戦兎「突如現れた謎の敵、シャドウに襲われた俺と塔城。だがそこにまた新たな味方?エレメンレッドが現れた」
龍誠「しかしなんか嫌なやつだなぁ……」
戦兎「まぁ色々あったと言う設定らしいからなぁ……まぁそんなわけで80話スタート」
龍誠「遂に完全に匙とヴァーリが消えたな」
「火乃 炎磨君……ね」
「はい」
シャドウを倒し、戦兎と小猫は炎磨を連れてオカルト研究部の部室に戻り、事情説明を聞いていた。
「取り敢えずはサーゼクスと連絡がついた。今夜にでも冥界やうちからの来て記憶操作も行うそうだ。とは言えテレビでも放送されてるしSNSにも上がってるからこりゃ大変だぞ……」
そう言って戻ってきたアザゼルに戦兎はそんなことできるのかと聞くと、
「まぁ一応な。とは言え完全になかったことにはできない。精々大きな災害があったと言う風に記憶を持っていくのが限界だろうな。如何せん範囲が広すぎる。魔力を電波に乗せて広範囲に一気に広げるって言う方法でやれば一気に洗脳できるはずだ。それでもしばらく混乱は免れないが」
「そっちは一応隠すんですね」
炎磨はアザゼルにそう言うとアザゼルは、
「お前のところは隠さねぇのか?」
「シャドウやエレメンジャーの存在は普通に知られてますね。それにこのブレスレットを着けてると機械に写らなくなりますし、直接変身を見られても記憶に霞が掛かったみたいになって分からなくなりますから。これでプライバシー対策バッチリですよ」
何気にハイテクだな……とアザゼルは言うと、
「それでそもそもエレメンジャーとは何なんですか?あとシャドウについても」
そう聞いたのは、自らの眷属を連れたソーナだ。それに、
「説明しよう!」
『っ!』
そう言ったのは、炎磨の懐から飛び出した宝石で、その宝石からプロジェクションマッピングのように、光でできた先ほど見たサラマンダーの可愛らしくデフォルメされた姿が現れた。
「俺はサラマンダー。こいつと契約してエレメンジャーに変身させている者だ」
とサラマンダーは何処からともなく眼鏡を出してスチャっと装着してから説明を開始。
「まずこっちの世界では普通の人間には知覚できないが様々な精霊が存在する。俺もそうだ。俺は分類的には火の精霊。因みに火の精霊は俺だけじゃねぇ。他にもたくさんいる。ただ俺ほど強い火の精霊は居ないがね?」
「良いから続きをしゃべれよ」
炎磨は宝石を指先で軽く突くと、サラマンダーは悪い悪いと言い、
「だが精霊も皆良いやつとは限らない。中には人間に仇なすやつもいる。その精霊は悪しき人間と契約することで、ハイシャドウに変えるのさ」
「じゃあさっきのポイメデも……」
あぁ、元々はただの人間だ。と戦兎のに、サラマンダーは答えつつ、
「そしてあのポイメデは毒の精霊と契約している。その力は直接的な力は弱いものの毒の生成や、配下となるシャドウの作成及び巨大化。んでもって俺達は悪の精霊とは、遥か昔からお互い契約者を変えつつ幾度となく戦ってきた」
「幾度となく?今まで撃破できなかったのですか?」
ソーナはそう問う。それにサラマンダーは、
「倒したよ。だが俺達精霊は概念のような存在だ。契約者が完全に倒されれば一時的に眠りに着くが、死ぬことはない。いずれ復活し、また人間に仇なすために誰かと契約するんだ」
「つまりその悪の精霊が選んだ人間とお前ら……まぁ分かりやすく言うなら善の精霊が選んだ人間同士を戦わせてるって所か」
ざっくり言えばそうだな。とサラマンダーはアザゼルに頷き、
「そしてエレメンジャーって言うのはその善の精霊に選ばれたやつらのこと。人数や属性はその世代で変わるが、今は炎磨を入れて6人になってる。それぞれ異なった属性の精霊と契約しててな。俺の火以外だと雷・水・木・風・大地だ」
「ねぇ、契約者って何を基準に決めているの?」
リアスの問いに、他の皆も確かにと思うと、
