ハイスクールD×D Be The One   作:ユウジン

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前回までのハイスクールD×D Be The Oneは……

戦兎「謎の敵、シャドウとエレメンジャーを名乗る火乃 炎磨との出会い……ってこう見ると結構色々あったな」
龍誠「だよなぁ……くそぉ……あいつやっぱり俺苦手だぁ!」
炎磨「悪かったな」
龍誠「うぉ!お前いたのか!?」
炎磨「まぁ特別編だからな。特別ゲストってことで」
龍誠「何かお前少し雰囲気違うくね?」
炎磨「いや外と中の人が同じ性格な訳じゃない……おっと失敬」
戦兎「まぁそんなわけで81話スタートだ」
匙「あれ!?俺の出番は!?」
戦兎「本編にはあるでしょうが」
匙「いやあらすじには!?」
ヴァーリ「俺なんか本編にもないけどな……」


特別な存在

「しつこいわね」

「待ちやがれ!」

 

空を飛んで逃げるポイメデとシャドウリアスに、戦兎に運んで貰っていた龍誠はある程度近づくとシャドウリアスに飛び付き、そのまま地面に落下する。

 

それを追いかけ戦兎たちも降りると、

 

「工事現場か……多少派手に暴れても問題無さそうだな」

「だな」

 

戦兎と匙がそう言い合うと、横から炎磨がシャドウリアスに炎を剣に纏わせながら斬りかかる。だがシャドウリアスが滅びの魔力を放ち、咄嗟に剣を盾にするが、その衝撃で大きく後退る。

 

「ちっ!相変わらずなんだこれ……」

「気を付けろ!部長の滅びの魔力はまともに喰らうと一発でKOだぞ!」

 

それ先に言えよ……と炎磨は呟きながら距離を取ると、ブレスレットのリングを二回回転し、

 

《フィニッシャー》

「なら一気に片を付けてやるよ!」

 

そう言って炎磨は剣に巨大な炎を纏わせ、

 

「バーニングエレメンタルフィニッシャー!」

「っ!」

 

炎磨の放った極大の炎を、シャドウリアスは滅びの魔力で再度打ち消す。

 

「クソ……なんつう強さだよ」

「なら俺が!」

 

戦兎はそう言ってシャドウリアスと間合いを詰めてドリルクラッシャーを振るう。だが、

 

「くっ!効いてねぇな!」

 

戦兎は距離を取り、ドリルクラッシャーをガンモードにして、ライオンフルボトルを挿す。

 

「俺もいくぜ!」

《Ready Go!》

《スペシャルチューン!ヒッパレー!ヒッパレー!ヒッパレー!》

 

龍誠もロックフルボトルを挿してクリップエンドを三回引き、戦兎と龍誠は互いの獲物を構え、

 

『ハァ!』

《ボルテックブレイク!》

《メガスラッシュ!》

 

龍誠のビートクローザーで作った巨大な錠を、戦兎の銃口からライオンを撃ち出した。そしてそのライオンは錠を咥えてシャドウリアスに走り出す。

 

それと同時に爆発が起き、シャドウリアスを閃光と爆炎が包んだ。しかし、

 

「これでも無傷かよ」

 

炎の中から悠然と歩いてくるシャドウリアスに、戦兎はため息を吐く。

 

「桐生!」

「なっ!」

 

そこに匙が走り込み、咄嗟に腕を交差させながら身を盾にすると、次の瞬間に匙の体から火花が散る。

 

「ちっ!余計な真似をしてくれたわね」

「匙!大丈夫か!?」

 

あぁ、と匙は腕を抑えながら、遠距離攻撃をしてきたポイメデを睨み付ける。

 

「あんたのことを忘れるところだったぜ」

「意外と視野が広いのね」

 

気配を消してこっそり攻撃するはずが、それを防がれたためポイメデは匙のことを少し誉め、

 

「取り敢えず俺がポイメデの気を引く。他はグレモリー先輩に行け!」

 

匙はそう言いながらツインブレイカーをビームモードにし、ポイメデに乱射しながら間合いを詰めていく。それに合わせ戦兎達もシャドウリアスに襲いかかるが、シャドウリアスは腕に滅びの魔力を集めると、それを横凪ぎ一閃。滅びの魔力は戦兎達の元に飛び、地面で大爆発を起こした、

 

『がはっ!』

「皆!」

 

匙が叫ぶ中、戦兎・龍誠・炎磨が爆発で吹き飛ばされ、変身を解除されてしまう。

 

