風は南東に強く
世界は暗い
月光もなく、潜入するなら好都合ではある
ただこの頂から見ているだけ、まだ前哨戦
本番はまだ先なのだからな
きたか
無人の警備を無駄に警戒しゆっくりと爆弾に近づく愚か者
数は30か
わざわざ開門装置なんて書いたんだ、回すよな
バレないように、怪しまれないようにこっちで開ける
.....遅い
全部が中に入ったな
じゃあ死んでくれ
生きたきゃ海中でも泳げよ
右手のスイッチを押す
同時に門の上で大きな爆発が起こり
下の侵入者に血肉の一部が引っ付いちゃう
気付いたかな?
気付いたか
そうだよ、もう海中以外逃走経路がないのさ
始まったか、少しだけど発砲音が聞こえてくるよ
じゃあ次はどう来る
この場合どうする
考えろ
...やってみるか
伝令を飛ばす、場所はもちろん
「...アドミラルよりビスちゃんへ、今すぐ警報と照明をつけろ、あと雑に焚き火して」
「了解したわ」
「提督さんより大井っちへ、敵が防壁から10メートル以内にある程度入ってきたら一斉にガトリング砲と誘導酸素魚雷で潰せ、迫撃砲やミサイルはまだ見せるな」
「わかりました♪」
「アーテステス、白より特別潜水艦隊今から十分後ソナーとレーダーをぶっ殺す攻撃をするからすぐに機雷箱を積んで海底スレスレを潜航するようにタイミングは任せる」
えーとあとどうしよ
よし、少し離れるかもだけどやるか
「提督な白さんより特殊艤装部隊へ、敵が退却を場合爆薬艦娘人形を抱えて追跡、ある程度の距離になれば熱赤外線機動の起動とタイマーを解除同時に周辺に煙幕とチャフを乱射、二十秒後退却するように」
....さてと、これで三分か
RPGどこだ
あったあった
とはいえ、弾薬も鉄もせいぜい十年持てばいい程度
倉庫をもうちょっと拡大しとけばよかったよ
「提督」
「なんだい加賀さん?報告?」
「...はい」
なんか変だな、読まれてるのか?
「殲滅か、じゃあ今すぐ場所を戻しておいて」
「なぜ内側で殲滅しないのですか?少なくとも提督がいる限りこの要塞は傷ひとつつきません、後は私の跳弾技術と要塞内の移動式兵器で」
「確かに、相手が相手ならしたさ...だがな、俺ははじめからあいつしか敵とは思っていねえ、それにさ、こっちにもほんの少しダメージが来るからやめてほしい」
「・・・嘘っばかり」
「知ってるなら聞くな」
気まずい
もう分かりきってるのにそうやって濁らせる貴様らがどれだけ
いや、もうなにも意味を成さない
地獄まで着いてくるならせめて迷わないようにゆっくり引っ張ればいいか
「・・・俺にできることは人の願いを叶えるだけだ、この道は変わらんぞ」
「この世界に人なんて貴方自身しか居ないでしょうが止める気も濁す気もありません、ただ、そうやって「狂帝」なんて演じてる必要はもう無いのにまだこの状況でしているのが聞きたいだけですよ」
愚問でもないか
まぁ、愚問でもあるか
「気に入ったからやってるだけだ、人がいようが居まいが誰かの上に立つときの俺は白夜とかいう気に入った偽名を使い、救う価値もない自分の下に居る塵を救い、ただ眺めるだけさ」
「気に入ったと言う理由で人間が数百万人死のうが苦しもうがそれすら一種の悦楽として楽しむだけですか?」
「面白い事を言うな、さっきから下らない正義感擬きを持って正義の味方ごっこか?善人ごっこか?実際こうやって見たり聞いたりした時間こそそう多くないが付き合いはお互い長いだろ、いや、もう三年とかそこらいくか、うん、取り敢えずなんだ、鉄仮面着けてるつもりだろうが目が笑っているぞ、隠すならパーツ一つ一つを騙すことだな」
「( ・ω・ )」
「なぁ、俺はいま戦場しか見ていないんだ、黙られると反応できない、後その危ないクスリはしまおうな、さっきから変なオーラを感じるんだよそれ」
「・・・・イイエコレハアブナイクスリデハアリマセンタダノヒロウカイフクノクスリデス」
「・・・・それ、赤城さんと五航戦に盛ったでしょ」
「ヽ(´・ω・`*)」
「なら証拠を出してやろう・・・・この要塞内で人体実験すんじゃねえよしってんだよそれ危ないやつって」
「( 」゚Д゚)」オ-イ!」
「まぁ、大井っちがそんなことするわけ無いよな、同期解除なんて面倒だしバレると一発でアウトだし」
「・・・ついでき心で」
「嘘つけ。ちゃーんとカメラをベットの中に入れて音と映像消してただろ」
「(´・ω・`)」
さてと、時間だけどあっちはどうだろうか、いや、行けるな
ほんの一瞬跳ぶだけ
射角、風力、距離、効果範囲全て計算済み
敵は輪型の陣を組んでいるがそれは愚かだよ
放たれた一本の鉄の塊は軌道を変えず空中で爆破するだけ
ついでに回りの陣形も確認するか
流石に暗いな、ただ大雑把に見るだけでも矢印?あぁ、突撃用の陣形か
なら梯子ぐらいは持ってきただろうな
対艦ライフルでも揃えておおえば良かったな
包囲の一角を崩せばそこを抜け逆に挟撃に持ち込むことだってできる、戦いは数だがよ
その数を一撃ですりつぶす兵器があったらどうする
一騎当千の兵が何百もいればどうする
防衛することに特化した要塞ならどうする
数をひっくり返すぐらいそう難しいことじゃあない
おや、世界がひっくり返った
自由落下だな
さてと、第二ラウンドだ
「よっと、加賀さん?報告はある」
「第一要塞壁に多数の艦隊が接近したので防衛装置を起動、どうやら大型のミサイルの様なものを数人で抱えていたらしく」
「なるほど、壁を吹き飛ばすつもりか」
「それと南と北西の敵包囲網に穴が空き、包囲の縮小を開始」
「まぁ枚数は有利だしな、ガトリング砲の射程よりは遠いなら縮めるのも手か」
全てを知っていえば良策ではないな、でも俺だってそうするさ
「取り敢えずここらで一度休めるか・・・要塞防衛班は一時退却、変わりに俺に火器兵装の操作系統を回せ、それと敵は弱っているがこれ以上の攻撃は禁止、ちゃんと要塞内の兵器の射程に納めるまでは前哨戦だ」
「・・・楽しそうですね」
「生憎、殺しの事しか本気になれない性分でね」
「そういう人でしたね」
調子狂うなぁ
「・・・・・そうかい」
次回予告
希望なんてあるわけがない
絶望なんてあるわけがない
次回 演じる者