「俺は精霊と融合率が高い男を探して選ぶが、他はそれぞれが精霊との融合率の高い女を探して契約するな。因みに理由は、火は他の属性と比べて一番戦闘向きだ。だがその分体に掛かる負担が一番大きいからな。それに男で精霊との融合率が高いやつって少ないんだよ。女はまだいるんだけどな。だから戦闘向きの火を男にして他を女で固めてる」
「別に他も男入れれば良いんじゃないのか?少ないっていってもゼロじゃないだろ?流石に」
龍誠の素朴な疑問。それにサラマンダーは、
「いやエレメンジャーに変身出来るほど精霊と融合率高いやつ自体がいつの時代も珍しいんだよ。だから後世にもその力が受け継がれるように、適正の高いやつの血筋は後世に沢山残す必要がある」
その言葉で、皆は大体予想がついたらしく、あぁと言い、
「つまりだ。炎磨には頑張って他のやつらと子供をこさえて貰うんだよ」
「めんどくせ……」
面倒とはなんだ!あんな可愛い仲間たちなのに!と怒るサラマンダーに、そっぽ向いて頭を掻いてる炎磨。すると、
「じゃあシャドウとは何なんですか?」
と小猫が問う。それに対してサラマンダーは、
「さっき言ったようにポイメデはシャドウを作れる。だがある程度強力なシャドウを作るときは人間を使うんだ」
「そう言えばさっきも男の人が……」
小猫が頷くとサラマンダーは更に続けて、
「ポイメデの作る特殊な液体は人間をシャドウに変えるんだ。そしてシャドウに変えられた人間は攻撃性が増し、他者を攻撃するようになる。あ、ハイシャドウには従順だけどな。因みに能力はその変えられた人物の特技なんかが反映される。多分さっきのシャドウは画家か漫画家じゃないかな?」
サラマンダーの説明に皆は頷くと戦兎が、
「ならポイメデが言ってたが、シャドウキングってなんだ?」
「ハイシャドウの親玉。謂わば悪の精霊たちが選んだこっちで言う炎磨の立ち位置って所だな。顔は分からないが、余程闇の精霊と相性が良いらしい。一度だけ変身状態のあいつと戦ったがレベルが違いすぎる。契約した時期も多分向こうの方が早いと言うのもあるっちゃあるだろうけど化け物みたいな強さだ。正直なんであいつが前線に出ないのか聞きたいよ」
出てきたら一発で闇側が勝てるのによ。と言うサラマンダーに、炎磨の実力が低いわけではないのは知ってるので、戦兎は少し驚かされた。そこに炎磨が、
「それで?今度はこっちが聞きたいんだけど仮面ライダーってなんなんだよ」
「それはな!」
炎磨の問いに龍誠が答える。
「人々の愛と平和のために戦う正義のヒーローだ!」
「ぶふっ!」
そんな龍誠の言葉に、炎磨は吹き出すと笑いだした。
「アハハ!なんだよそれ。面白い冗談だな」
「なんだと!?」
龍誠は思わず炎磨に掴み掛かりそうになるが、それを匙が慌てて落ち着けと戦う。それを見た炎磨は笑うのをやめ、少し驚いた顔をしながら、
「え?まさかマジで?」
「マジだが。なにか問題あるのか?」
「別に問題はねぇけど愛と平和とか無理だっていうか、正義のヒーローねぇ」
戦兎に炎磨はヘッと言いながらにやっと笑い、
「高校生にもなって真面目に言うことじゃないだろ」
「何をー!」
龍誠はプピーっと怒りながらジタバタ。それを戦兎は見ながら、
「じゃあお前はなんでシャドウと戦ってるんだ?」
「ん?暇潰し」
炎磨は何の気なしにそう答えつつ、
「人々のためにって言えばよかったか?だが悪いけど俺とシャドウ側が唯一共通している点があってな。それは人間って言うやつは基本どうしようもないクソみたいな生き物で、滅んだ方がいいと思ってる所だ。皆がそうじゃないと思うか?まぁそうかもな。でもそれだけを選別して助けるなんて面倒だしどうせ赤の他人だ。死んだところで心は痛まねぇよ。まぁ、知り合いや友達だったら嫌だからそいつらくらいは助けるがね」
それが変か?そう言う炎磨に、
「別に。知り合いと他人を比べて知り合いを優先しようが他人がどうなっても気にしないことは人の勝手だよ。だけど俺が個人的にお前の考えに共感できねぇだけだ」