「よそ見している場合じゃないわよ?」

「しまっ!」

 

そんな匙の一瞬の隙を突き、ポイメデが匙の体に毒を流し込んだ。

 

「あがっ!」

「さ、さじ……」

 

戦兎はふらつく足で、後退りながら地面に転がった匙に近づくと、彼の体にエンプティボトルを慌てて挿す。

 

「少し手こずったけど何とかなったわね」

 

ポイメデはそう言うと、シャドウリアスの元に行き、ワープ装置を手に持つ。だが、

 

「オォ!」

「あら?」

 

横から炎磨が跳び、ポイメデの腕を掴もうとするが、それをシャドウリアスが止め、腹に膝蹴りを叩き込む。

 

「ごほっ……」

「残念だったわね」

 

ポイメデが笑い、シャドウリアスが炎磨の顔に裏拳を叩き込み、炎磨が地面を転がる。それでも立ち上がり、

 

「待て!無茶すんな!死ぬ気か!一人で突っ走んな!」

「……んだよ」

 

戦兎が慌てて立ち上がって肩を掴んで止めると、炎磨がなにかを呟きながら振り払う。え?と戦兎だけじゃなく他の二人も言うと、

 

「うるせぇんだよ!俺はな、元の世界に帰れないなら死んだっていい。平和だの愛だの興味もねぇ。こっちが必死になって戦ってんのにやれダイヤが乱れただのビルが壊れただのと批判ばっかする連中も、駆け付けても遅いだの文句いってくる連中も、話し合いなんか出来る筈もねぇのに暴力による解決しかできない暴力集団扱いする上に、突撃取材とかいって戦ってる真っ最中に割り込んでくるメディアや、挙げ句の果てシャドウにも人権があるとか言い出して戦いの邪魔をして来る団体も、自分達じゃどうも出来ない処か逃げ出しておいて、俺たちが来るとこっちが何もできないのを良いことに、仕事やってるポーズのために俺達を逮捕しようとする警察も……全部どうでもいいんだよ!でもなぁ……」

 

あいつらだけは特別だ。アイツらがいるから俺は生きていたいんだ。だから、と炎磨は走り出す。

 

「なにがなんでも帰るために装置だけは渡して貰う」

「ホント、相変わらず後先考えない異常者ね!」

 

とポイメデはシャドウリアスに手出し無用と合図して毒を右手に精製して構えた。その時!

 

「え?」

「ハァ!」

 

突然ポイメデは左腕を引っ張られ、大きく体勢を崩す。そのポイメデの顔面に炎磨の拳がめり込み、後ろに大きく吹っ飛ばす。更に、

 

『オラァ!』

「っ!」

 

戦兎と龍誠が飛び蹴りでシャドウリアスを後ろに吹っ飛ばした。

 

「な、なにを……」

「???」

 

ポイメデが驚きながら立ち上がり、炎磨もなにが起きたのか分かっていない。だがそこに匙が来て、

 

「俺はこう言う騙し討ち系も得意でね」

 

匙はそう言って黒い龍脈(アブソブーション・ライン)を見せた。そしてさっきまで見えなかったそれからでている糸が見えてきて、それを追っていくと、それはポイメデの腕についている。

 

「ラインを限界まで細くすることで視認しにくくした。力を散らせなくなるが、こう言う風に不意を突くのにはもってこいだろ?」

 

せめてこう言う事をしてから突貫しろよな。と匙は炎磨に言う。

 

「あんた……意外と影薄いけど凄いんだな」

「影薄いとな!?」

 

ガビーン!と匙は驚愕し、思わず戦兎と龍誠も笑ってしまった。

 

そうしながら戦兎はポイメデが殴られたときに落としたワープ装置を地面から拾い、

 

「ほらっ!」

「なっ」

 

炎磨に投げ、それを少し驚きながらキャッチ。

 

「帰りたいんだろ?それ使って帰れよ。こっちはこっちで何とかするからよ」

「……」

 

炎磨は戦兎の言葉を黙って聞き、装置を起動。空に歪みが生じ、それを見た炎磨は、

 

「聞こえるか」

「え?」

 

ブレスレットに話し掛ける。すると、

 

「その声は炎磨!?いまどこにいるんだ!?」

「そうよ!急に消えたかと思ったら今度は空が歪むし!」

「説明はあとだ。とにかくシャドウが暴れてる。その歪みに入ればこっちに来れる筈だ。手伝ってくれ」

『……』

 

ブレスレットから聞こえる息づかいから複数人いるようだ。そして、

 

