狂った黒い月と私   作:(´・ω・)

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それはきっと終わりない航路だった

それはきっと救いのない物語だった
たった一人の少女の願いと

無数の神による悪戯の物語


第30話 演じるもの

初戦はもう決した

目も耳も死に

海底の狩人にも気付けない病人どもに何ができたであろうか

 

いや、違うな

戦術的戦略的勝利でありしかし戦略的敗北でもあるな

 

 

だが一時ぐらい勝利にわくのも俺は許そう

 

さて本題だ

これからどうやって防ぐ

ただただこうやってにらめっこしてるところで勝利はなく

打って出ても恐らく罠だらけときた

 

もう二度と初戦のような所見殺しの戦法は使えん

それよりもよく見抜いたなぁ

千を超える艦娘の中からスパイを見つけ出すなんてよ

まぁそれはいい。

 

今ならまだロケットや迫撃砲の射程内だがまだ足りない

爆撃しようにも連中はすぐに残存艦隊で対空警戒に対潜警戒

核を使おうにも敵は中途半端

 

手札があろうと被害がうすけりゃ意味はない

確実に叩き込むことが重要であって使うことではない

 

ただまぁ、なんだ、手がないわけではないか

勝てる見込みはある、負ける見込みはない

とはいえ、負ける条件はある

それを満たすのが不味いだけさ

 

 

それにしてもなんか寒いな

起きるか

 

 

起きて何しよ

兵器?

もうやりつくしたしなぁ

クラッキング?

意味ない

料理?

そういえば最近てかこの頃何もくってねえ

まず艦娘自体重要な場所の奴等以外と話もしてねえ

朝起きて敵陣眺めて計画練ってるだけだったな

 

頭いたい

昨日戦勝祝いにウォッカとかテキーラとかスピリタス出したしな

痛くて当然か

 

頭いてぇ

 

・・・・はぁ

 

この馬鹿ども服脱いで寝てやがる、風邪引くかもしれないのに

 

「そもそもこれ、一人用のおふとぅんなんだけど」

 

朝のほのぼのとした雰囲気は実に良い

まぁ、それはそれか

 

「おい、ツラ見せろ隠れんな」

「(ノ・ω・)ノ」

「・・・」

「その無言でショットガン構える癖やめろ」

「だってよ二股野郎、一応敵じゃん」

「とりあえずそのお姫様だっこやめろよ」

「嫌に決まってんだろ」

「確かにもふもふだけどさ、人の前でやるな」

「用件はなんだ」

「話切るの好きだなぁ。あ、帰っていいか?」

「良いけどそれだけじゃあないだろう」

「まぁ、これから本格的に冬ですしおすし、ね」

 

食えるか

 

「そうかい、じゃあ先に行けよ、もう俺はここで待つだけで勝利条件満たせるからな」

「じゃあ、最後に伝えること伝えて帰るわ」

 

・・・・それもそうか

 

 

 

そういえば他人の部屋ってそうそう入らないよね

 

「うわっ」

 

部屋の中身とは思えないなこりゃ

 

弓に槍にナイフにライフル銃

どれもこれも使いふるされてる

 

ベットどこだ

熊のぬいぐるみが・・・

 

ベッドは綺麗だな、いや、使ってないだけか

 

『記録』

 

加賀さん(´・ω・`)

こういう日記とかってさ、見ると絶対不味いよね

 

では見よう

その前にベットに寝かせよ

 

 

「さてと、何が出るだろうか」

 

『こ』

?

なんだこれ

捲るか

 

『れ』

?

ん?

 

『を』

ペラ

『み』

パラパラ

『て』

『い』

『る』

『の』

『は』

 

 

罠かこれ

 

 

・・・あるぇ白紙だぁ

 

 

 

あれ、次のページから黒い

いや、これは文字だな

 

パラ

『もう何度目だろうかしらこの悪夢は。何度彼女と組んでも一度だって勝てはしない。もう疲れた もう限界 でも諦めはしない 全てを捨てた怪物に勝つには全てを捨てる』

 

『命、心、身体・・・全てを切り捨てでも』

『敵は提督を騙る狂帝 白夜』

『人の全てを叶え演じるものが相手ならば私は全てを捨てて皆の器になれば対等になれるかしら』

『いえ、勝たなければ全てが無意味』

 

はぁ

嫌なもんだな

 

空っぽの人間に入った水を気に入らないか

 

何もない人形を操るだけの糸は嫌いか

 

「人として他者を愛するのは一人と決めているんだ、無理な願いを叶えさせないでおくれよ・・・まったく」

 

人が弱いから化け物の仮面を被って演じているのに

どうしてあいつもだが人でいけないと固執するのだろうか

 

どれもこれも俺が弱いからだよ

人はまだ神にはなれない

救えるものも有限だ

だけど全部救いたい

だからこの狂帝の仮面は必要なんだよ

 

ただのおまじないかもだけど

気に入ったからかな

 

演じたくなるんだよ

 

人の願いが詰められたこの仮面を被って

 

「はは・・・やっぱおもしれよ、このイカれた感じがさ」

 

人を見て人を演じているだけの獣

実に愉快なものよな

 

もう自分ですら何がしたいのかわからなくなってきたよ

どれもこれもこんなイレギュラーがあるからだろうな

 

答えはまだ出ていないんだ

もう少し待ってくれるかな?

 

手に届かないからこそ愛しいものもこうやって近くにあるとどうでもなってくるよ

でもそれはそれで悲しいな

 

 

・・・よし

 

 

「お休みなさい」

 

さぁ、これからどうやって行こうか




次回予告

これは終演?
これは地獄そのもの?

次回七これ 「狂帝」
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