「なんだよ。お前アレか?他人百人と知り合い一人のどっちかしか助けられないってなったとき百人選ぶタイプか?俺だったら信じらんねぇな」
肩を竦め、戦兎に答える炎磨に戦兎は違うと言うと、
「俺はどっちも選ぶ。百人も一人もどっちも救う方法を探すんだよ」
「こりゃ想像以上だな。だったら一つ忠告しておいてやるよ。二兎を追う者は一兎も得ずだ。全部なんて救えない。最初はうまくいっても最終的に自分の周りにいるやつも救った人にも裏切られるか不幸にして滅茶苦茶になって終わるだけだよ」
まるで実体験だな。戦兎がそう言うと、炎磨はヘラっと笑い、
「どうだかね」
とだけ言う。そんな二人のやり取りを見ながらリアスは、
「取り敢えずここまでにしましょう」
そう言ってパンパンと手を叩くと空気を入れ換える。それから立ち上がると、
「ソーナ、アザゼル先生。少し良いかしら」
「えぇ、良いですよ」
「おう」
リアスはソーナを誘って廊下に出た。そして、
「どう思う?」
「彼に嘘はないわね。ただシャドウと呼ばれる存在がいる世界ですか……パラレルワールドと言うやつかしら?」
リアスはそう聞くと、ソーナが答える。それにアザゼルは頷き、
「しかしパラレルワールドか。普通そう簡単には越えられないんだがな……つうかひょいひょい越えるとお互いの世界に影響を与えかねない」
「そうなの?」
アザゼルにリアスが問うと、
「あぁ、本来ない概念や存在なんかが混ざってしまうこともあるしな。だからパラレルワールド越えは本来ならやらない方がいい。良い影響でも悪い影響でも違う世界のものを与えるのは世界を歪めるからな」
とアザゼルが頭を掻いたその時、
「そう言うなよ。原作にない流れって言うのも悪くないぜ?」
『っ!』
突然の声に、リアス達が振り替えるとそこにいたのは、
「兵藤 一誠!?」
結界が張ってあるはずの駒王学園の更に警戒体制が強いてある旧校舎の中に、一誠は当然のように立っていた。
「てめぇなにしにきやがった……」
「少し遊びにな」
一誠はそう言い、
「行くぞ?」
と走りだしアザゼルに飛び蹴り。そこに、
「さていきましょう」
『っ!』
「リアス!ソーナ!後ろだ!」
リアスとソーナが振り替えるとそこにいたのは、彼女達は知らないが戦兎達がポイメデと呼んでいた女で、
「くっ!」
ソーナは後ろに飛び、リアスは咄嗟に滅びの魔力を手に集め、ポイメデにゼロ距離で放つ。だが、
「遅いわね」
「むぐっ!」
ポイメデは避けながら懐に入り込むと、リアスの口に手を当て、
「んぐっ!」
何かを飲み込まされ、リアスは後退りながら困惑する。
「なんの騒ぎだ!」
そこに飛び出してきたのは戦兎達で、
「お前はポイメデ!?」
先程見た彼女に、戦兎は驚きつつももう一人を見て、
「兵藤 一誠もいるのかよ……」
ヤッホーと手を振りながらアザゼルの攻撃を捌く彼を見て、とにかくやるしかないと戦兎と龍誠と匙はベルトを出す。だが、
「部長?」
ユラリとリアスはこちらを振り返り、戦兎達を見る。その眼に光はなく、不気味な雰囲気だ。
「まさか!?」
そんな中、ソーナは驚愕する。そしてソーナを尻目に、
「アァアアアアアアアアア!」
リアスの全身を滅びの魔力が包み、それが小さく破裂して消えると、そこに立っていたのは禍々しい見た目の化け物……と言うかシャドウだ。
「成程。これは中々強力ね」
「嘘だろ……」
ポイメデが感心する中、皆が絶句し戦兎だけ思わず呟く。
「はは!こいつはすげぇや!」
「くそっ!」
アザゼルは一誠の相手で手一杯。そんなとき、リアスはこちらに手を向けると、
『っ!』
無言で滅びの魔力を打ち出す。その破壊力はいつもの比じゃない。それを、
「はぁ!」
ゼノヴィアがデュランダルで止める、しかし、ガリガリとデュランダルを押し、ゼノヴィアは一歩二歩後ずさりつつも、
「ぬぅん!」