『分か(った!)(ったわ!)(りました!)(りましたわ!)』

 

返事と同時に、空の歪みから今度が女の子達が飛び降りてきた。全員制服に身を包んだ女子達は、炎磨を見ると駆け寄ってきて、

 

「おい炎磨!お前心配させんなっつうの!」

「いって!雷華(らいか)!お前背中バンバン叩くなっつうの!」

 

咳き込みながら、自分より遥かに背が高い、雷華と呼ぶ女子に文句を炎磨は言いつつ、

 

「まぁいい、とにかくさっさとまずはシャドウを倒そう」

「えぇと……そこにいる人達は?」

 

戦兎達を見ながら、また別の女子が炎磨に聞く。

 

「ん?あぁ、まぁ変わり者だけど案外頼りにはなる人たちいっで!」

「本人たち目の前にそんな失礼な言い方しない!」

 

ゴチン!と雷華に拳骨を落とされ、悶える炎磨と、さっきまで炎磨に聞いていた女の子が戦兎の方に来て、

 

「初めまして。私は水嶋(みずしま) 流那(りゅうな)と言います。炎磨とは昔からの付き合いなんですが、きっと失礼なこと沢山したと思いますけど改めてこっちでキツくしつけておきますからどうか勘弁して頂けると……」

「あぁいやこちらこそ御丁寧に……」

 

とお互いペコペコ。雷華と比べると背は低いが、出るところは出てて、可愛い系だ。

 

「炎磨はその少し……いや滅茶苦茶根性が色々あって歪んでるので悪意はないんですけどホント性格が悪くて……」

「お前も大概じゃねぇか」

 

炎磨がボソッと呟くが、流那にジロッと睨まれ慌てて視線をそらす。

 

「と言うか炎磨!貴方またなにをしたの!」

「なにもしてねぇよ。少し笑っただけだ。愛と平和のために戦うって言うから胡散臭くっていっで!」

 

ゴチン!と雷華の鉄拳が再度炎磨の脳天に直撃。

 

「お前またそう言うことを言うのか!そんなことばっかり言うから敵作るんだぞ!」

「そうよ!いい加減オブラートに包むとか言わなくて良いことを言う癖どうにかしなさい!」

 

へーへーと炎磨は生返事し、また雷華に殴られる。その横では、

 

「し、しし知らない人がこんなにも……」

「たった三人です……」

「そうですわよ風琥。落ち着いて人って言う字を手に三回書いて飲み込みなさい」

 

ひとひとひと、と呟きながら風琥と呼ばれた全体的に少しムッチリとしたスタイルだけならこの面子一の根暗そうな女子は掌に書いているが、

 

「風琥先輩。それは人じゃなくて入です」

「え、えぇと琴葉ちゃん!早地ちゃん!人ってどう書くんだっけ!?」

 

そう細身の均整の取れたスタイルの琴葉と呼ばれる少女と細身と言うか一部が絶壁の早地と呼ばれる少女にパニックになりながら聞く風琥。そんな状況を見ながら戦兎は、

 

「なんか……凄いな」

「だな」

「あぁ」

 

と呟くと、龍誠と匙も頷く。そこに、

 

「ちょっとこら!私を忘れてるんじゃないの!?」

『あ……』

 

ポイメデが叫び、皆が慌てて臨戦体勢を取ると、

 

「いつものシャドウとは桁違いに強いからな。みんな気を付けろよ」

『えぇ!』

『はい!』

 

炎磨の号令で、皆はそれぞれ色違いの宝石を出す。

 

《マックスハザードオン!》

《ウェイクアップ!》

 

そこに戦兎はハザードトリガーを、龍誠は改めてクローズドラゴンにドラゴンフルボトルをビルドドライバーに挿し、

 

《ラビット!ラビット&ラビット!》

《クローズドラゴン!》

《ドラゴンゼリー!》

《ガタガタゴットン!ズッタンズタン!ガタガタゴットン!ズッタンズタン!》

 

戦兎と龍誠はビルドドライバーのレバーを回し、匙はスクラッシュドライバーのレバーを下ろす。

 

『変身!』

《紅のスピーディージャンパー!ラビットラビット!ヤベーイ!ハエーイ!》

「さぁ、実験を始めようか!」

《Wake up burning! Get CROSS-Z DRAGON!Yeah!》

「今の俺は……負ける気がしねぇ!」

《潰れる!流れる!溢れ出る!ドラゴンインクローズチャージ!ブラァ!》

「俺達の夢のため、アンタを倒す!」

 

