ハイスクールD×D Be The One   作:ユウジン

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ジオウ×ハイスクールD×Dはこんな話だった。後編

《第11章》

 

実奈「本来であれば普通の高校生兵藤 一誠は赤き龍の帝王にして乳の無限の可能性を切り開くおっぱいドラゴンになる未来が待っていた……筈でした。しかし、それは成されず違う流れに。その変化は徐々に大きくなってきています。そしてもちろん第11章はあの人物も登場。この物語の鍵は無限……っと、少し先まで話してしまいましたね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

サイラオーグとの戦いから暫くたった頃。祐斗達に昇格の話が来る中、悪魔じゃないので関係ない一誠は、同じく昇格の話が来なかった実奈と共に平穏を満喫したり、黒歌とゲームしたりしていたが、そこにヴァーリとオーフィスが来襲。

 

と言うのも、ヴァーリは最近禍の団(カオス・ブリゲード)の動きがキナ臭いのがあり、仲良くなっていたオーフィスを連れ出して来たため。

 

オーフィスとしても、次元の狭間に帰るため、より強い相手を求めており、それが一誠(と言うかオーマジオウ)の方が適していると判断。そしてオーフィスは、一誠に現在次元の狭間に住むグレードレッドを倒すように言うが、突然そんなことを言われても困る上に、幾らなんでも不可能だとアザゼルからも言われる。するとオーフィスは、一誠に力の宿ってないライドウォッチを渡すように言い、言われるままに渡すと、オーフィスは蛇を作り出し、それをライドウォッチと融合させるとオーフィスライドウォッチを作り出し、意気揚々とグレードレッドを倒しに行こうとするが、オーフィスとグレードレッドがぶつかり合い、そこにオーフィスの力を使う一誠が参戦すれば、世界にどんな影響を与えるか分からないから待て、とアザゼルが止めると、なら暫く待つとオーフィスは一誠の家の住み着くことに。更に他のヴァーリチームの面々も住み着き、騒がしくなっていく中、祐斗達は昇格試験を迎え、一誠達も会場近くまで同行。試験を受けるメンバーを見送り、雑談しつつ時間を潰す中、一誠はふと曹操の言い残した、自分の知らない真実とはなんなのかをまた思いだし、アザゼルに何か知らないか聞こうとした瞬間、霧に包まれ転移。試験を受けにいったメンバーも、試験を終えて帰ってくる途中だったらしく、そのメンバーも同じ場所に転移しており、そこには曹操を筆頭にした英雄派のメンバーが集まっていた。

 

そして曹操はオーフィスを渡すように言うが、皆は勿論拒否。そのまま戦いになるのだが、プルートの乱入に加え、曹操は禁手(バランスブレイカー)を発動。その力は凄まじく、一誠のジオウⅡ・ミナアーマー・リアスフォームでも歯が立たず、変身解除に追い込まれた上に、他の皆も敗北。そのままオーフィスの力を奪われた上に、黒歌とヴァーリは原作通り小猫を庇って重症に。

 

そして原作同様に建物からの脱出を目指し、激戦を繰り広げつつ曹操と再戦。その中、曹操は一誠に告げる。何故君は冥界のために戦うのかと。

 

その言葉に一誠はどう言うことか問うと、何故オーマジオウは三大勢力に戦いを挑んだのかと。圧倒的な力を持ちながら、何故破れたのかと。

 

そして曹操は語る。オーマジオウは元々ある古代民族の一族の長だったこと。その長は代々時に関係する力を持ち、オーマジオウはその一族でも最高傑作と言えるほどの才能を秘めていた。更にはその一族の錬金によって作られるジクウドライバーによる力は、圧倒的であったが、それ以上に優しき王で、民を愛しそして民に愛される最高最善の王。だがある日悲劇は起こった。それは何者かの襲撃を受け、オーマジオウは怪我を負い、最愛の妻がその何者かに殺されたこと。

 

オーマジオウは嘆き、そして悲しみ、妻の命を奪われた怒りからジクウドライバーが変質し、(設定的にこの直前まではジオウⅡまで、この後からオーマジオウに変身できるようになる)この世界そのものを憎み滅ぼそうとするように。そして三大勢力の戦いに介入。更に他の神話体型まで襲いだし、三大勢力や他の神話体型が遂に手を組み打倒オーマジオウを目指すように。しかしオーマジオウの力は圧倒的で、中には力を奪われて使えなくなってしまう者達も現れる中、ある日オーマジオウは倒された。

 

そしてその倒した奴こそが、オーマジオウとは唯一無二の親友であり、最大の理解者であった筈の男。アザゼルだと言うことに。

 

その言葉にアザゼル以外の面々は驚愕する中、曹操は続けて言う。何故オーマジオウが最低最悪の王と言われるのか、事の始まりが伝わってないのか。それは簡単だと。当時の三大勢力の長が決めたことで、オーマジオウの妻が殺された日、彼の国には悪魔・堕天使・天使のそれぞれの姿が目撃されたと言う話が残っており、それがもし他の神話体型に漏れれば、非難されることは間違いなく、犯人探しをするしかない。だがもし万が一自分の陣営から犯人が出れば、犯人を処断すれば終わりでは済まされないほど世界的な被害を受けており、未だにダメージが残る自分の陣営がその避難にさらされた場合、互いに隙を見せられない三大勢力の間において、致命的な隙になりかねない。そう皆が思ったときアザゼルが提案したこと。それが真実を捏造し、オーマジオウは、自らの力に溺れて自分の国すら滅ぼし、世界を敵に回した最低最悪の王に仕立てあげると言うこと。

 

他の神話体型も含め、オーマジオウと親しくしていたのはアザゼルだけだったのもあり、アザゼルが先頭に立ってその噂を流布。そうしていくことで、神話体型のみならず、オーマジオウの襲撃からしか見てない三大勢力の者達も、オーマジオウ=最低最悪の王と言う意識になり、真実を知るのは一部の者達だけに。その際に曹操はサーゼクス達四代魔王は真実は知らないこと等を伝えつつも、何故今まで冥界の上層部は一誠を殺そうとしたのか。それはオーマジオウの記憶が戻り、その真実が他の神話体型に伝わることを恐れたため。

 

曹操「結局冥界は変わってないんだよ。いや、冥界だけじゃない。あのオーマジオウの一件から何も変わってない。真実を嘘で塗り固め、自分達が良ければ良い連中の集まりなのさ。兵藤 一誠。君はそんな連中を守るのかい?僕たちの邪魔をすると言うのはそう言うことだぞ?」

 

その言葉に呆然とする一誠だが、実奈が慌ててどちらにせよ曹操を倒さないと皆危ないよ!と言い、一誠は我に帰ると、そのままジオウに変身し、オーフィスライドウォッチを起動して使用。全身を襲う激痛に耐えながら、一誠はそのままオーフィスアーマーへ変身。

 

実奈「祝え!全ての時空・事象・次元を支配する最高の王者。その名も仮面ライダージオウ・オーフィスアーマー!また一つ。無限の龍神の力を手に入れた瞬間である!」

 

オーフィスの力は絶大で、ジオウⅡですら手も足も出なかった曹操相手に善戦処か圧倒。そのまま曹操を倒そうとするが、直前に一誠の肉体が悲鳴をあげて動けなくなる。と言うのも、普通の人間である一誠ではオーフィスライドウォッチを使いこなせないから。

 

するとそこに英雄派のレオナルドと、皆の知らない顔の男が現れ、唯一ヴァーリと実奈だけが気付き、シャルバだと発覚。そしてシャルバがレオナルドの魔獣創造(アナイアレイション・メーカー)を暴走させ、巨大な魔獣を作り出し、空間を崩壊させていく中オーフィスを誘拐。咄嗟に一誠は助けようとするが、オーフィスライドウォッチの反動で体が動かず、曹操達も脱出。その中アザゼルが空間の崩壊を利用して全員を転移させるが、気づくと実奈が居ないことが発覚し、皆が驚愕する一方。実奈はシャルバと対峙していた。

