狂った黒い月と私   作:(´・ω・)

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皆救えると思っているやつは何も救えないよ。
読者諸君


??? 火種

・・・・

・・・・

 

 

満月が屋根を照らす頃

黒を主体とした服を着た一人の男が屋根の上で寝ていた。

瞳は光を失っており、そこから覗けるものは

底の無い悪意のみ。

 

あらゆるものを代償にした結果でしかない。

笑えるものではない。

 

 

 

風が荒れ、海が騒ぎ、月は下界を照らす

何も感じない。

何故かって?

簡単さ

 

感じるだけの心が無いだけさ。

わかるわけがなかろう。

あぁ、そうだ、ただただ、人のふりをすれば良いだけだ、実に下らんよなぁ。

 

「提督」

 

!?

あれ、うん?

「・・・・あ、『加賀』・・・」

 

一体何時から居たんだろうか。

まぁ、気にする必要はないか。

 

「例の輸送部隊の件ですが」

「あぁ、どうかしたの?」

「積み荷の中身、全部弾薬だとあえて情報を流した理由が聞きたくて」

 

弾薬?

弾薬

 

あぁ、うん。

なるほどね。

 

「・・・『加賀さん』、知ってていってるでしょ」

「・・・ッ!!」

 

やっぱりか

 

「なんで別の前線から別の前線へ本気で渡すと思っている・・・ただの奇襲だよ」

「・・・弾薬の供給をすると嘘をいって無理矢理激突させるつもりですか」

「人道なんざ知らねえよ、少なくとも当日はあの海域に霧が出る、どの戦局もじり貧のままならな突っ込んで死んでも構わんよ、持っていくのは弾薬ではない部隊だよ、わかってるでしょ」

 

随分と気に入られないような目だな。

いや、なにか違うな。

 

嬉しさと悲しみを感じる。

俺の気のせいか?

 

「・・・戦場は化かしますね」

「・・・・人間、なんやかんやでも成長するさ、まぁ決行日は明日だし、早く寝たらいいよ、空母組にはちょっと試したいものがあるから」

 

 

 

 

 

試したいもの?

まだ、なのね。

まだ

完成ではない。

 

まだ、光は消えていない。

 

「・・・新型の飛行甲板ですか?」

「?よくわかったね、なーんにもヒントいってないのに」

「空母と聞けばそれぐらいしか差別点がありませんし」

「・・・じゃあ、明日の朝5時に頼むよ、テストは6時だしね」

 

 

そういってまるでいつもの事のように屋根から飛び降り闇夜に消えていくあの人。

やっぱり時間はそう長くはないのだろう。

 

 

 

翌朝

 

・・・・我ながら

俺自身の考えが全くわからんな。

なぜこうやって作れたのだ?

何もない一からなのにまるで体が覚えているよにこの艤装を作れた。

 

 

戦略爆撃機の運用

 

馬鹿ななのだろうか。

 

艦娘は従来のものより小型化されているからって拡張艤装を取り付け無理矢理、戦略爆撃機を飛ばすなんてな。

私は随分と愚かだよ。

 

でも、何故だろうな。

絶対に成功する自信がある。

 

ジェットエンジン・・・・。

ロケット

誘導弾

 

 

あぁ、そうだったな。

もっともっと

 

先はあるんだ、見つけないと。

クラスターを弾頭に出来ないだろうか。

衛星兵器

生物兵器

 

人の業とは一種の進歩だ。

 

・・・体が重いな。

流石に無理だったか。

 

「・・・時間通り・・・・あれ?・・・・ちっちゃい・・・大和?」

 

「(>ワ<)」

?

あぁ~、お腹すいたけどまだ、食堂しまってるからか。

にしても変なの作ったな、なんだこの生物。

 

チョコレート突っ込むか。

 

「(・w・)」

 

・・・・・指ごととはまぁ豪快な。

・・・はぁ。

 

「ずれてるぞ」

 

・・・あれ、PADが

直らん。

 

ぷにぷに

ぷにぷに

ぷにぷに

 

うん、ぷにぷにだなこの生物。

 

じゃねえ。

・・・ここかぁ。

 

「(・ω・)」

「ほら、もうすぐ作戦時間だから戻り」

 

 

・・・・今何時だ。

 

「提督」

 

うひゃあ

「ワザップ」

 

「テストの件とはこれのことでしょうか」

 

 

 

 

 

 

 

・・・・そういえば。

一番始めに作ったのもこれでしたね。

 

ミッドウェー海戦に備えて何年も艤装の研究と製作の失敗を繰り返して出来た初の発明。

あの頃は私も一人の兵士でしかなかった。

 

 

 

「・・・製作・・・何年かかったんだろうな、三年か?・・・ハハ」

「・・・・遂に、遂に完成しましたね・・・・」

 

問題動くカタパルト

巨大な板へ続々と降りていく巨大な爆撃機。

 

この時ほど気分が高揚していたのは

・・・・そして、これはきっと絶望の前触れだったのね。

ここで止めれなかった。

ただ、力が欲しかった。

あの力しか見ていない人に見られたいために力が欲しかった。

側に立ちたかった。

 

でも

 

これは愚かな私がいけなかった。

誰もあの人の本質を見抜けなかった。

誰もその獣を見れなかった。

知りうるものは全てを悟っていた。

 

一番近かったと思っていた。

確かに近かった。

 

でもそれは近いだけだった。

近いだけであってその距離は水平線の向こうほど遠かった。

 

 

あの人に凡人の物差しを一度でも当てた私は愚かでしかなかった。

結果は現状

 

だけど

光がまだ指すのなら

 

空が私を見放していないのなら

世界が狂った皇帝を望まないのなら。

 

私は何度だって立ち上がって見せる。

 

 

 

 

 

「・・・・全機、発艦着艦問題なし。運用は可能です」

「ならば今すぐこの艤装の設計図を元に幾つか量産、それと実践運用も試すか」

「・・・設計に問題はありませんが、これをならすのには相当な時間と負荷がかかりますよ」

 

だろうな、でも心配無用なのよねぇ。

 

「言うと思ったよ、まず重量が本来の十倍にまで跳ね上がるし、搭載機の数も結構増えるからな」

「・・・・ブースターでもつけてます?」

「?・・・答えいってないののよくわかったね、うん、姿勢制御バーニアを結構積んで機動力とバランスは取ってるからね、別に全面艤装にしてロボットみたくするのもいいけどそれするのむずそうだし、繋ぎだよ」

 

 

調子狂うなぁ。

なーんか見透かされている気分。

 

「まぁ、問題点は現状無さそうだし、一応適当な戦略爆撃積んで作戦海域に飛ばしといて、俺は新しい案を思い付いたからちょっと考えてくるよ」

 

「わかりました、提督も時間だけは大切にしてください」

 

 

寝てないのバレた?

結構隠してるつもりなんだけどな(*´・ω・)




次回  力と代償
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