それと共に炎磨達もブレスレットにそれぞれの宝石をセットし、6人の周りの火・雷・水・木の葉が包み、風が吹き荒れ土が隆起していき、

 

『精霊チェンジ!』

《サラマンダー!》

《サンダーバード!》

《ウンディーネ!》

《ドリアード!》

《シルフ!》

《ノーム!》

 

はぁ!気合いを入れながらブレスレットのリングを6人は回すと、炎磨は赤く炎を模した装飾品を身に纏い、雷華は黄色で雷を、流那は青で水を、琴葉は緑で木の葉、風琥は白で風、最後に早地は黒で土を模した装飾品をそれぞれ身につけ、全員ポーズを取る。

 

「燃え上がれ!聖なる炎よ!」

 

炎磨は拳を振り上げ、炎を撒き散らしながら叫ぶ。

 

「エレメンレッド!」

「轟け!聖なる雷よ!」

 

続けて雷華が降り注ぐ雷の中ポーズを決め、

 

「エレメンイエロー!」

「湧き出せ!聖なる水よ!」

 

更に流那も流れる水の中でポーズを取り、

 

「エレメンブルー!」

「生い茂れ!聖なる木々よ!」

 

琴葉はクルリと回り、木の葉が舞い散る中ポーズを決め、

 

「エレメングリーン!」

「吹き荒れろ!聖なる風よ!」

 

風琥を中心に竜巻が起き、その中から飛び出しながら決めポーズ。

 

「エレメンホワイト!」

「讃えよ!聖なる大地よ!」

 

最後に地面を踏み締め、ドン!っとポーズを早地は取る。

 

「エレメンブラック!」

 

そして6人は集まり、シャドウリアスを見据えると、

 

『我ら聖なる精霊に選ばれし聖戦士!』

「精霊戦隊!」

 

6人は動きを合わせて、またポーズを取りつつ炎磨が叫ぶと、

 

『エレメンジャー!』

『うぉわ!爆発した!?』

 

全員で決めポーズをしながら言うと、ドォン!後ろが爆発し、戦兎達は軽く悲鳴を上げる。

 

「普通爆発位するだろ」

「普通するか!」

 

炎磨が首を傾げながら言うと、戦兎は思わず突っ込んだ。

 

「ちっ!まぁ良いわ!シャドウ!フェイクシャドウ!全員まとめて始末しなさい!」

「っ!」

『キール!』

 

ポイメデの指示で、シャドウリアスが走りだし、それに続くようにどこからか現れたフェイクシャドウが戦兎達に襲い掛かる。

 

「はぁ!」

 

襲い掛かるフェイクシャドウを、フルボトルバスターで切り飛ばし、龍誠の蹴り、匙のツインブレイカーの銃撃が倒していく。

 

「やぁ!」

 

今度は雷華が両手から雷を迸らせながら突っ込むと、次々痺れさせつつ左右一本ずつのナイフを出す。

 

「喰らいな!」

 

電撃を纏わせ、フェイクシャドウを片っ端から倒していき、

 

「はっ!」

 

その上を飛んだ流那はロッドを手にフェイクシャドウを倒していき、水を撒き散らして転ばせると、

 

「雷華さん!」

「あいよ!」

 

雷華が雷を出してフェイクシャドウをまとめて痺らせる。

 

一方琴葉は木のツルのような鞭を手にし、

 

「はぁあああああ!」

 

的確に鞭でフェイクシャドウを打ち倒す。だがその後ろからコッソリと忍び寄ろうとするやつが一人いたが、

 

「えぃ!」

 

風で作られた矢が琴葉の横を通り抜け、フェイクシャドウを撃ち抜いた、

 

「ありがとうございます風琥先輩!」

「い、いいえ~ってこっち来たぁ!」

 

弓を手に一目散にフェイクシャドウから逃げ出す風琥と、それをキャッキャと追いかけるフェイクシャドウ。だがその前に土壁が現れ、

 

「キール?」

「怖がる淑女を追い回すなど言語道断ですわ……よ!」

 

悠然と歩いてきた早地が、巨大ハンマーをぶん回し、まとめてフェイクシャドウをぶっ飛ばした。

 

「オラァ!」

 

その隣では炎磨がシャドウリアスに炎をぶつけて怯ませ、蹴りを放つ。だがシャドウリアスはそれを受け止めると、逆に蹴り返してきて炎磨は後ろに下がる。それと入れ替わるように、

 

「ハァ!」

 

戦兎がシャドウリアスにフルボトルバスターの斬撃をお見舞いし、シャドウリアスの方が今度は後退る。

 