 

なぜそこにいるのか。それはオーフィスが連れ去られる瞬間、偶然オーフィスと目が合ってしまい、思わず手を伸ばしてしまったから。だが実奈の実力では、原作と違いオーフィスの蛇を失っていないシャルバには手も足も出ず、良いようにやられるだけ。だがそんな中実奈は願う。

 

実奈「お願いドライグ。私の全部あげるから……体でも命でも何でもあげるからさ。アイツを倒したいんだ」

ドライグ「ダメだ。そんなことをすればお前が死んでしまう。体の一部くらいにしておけば……」

実奈「そんなんじゃ足りないのくらい分かるでしょ!私は弱い。原作の一誠と違ってスケベさも根性も足りてない。ホント、主人公ってのは力じゃない。あの心もあって初めて強いんだって分かる。でも私には力しかない。そしてその力すら使いこなせない!だったら何がなんでも使うしかないんだよ!」

 

実奈の言葉にドライグは押し黙り、そして了承。

 

赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)が出現すると、それは実奈の体を侵食して肥大化。

 

シャルバが驚愕する中、彼の目の前に現れたのは実奈ではなく、赤龍帝・ドライグ本人。実奈の体を喰い尽くし、更に魂を飲み干すことで、完全に肉体を取り戻して復活した(これは実奈が転生者の為、特殊且つ通常では考えられないほど巨大で、上質な魂を持っていたため出来た事で、普通はできない)ドライグは、一筋の涙を流し、慟哭しながらシャルバに突進。咄嗟に張った防御魔方陣を素で破壊し、シャルバ本体には倍加させた一撃を放つ。たった一撃で体の多くを欠損したシャルバは、オーフィスに助けを求めるが、もう蛇を作れないと言われ、ならば逃げようとするが、ドライグは逃がさぬと言わんばかりに炎を作り出し妨害。

 

そしてシャルバを、わざと死なない程度に痛め付け、シャルバは怯えて今度は走って逃げようとするが、足をドライグは踏み潰され不可能に。

 

最後にドライグに空中に投げられ、ブレスで消し飛ばされると、ドライグはオーフィスの拘束を解除して、

 

ドライグ「相棒。まだ生きてるか?」

実奈「うん……何とかね」

 

ドライグに喰い尽くされた実奈だが、ドライグの中で辛うじては生きており、ドライグに弱々しく返事をする。

 

とは言えもう長くはなく、ゆっくりと死んでいっている状態で、

 

実奈「あれ?ドライグ泣いてるの?」

ドライグ「あぁ……」

 

実奈はそんな様子に思わず笑いながらも、

 

実奈「私さ。ドライグの知っての通り元々の世界じゃオタクで引きこもりで親の脛にかじりついてネトゲとSNSの毎日。友達なんていなくて恋人だっていない。そんな女だった。挙げ句気まぐれに外に出たら居眠り運転した車に轢かれて人生終了。そんなだからラノベの世界って憧れたなぁ。皆キラキラしてて、こんな風になりたいって。特にハイスクールD×Dは好きで、一誠みたいに皆から好かれるようになりたいって。そんなことを思ってたから力だけは貰ったのかな?だからさ、割りと私としてはこの2度目の人生自体は満足なんだよね」

ドライグ「やめろ相棒。まだ死んでないだろう。この後は復活できるはずだ」

実奈「あはは、あれはああいう流れだけどね?私は一誠じゃないし、微妙に流れが変わってきてる。そうなると運よく……ってのはないかな。それに言ったでしょ?私は結構満足してるんだって」

 

実奈はそう言いながら、でもお父さんやお母さん心配するかな?とかお兄ちゃんも泣くかな?と言いつつ、

 

実奈「あとねドライグ。私さ、モテるタイプじゃなかったから恋人出来なかったし、作るつもりもなかったの。だってほら、私は本来存在しない奴だからここで血を途絶えさせとかないとって思ってたから……でもやっぱりさ、最後くらい良いかなって」

ドライグ「あぁ……」

実奈「私ね。ドライグが好き。そしてありがとう。私みたいな偽物を相棒って言ってくれ……て」

 

そう言い残し、完全に実奈は沈黙。

 

オーフィス「ドライグ。泣いているのか?」

ドライグ「あぁ、止まらないんだ」

 

今まで様々な所有者の死に立ち会ってきたドライグ。だがその今までの死にはない程の深い悲しみを感じ、これまでの実奈との思い出が次々蘇ってきていた。

 

戦いはなく、だが毎日が平穏で実奈は暇があれば自分との会話を楽しんでくれていて、そんな実奈との会話を自分も楽しんでいたこと。

 

ドライグ「偽物なんかじゃない。アイツは……」

 

俺にとって かけがいのない大切で、いとおしくて、愛する女だった事をドライグは認める。

 

その一方。リアス達は実奈の召喚を試みており、そこに現れたのはポーンの駒のみ。それに皆が困惑していると、一誠は何かの予感に突き動かされるようにミナライドウォッチを取り出し、彼女のライドウォッチがひび割れ、起動しなくなっていることに気付き、実奈の身に何が起きたのか気づいてしまう。他の皆も徐々に理解する中、一誠はアザゼルに掴み掛かり、

 

一誠「曹操が言っていたことは本当なのか?」

アザゼル「……あぁ、全部本当さ」

 

それを聞いた一誠は激昂し、実奈の事へのやり場のない怒りごとアザゼルにぶつけ、馬乗りになってアザゼルを殴る。それを周りが止め、

 

一誠「ふざけんなよ。裏切って、全部人に押し付けて、それなの顔色変えずに俺に近づいて戦いに巻き込んでたのか!」

アザゼル「そうだな。その通りだよ。俺はお前を利用してた。それがどうかしたか?」

 

一誠は何か問題があるか?と言わんばかりのアザゼルに拳を握りしめるが、そのまま背を向けて歩き出す。

 

リアスが呼び止めるが、一誠は睨み付けて拒絶すると、

 

一誠「何が仲間だ……なにが絆だ!」

 

一誠はそう言って仲間達の静止を振り切って走り去ってしまう。それを皆は止めようとするが、突如全身から力が抜けて入らなくなり、倒れて意識を失ってしまうのをバックに、11章終了。

 

《第12章》

 

実奈「本来であれば普通の高校生兵藤 一誠は赤き龍の帝王にして乳の無限の可能性を切り開くおっぱいドラゴンになる未来が待っていた……筈でした。しかし、それは成されず全く違う流れに。その変化は徐々に大きくなってきています。そしてもちろん第12章はあの人物も登場。この物語の鍵は三つの絆……っと、少し先まで話してしまいましたね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

禍の団(カオス・ブリゲード)の襲撃から数日後。意識を失っていた面々は目を覚ましたが、突如自分達の力が失われたことに気づいていた。

 

アザゼルにはそれが見覚えがあり、それはオーマジオウが戦った相手から力を奪った時に酷似ている事を伝える。

 

するとリアスはアザゼルに、オーマジオウとは何か事情があったのでは?と聞く。と言うのも、リアス達はアザゼルの性格から考えて、その行動は可笑しいと。

 

しかしアザゼルは何もないと言って病室を後にしようとしていると、突如爆発音が響き地面が揺れ、シャルバがレオナルドの魔獣創造(アナイアレイション・メーカー)を暴走させて作った巨大な化け物が冥界の街を襲いだし、戦えるもの達は集まり迎撃に。しかしリアス達は戦えなくなってしまったため、病室で大人しくしているようにとアザゼルは言い残し、彼も迎撃に。

 

一方その頃、一誠は冥界の街を一人歩いており、襲撃から逃げ惑う人々を呆然と見ていた。すると気づくとまた荒野に立っており、久々のオーマジオウと対面。

 

一誠を見たオーマジオウは静かに笑い、

 

オーマジオウ「随分と荒んでいるようだな」

一誠「あんたか……話は聞いたよ」

 