と年頃の女子が出すような声を出しつつ滅びの魔力を逸らした、だが逸らした先の壁が見事に滅びの魔力の形に消えており、
「ひぇええあんなのが直撃したら痛いじゃすみません!」
「痛いと感じる間もなく消滅だろうな」
ガクガク震えるギャスパーに戦兎は答え、ベルトを装着。それに龍誠と匙も続き、
《ラビット!タンク!ベストマッチ!》
《ウェイクアップ!クローズドラゴン!》
《ドラゴンゼリー!》
《Are you ready?》
『変身!』
《鋼のムーンサルト!ラビットタンク!イェーイ!》
《Wake up burning! Get CROSS-Z DRAGON!Yeah!》
《潰れる!流れる!溢れ出る!ドラゴンインクローズチャージ!ブラァ!》
変身を3人は終え、リアスに向けて走りだそうとした。だが、
『キール!』
「なんだぁ!?」
そこに全身がひび割れている謎の生物が何人も飛び出し、行く手を阻んできた。
「新手か!?」
「あれはフェイクシャドウ。数は多いけど一体一体は大したことはない」
祐斗が驚く中、炎磨はそう言ってブレスレットに宝石をセットすると、
「精霊チェンジ!」
《サラマンダー!》
リングを回して変身。剣を手に走り出すとフェイクシャドウを斬り倒していく。
「僕達も行こう!」
「そうだな!」
それを見ていた祐斗の指示で、グレモリー眷属やシトリー眷属の皆がそれぞれの獲物を手にフェイクシャドウを倒していく。そして、
「はぁ!」
リアスシャドウに向かって戦兎は飛び上がり、蹴りを放つ。だがそれを片手で止めると、壁に投げて叩きつけた。
「くそっ!周りのフェイクシャドウは鬱陶しいし、部長シャドウは滅茶苦茶強いじゃねぇか!」
「オォ!」
戦兎が文句を言う中、龍誠は走り出してリアスシャドウを殴る。だがそれを止め、反対の手で滅びの魔力を直接撃ち込むと、龍誠は後ろに吹っ飛ばされる。それと入れ替わるように匙が走り込み、ツインブレイカーをアタックモードにして振るう。
「くっ!」
しかしそれを掴んで止めて捻ると、蹴っ飛ばして距離を取らせた。そこに、
「はぁ!」
「っ!」
炎を纏わせた剣で襲い掛かったのは炎磨。だがリアスシャドウは両腕に滅びの魔力を纏わせて受け止めると、そのまま押し返した。
「普段のシャドウとは違うってことか……」
「えぇ。これならシャドウキング様の力となってくれそうだわ」
させるかよ!と炎磨が間合いを詰めるが、リアスシャドウは後ろに跳んで避けると、ポイメデと共に窓から飛び出していってしまった。
「悪いけど私とこのシャドウは元の世界に帰らせて貰うわね」
「待て!」
そのまま手に持った装置を起動させようとするが、
「はぁ!」
「くっ!」
炎磨が炎の斬撃を飛ばして迎撃。
「流石にここだと危ないわね。行くわよシャドウ!」
「……」
ポイメデはリアスシャドウにそう言うと、空を飛んで行ってしまう。
「戦兎君!行って!」
「あぁ!」
《タカ!タンク!Are you ready?》
「ビルドアップ!」
素早く姿を変え、戦兎は飛び出そうとすると、
「戦兎俺も連れてけ!」
「うぉ!」
いきなり龍誠に足を捕まれ、危なく墜落しかけつつ体勢を戻し、そのまま危ねぇだろ!と文句を言いつつ飛んでいく。
「匙!貴方も二人の手伝いを!」
「はい!」
《チャージボトル!ツブレナーイ!チャージクラッシュ!》
匙もソーナの指示でタカフルボトルをスクラッシュドライバーに挿し、レバーを下ろして窓から飛び出すと、
「ついでに俺も頼むわ」
「え?」
ドン!と上に乗ってきたのは炎磨で、
「お、重い!」
「文句言わずキリキリ行ってくれ」
お、お前なぁ!と、こっちはこっちで文句を言い合いながら飛んでいくのだった。
今回で出ましたが戦兎と炎磨は基本的に馬は合いません。あとまぁ炎磨の性格ですがこれでも少しマイルドにした方なんですよ。ホント俺疲れてたのかな?何て思うくらいの性格です。何を思ってこんな性格にしたのか……