「随分圧されてるんじゃないか?」

「態々嫌み言いに来たのかよ」

 

戦兎に炎磨はため息を吐きつつ、二人は並んで立つ。

 

「うまく合わせろよ」

「そっちが俺にうまく合わせろよ」

 

と、二人は言って同時に走り出す。まず戦兎が高速移動で間合いを詰め、すれ違い様に フルボトルバスターで一閃。それを何度も様々な方向から行い撹乱しつつ、その隙に炎磨が剣に炎を纏わせてシャドウリアスを渾身の力で斬る。だが表面で剣が止まってしまうものの、炎を噴出させ更に押し込んでいる所に、

 

「はぁ!」

 

戦兎がフルボトルバスターで炎磨の剣を叩き、強引に斬撃を押し込んだ。それには流石にシャドウリアスが苦しそうな声を漏らし、そこに、

 

『ヤァ!』

 

雷華と流那と琴葉の3人による飛び蹴りがシャドウリアスを吹き飛ばし、その先で待ち構えていた早地が、ハンマーを振りかぶり、

 

「ヨイショ!」

 

カキーンとホームラン。更にそれに狙いを定め、風琥が弓を構えて風で矢を作ると、力を溜めて放ち撃ち落とす。そこに龍誠と匙が上に飛び上がり、それぞれビートクローザーとツインブレイカーアタックモードを振りかぶり、空中から地面に叩きつけるように攻撃し、シャドウリアスは地面に叩きつけられた。

 

(ちっ!)

 

ポイメデは心の中で舌打ちする。本来ならこっちも動きたいのだが、全員がポイメデの動きに戦いながらも意識を向けている。ポイメデ自身は然程身体能力に優れている訳じゃない。奇襲等の不意討ちが主だ。一撃でも入れれば相手を戦闘不能にする自信はあるが、これでは動くに動けない。そしてその間にも戦兎や炎磨達は達は並ぶとそれぞれの獲物を手に構えつつ、

 

《フルフルマッチデース!》

《スペシャルチューン!ヒッパレー!ヒッパレー!ヒッパレー!》

《スクラップブレイク!シングル!ツイン!》

《フィニッシャー!》

 

戦兎はフルボトルバスターにフルフルラビットタンクボトルをセットし、龍誠はドラゴンフルボトルをビートクローザーにセット。更に匙はレバーを下ろしてからドラゴンスクラッシュゼリーとタカフルボトルをツインブレイカーにセットして炎磨達はブレスレットのリングを二回回すと、

 

《フルフルマッチブレイク!》

《メガスラッシュ!》

《ツインフィニッシュ!》

『ハァアアアアア!』

『セクステットエレメンタルフィニッシャー!』

 

全員の最大火力による一撃は一点に集まり、巨大なエネルギーの塊となると、シャドウリアスに飛んで行き、大爆発を起こした。

 

そして、

 

「よっし!リアスが戻った!」

 

龍誠はそう言ってガッツポーズ。だが、ポイメデは駆け寄ろうとし、

 

「させるか!」

 

と戦兎は咄嗟にポイメデを撃って牽制。

 

「おとなしく巨大化なんてさせるかよ」

「おいおい。お約束破りはダメだろ?」

 

そこに突然地面に火花が散り、咄嗟に戦兎達が防御姿勢を取ると、

 

「兵藤一誠!?アザゼル先生と戦ってたんじゃ!?」

「ん?適当に切り上げてから来たんだよ。ほらポイメデ!さっさとやれよ」

 

一誠に言われ、ポイメデは命令するんじゃないわよと言いつつ倒れているリアスに液体を垂らし、

 

「う、うぅ……」

「さて、後はご自由に。チャオ」

 

体がシャドウに戻りながら、巨大化していくリアスを尻目に、霧を出しながら一誠はポイメデと一緒に消えていく。

 

「え?ちょっと!?」

「安心しなって。ちゃんとあんたを帰してやるからさ」

 

そうして一誠達が消えた頃には、完全に巨大化したシャドウリアスがこちらを踏み潰そうとしてきた。

 

「あぶねぇ!」

 

全員転がり、それを避けていると、

 

「皆!大丈夫!?」

「木場!?それに皆も!」

 

空を飛んできた皆と合流。

 

「う、うひぃ。また知らない人がきたぁ。うぷ!吐きそう……」

「お、落ち着きなさい風琥」

 

フラッと後ろに倒れそうな風琥を、早地は慌てて支えている。すると炎磨が、

 