すると一誠の言葉に、オーマジオウは更に笑い、

 

オーマジオウ「あのような小僧の、書物を読み齧って得たような知識の一面だけの真実を聞いて何を知ったと言うのだ?」

一誠「なに?」

 

どう言うことだと聞く一誠にオーマジオウは、少し考えてから仕方ないと言い、

 

オーマジオウ「本来なら私がここで教えるのは反則ではあるがな。今はあまり時間がない。お前()ならば権利もあると言うものだ」

 

そう言ってオーマジオウはあのときの真実を話し始める。

 

妻を奪われ、様々な感情が渦巻いていたオーマジオウだったが、その中考えた。何故こんなことが起きたのかと。三大勢力は争い続け、妻が奪われる。もう2度とこんなことが自分以外にも起きてはならない。そう考えたオーマジオウは、どうすればもう争い等が起きなくなるか考え、そして思い付いた。力が問題なのだと。

 

力を持つもの同士がぶつかり、戦いを起こす。ならば力が無くなれば良いと。強者は自分だけになれば良いのだと。そう思い至ったオーマジオウは、民達と決起し三大勢力の戦いに乱入。それだけではなく、北欧や他の強者達の力も奪い続け、連日戦い続けた。幸か不幸か妻を奪われた絶望で手に入れた新たな力の前には誰も敵わず、その力にオーマジオウも自信をつけていた。だがある日ふと振り返ったときに気づく。最初は自分に着いてきていた民達は、連日の戦いに少しずつ死んでいき、いつの間にか自分以外全てが死に絶えていた。

 

そうして漸くオーマジオウは気づく。この行為は【最強の個】を作り出すことはできるかもしれない。だがそれは王の目指すものではないことに。

 

オーマジオウ「王とは国があり、そして民があって初めて意味をなす。民を失い、戦いの果てに国すら滅んでしまった時の私に、意味などなかったのだ」

 

それに気づいたオーマジオウは、ならばとアザゼルに接触。

 

オーマジオウ「アザゼルとは偶然出会ってな。色々バカをやったものだ。アイツといるときだけは王ではなく、私個人として居られた」

 

オーマジオウに呼び出されたアザゼルは約束通り一人で会い、オーマジオウを説得しようとする。だがオーマジオウは話を聞かずにアザゼルに襲い掛かり、仕方なく応戦。その戦いの中、アザゼルが放った一撃をオーマジオウは敢えて喰らい、それが致命傷になる。

 

オーマジオウの強さを知っているアザゼルが、自分の気の入ってない一撃で倒されるはずがない事を言うが、オーマジオウはこれで良いと言い、アザゼルと約束する。

 

この戦いの始まりを秘匿すること。自分を最低最悪の王とし、三大勢力の長だけの秘密とする事を。そうすることで三大勢力間で秘密を共有することで牽制しあい、更に三大勢力がそれぞれ弱っている今なら、それを利用して一時的な休戦状態に持っていけると。

 

オーマジオウ「私は負けた。民を失い、国を滅ぼした。ならばせめて勝者の礎になるのがせめてもの礼儀」

 

そう言うオーマジオウに、アザゼルは俺に親友を貶めろと言うのかと言い、オーマジオウはすまないと謝る。だがアザゼルは首を横に振り了承。

 

そうすることで、曹操の言っていた話に繋がり、

 

オーマジオウ「これが真実だ。アザゼルは私との誓いを守っていたにすぎない」

一誠「何で今まで言わなかったんだよ!」

 

一誠はそう問うと、

 

オーマジオウ「お前に何の先入観も無く今の世界を見て欲しかったからだ。私が真実を話した状態で見れば、お前は平等には見れなくなる。私も余り平等に話す自信もなかったがな。それでどうだ?お前が見たこの世界は。いや、この世界で出会ったもの達は。お前はこんなものといった繋がり。絆……それは本当に意味のない物だったか?」

一誠「それは……」

オーマジオウ「そもそもライドウォッチとは何なのか。お前は理解してるのか?」

 

一誠は改めて言われると、何気なく受け入れていたライドウォッチの意味を知らないことに気付き、

 

オーマジオウ「ライドウォッチとはそもそも二つ作り方がある。お前がヴァーリにやった強制的に作る方法。そしてもう一つが力の所有者が作る方法。だがどの方法でも私のものとは違う。それはなんだか分かるだろう?」

一誠「ライドウォッチの元になった力の元々の所有者力を失うか否か?」

オーマジオウ「そうだ。では何故違いが生まれるのか。それは私のライドウォッチは所詮は同意なく、力づくで根こそぎ奪ったもの。だがお前のものは違う。不安定で、私のライドウォッチと比べて出力も大きく劣る。更に生死や互いの信頼が揺らげば使えなくなるか、私のように力を根こそぎ奪ってしまう。謂わばどっち付かずの中途半端なライドウォッチだ。だが逆に言えば、私にはない進化の可能性を秘めたライドウォッチとも言えるがな。そして何故生まれるのか、それはお前と接することで繋がり、その繋がりをジクウドライバーが通して想いや絆を結晶化させ、持ち主の手に出現させる。その結晶がライドウォッチ。出会い、お前の力になりたい。もしくは信頼がおけると思われる事で作られる。だがそれだけでは足りない。同時にお前自身も相手を思わなければならない。その互いを思いあった時、ライドウォッチは完成する。だが今のお前は他者を信じる事を忘れ、ライドウォッチは相手の力を奪い尽くしている」

 

オーマジオウの言葉に、一誠はうつむき顔を逸らす。

 

オーマジオウ「妹を……実奈を守れなかった絶望があるだろう。だがお前が見てきたあの仲間達は、お前の事を心配しているぞ?」

 

オーマジオウはそう言いながら地面を指差し、

 

オーマジオウ「【最強の個】の行き着く先はこれだ。一人ぼっちの荒野。お前にはせめて同じ思いはしないことを願う」

 

そう言い残し、オーマジオウは消え、気づくと一誠は現実に戻り、意を決して走り出す。

 

その頃リアス達は、力を失いながらも人々の避難を手伝っていた。そこには同じく力を失った匙やサイラオーグ、更にソーナ達にバアル眷属達もいたが、禍の団(カオス・ブリゲード)の英雄派が襲撃。力を失っていない面々や、肉体が武器のサイラオーグが戦うが、周りの被害も考慮せねばならず劣勢気味に。するとそこに、

 

一誠「変身!」

《仮面ライダー!ジオウ!》

 

ジオウに変身した一誠が割り込み、力を失った面々にライドウォッチを投げ渡す。それを皆は起動させると、ライドウォッチがブランクに戻り、それぞれの力を取り戻す。それから一誠は改めて、

 

一誠「皆!俺は一人じゃ何もできない。弱くてちっぽけな人間だ!だから頼む。俺に力を貸してくれ!」

 

その言葉に皆は頷きを返すと、ブランクライドウォッチが強く輝き、ライドウォッチが復活。それを次々受け取りながら、連続でアーマータイムしていき、英雄派を次々と撃破。曹操と向き合うと、今までのアーマータイムより強くなっていることを指摘されつつ、二人が再戦使用としたところに、突如時空が裂けてそこから飛び出してきた赤い物体で皆が足を止めると、その赤い物体は一誠の方に向かって、

 

???「お兄ちゃーん!」

一誠「え?」

 

よく見ればそれは赤いドラゴンで、それが突っ込んでくるため思わず一誠は回避。顔面から地面に突っ込んだソレは、文句を言いながら立ち上がり、小さくなって人型に変わると一誠だけではなく他の皆も仰天し、

 

皆『実奈《ちゃん》!?』

実奈「はーい!ただいま帰還でーす!」

 

