ハイスクールD×D Be The One   作:ユウジン

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前回までのハイスクールD×D Be The Oneは……

戦兎「ヒーローショーを終えまたもや学園生活に戻る俺たち」
龍誠「だがサイラオーグさんとのレーティングゲームに学園祭もと忙しい毎日が過ぎていく」
匙「いやお前らまだ良いぜ?俺だって学園祭の準備を生徒会としてしないといけないしレーティングゲームもあるしでさ~」
戦兎「大変だなぁお前も……とまあそんな感じで71話スタートだ!」


ある意味最強

『……』

 

現在昼休み。戦兎・龍誠・リアスの三人は一年生のクラスを覗き見していた。

 

その視線の先には、

 

「フェニックスさん教科書持ってる?」

「フェニックスって珍しい名字だよね?」

「ギャー君に続いて外国からの転校生なんてこのクラスでよかったわ~」

 

と質問攻めにする女子生徒と、

 

「あの……その……」

 

こんな感じでゴニョゴニョ話すレイヴェルがいた。すると向こうはこちらに気づき、

 

「し、失礼します!」

 

小走りでこっちにやって来る。

 

「おいおい大丈夫なのか?」

「て、転校が初めてですのでどう話せば良いのか……」

 

龍誠が心配して聞くと、レイヴェルからはそんな返事が帰ってきた。

 

「でも話したくない訳じゃないんでしょう?」

「そんなそれはもう!貴族以外の人との交流を通して私も成長したいと考えています!」

 

リアスの問いかけにレイヴェルは答える。その辺はライザーとは違う感じだ。

 

とは言え今のままでは確実に会話が儘ならない。そう戦兎は考えて、

 

「塔城かギャスパー辺りにでも頼むか……」

「呼びましたか?」

「っ!」

 

そんな戦兎の呟きに後ろから音もなく立っていた小猫が返事をし、戦兎は驚いて変な声をだしそうになった。まぁそれは何とか堪えて、

 

「いや、レイヴェルが会話の掴みに悩んでるからさ。お前からもうまく取り成してやってくれないか?」

「俺からも頼むよ」

 

そう戦兎と龍誠の二人からの頼みに小猫は、

 

「まぁ……良いですけど」

 

と了承。だがレイヴェルを見て、

 

「ヘタレ焼き鳥」

「なん……ですって?」

 

と冷たい言葉。それにレイヴェルのこめかみがピクンと躍動する。

 

「ヘタレ」

「ふぇ、フェニックス家の息女である私に何て口を……」

 

ワナワナ震えて怒りのオーラを発するレイヴェルに、フンと小猫は鼻を鳴らすと、

 

「そんな物言いだからいざってときにヘタれるんでしょ?もっと覚悟持ってきたのかと思えば先輩達の手を煩わせて。しかも戦兎先輩から名前呼び……」

「ん?」

 

しかもの後から小さすぎて全く聞こえなかったため戦兎が首をかしげる中、

 

「こ、この猫又は……」

「焼き鳥」

 

と二人の背中から巨大な猫と火の鳥がバチバチと火花を散らす絵が見える。

 

「大丈夫……かな?」

「な、なるようになるさ」

 

アハハと力なく笑う戦兎と龍誠。因みにその後レイヴェルと小猫は喧嘩しながらもギャスパーの尽力もあってうまくやってるらしい。あとクラスでも人気者になったとか。

 

これぞ雨降って地固まるというやつだろう。まぁギャスパーの胃がキリキリ言ってるらしいのだが……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それで開発の方はどうなの?」

「まぁボチボチって感じだな。取り敢えず設計図は完成したし形にはレーティングゲーム本番までにはできるさ。そっちは?新技出来そうなんだろ?」

 

こっちも同じ感じだよ。と戦兎と祐斗は話す。現在戦兎達はグレモリー領にある高級ホテルの一室にいた。

 

何故いるのかというと、今日はレーティングゲーム前にサイラオーグチームの面々とこちらの面々による記者会見が行われることに。

 

内容はまぁゲームへの意気込みがメインで両キングが答えるだろうから眷属である戦兎達は実際置物状態になるだろうとのこと。

 

まぁ精々写真を撮るとき眷属個人の写真を撮ることもあるそうだが、

 

「しかし……」

 

と、アーシアやロスヴァイセがあーでもないこーでもないと化粧に勤しむ中、薄化粧で済ませたゼノヴィアはデュランダルを握っている。とは言えこれは見た目を似せたレプリカ。写真を撮る際にデュランダルをもった状態を……というのが前もって来ていたのだが、なんとゼノヴィア。今デュランダルが手元にないらしい。

 

何でもちょっと野暮用で……とか言って教えてくれない。本人曰く、本番でのお楽しみだそう。

 