「ほら行くぞ!」

 

リングを3回回しながら言い、他の皆も3回回す。そして、

 

『精霊召喚!』

《サモン!》

 

ブレスレットがついている左手を掲げ、そこから光の柱が立つと、そこから赤いトカゲサラマンダー以外にも、黄色い全体的にトゲトゲした鳥、体が水のような素材で、金属の鎧をつけた青い魚、木の葉を落としながら多数の根っこでシャカシャカ走る緑の大木、布と風を纏った巨大な白蛇。そして最後に全身黒い金属の鎧で重々しく歩く精霊達が降り立ち、炎磨たちも姿を消す。それを見送りながら、

 

「そういえばアザゼル先生は?」

「なんでも用事があるとかで……」

 

ふと気づいて聞く龍誠と、それに答えるアーシアがいたのは余談として、

 

「雷華!行くぞ!」

「了解!」

 

サラマンダーと雷華の契約した精霊であるサンダーバードは並んで立つと、

 

『精霊合体!』

 

炎磨と雷華が叫ぶと、まずはセイレイジンに変形し、サンダーバードは分解すると翼の部分がセイレイジンの背中に合体し、爪の部分が両足に装着。そして頭の部分が外れて変形し、更に空から突如王冠が現れ、赤と黄色の宝石が填められると、セイレイジンの頭に装着し、

 

『完成!セイレイオウ!』

 

炎磨と雷華は中にある操縦用の異次元広場に立つと、そう叫びながら、セイレイオウの翼を広げ、空を飛びながら蹴りを入れていく。

 

『ハァ!』

 

空を飛び、上空から一気に襲い掛かり、シャドウリアスは堪らず後退る。そこに流那が契約した精霊であるウンディーネの中から炎磨に呼び掛ける。

 

「炎磨!」

「あぁ!」

 

ウンディーネの体がグネグネと変形し、鎧が意思をもった風に動き出すと手甲のような形に変形。

 

『精霊合体!』

 

手甲のような形になったウンディーネは、セイレイオウ両腕に装着され、肘の辺りまで覆う。更にグネグネと形を変えた体が二つに別れ、カッターブレードになると、前腕部分に合体して王冠に青い宝石が装着されると、

 

『完成!セイレイダイオウ』

 

今度は流那も加え、セイレイダイオウは流れる水のように滑らかにシャドウリアスの懐に入り込むと素早く拳を連続で叩き込み、蹴りで更に吹っ飛ばす。そこに琴葉はドリアードに操って来ると、

 

「炎磨先輩!」

「あぁ行くぞ!」

『精霊合体!』

 

そしてドリアードはバラバラに崩れると、セイレイダイオウの拳や足にくっつき刺になりながら、一部が両肩にアーマーのような形になって装着。更に王冠にも緑色の宝石が追加。

 

『完成!セイレイテイオウ!』

 

刺付きになって更に威力が上がったパンチやキックを叩き込み、怯んだところに空を飛び上がりながら落下。落下速度も上乗せしたキックをお見舞いし、横から風琥のシルフが放った風でシャドウリアスが吹っ飛ぶ。

 

「わわ!私もいきまじゅ!」

 

ガチィ!と痛々しい音が通信越しに聞こえ、

 

「大丈夫ですか?」

「ひ、ひはかみまみた(舌噛みました)……」

 

と炎磨に風琥は答えながら、セイレイテイオウとシルフは並び、

 

『精霊合体!』

 

その叫びとともにシルフの本体と布が分離し、布が広がって2枚に分かれると、一枚はセイレイテイオウの腰に巻き付き、腰布のように巻かれると硬質化し、もう一枚はマフラーのようになると、口元ごと覆って同じく硬質化。更に蛇の胴体と首が別れ、腰に着いて尻尾のようになり、首の部分がお腹の部分に合体。最後に王冠に白の宝石が装着。

 

『完成!セイレイハオウ!』

 

クルリと回転して尻尾で攻撃し、お腹の顔から烈風を放って追い討ち。更に2、3と殴って蹴る。

 

「と言うことでそろそろトリの出番ですわね!」

「そうなりますかね」

 

金属の鎧であるノームを操ってガシャガシャとやって来た早地に炎磨は答え、

 

『精霊合体!』

 

バァン!と鎧がバラバラに別れ、胸や脛に太腿や上腕部分に鎧を装着。更に王冠が一度外れて頭に兜を被ると、その上に王冠を装着し直し、黒い宝石が嵌まる。

 

『完成!セイレイメイオウ!』

 