な、何でと駆け寄る一誠に、実奈が言うには、何でも一度死んだのだが、ドライグとオーフィスが頑張って生き返ったとのこと。意味がわからず困惑していると、急に実奈の雰囲気が代わり、声音も変化。自らをドライグと名乗り、今までは実奈にドライグが着いている状態だったのを、オーフィスの力も借りて調整することで、実奈のドライグが取り込んだ魂の一部から復活させ、ドライグに実奈が宿っている状態にしたらしく、ソレにより復活。なので厳密には主人格はドライグだが、ドライグ曰く常に自分の姿だと燃費が悪いため、普段は実奈の姿になって省エネモードで行くらしい。ただ、何時でも人格や肉体を実奈から自分に変えれるため、そうすれば今まで戦えなかった実奈が戦うことも可能とのこと。

 

するとそこにプルートが現れ、絞りカスでも利用価値はあると言って、オーフィスを奪おうとするが、ヴァーリがそこに乱入。だがヴァーリも力を失っていたため、一誠はヴァーリライドウォッチを渡してヴァーリは力を取り戻す。だがヴァーリも改めてライドウォッチに力を与えて一誠に渡し、プルートと戦う。そこに巨大魔獣も現れ、それは実奈がドライグと人格を入れ換え、肉体もドライグに変えて突撃。

 

魔獣二人がかりを相手にしてもドライグは圧倒(調整時にオーフィスの力も少し貰っているため、生前より燃費が悪くなった代わりに、若干パワーアップしてる)し、その間一誠もジオウⅡに変身して、曹操と戦いを繰り広げる。

 

だが禁手(バランスブレイカー)を解放した曹操に苦戦を強いられ、吹き飛ばされるが、魔獣を倒したドライグが、一誠にライドウォッチを渡せと言い、一誠は壊れていたミナライドウォッチを渡す。それにドライグは力を譲渡し、ミナライドウォッチが今までよりもパワーアップして復活。

 

それを一誠に返すと、突如ジオウⅡライドウォッチとリアスライドウォッチ、ミナライドウォッチが共鳴し、新たなライドウォッチが誕生。

 

見たことのないライドウォッチに、一誠は驚きつつも、このままでは曹操に勝てないと判断し、ジオウⅡライドウォッチを外してジオウライドウォッチと、新たなライドウォッチを手にする。

 

《ジオウ!ジオウトリニティ!》

リアス「あれ?何か私光ってる?」

実奈「え?なんで私ドライグから戻ってるの!?」

一誠「変身!」

 

新たなライドウォッチを使用すると、リアスと実奈はそれぞれのライドウォッチで出てくる、アーマータイムのアーマーが全身を包み、発光するとアーマーの顔以外が腕時計のバンドになった姿になり、一誠の両肩にそれぞれ融合。

 

一誠「うぉおおお!?なんだなんだ!?」

リアス「いたたたたたた!今全身の骨がゴキゴキ言ったわ!」

実奈「か、体が勝手にぃいい!」

《トリニティタイム!三つの力、仮面ライダージオウ!リアス!ミナ!トーリーニーティー!トリニティ!》

 

新たな姿、ジオウトリニティに変身した一誠は、精神空間でリアスと実奈に出会いながら、今の姿に驚く。

 

目は赤く(左から順にリアス・一誠・実奈の順の配色になっており、深紅・ピンク・赤)全身の配色がオーマジオウに近づいていたが、実奈はソレよりと言い、

 

実奈「とにかく……祝わないと!」

一誠&リアス『え?』

実奈「祝え!どうやら3人の力が結集し、多分!未来を創出する最大の王者。その名も仮面ライダージオウトリニティ!きっと、新たな物語が創成された瞬間である」

一誠「実奈……それ本当に祝ってる?」

 

そんなやり取りをしながらも、とにかくいこう!と一誠が言うと、実奈とリアスは頷き、三人は息を合わせて曹操と戦い、滅びの魔力を纏わせた一撃や、それを何倍にも倍加できる赤龍帝の力に加え、曹操の推理すらも見通すほどまでに向上した未来予知を前に、曹操はすこしずつテクニックでは補いきれないほどのスペックの差で押されていく中、曹操は一度距離を取って黄昏の聖槍(トゥルー・ロンギヌス)の最大火力を放つ。だが一誠も、サイキョージカンギレードを構え、キングギリギリスラッシュを発動。更にその刀身に滅びの魔力を纏わせ、それごと倍加と譲渡で強化。

 

何か凄くなったキングギリギリスラッシュ(命名・一誠)で曹操の黄昏の聖槍(トゥルー・ロンギヌス)の一撃を破ると、一誠はサイキョージカンギレードを地面に射し、必殺技を発動。

 

《フィニッシュタイム!トリニティ!》

一誠「二人とも……行くぞ!」

リアス「えぇ!」

実奈「うん!」

《トリニティ!タイムルインブーステッドブレーク!》

 

一誠は飛び上がると、オーラで浮かび上がった、アーマータイムの鎧姿の二人と共に、ライダーキックを曹操に放ち、曹操をついに撃破。壁に叩きつけられ、血を吐く曹操に一誠は近づき、

 

曹操「全く……君は凄いな。何処までも強くなる。それがオーマジオウの力か」

 

そういう曹操に、一誠は首を横に降り、

 

一誠「これはオーマジオウ(俺一人)じゃなれない力だ。部長がいて、実奈がいる。だからなれるんだ。皆がいるから俺は強くなれる。悪魔とか天使とか堕天使とか関係ない。皆が俺の力になる。皆がいるから強くなれる。それが俺の目指す強さ。最高の全だ。人間だけの力で行けるところまで行くだっけ?ちいせぇちいせぇ、俺の前じゃ小さすぎるぜ」

 

そう言う一誠に、曹操は苦笑いを浮かべながら、

 

曹操「敗けたよ……完敗だ。これ以上にないほどの敗けだ」

 

曹操は笑いながらそう言うと、曹操の手にライドウォッチが精製され、曹操は思わず、ここまで心が折れたのか、と自嘲気味な声音で言い、一誠にライドウォッチを投げる。一誠は咄嗟にそれをキャッチし、意識がそっちの方に取られた瞬間。曹操が仲間の絶霧(ディメンションロスト)で逃亡し、逃してしまう。

 

皆が思わず地団駄を踏む中、一誠はソウソウライドウォッチを手に空を見上げ、曹操達が帝釈天に罰を与えられ、アザゼルが遅れてやってくると、そこにいた一誠におもわず目を逸らしそうになったが、一誠からもういい。気にしないで良いよとそれとなく真実を知っている風に言い、アザゼルからそうかと言われながら、12章終了。因みにこの際、実奈は死ぬ直前の記憶がなく、ドライグへの告白をすっかり忘れていることが判明。

 

《第13章》

 

実奈「本来であれば普通の高校生兵藤 一誠は赤き龍の帝王にして乳の無限の可能性を切り開くおっぱいドラゴンになる未来が待っていた……筈でした。しかし、それは成されず違う流れに。その変化は徐々に大きくなってきています。そしてもちろん第13章はあの人物も登場。この物語の鍵は不死鳥……っと、少し先まで話してしまいましたね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

冥界での曹操達との戦いからしばらくたったある日、リアス達の(厳密にはギャスパーの)元に、吸血鬼のエルメンヒルデを筆頭にした面々が接触し、ギャスパーの身柄を要求。

 

一旦は保留と言う形にし、吸血鬼領にリアスや祐斗とアザゼルが向かうのを決めたりしつつ、他の悪魔メンバーは魔法使いの契約に動き、一誠はそんな様子をレイヴェルから淹れて貰ったお茶を飲んで眺めつつすごしていたそんなある日、禍の団(カオス・ブリゲード)と合流したはぐれ魔法使い達が学園を襲撃。

 

一誠はジオウⅡに変身し、実奈もドライグと人格を入れ換えて戦い、撃退するが、レイヴェルが誘拐されてしまい、奪い返すため一時的にソーナをリーダーとして奪還戦に望むことに。

 

魔法使いの拠点に乗り込み、皆で蹴散らしながら進む中、匙が魔法使いに激怒しつつ、奥に進むと謎のローブの男がおり、そいつはあっさりレイヴェルを解放。

 

