセラフォルーからも、戦兎がそういうことをするやつじゃないと口添えしてくれたのが大きいようだが。
しかし、
「じゃあ結局何者なんだ。さらっていった奴は……」
「さぁな、ただこんな時期にしかも
戦兎はそう言い、アザゼルが返す中皆の脳裏に浮かび上がったのは、兵藤一誠だった。それは彼と出会ったことある者達は皆おなじなようである。
しかしそれを皆は顔には出さず、
「それで俺達は何をすればいいんですか?」
とアザゼルに聞いたのは龍誠。しかし、
「うんにゃ、なにもしなくていいぜ?」
『え?』
ポカンと皆がする中アザゼルは、
「捜索は冥界側や堕天使側から人員をある程度は集められたからそっちで対処する。だがいざってときにはお前らの力を借りることもあるからな。それまではお前らは普通に修学旅行を楽しんでおきな」
せっかく貴重な経験なんだしよ、と言うアザゼルに皆は思わず、
『先生が先生してる……』
「どういうことだおいこら!」
さらっと酷いことを言われたせいか、アザゼルがプンプン怒っている中、
「すまぬ、勘違いで襲っておきながら助けて貰う等……」
と言う少女に龍誠が、
「気にすんなって。良く言うだろ?旅先の間違いは捨てておけってな」
『?』
なんじゃそりゃ、と皆が首をかしげる中、
「お前が言いたいのは多分旅の恥はかき捨てだと思うが使い方盛大の間違ってるからな?」
「マジで!?」
龍誠が顎が外れそうなほど大口を開けて驚愕する中、それを見た他の皆から少しだけ笑いが零れる。そして、
「取り敢えず酒だ酒!まずは呑むぞいて!」
「まだ昼間ですしこのあとも仕事です!」
と言ってアザゼルにチョップを落としたロスヴァイセと、それに悲鳴をあげるアザゼルを見て、戦兎達は自分達は修学旅行も普通に出来ないのかと思いながら、やれやれと肩を竦めたのはまぁ余談である。
「んで?何があったのよ」
「はぁ?」
先程の話し合いが終わり、急いで藍華達と合流し、金閣寺にてアーシア達教会三人娘が感激して金閣寺に負けないくらい目をキラキラと輝かせて龍誠が三人の写真を撮ってあげたりしている中、藍華は少し離れて見ていた戦兎にそう切り出した。
「何がだよ」
「あんたさっきから心ここに非ずじゃない」
そうか?と返しつつも戦兎自身自覚はあった。自分と同じ姿のビルド?それが何者なのか。それが気になる。
兵藤一誠?だがアイツはビルドの姿になれるのか……いやアイツなら何でもやれそうではあるが。
「ん~。まぁ次の発明品どうしようかなぁとか思ったりしてるだけだよ」
「こういう時くらいそう言うの考えるのやめなさいよ」
冗談だよ、と言いながら戦兎は頭を掻く。すると藍華は顔を覗き込んできて、
「そういうことばっかしてると彼女できないわよ?」
「ホっとけ。こちとら残念なイケメン扱いなんだよ。とっくに諦めとるわ」
ケッと言いながら戦兎は藍華の横を抜けていこうとすると、
「へぇ、アンタ彼女欲しかったんだ」
「は?」
藍華の呟きに、戦兎は首をかしげた。そんな戦兎を見て藍華は、
「だってアンタ、今まで自分がモテないのはおかしいって嘆きはしても彼女欲しがったりはしなかったしさ」
「別に彼女が欲しいとは言ってねぇだろ」
「彼女できないわよ?って言う問いに対して諦めてるって言うのはホントは欲しいって事でしょ?」
戦兎は思わず口をつぐんだ。全くこの従姉妹は相変わらず口八丁である。
「別にそういう意味じゃねぇ」
「まぁまぁ、それでどうなのよ?美人揃いのオカルト研究部に入ってるんだしそっちではなんかないの?ほらギャスパー君とか」
男だぞアイツは……あきれる戦兎に藍華は、
「ほら、男の娘は実質女の子って言うし?」
「やめろ」
戦兎は頬をヒクヒクさせながら藍華を制止する。なんと言うか色々アウトだ。
「つうかそれ言ったらお前の方はどうなんだよ」
「私?私は今恋は良いかなって。案外今を楽しんでるしね」
そいつは何よりだよ、と戦兎は返しながらいると、
「おおい!戦兎!藍華!あっちに抹茶あるらしいぜ!」
と龍誠が騒ぐのを聞き、
「さて行くか」
「そうね」
と二人は他の皆の元に向かうのだった。
ふぅ、なんとかペース落とさずあげれてます。しかし最近友達が知ってる人いないと思いますけど加奈~いもうと~と言うシリーズを実況動画でだしたら滅茶苦茶嵌まってそれのアフターストーリーがみたいとか駄々をこねはじめてその小説を書き書きしながら、こっちも書いてます。全く、友達じゃなかったら絶対書かない。
まぁ今度焼き肉奢ってくれるって言うし勘弁してやるわぁ