〜りっく☆じあ〜す 『英雄』我道指揮官奮戦ス〜   作:休日ぐーたら暇人

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まあ、予告通り。


登場人物 12


明石 海軍艦娘(出向中) 大佐

説明も余り要らない有名人、明石型工作艦一番艦明石の艦娘。
マルタ派遣終了後、水陸研へと出向、主に装備開発に関わっている。
マルタでの経験を活かし、陸軍向けの兵器・装備開発を行っている。



夕張 海軍艦娘(出向中) 中佐

こちらも説明も余り要らない有名人、夕張型軽巡洋艦夕張の艦娘。
マルタ派遣終了後、明石と共に技術系で出向、陸自では余り扱わなかった装備の実地試験等を行っていた。
故に装備マニア。スペシャリスト過ぎて、水陸研での訓練受験者は『スペシャル夕張』と言って『装備の神さま』扱いされていた。



R30(67式30型ロケット弾発射機)

陸自が60年代後半に採用した大型ロケット弾発射機。
レール型発射方式で、使用用途は今の多連装ロケット弾発射機であるが、これは大型榴弾を上空炸裂させて制圧する方式。(どちらかと言うと地対地ミサイルに近い)
意外にも退役は1992年。現第1・第2地対艦ミサイル連隊に配備されていた。(実は昭和版ゴジラでちょこっと出てたりする)
また、ロケット榴弾は『68式30型ロケット榴弾』と、発射機・弾薬の年式が1つ違いの珍しい装備。




ヴェスタル 海軍艦娘 大佐

『マルタのナイチンゲール』と言われた元マルタ島鎮守府の元アメリカ海軍工作艦。
派遣終了後はエンタープライズに付いて行く形で日本海軍に所属し、松島宮の指揮下ひ入っている。
役割的に明石が技術系、ヴェスタルは医療系である。


12 白山移動要塞討伐戦

2日後 白山麓

 

 

 

「……あれが移動要塞のクロシュタントか」

 

双眼鏡の視線の先にある周りと違うマグマ軍の人型兵器を見た富山が呟く。

既に資料で幾度も姿を見ている筈なのに、やはり実際に見るとそう呟かざるおえない。

 

 

「まあ、戦艦棲鬼を含めた姫や鬼を見過ぎた身としては普通だな」

 

 

「その意見に同意であります」

 

 

「そうですね〜。まあ、よくて戦艦タ級クラスですね」

 

 

「艤装があったら、衣笠さん達でちょいちょいと片付けるんだけど」

 

そんな富山とは対照的に場慣れした神州丸やあきつ丸、撮影役の青葉・衣笠は『あんなの余裕、余裕』な言葉を連発する。

 

 

「過去とは言え、祖国の都市名を使うのは死に値します」

 

一方、T-72はマグマ軍に名前を使われている事が気に入らないらしく、密かにキレ気味である。

 

 

「あ、あれにこれを当てるなんて…む、無理です〜」

 

そして、R30は完全に腰が引けている。

 

 

「大丈夫、大丈夫〜。あんな大きいだけの木偶の坊なんて余裕、余裕〜」

 

……そして、何故か付いて来た那珂ちゃん。

 

 

「……那珂さん、いつの間に?」

 

 

「え? 憲兵さんに頼んだら、アッサリとオッケーもらったよ? 『後輩の様子見してくるから』って言ったら」

 

 

「……そんな人だった。あの司令は」

 

富山の問いにアッサリと答える那珂。

そして、答えを聞いて納得する富山。

 

 

「富山殿、始めるでありますが、よろしいでしょうか?」

 

 

「あっ、うん、あきつ丸、お願い」

 

 

「了解であります。航空隊のみんな、出番であります!」

 

あきつ丸の指示で艤装から召喚されたのは旧日本帝国軍迷彩のAH-64Dロングボウ・アパッチ、AH-1コブラ、OH-1ニンジャ。

一応、自衛隊保有機ではあるが、コブラに関しては改良型であるスーパーコブラであり、ニンジャに関しては武装ラックには対空ミサイルの代わりに70㎜ハイドラ多連装ロケット弾ポットが装着されている。

 

飛び上がった航空隊は事前の打ち合わせ通り、クロシュタントとその周囲に居る敵部隊に攻撃を始める。

 

 

「では、ウラル殿。我らも始めるとしようか」

 

 

「ダー」

 

 

「さあ、我らが帝国の精鋭達よ! 真の日本兵を見せてやれ!!」

 