何故レイヴェルを誘拐したのかと言うと、フェニックスの涙を量産するため、フェニックスのクローンを作っていたため。だが中々上手くいかず、レイヴェルを誘拐したとのこと。

 

そのようなふざけた事に一誠が黙っているわけもなくぶちギレながら、ローブの男に襲いかかろうとするが、そこに出現した空間の裂け目からなんとグレンデルが出現。アーシアが密かに契約していた、ファーブニルも巻き込んで戦いになるが、この狭い場所ではドライグも本来のパワーでは戦えず(本気のドライグとグレンデルに加えてファーブニルが戦ったら駒王町を中心にした周辺が消し飛ぶ)、苦戦を強いられるものの一誠はジオウトリニティに変身。吸血鬼領にいたリアスも強制的に呼び出し、リアスが困惑する中、そのまま変身は続行。

 

リアス「いたたたたた!骨が鳴らしてはいけない音を……ってここどこ!?」

 

そしてジオウトリニティに変身した一誠は、そのまま行こうとするが、その前に待ったと実奈が止め、肉体の主導権を一度実奈に移すと、

 

実奈「ひれ伏せ!我が名はジオウトリニティ!王の兵藤 一誠!悪魔のリアス・グレモリー!赤龍帝の兵藤 実奈!三位一体となって物語を創出する最大の王者である!」

ドライグ「相棒。それはいるのか?」

 

いる!とドライグの突っ込みに答えながら実奈は叫ぶが、一誠とリアスはやれやれと肩を竦めながら、グレンデルとの戦いに。

 

強大な力を持つグレンデルだが、ファーブニルにの援護もあるジオウトリニティに押されていく。しかしグレンデルの執念も凄まじく、段々テンションを上げて突っ込んでくるため、決め手に欠けていくことに。

 

しかしある程度まで戦うと、ローブの男がグレンデルに撤退を指示。グレンデルはごねるものの、ヴァーリ戦えると言うことで嬉々として撤退し始め、次は殺すと言いながら撤退。するとローブの男はローブを外し、自らをユーグリット・ルキフグス……つまりグレイフィアの弟だと名乗り、姉に宜しくと言いながら撤退。

 

こうして、無事レイヴェルを救出することに成功しながらも、新たな敵の出現に一誠達の心は沈むが、レイヴェルは実験を見て寧ろ燃えており、あんなことはもう二度とさせないと誓う。

 

それを見た一誠も、レイヴェルに力を貸すと約束し、彼女からレイヴェルライドウォッチを受け取りながら、13章終了。

 

《第14章》

 

実奈「本来であれば普通の高校生兵藤 一誠は赤き龍の帝王にして乳の無限の可能性を切り開くおっぱいドラゴンになる未来が待っていた……筈でした。しかし、それは成されず違う流れに。その変化は更に大きくなっていき、そして第14章では、遂に最強の王に覚醒します。この物語の鍵は堕天使……っと、興奮しすぎて少し先まで話してしまいましたね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

魔法使い達との戦いの後、一誠達は自宅でのんびりしていた。その中、ある人物が訪ねてくる。それはデュリオ。天界のジョーカーにして切り札で、最低最悪の王様の生まれ変わりに暇ができたから会いに来たとのこと。

 

そのため一誠が応対すると、子供達の面倒を見ていたお兄ちゃんであるデュリオと一誠は、お兄ちゃん同士で意気投合し、すっかり仲良しに。帰り際、デュリオはあっさりと自身のライドウォッチを渡し、周りの方がビックリ。本人曰く、さっき帰る準備の際に産まれたらしく、一誠は優しそうだからあげると言う、余りにもそれでいいのかと言う理由で渡しており、

 

一誠「い、良いのか?借りにも天界の切り札の力なんだろ?」

デュリオ「良いの良いの。イッセーどんいい人みたいだし、うちのAもお世話になってるしねぇ。急に押し掛けた慰謝料と思ってくれれば嬉しいな」

 

一誠も困惑しつつ、デュリオライドウォッチを受け取って暫く経ったある日、吸血鬼領にてクーデターが発生し、リアスや同行した祐斗と連絡がつかなくなってしまい、グレモリー眷属と一誠はアザゼルの力でルーマニアに転移し、吸血鬼領に侵入。

 

その後、オーマジオウは吸血鬼からも怨みを買っていたのを知りつつ、吸血鬼の城に向かうと、リアス達と再会し、更にギャスパーの恩人であるヴァレリーが反乱側のリーダーであり、現吸血鬼のトップ。更に幽世の聖杯(セフィロト・グラール)と言う神滅具(ロンギヌス)の所有者であることも判明。

 

幽世の聖杯(セフィロト・グラール)にかなり呑まれているのを知りつつ、一旦それぞれが与えられた部屋に行くことに。すると、その場に現れたのは初老の悪魔と、リリスと呼ぶオーフィスそっくりの少女。何でもオーフィスから奪った力で作り出したクローンらしく、その中アザゼルは憎々しげに相手を見ると、リゼヴィムと呼び、呼ばれた方も楽しそうに笑う。

 

その名を聞いたリアス達も驚愕し、彼がヴァーリの祖父であり、ルシファーの血脈と言うことを知らされると、

 

リゼヴィム「あれぇ?もしかして君がオーマジオウ生まれ変わりとか言う人間かなぁ?」

一誠「それがどうしたんだ?」

 

べぇっつにぃ?と言いながらリゼヴィムは消えていき、アザゼルはあれが今の禍の団(カオス・ブリゲード)の首領だろうと言う。そしてあいつが関わる以上、何かろくでもない事になる。と言った後、リリスと交流しつつも、その後ギャスパーが相手からヴァレリーを解放すると言う約束をするものの、それはヴァレリーから神器(セイクリットギア)を抜き取ることが前提のため、それは彼女の死を意味することをエルメンヒルデが伝えに来て、その前に彼女を奪ってこの国を脱出することに。

 

そしてヴァレリーを奪還するため動き出すと、吸血鬼側の妨害を受けるが、ゼノヴィアアーマーにアーマータイムした一誠の聖なる一撃や、他の皆の猛攻。更にドライグの人格にチェンジした実奈や、大人モードの小猫相手に敵は一掃されて行くが、道中グレンデルが登場。流石にこのままではと一誠はリアスと実奈に声を掛け、ジオウトリニティに変身。

 

リアス「あだだだ!ほんとこの関節を無理矢理組み替えられるような感覚だけはどうにかならないのかしら!」

実奈「ほんじゃま皆さん行きますよぉ!ひれ伏せ!我が名はジオウトリニティ!王の兵藤 一誠!悪魔のリアス・グレモリー!赤龍帝の兵藤 実奈!三位一体となって物語を創出する最大の……」

一誠「えぇい!実奈!今そんなことやってる場合じゃないぞ!」

 

そう言ってグレンデルに襲い掛かるが、相変わらずの強さと堅さに苦戦を強いられる。しかしアザゼルの援護もあって、少しずつグレンデルを押していき、滅びの魔力を倍加させて刀身に纏わせたキングギリギリスラッシュをグレンデルに突き刺して、引き抜くとそのまま、トリニティタイムルインブーステッドブレークを、他の仲間達の総攻撃と共に、その傷口に叩き込む。

 

だがそれでもグレンデルは生きており、まだ戦おうとするが、そこに邪龍のクロウ・クルワッハが乱入。グレンデルを逃がし、そのまま一誠達を足止めしようとするが、ヴァーリが突入して来ると、先に行けと言う。だがクロウ・クルワッハは幾らヴァーリでも一人では危険と言って、ジオウトリニティを解除して実奈は離れると、ドライグの姿になって、ヴァーリと共にクロウ・クルワッハと戦闘に。

 