そんな中、

 

「さ、そろそろ時間よ。行きましょうか」

『はい!』

 

リアスの指示で全員が立ち上がり、会場に向かう。

 

会場まではすぐだが、その道中、

 

「そう言えば匙達もレーティングゲーム同じ日何ですね」

「えぇ、相手はシーグヴァイラが率いるチームね。向こうも戦術家タイプだから玄人好みのゲームになりそうだし後で見なくちゃ」

 

と戦兎の問いにリアスは答えると、会場のドアが見えてきた。

 

「それじゃあなた達。気を引き締めていきましょう」

 

リアスはそう言って会場のドアを開ける。すると一斉にフラッシュが炊かれ、ギャスパーがヒィッと小さく悲鳴をあげた。確かにこれは目に優しくないな。

 

と思いつつも戦兎達は席の座る。既にサイラオーグ達は座っている。既にサイラオーグは臨戦態勢といった感じだ。もう戦いは始まっているのかもしれない。

 

「それではまず両キングによるゲームへの意気込みをお聞かせください。まずはサイラオーグ様から」

「はい」

 

とサイラオーグとリアスの順に意気込みを話していく。すると、

 

「それでは万丈龍誠さんにお聞きします」

「えひゃい!」

『……』

 

基本的にキングにしか話がいかないとは言っても例外はある。のだが完全に龍誠は記者会見なんかしたことないので緊張して固くなってるところに実際不意打ち状態に近く、変な声で返事をした。

 

「え、えぇとそれでは万丈 龍誠さん。あなたが変身されるクローズですが桐生 戦兎さんのビルドと違い変化がありません。これはいざというときのかくし球があるということでしょうか?」

「あ、あいや、その……おい戦兎、どう答えれば良いんだよ!」

「ば、バカ!マイクの電源くらい切れ!」

 

あ……と戦兎と龍誠が呟いてももう遅い。ガッツリマイクに拾われて会場中に響いた二人の声に、サイラオーグ眷属のライがうつ向いてプルプル震えながら笑えるのを堪えている。

 

「お、おい戦兎!会場に響いちまったぞ!」

「わかったからまずはマイクの電源を切れ!」

「どうやって切るんだよ!」

「そんなもんここにスイッチがあるでしょうが!」

 

因みにこの会話もガッツリ拾われているのだこの際どうでもよいとばかりに二人は言い合いまでおっ始じめた。

 

「大体お前が俺に強化アイテム作っておいてくれればこんなことにならなかったじゃねぇか!」

「アホか!取り敢えずまぁ試合でのお楽しみに~位言っておきなさいよ!」

「記者会見で嘘を言うと後で炎上するだろ!」

「謝罪会見じゃあるまいし炎上するか!寧ろ匂わせて相手揺さぶっとけ!」

 

ムギギギと顔を突き合わせて喧嘩をする二人に、会場に張り付けていたさっきまでの緊張感は霧散していた。そして、

 

「貴方達いい加減にしなさい!」

『すいませんでしたぁ!』

 

リアスがぶちギレて怒声を上げると戦兎と龍誠は殆ど条件反射で土下座した。

 

その後記者会見そっちのけで説教が始まり、リアスが正気に戻った時には既に手遅れ、更に次の日には……

 

「主は強かった。グレモリーチームで一番恐ろしいのはリアス・グレモリー。仮面ライダー二人も頭上がらず……か」

 

と言う冥界の新聞の見出しを読んで祐斗はアハハと乾いた笑いを浮かべている。

 

「あらあら。私可愛く撮れてますわね」

「私もだ」

 

そう言って朱乃とゼノヴィアは自画自賛。そして、

 

「部長!言っていたお菓子買ってきました!」

「部長!お茶いれました!」

「えぇ」

「あ!部長!なにか本持ってきますか!?」

「部長!肩お揉みします!」

「お願いするわ」

 

今回の新聞記事ですっかりご立腹のリアスとご機嫌を取る戦兎と龍誠がいたとかなんとか……

 

因みに、

 

「俺の発言が取り上げられてないな……」

「まああんだけ面白いことやったらそっちが主役にイッデ!」

「お前は少し黙ってろ」

 

フウに拳骨を落とされ、ライがいててと涙目になる中、サイラオーグは遠くを見つめ、

 

「頑張って返答の原稿考えて覚えたのだがな」

「……ある意味先手は取られたって感じか?」

「ある意味ではな。サイラオーグ様は繊細な方だし」

 

と、ライに答えながらフウはため息を吐くのだった。




ゲーム実況をやってる友人がオーマジオウのベルトの予約2月分のをしたらしい……買った暁には俺も遊ばせてもらおうと今から画策中です。

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