T-72の前進と共に神州丸からは旧日本帝国軍戦車迷彩の10式戦車と99式155㎜自走榴弾砲が艤装から召喚された。

ちなみに、あきつ丸・神州丸双方から召喚された兵器を操るのは、かつてマルタ島鎮守府で実戦を経験した航空・陸戦妖精達である。

神州丸から召喚された99式自走榴弾砲が素早く射撃を開始し、あきつ丸のヘリ隊攻撃に追打を浴びせる。

 

 

「ではでは、私達はお仕事して来ます」

 

 

「行って来まーす」

 

そう言って青葉と衣笠がT-72達を追いかけて行った。

 

 

「……那珂先輩、私、どうすればいい?」

 

 

「うーんとね、ひみ子ちゃんは何時も通りでいいと思うよ。今回は」

 

 

「何時も通り…わかりました、那珂先輩!」

 

そう言うと富山は側に置いてあった110㎜個人携帯対戦車弾を持つと後に続く。

 

 

「……やれやれ、これでは部隊指揮官の意味が無い気もするが」

 

 

「大丈夫。アイドルはステージの前で踊ってナンボの物なんだから」

 

 

神州丸の疑問に那珂が何時も通りキャピキャピしながら答えた。

 

 

 

 

 

『敵戦力、6割ニ減少!』

 

 

『歩兵ハホボ制圧。本命以外ノ残リハ雑魚ノ装甲車輌ダ!』

 

 

『コチラ、神州丸戦車隊。ウラル殿ト共ニ戦闘ヲ開始スル!』

 

 

『敵移動要塞ヨリ対空射撃! 各機間合イニ注意セヨ!』

 

あきつ丸の戦闘ヘリ部隊に押されていたところにT-72と神州丸の機甲部隊の参入により、次々とマグマ軍部隊は撃破されていく。

しかし、本命たるクロシュタントはさすが移動要塞…実は元試作巡洋艦…だけあって、数発の被弾など意も介さず、反撃を開始する。

 

 

『コチラ、若鷹-1ヨリ機甲部隊。敵移動要塞ガ主砲ヲ指向中、注意サレタシ!』

 

 

『了解! 全車散開!!』

 

OH-1からの警告にT-72を含めた10式戦車らは散開する。

クロシュタントは対空射撃を続けながら20.3センチ三連装砲塔を向け、射撃を開始した。

 

 

「…あれ、当たったら痛い?」

 

 

「20.3センチなんて衣笠さん達の主砲よ? 当たったら、痛いどころか、瞬間で痛みも感じずに肉片よ?」

 

クロシュタントの砲塔を指差して訊く富山に衣笠はテレビ用カメラを回しながら答える。

そんな事をしている内に周囲にいた護衛は撃破され、いよいよクロシュタントのみになった。

 

 

『チッ、無駄ニ堅イ装甲ダ!』

 

 

『愚痴ルナ! 我ラノ仕事ハ移動要塞ノ脚ヲ止メル事ダ! 砲兵隊モ航空隊モジャンジャン撃テ!!』

 

スクラーム射撃を行う神州丸戦車隊、弾幕を張る神州丸砲兵隊、航空攻撃を加えるあきつ丸航空隊の総攻撃にみるみる行動を制限されるクロシュタント。

そして、遂に……

 

 

「よっしゃー! 当たり!!」

 

機会を狙って放った富山の携帯対戦車弾がクロシュタントの移動基部に命中し、動きが止まった。

 

 

「観測妖精、座標をミッちゃんに送れ!」

 

 

「了解デス! コチラ、観測班! 座標ハレーザーポインターガ示ス通リ! 送レ!」

 

 

『コチラ、指揮班! 座標受信! 射撃開始!!』

 

 

『あ、当たって下さーい!!』

 

富山に付いていた観測班妖精が素早く後方の射撃指揮班とR30に伝え、座標を自動入力した68式ロケット榴弾が発射された。

2発のロケット榴弾はGPS誘導され、クロシュタント到達前に干渉装置が作動し、二基の20.3センチ三連装砲塔の基部へと分かれる。

 

 

「弾チャーク、イマ!!」

 

観測班妖精の掛け声と同時に狙い違わずロケット榴弾は命中し、クロシュタントの砲塔を上空へと舞い上げる。

 

 

「今だ、ウラル! 撃破しろ!」

 

 

「ウラー!!」

 

富山の指示にT-72が全速でクロシュタントに接近し、ゼロ距離で125㎜砲を構える。

 

 

「…ダスビダーニャ」

 

シベリアの如き冷たい表情と声で彼女は死刑宣告を伝えると引き金を引いた。

 

 

 

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