ハイスクールD×D Be The One   作:ユウジン

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前回までのハイスクールD×D Be The Oneは……

戦兎「兵藤 一誠に敗北し、以降の事を決める俺たち……」
ヴァーリ「俺たちって言うけどよ?お前一人だけ研究に没頭してなかったか?」
戦兎「ま、まぁそれは置いておくとしてだ」
ヴァーリ「いや置いとくなよ」
戦兎「そんな感じでやっていく94話スタートだ!」



誘い

「おらぁ!」

「おぉ!」

 

グリスに変身したヴァーリと、クローズチャージに変身した匙の拳が交差する。

 

「やってるね」

「ん?木場か」

 

グレモリー邸の庭で二人はやっていたのだが、そこに祐斗がグラムを手にやって来て、

 

「少し僕も混ぜてもらっていいかな?このままだと体が鈍っちゃうからね」

「あぁ、良いぜ」

 

ヴァーリはクイッと、祐斗を手招きし、三人で交換しながら特訓再開。

 

「そっちは皆どうなんだ?」

「全員ピリピリしてるよ!僕だって悔しくてたまらない。出鱈目すぎるんだ。アイツは!」

 

グラムの一撃を避け、ヴァーリはツインブレイカー・アタックモードで祐斗を狙う。それを祐斗は高速移動で距離を取って避けると、グラムを構え直して突進。

 

《シングル!ツイン!》

 

だがヴァーリもフルボトルをツインブレイカーに挿して発動。

 

《ツインブレイク!》

「オラァアアアア!」

 

火花が散り、爆発が起きて二人は吹っ飛ぶ。

 

「はぁ……はぁ」

「しかし、この世界が物語の世界か。未だに信じらんねぇな」

 

するとヴァーリは変身を解除しながら、そんなことを呟きだした。

 

「僕もだよ。妙に事件に巻き込まれるのはその辺も関係してたのかな?」

「割りと兵藤 一誠の差し金もあったけどな」

 

そんな二人のやり取りを見ていた匙は、

 

「ったく、そんなこと気にしてんのかよ」

「なに?」

「別に俺達が物語の登場人物だろうが関係ないだろ?俺達にはやらなきゃならないことがあるんだからな。気にせず自分のやりたいことややらなきゃならないことをやればいいんだよ」

 

ヴァーリと祐斗は目をパチクリとしばたかせ、

 

「お前基本的に良い奴だよな」

「好い人過ぎて恋愛対象にならなさそうだけどね。ソーナ会長とか」

「ぶっ!」

 

何故それを!?と匙はビックリ眼。それを見た祐斗は、

 

「いやぁ、見てたら普通に気づくよね」

「寧ろ隠してるつもりなのか?」

 

二人にそう言われ、ガックシと両手と両膝を着く匙。

 

「まぁ全く芽が出る気配はないがな」

「なぬっ!?」

 

背後から聞こえてきた声に、匙はギロッとしながら振り替えると、そこにいたのはサイラオーグ。

 

「随分派手にやってるじゃないか。俺も混ぜて貰おうか」

 

ボキボキと指を鳴らしながら、サイラオーグは匙の肩を掴む。

 

「あ、あの……手心はあるんですかね?」

「ふ、安心しろ。戦いの前に動けなくなるようなことはしないさ」

 

それ割りとマジでやるやつうううううう!と匙は断末魔をあげながらサイラオーグに引きずられて行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「出来た……」

 

タン!と戦兎はキーボードのエンターキーを叩き、席を立つと機械の上に置いてあった真っ黒い箱のようなものを手に取る。

 

これはビルドドライバーに挿して使うことで、強引にハザードレベルを引き上げることができる。理論上は龍誠のハザードレベル5.0を上回り、ハザードレベル6.0に到達できる筈だ。

 

その分体に掛かる負担は今までの比じゃない。だが関係ない。兵藤 一誠を倒すためだ。これを使えばあの男に一矢報いることができるだろう。

 

「何佇んでんのよ」

「別に」

 

また勝手に入ってきた黒歌に、戦兎は特に気にした様子もなく(慣れたと言うか諦めた)、

 

「対兵藤 一誠用の新アイテムの完成さ」

「何か何時ものフルボトルと違うくない?ってかボトルって言うか箱?」

 

そりゃそうさ、未完成なんだからな。そう戦兎が言うと、黒歌は眉を寄せて疑問符を飛ばす。

 

「未完成?完成したんじゃないの?」

「これで良いんだよ。兵藤 一誠を倒すのにはな」

 

戦兎はニヤリと笑いを浮かべながら、その箱?を懐にしまって、何処かに行こうとする。しかし、

 

「ん?」

 

いきなり服の袖を掴まれ、戦兎は少し驚きながら振り替えると、黒歌が不安そうな表情を浮かべてこちらを見ていた。

 

「何だよ」

「あんたこそ、何か隠してない?」

 

どういうことだよ。そう戦兎は笑うと、

 

「何て言うか……何処か遠くに行きそうな、そんな感じがするのよ」

「何いってんだ?アホか」

 

ビシッと黒歌にデコピンをかまし、戦兎はそのままラボを出ていくのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あら、戦兎?」

 

その後、戦兎は魔方陣を使って冥界のグレモリー邸に戻ってくると、リアスに出会い他の皆も集まっていたホールに着いて合流。

 

「言ってた新アイテムは完成したの?」

「えぇ、いつかお見せしますよ」

 

戦兎はリアスにそう言いながら、小猫のところに向かう。小猫は現在レイヴェルと一緒にお茶を飲んでいた。と言うか、レイヴェルが沈んでいるので、元気付けていた。

 

「戦兎先輩。お久し振りです」

「あぁ。そう言えば塔城。お前明日暇か?」

 

暇ですが?そう小猫は何の気なしに答えると、

 

「そうか、じゃあ明日何処か遊びにいかないか?」

「……」

「何だ?嫌か?」

「いえ、大丈夫です」

「じゃあ明日な。駅前で良いよな?デート楽しみにしてるよ」

『ぶっ!』

 

その場にいた皆がお茶を吹き、椅子から転げ落ち、ビックリ眼になる中、戦兎はクルリと背中を向けて去ってしまう。

 

「……」

「あの、小猫さん?」

 

レイヴェルは恐る恐る小猫に触れると、そのまま押された方向に倒れていき、そのまま床に倒れてしまった。

 

「ちょ!小猫さん!?」

「不味いわ!脳の処理能力を上回ったせいで気を失ってる!?」

 

と、暫くその場が騒がしくなったのは、まぁ余談であろう。




ランペイジバルカンがかっこよすぎな件について。しかし前回と言い2号ライダーなのに未だにバルカンゼロワンとのダブルライダーキックに恵まれないバルカン……と言うかバルカンって結構ゼロワンとの共闘が恵まれないイメージ(短かったりすぐにどっちか変身解除されたりしてない?気のせい?)がある。まぁバルカンはバルキリーがいるか……

そう言えば結構戦兎がドラゴンの力を持ってることに驚かれてたりして、思わずニヤリとしてました。いつの時期だか分かります?ヒントとしてはドラゴンの力を後天的に得る場合、血肉を食べる方法があるとオーフィスが言ってます。勿論戦兎はドラゴンを食べたわけじゃありません。ですが、ある場面でドラゴンの【血】肉を体内に取り込んだシーンがありました。結構序盤?の頃の出来事ですからね……覚えてるかなぁ。

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