重厚感を増したセイレイメイオウは、そのままタックルを決めてシャドウリアスを下がらせ、セイレイブレードを出すと雷を纏わせて斬り、続けざまに地面から木を生やしてシャドウリアス

足に絡ませて転ばせると、地面を隆起させて山を2つ作ると、サンドイッチにしてしまう。

 

しかし、

 

『なっ!』

 

サンドイッチの中から滅びの魔力が火山の噴火のように噴出し、中からシャドウリアスが飛び出してきた。だがそれだけじゃない。全身に滅びの魔力のオーラのようなものを纏わせており、

 

「ちっ!暴走しやがった!」

 

炎磨が驚愕している間に、シャドウリアスはセイレイメイオウに接近すると、ゼロ距離で滅びの魔力を噴射。

 

『きゃああああ!』

「くっ!」

 

火花と煙を出しながらセイレイメイオウが後退り、その後も蹴りと殴りをいれつつセイレイメイオウを押し始める。

 

「おいおい!何か苦戦し始めてないか!?」

「あぁ、そのようだな。部長の雰囲気が変わったし……」

 

龍誠に戦兎は答えつつ、怪獣大決戦の様相を呈してきた戦いを見る。

 

「あれだけ大きいと私達が援護しても効果は薄そうですしね」

「ですがこのままじゃ……」

 

ソーナと匙もそう話す中。突如地面がまた揺れ、

 

「ハーハッハッハッハッハ!こんなこともあろうかと作っておいて正解だったぜぇ!」

『ん?』

 

ピョーン!と戦兎達の頭上を跳び越える赤いウサギと、ジェット噴射で飛んでいく青いドラゴンのロボ達が過ぎていき、シャドウリアスに体当たりをするとぶっ飛ばした。

 

「フハハハハハハ!」

「なにやってんだあの人……」

 

トォ!とロボの上に立っていたアザゼルは飛び降りると、

 

「いやぁ、こんなこともあろうかと合体変形ロボウサギ&ドラゴンver前々から作ってはいたんだけど」

「どんな状況を想定してんだよ」

 

アザゼルが笑いながら言うと戦兎が突っ込む。それにめげずアザゼルは、

 

「まぁとにかくだ。大急ぎで戦兎と龍誠用にセッティングしてきたからあれで戦いに行ってこい」

『はぁ?』

 

苦戦してるみたいだしな!そうアザゼルは言いながら戦兎と龍誠を蹴って送り出すと、戦兎と龍誠はそのままそれぞれロボに乗る。

 

「先生……俺には?」

「ねぇよ。まだ試作段階だからな。2機しか作ってねぇし1人乗り用なんだよ」

 

マジかよ……とガックシ肩を落とす匙。そんな匙を横目に朱乃は、

 

「でも何であんなものを?」

「そんなの決まってんだろ。合体したり変形する巨大ロボは永遠の少年の夢なんだよ!」

 

あなたもう少年なんて年じゃないでしょう……ソーナはそう突っ込み、他の女性陣もうんうんと頷くが、

 

「ちょっと分かるかな」

 

割りと男性陣は好意的だった。そんな中、ウサギロボの蹴りと、ドラゴンロボの体当たりでシャドウリアスを怯ませる。

 

「意外と動かせるもんだな」

「まぁディスプレイに手を置いて念じるだけだからな」

 

だがシャドウリアスは体勢を整えると、滅びの魔力を発射した。

 

『うぉ!』

 

咄嗟に跳んで避けたものの、決め手に欠けてると言うのが本音だ。するとそこにアザゼルが、

 

「よーし!お前ら!合体しろ!」

『はぁ!?』

 

出来るの!?と戦兎と龍誠が聞くと、当然!とアザゼルも叫ぶ。

 

「成程合体か……」

 

それを聞いて、雷華が顎に手をやりつつ、

 

「よぉし!その手でいこう!」

「なんだお前急に」

 

炎磨が雷華が急に叫ぶため怪訝な目を向けると、

 

「あれと合体するんだよ!」

「あれって……あの辺なウサギと龍のロボットか?出来るのかよ」

 

そのやり取りに、サラマンダーが口を挟む。

 

「俺嫌だぜ?ああいうロボットと合体なんてよ。痛そうじゃねぇか」

 

それにそーだそーだと他の精霊たちも口々に言うが、

 

「うるさーい!このままじゃ埒が明かないんだから仕方ないだろ!」

「いやそもそも俺たちも合体できるか分からないんだが?」

 