その間に他の面々はヴァレリーの元に急ぎ、奥に来るとヴァレリーから既に幽世の聖杯(セフィロト・グラール)が抜き取られた後で、遅かったことが判明。だがそれを見たギャスパーが真の力を解放し、その場にいた吸血鬼を闇で呑み込み、ヴァレリーを奪還。その際に、幽世の聖杯(セフィロト・グラール)を抜き取られているのにヴァレリーは死んでおらず、昏睡状態なこと。そして幽世の聖杯(セフィロト・グラール)は一つじゃないことにアザゼルは気づき、正解だとリゼヴィムが言いながら登場。

 

そこにヴァーリやドライグも合流し、ヴァーリが憎々しげにリゼヴィムを見る中、ユーグリットやリリスも現れて、極めつけに吸血鬼達も化け物に変貌して襲い掛かってくる。更にリゼヴィムも幽世の聖杯(セフィロト・グラール)を持っていることが発覚し、ヴァレリーのためだけではなく、能力的にも奪い返す必要があるとアザゼルが言い、皆でリゼヴィムを襲うが、ユーグリットやオーフィスの力の殆どを奪っていって作られたリリスと元吸血鬼達の妨害により中々近づけず、その中祐斗が聖魔剣での一撃を入れられたものの、何故か効かずその際にリゼヴィムは祐斗に反撃。アーシアの治療で治療を受けながら、アザゼルからリゼヴィムは神器(セイクリットギア)関係の力を無効化できることを教えられ、ならばと一誠はジオウトリニティに変身。だがやはり実奈の力を組み込むとリゼヴィムには効かず、実質一誠とリアスの力のみしか通らないものの、リリスが邪魔をするため劣勢に。

 

その中、リリスが抑えていた力を解放し、辺り一帯を消し飛ばしと言う暴挙を働き、皆で吹き飛ばされ一誠が変身を解除されてしまった瞬間、リゼヴィムが一誠を攻撃。変身していなければただの人間である一誠にとって、致命的一撃になる……筈だったのだが、それを咄嗟にアザゼルが体を張って守り、逆にアザゼルが致命傷を負ってしまい、アーシアが今度はアザゼルを治療するがダメージが大きすぎたため間に合わず、一誠が時間を戻すが、何故かアザゼルはダメージを負ったまま。理由としてリゼヴィム曰く、幽世の聖杯(セフィロト・グラール)を使った一撃は、肉体はもちろん魂に損傷を与える。そのため、時間を戻したとしても魂の損傷はその者が存在する以上戻すのは出来ない。そんなことが出来るとすれば、精々オーマジオウくらいなものだと。

 

更にリゼヴィムは言う。お前は生まれ変わっても何も俺から守れないんだなと。その言い方に引っ掛かった一誠はどう言うことかと聞くと、オーマジオウの妻を殺したのはリゼヴィムであり、悪魔・堕天使・天使の存在を仄めかす品を置いたのも彼。やった理由は、何時も穏やかなこの男が怒るとどうなるのか見てみたかったから。だたそれだけで、

 

リゼヴィム「いやぁ、思った以上にヤバイ事態になっちまってよ、慌てて俺は自分の領地に戻ったね。ありゃダメだ。反則だって。しかも中途半端にあっちこっちの勢力に手を出したせいでよ?もし俺がやったなんてバレたらただじゃすまない事になっちまってさ、ちょっとした遊びだったんだぜ?だからこそこそしてたんだよ。そしたら禍の団(カオス・ブリゲード)とかできたかと思えばオーマジオウの生まれ変わりも出てきただろ?流石にもう我慢の限界だったって訳よ。だから年甲斐もなく頑張っちゃった」

 

ふざけんなよ……と一誠はマグマのような怒りをリゼヴィムに向け、襲い掛かろうとするが、それをアザゼルが止め、

 

アザゼル「落ち着け一誠」

一誠「落ち着いてられるか!」

アザゼル「そう言って走り出した結果がどうなったか……お前は分かってる筈だ。アイツと同じ目をしている。おれはそれを止めないわけにはいかない。今度こそ……あのときみたいか事に知るわけにはいかない」

 

そう言いながらアザゼルは血を吐き、それでも一誠を見て、

 

アザゼル「いいか一誠。怒りは悪いことじゃない。だが怒りを自分の思う通りに操れ。怒りに支配されるな。アイツは怒りに支配されていた。そして国と民を滅ぼすまで止まれなかった。だがお前にはまだ仲間がいる。それを忘れるな。そうすればお前は誰よりも……そう、オーマジオウより強くなれる」

 

そう言いながらアザゼルは自身のライドウォッチであるアザゼルライドウォッチを一誠に渡しながら、ずっとオーマジオウの一件で後悔していたこと。だから今度は守れて良かったと。そしてリアス達一人一人に声を掛け、

 

アザゼル「お前らは……俺の自慢の教え子だ。そしてヴァーリ」

ヴァーリ「あぁ」

アザゼル「風邪引くなよ」

 

それだけ言い、アザゼルの体から力が抜け、息を引き取る。その場は悲しみに包まれ、ヴァーリですら堪えられず涙を流す中、一誠は一人立ち上がり、ゆっくりとリゼヴィム達を見る。それを見てリゼヴィムは笑い、そして言う。どうせお前には何も出来やしないと。それに一誠は笑い、

 

一誠「確かに俺はアザゼルを死なせてしまった。俺は結局守れなかった。でもそれで俺が歩みを止める理由にはならない。俺の道は……仲間はまだ生きてる!」

 

すると一誠の思いに応えるように、一誠の持つ全てのライドウォッチが浮かび上がり、一誠の周りを光輝きながら回り出す。

 

一誠「アザゼルは俺を信じてくれた。命を賭けてくれた。なら俺はそれに応える!オーマジオウを越える!【最強の個】じゃない……【最高の全】となって!」

 

一誠の宣言と共に、一誠の手に現れたのは、巨大な黄金のライドウォッチ、グランドジオウライドウォッチで、一誠はそれを使って変身。

 

《ジオウ!グランドジオウ!》

 

一誠がベルトに挿すと、一誠の背後に今までライドウォッチをくれた皆の像が建ち、一誠は静かに変身する。

 

一誠「変身」

《グランドタイム!リアス・アケノ・アーシア・ユウト・コネコ・ゼノヴィア・ギャスパー・ロスヴァイセ・イリナ・クロカ・サジ・ヴァーリ・サイラオーグ・レイヴェル・ミナ・ソウソウ・デュリオ・アザゼル・オー・フィ・ス~祝え!仮面ライダー!グ・ラ・ン・ド!ジオーウ!》

 

全身黄金で、仲間達のエンブレムが貼り付けられたような見た目のグランドジオウとなった一誠は、

 

一誠「実奈……祝ってくれないか?」

実奈「え?」

一誠「何処までも遠くへ……何処にいても伝わるくらにさ!」

実奈「……うん!」

 

言葉の真意に気づいた実奈は涙を拭って立ち上がると、高らかに祝う。そう、アザゼルにも届くように!

 

実奈「祝え!遂に王はこの世界で輝く全ての力を手にいれ、あらゆる時空・事象・次元を支配する最強の王者へと至った。その名も仮面ライダーグランドジオウ!今、物語は最終章へとたどり着いた瞬間である!」

 

一誠はその口上を聞き、それからゆっくりと歩き出す。それを元吸血鬼の化け物が止めようと襲いかかるが、片手を振っただけで消し飛ばしたり、体のエンブレムに触れると飛び出す仲間達の分身に戦わせて自分はリゼヴィムに迫る。それをユーグリットが止めるが、軽々とさばき更にゼノヴィアのデュランダルを取り出して切り飛ばし、そこに来たリリスの一撃を片手で止めると逆に殴り飛ばす。リリスは何が起きたのか理解できず呆然としていたが、リゼヴィムは何なのか分かっていた。それは一誠の力の一つであるオーフィスの力は、オーフィスが弱体化する前に作られたもの。つまり一誠の力は単純計算でも、全盛期のオーフィス+全ての仲間達の力を持っている状態であり、更に能力を組み合わせればそれ以上になることも容易に想像でき、こんな化け物とやってられるかよとリゼヴィムは早々に退散しようとする。だが、一誠はギャスパーを召喚し足止めする(グランドジオウ状態であれば、神器(セイクリットギア)関係の力もリゼヴィムに普通に通る)と、連続で仲間を召喚し、リゼヴィムを滅多うちにすると、

 

一誠「リゼヴィム。お前は哀れな奴だよ」

リゼヴィム「な、なんだとぉ?」

 

一誠は心底哀れむ声音で言い、リゼヴィムは逆に怒りが沸く。だが一誠は静かに、

 

一誠「お前は自分の格を分かってない。俺とお前とでは格が違う。俺に喧嘩を売るべきじゃなかったな」

リゼヴィム「っ!」

 

リゼヴィムのプライドの高さを知った上での挑発に、リゼヴィムはぶちギレ、攻撃をするがグランドジオウの一誠には効かず、一誠はキングギリギリスラッシュを発動。

 

しかし、咄嗟にリゼヴィムはリリスを盾にして一瞬の隙を作ると、そのまま爆発に乗じて魔方陣で逃亡。その間にユーグリットも逃亡し、元吸血鬼の化け物だけが残る中、一誠は仲間を召喚し、ベルトを操作して必殺技を発動。

 

《フィニッシュタイム!グランドジオウ!オールトゥエンティ!タイムブレーク!》

 

召喚した仲間と共に放った必殺技は、化け物達を消し飛ばし、混乱していた領内を一度落ち着かせることに成功。

 

その後、エルメンヒルデはこの一件で混乱している吸血鬼領の統治に戻り、ヴァレリーは一誠達が取り戻した幽世の聖杯(セフィロト・グラール)の一つで意識だけは取り戻す。これはアザゼルライドウォッチの力で、神器(セイクリットギア)関係の知識も受け継いだ一誠のお陰。

 

だが同時にアザゼルを失った傷は残るものの、一誠はアザゼルとの約束を守るため、改めて決意を固めたところで14章は終了。

 

15章~17章は、ほぼ原作16巻から18巻通り。グランドジオウに無双させつつユーグリットをぶちのめし、八重垣さんを救いつつ進める中、何やらリゼヴィムの悪巧みも進行。

 

 

そして18章で何と一誠の両親がリゼヴィムの誘拐事件が勃発。一誠達は救うため動き出したが、その際に両親に実奈が既に一度死んでおり、実奈としての人格は残っているものの、実奈では無くなってしまっているのがばれてしまう。

 

だが両親はそれでも実奈は実奈だと言い、何も変わってないと言う。相も変わらず愛を注ぎ込んだ、大切な娘だと。それに実奈も応え、例え本来ならこの世界にはいないはずの娘だろうと、大切な両親だと立ち上がり、ドライグに姿を変え、一誠もグランドジオウに変身。リゼヴィムを追い詰め、協力していたベリアルも撃破。しかし、リゼヴィムは笑い、

 

リゼヴィム「やっぱよぉ、いざってときの備えってのは必要だなぁ!」

 

そう言ってリゼヴィムが取り出したのは、 黄金のジクウドライバー。見たことのない形に実奈が驚くが、ドライグと一誠は見覚えがあった。それは一誠……いや、オーマジオウがつけていたベルトだ。

 

リゼヴィム「アザゼルはなぁ。オーマジオウを殺した後このベルトがあるのは危険だと考えた。だが破壊することは叶わず、処理に困ってアイツは人間界の海底深くに封印したのさ。敢えて人間の世界に封印することで今まで誰の目にも届くことはなく、俺だって最近分かったくらいだ。だがアザゼルが死に、封印も緩んだことで発見できた。つうわけで変身っと」

 

《祝福の刻!最高!最善!最大!最強王!逢魔時王(オーマジオウ)!》

 

ベルトを装着し、何とオーマジオウへと変身したリゼヴィムは、グランドジオウとなった一誠とドライグを歯牙にもかけず、駆けつけた他の仲間達も軽々と倒していく。

 

リゼヴィム「ははっ!こいつはすげぇ!これはまさに究極の力だぁ!」

 

そう言いながらリゼヴィムは、空中へ飛ぶと、今から一ヶ月後にまた現れ、駒王町を襲い、そして日本、世界と波及させると。

 

リゼヴィム「精々止めてみな。まぁ最強になったアルティメットリゼヴィムの俺には誰も勝てないだろうがなぁ!」

 

そうして、ゲラゲラ笑いながら姿を消したリゼヴィムを見て、悔しさに歯を軋ませる一誠と共に、18章終了。

 

《最終章》

 

実奈「本来であれば普通の高校生兵藤 一誠は赤き龍の帝王にして乳の無限の可能性を切り開くおっぱいドラゴンになる未来が待っていた……筈でした。しかし、それは成されず全く違う流れに。その変化は遂に取り返しのない事態を起こしてしまいました。リゼヴィムの悪意とオーマジオウの力。これを前にもう希望はないのでしょうか?さて、残念ながらもう先はありません。ここから先は、皆さんの眼で直接お確かめください」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リゼヴィムがオーマジオウの力を手にして一ヶ月。卒業式も終わり、お祝いムードの中、リゼヴィムに対抗するための協議が進んでいた。だがオーマジオウの力とリゼヴィムの悪意と言う最悪すぎる組み合わせに、どう対抗するか策が見出だせぬまま、時間だけが過ぎていく中、一誠は黒歌も小猫にゲームの周回がー、とか言っていたものの外に引っ張り出され、実奈と久々に二人で過ごしていた。

 

暫くは両親との時間を持っていたが、久し振りの二人きりの空間に、少し気まずさを感じつつ、ポツポツ話していると、

 

実奈「今だから言えるけどさ。私本当はここにいない筈なんだよね」

一誠「知ってたよ」

 

え?と一誠の反応に実奈は驚いていたが、一誠曰くグランドジオウには平行世界を見ることもできるらしく、それでこの世界の成り立ちに気付いていたらしい。

 

一誠「でも良いんだ。確かにお前は本当ならいないのかもしれない。でもここにはいる。ならそれは本物だよ。それでいいじゃないか。それにさ、俺は一人っ子になるはずだったんだろ?それは寂しいしさ。寧ろありがとうって言わなきゃだ。俺の妹になってくれてさ」

実奈「……うん」

 

そうして、遂にリゼヴィムとの最終決戦の日となり、三大勢力を中心とした様々な種族が結集し、オーマジオウに変身し、量産型のグレンデルを引き連れたリゼヴィムを迎え撃つことに。

 

だがオーマジオウ変身したリゼヴィムは圧倒的で、昔のオーマジオウはまだあれでも手加減をしていたのかと、当時を知るものが言うほど。

 

その中一誠もグランドジオウに変身し、仲間を召喚して戦いを挑むものの、

 

《終焉の刻!逢魔時王必殺撃!》

 

リゼヴィムの一撃を喰らい、余波で地面が割れ、その中に落ちていってしまう。

 

そんな中、またオーマジオウと精神世界で対面。だが今回は一誠もそろそろ出てくる頃だと思っていたらしく、久し振りだと言いながら、

 

一誠「いやぁ、アイツやっぱり強いな」

オーマジオウ「あぁ、そうだな。勝つ算段はあるのか?」

 

一誠はそんなオーマジオウに頭を掻きつつ、

 

一誠「今のままじゃ勝てないな。でもまだ試してない方法はある」

 

そう言って一誠はオーマジオウに歩み寄ると、

 

一誠「オーマジオウ。だからあんたの力を貰いに来た」

オーマジオウ「ほう?」

 

オーマジオウはそんな一誠に興味深そうな顔をし、

 

オーマジオウ「私の力……ベルトはリゼヴィムが持っているが?」

一誠「ベルトその物は重要じゃない。俺が欲しいのはオーマジオウ自身なんだ。そしてオーマジオウは俺の中にいる」

 

そう言いながら一誠は更に続けて、

 