こう言うのはノリと勢いとフィーリングでやるんだよ!と雷華はサラマンダーに言って戦兎と龍誠に声をかける。

 

「おぉい!えぇと……あの人たち何て言うんだっけ?」

「あの赤いナルシストっぽい方が桐生 戦兎で青いアホそうな方が万丈 龍誠だったかな」

『おいこら!』

 

待て!と戦兎と龍誠は突っ込みをいれてると、

 

「こんのバカ!」

 

いで!と雷華の拳骨で炎磨が悲鳴を上げた。

 

「という訳ですいません桐生さん。万丈さん。力をお借りしていいですか?」

 

その間に流那が会話を引き継ぎ、聞いてくるので、

 

「構わねぇけど行けるのか?」

「おいおいお前ら!俺が言ってるのはウサギとドラゴンのロボット同士の合体だぞ!そっちとの合体は想定外だ!」

 

アザゼルはそう言って待ったを掛けるものの、

 

「なら合体システム事態はあるんだしいけるっしょ」

 

割りと楽観的な雷華はそう言い、他のメンバーもうやれやれと肩を竦める。

 

「ここまで来たらやってみましょう」

「が、がんばります……ヒッヒッヒッフー!」

「それはラマーズ法よ……風琥」

 

琴葉が小さくガッツポーズし、風琥は軽く過呼吸のなりそうな勢いで息しているため、早地が落ち着かせて、

 

「それじゃ精霊がっ……って精霊じゃおかしいか」

「別に何でもよくね?」

「よくない!こう言うのはノリと勢いとフィーリングが大事なんだ!」

 

ならこれでいいだろ? と怒る雷華に炎磨はため息を吐きつつ案を出すと、

 

「あ、それいいじゃん!オーイ桐生さん!万丈さん!一緒にお願いしまーす」

「え?俺らも言うのか!?」

 

ギョッと龍誠は言いながら驚愕し、とーぜん!と雷華は言う。

 

「まぁ、ここまで来たらノッてあげますか」

「戦兎。お前意外とノリノリだろ?」

 

そんなことはないって。と戦兎は返しつつ、炎磨達と声を会わせた。

 

『聖魔合体!』

 

それと共にウサギとドラゴンのロボがバラバラに分解され、脚部を覆うようにウサギのパーツが張り付き、脛の部分にバネのような模様が形成され、ドラゴンのパーツは胸の中央にドラゴンの顔のような形に合体し、変形したパーツ達が付き、肘の部分にドラゴンのパーツで出来たジェット噴射が可能なスラスターが融合。最後にウサギの耳と、ドラゴンの尻尾で出来たパーツがそれぞれ変形し、セイレイメイオウの目の部分に合体。

 

「うぉ!」

「な、なんだここは!」

 

すると、普段炎磨達が操縦している空間に戦兎と龍誠がワープする。

 

「そっちもこっちきたのかよ……」

「悪かったな」

 

炎磨と戦兎は一瞥しあってまた前を見る。

 

「んで?これなんて言うんだ?」

「あ?別に何でもいいだろ」

 

龍誠はさっきからそれぞれ合体すると名前があったことには気づいていたため、炎磨に聞くとそっけない返事。だが、

 

「えぇー!それじゃつまんないじゃん!ならそうだなぁ……スーパーウルトラハイパーセイレイメイオウとか!」

「ネーミングセンスが今時小学生ですらやらないセンスね」

 

なにぃ!?と雷華は流那の突っ込みにガーンとショックを受けていると、

 

「ならこれでどうだ?」

 

炎磨は仕方ないと言いつつ名前を言うと、皆はそれいいじゃんと同意。そそて皆はせーのと息を合わせ、

 

『完成!セイレイマオウ!』

「何か楽しくなってきた」

「まぁ否定はしない」

 

と、最後に龍誠と戦兎が呟いたのは、余談である。




いやぁ、今回何が一番大変だったった合体シークエンスですね。えぇ……ホントこれは大変でした。

と言うかある程度覚悟してましたが炎磨へのヘイトが凄い凄いwおぉおぉ嫌われてるなぁなんて思いながら感想読んでましたwまぁ個人的に見ても炎磨は人受けするキャラじゃないですからね。書いてるこっちとしては結構炎磨のキャラは楽しいんですけどね。基本戦兎たちって良い子って言うか最初からヒーローでしたし……その点炎磨は最終回までやって少しヒーローらしくなるって感じのキャラですから。まぁなんでああいう性格なのかはこっちの中やキャラ説みたいなのつくって説明しようとは思ってますけどね。
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