一誠「それに言ってただろ?ライドウォッチは想いの結晶だって。なら必要なのはベルトじゃない。あんたの意思だ。最強の個の力。俺に貸してくれないか?」

オーマジオウ「良いのか?最高の全になるんじゃなかったのか?」

一誠「勿論そっちもなるさ。あんたは最強の個に、俺は最高の全に。そして二人合わせれば、なんか行ける気がしないか?」

 

それを聞いたオーマジオウは笑いだし、

 

オーマジオウ「強欲だな」

一誠「あぁ、強欲だ。力は全部欲しい。使えるものは何でも使いたい。そして……皆と一緒にずっといたいんだ」

オーマジオウ「……」

 

オーマジオウは少し目を伏せ、片手を前に出すと一誠の手が輝き出す。

 

オーマジオウ「それで良い。足掻け、自らが欲する夢の為に。そして掴み取れ、未来のために!」

 

自分の想いを全てライドウォッチに託し、オーマジオウは消滅。それと同時に一誠は精神世界か戻ると、奈落の底から飛び出す。

 

それを見た仲間達だけではなく、リゼヴィムも驚愕する中、

 

一誠「もっとだ。もっと力がいる!だから皆ぁ!俺に力を貸してくれぇええええええええ!」

 

その一誠の叫びは世界に木霊し、戦いに参加しているもの達は勿論、戦いには参加できずとも、戦いを見守っていた者達の手にライドウォッチが次々生まれ、皆の手からそれが一誠の元に飛んでいく。そして一誠は自身の周りをライドウォッチが飛ぶ中、新たなライドウォッチを起動。

 

《オーマジオウ!》

一誠「変身!」

《キングタイム!仮面ライダー!ジオウ!オーマ!》

 

背後に巨大なオーマジオウの像が立ち、一誠は仮面ライダージオウ・オーマフォームに変身。

 

一誠「さぁ実奈!いっちょド派手に頼むぜぇ!」

実奈「うん!祝え!今、過去と今が一つとなり、未来を創造する最高にして最善!最大にして最強の王者が誕生した!その名も仮面ライダージオウ・オーマフォーム!ここに、最後の物語が紡がれ始めた瞬間である!」

 

そして最後の戦いが幕を明け、一誠は量産型のグレンデルを蹴散らし、リゼヴィムと戦う。仲間達も一誠の力の影響で強化され(理由はあとがきで)、共に戦う中リゼヴィムはこの力は究極の力だと言って襲い掛かる。しかし簡単に受け止められ、逆に攻撃を喰らい、

 

一誠「お前は分かっていない」

リゼヴィム「なに?」

一誠「究極て言うのは極まっているって言うことだ。つまりもうそれ以上はない。打ち止めって言うことだ。だが俺のは違う。俺のはまだ見ぬ未来のために何処までも成長し続ける力だ。それにお前……オーマジオウの力を使いこなせてないだろ?その証拠にお前はライドウォッチを使ってない。いや、使えないんだ。お前程度の器では、他者の力を背負えないからな」

 

そうして、圧倒的な実力差の前にリゼヴィムは推されていくが、一瞬の隙を突いて必殺技を発動。だが一誠も必殺技を発動し、

 

《キングフィニッシュタイム!キングタイムブレーク!》

 

両者の必殺技がぶつかり合い、空間が裂けて地面が割れる。だがリゼヴィムはゆっくりと押されていき、

 

一誠「言っただろリゼヴィム。俺と……いや、俺達とお前じゃ格が違う」

リゼヴィム「っ!」

 

そうして、リゼヴィムはベルトごと消滅し、戦いは終わり皆の元に帰りながら、最終章終了。

 

《エピローグ》

 

実奈「と言うわけで世界を平和にし、王は最高最善の王と言われるようになったのでした……っと」

一誠「なぁ実奈。今さらだけどさ、俺別にどこかの領地を治めてる訳じゃないんだから王様ってのは可笑しくないか?」

 

最後の戦いから数十年。実奈はグレモリー眷属の一員として忙しく過ごしながら、過去の戦いの記録をして過ごしていた。

 

一誠は冥界を筆頭とした様々な勢力からの依頼を受ける仕事をしており、講演や面倒ごとの処理等多岐にわたり、黒歌やレイヴェルがその補佐を行う。とは言え結構今は平穏なので、暇なときは暇らしい。

 

とは言え時間があえばこうして一緒に会っていた。

 

実奈「そう言えばリアス義姉さん達とはどうなの?」

一誠「ん?まぁボチボチかな」

 

この頃には一誠も他のヒロイン達と結婚し、子供いる。普段は妻達の方が忙しいくらいなので、子供達からなつかれている模様。

 

更に、

 

実奈「それにしてもお兄ちゃんさ、全然年取らないよね……」

一誠「前にもいったろ?ベルトの影響か年取らなくなったって」

 

そういうとおり、一誠は見た目をいじっているわけではないのに、年はとっていない。と言うのも、ベルトの影響で、老化をしなくなったらしい。

 

一誠「まぁ、まだ暫くはこのままでいさせてもらうさ」

実奈「そうだね」

 

そう言いながら二人は笑っていると、外からリアス達の声がする。今日は久々に皆の予定が合うため、集まる予定だったのだ。

 

一誠「んじゃ、いくか」

実奈「うん!」

 

そう言って背を向ける一誠に隠れて、実奈は最後の一文を付け足す。

 

実奈「こうして王の物語は終わりとなりました。ですが、私達の物語はまだ続きます。そうですね……もしかしたらまだ出会えるかもしれません。だって私がここにいて、見て聞いて感じる限り、物語は続くのですから。と言うわけで暫しの別れを。敢えて言わせてもらえるならば、こう言わせていただきたい。また……会いましょう」




《ジオウトリニティ》

一応何故リアスと実奈とでトリニティだったのか一応考えてはありました。理由として、実奈はドライグを持っているから、と考えやすいのですが、じゃあ何故リアスだったのか。それは本来ならメインヒロインと言うのもありますが、リアスは原作でも一誠の強化に関係することが多いと言うのがありました。まぁ方法は色々ひどい(褒め言葉)ですが、それでも一誠の強化や成長に関与するのは何時だってリアスやドライグでした。なのでこの世界においても、この二つの力は重要な立ち位置だったりする……という設定があったりします。

《オーマフォーム》

幾つかの能力があり、まず一つはライドウォッチをくれた全員の強化。と言うか、全員をオーマジオウと同じ存在に変える。なので化け物じみた回復能力や、相手より強くなると言う能力を全員に付加。

そしてオーマフォームの一誠自身には、その全員の強さを全部フィードバックさせます。

なので10人からライドウォッチをもらった状態で変身すればオーマジオウ×10の強さに。20ならばオーマジオウ×20。100ならオーマジオウ×100の強さとなる。

更にオーマジオウ状態のリゼヴィムも、相手より強くなると言う能力はあるのだが、オーマフォームの一誠自身はあくまで複数の力がフィードバックされた存在なので、数あるフィードバックされた力の一つしか越えることが出来ないため、絶対にオーマジオウの力だけでは一誠を越えることはできない。と言うか、リゼヴィムが強くなれば強くなる程、一誠側の全員で力を越えてフィードバックするため、手がつけられない。

その為、オーマフォーム状態の一誠は、他者を信じ戦う限り、絶対に越えることは不可能になっている。

ちょっとリゼヴィムが可愛そうだったかなぁ……(遠い目)

と言うわけで最後までありがとうございました。次回から本編に戻ります。いやぁ、私の我が儘に付き合わせて申し訳ない。細かいところは無視して突貫工事で作りましたが、取り敢えずこんな感じでした。因みにここで考えていた設定や世界観が、少しビルドの本編に引き継がれてたりもします。まぁその辺は後々のお楽しみにと言うことで。

更に総合評価800突破!ありがとうございます。これから変動があるかもですが、それでも嬉しいです。高評価や登録していただいたお陰です。これからも頑張っていきますので、よろしくお願いします!

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